楽器制作のイメージからIT人材が活躍する会社として認知度を高める
―アカリクイベントで会社説明と職種説明を同時に実現ー
課題
- 世の中のイメージと実際のギャップを埋める1ステップが必要
- ターゲット学生に十分な職種説明を行う場がない
導入の決め手
- イベントがIT系人材を求める自社のニーズにマッチしていた
- ターゲット人材に詳しい職種説明を効率的に行うことができた
効果
- 自社の魅力だけでなく職種の魅力もしっかり伝えられるようになった
- 学生から期待する反応を得られるようになった
楽器制作のイメージからIT人材が活躍する会社として認知度を高める―アカリクイベントで会社説明と職種説明を同時に実現ー
採用担当の島田さんにお話を伺いました。
―――御社の事業内容を教えてください。
島田:楽器事業をメインに、音響機器や部品装置その他の事業を手掛けている企業です。楽器はアコースティックからデジタル、ハイブリッドまで、音響機器は家庭用からコンサート会場で使うようなスピーカーやミキサーまで、さらにルーター等のネットワーク機器も扱っています。部品装置はゴルフや車載パネル、カーオーディオなどを作っています。
―――どんな雰囲気の会社ですか?
島田: 社風はひとことで言うと“自由”です。ヤマハと聞くと大企業、老舗企業というイメージがあって、若手が意見を言いにくいのではないか、裁量があまりないのではないかと思われるかもしれませんが、まったくそのようなことはありません。チームが細かく分割されていて少人数なので、若手の裁量は思った以上にあります。楽器など人の心を豊かにするものを作っている会社ですから、社員も自由にのびのび働いてもらいたいという思いが強くあり、私服OK、フレックスOKです。
―――どんなときに自由な会社だと感じますか?
島田: 実は、私はまだ入社2年目なんですが、配属直後から採用説明会に登壇させてもらいました。今も大きな裁量で採用活動を任せてもらっています。
―――採用の実績を教えてください。
島田: 新卒採用では例年、技術・営業合わせて50〜60名採用しており、技術職は40〜50名採用しています。募集にあたって学部生・院卒生・高専卒生で区分はしていないのですが、結果的に80〜90%が院卒生になっています。これには理系の就活生には院卒生が多いことも影響していると思います。専門としては機械・電気・情報系の方が多いですが、化学系の方も採用実績があります。入社後に配属面談を行い、希望を反映させて配属先を決定しています。
―――ヤマハ株式会社の技術職というと、具体的にどのような仕事をする職種なのでしょうか?
島田: 商品開発・研究開発・生産技術・その他知的財産や調達技術等といった仕事をします。工場で製造に従事する業務はグループ会社で行っています。専門性を活かせるフィールドはたくさんありますが、具体的な例を挙げると、商品開発は製品の設計や情報技術を用いたソフトウェアの開発など、研究開発は楽器や塗装の新素材を開発する基礎研究や応用研究、生産技術は新システムの開発などを手掛けることがあります。
―――どのような人材を求めているのですか?
島田: 情報系の人材はとくにニーズが高いです。ヤマハはデジタル系の楽器や自動演奏を手掛けていますし、ボーカロイドもヤマハの開発技術。NHK「AI美空ひばり」はまだ記憶に新しいのではないでしょうか。
ただし、学生時代の専門による有利・不利はありません。何を専攻していたかよりも、自分で何をつくりたいか、そしてそのために何を作ってきたかを重視しています。自分の興味を突き詰められる人、自発的に行動を起こして何かを作った経験がある人を積極的に採用したいと考えています。
伝えられる力があることも大事な採用ポイントです。入社後はチームの中で他部署含めた多くの社員とコミュニケーションをとりながら仕事をすることになるので、相手にわかりやすく伝える力は技術職でも必要だと思います。
音を科学する会社だと理解してもらう1ステップが必要だった
―――採用活動ではどんなことを心がけていますか?
島田:まず就活生がヤマハに対してもっているイメージと実際とのギャップを埋めるようにしています。ヤマハというと職人さんがピアノを作っているというイメージが強いかもしれませんが、それはあくまで一例で、幅広いジャンルで“音を科学している”というのが正しい表現。ITの力をフル活用して事業活動を行っている会社であることをまず知ってもらいたいと考えています。
この説明に時間を割かなくてはならず、具体的な仕事内容の紹介が手薄になってしまうのが現在の課題ですね。エントリー段階で会社を正しく理解し、専門性を活かして働くイメージを具体的に持っていただければ面接もスムーズだと思うので、今後も広報活動に注力したいと思います。
―――アカリクを導入されたのはいつからですか?
島田: しばらくブランクを置いて、2021年5月に利用を再開しました。最初はイベントに参加させていただきました。そのときの参加学生からのフィードバックが狙い通りで手応えを感じたので、Webも利用するようになりました。
イベントを利用した理由は、IT人材にターゲットを絞ったイベントだったからです。全学部対象のイベントや地域限定イベントでは、事業概要的なことしか伝えることができません。事業概要ではなく具体的な業務内容を伝える場として、アカリクイベントは非常に有用でした。IT人材である先輩社員を登壇者に選んで具体的な業務内容を伝えたところ、「ヤマハでIT人材が活躍できる仕事があるとはじめて知った」「情報系人材の採用に力を入れていることがわかった」という期待通りの反応をもらうことができました。
―――採用ではどんなことを大事にしていますか?
島田: 誠実に対応するということです。採用となると、どうしても採用側が強くなってしまいがちですが、合否連絡は早めに行うなど、学生の立場に立って考えるようにしています。
広報活動では就活生が気になりそうなポイントをきちんと事前に伝えています。たとえば、技術開発系の社員はすべて浜松市の本社勤務になるので、浜松市の魅力を伝え、暮らすイメージを掴んでもらえるよう工夫しています。
院卒生は研究経験、高専卒生はものづくり経験が大きなアドバンテージ
―――院卒生の入社後の活躍はいかがですか?
島田: 学部生と院卒生の大きな違いは2年間専門性を高める勉強をしてきていること。そのため、院卒生のほうが早く実践的な仕事に携われるケースもあります。配属された最初の月から手を動かす案件を任される人もいます。個人差はもちろんありますが、院卒生は自ら取り組む経験を積んでいるぶん、成長スピードも速いように感じます。一方、学部生は吸収力の高さが、高専卒生はものづくり経験が豊富な点が魅力的です。
―――ヤマハを応募先に考えている学生が学生時代にやっておくと良いことはありますか?
島田: まず、自分の専門性を使って何を成し遂げたいのか?しっかり定めておくこと。さらに、その目標を叶えるために必要な専門以外のことを何か1つでもいいので勉強しておくことをすすめます。アンテナを広く張って、自分のやりたいことを磨き上げていくことを意識して学生時代を過ごすと良いのではないでしょうか。
―――アカリクを利用して良かったと思うのはどんな点ですか?
島田:Webは入稿システムが簡略化されていて使いやすいと感じます。イベントは、事前に参加学生の専門や興味などを共有していただけるので、「こういう学生さんが来るならこの社員に登壇してもらおう」と検討するのに役立ちました。イベント後も学生からのフィードバックを詳しくいただけるので嬉しかったです。
―――アカリクに対する要望があればお聞かせください。
島田:機械系の学生や電気系の学生を対象にしたイベントを増やしてほしいです。情報系学生のイベントは多いのですが、機械系・電気系は少ないので。
―――Webはどのように活用していますか?
マイページに登録していただいたらコンテンツを充実させて継続して見てもらえるようにしています。マイページ登録までいかない学生にも「採用ページにこういう情報があるのでみてくださいね」とご案内しています。
一人ひとりが自分の目標や目的を持ち自由に活躍できるのがヤマハの魅力
―――今後はアカリクをどう活用していきたいですか?
島田: イベントには引き続き参加する予定です。Webはまだ運用を始めたばかりなのでこれからですね。アカリクには優秀な理系の学生が多いので、専門性を活かせることをアピールできるよう、一般的な採用サイトよりも詳細に職種説明ページを作り込んでいく予定です。
オファー型求人も使ってみたいと思っています。ネットワーク事業やゴルフ事業など、認知度があまり高くないけれど人材を求めている事業もあるので、そういった業務に適した人材をピンポイントに探せるのではないかと期待しています。
ヤマハはさまざまな事業を展開していて、専門性を活かせる仕事がたくさんあります。どんな専門性をお持ちの方でも活躍できる環境がありますから、ぜひ様々な方にエントリーしていただきたいですね。
自身の採用面接でも感じましたが、ヤマハでは社員一人ひとりが会社のゴールを見据えつつ、自分の目標・目的もしっかり持って働いています。ヤマハ=音楽のイメージが強く、実際に楽器や音響に関心が高い社員は多いですが、楽器経験の有無は決して採用基準ではありません。音という分野にこだわらず、自分がヤマハで成し遂げたいことを学生にはぜひアピールしていただきたいと思っています。
今後もアカリクを活用して、素晴らしい人材と巡り合えることを期待しています。