ポスドクの保活事情 ②学振RPDの落とし穴

博士の日常
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認可園は申し込みにポスドクは不利?

<承前> そして、ポスドクにとって、この「認可園」申し込みのポイント評価は難題になりがちです。

多くの場合、「両親とも外勤フルタイム」が満点の基準指数として設定されています。

そこに「申し込み時点ですでに両親共就労のため認可外園やベビーシッター等の利用実績がある」「兄弟姉妹が申し込み園に在園している」などの考慮すべき要素があると調整指数として加点され、入園できる確立があがってくるという具合です。

ところが、ポスドクの場合、まず「外勤フルタイム」と認定されるためのハードルが高くなってしまいます。会社員のように勤怠をつけているわけではありませんから、勤務時間や勤務場所を証明することができないのです。

さらに学振の場合ですと、所属研究室に縛られることなく自由に研究ができる柔軟性をもった制度なので、実は雇用関係すら存在していません

そのため、保育園への入園申し込みの資格すらないとみなされてしまう場合もあるのです。

まとめると認可園申し込みにおけるポスドクのウィークポイントは、以下のようなものがあげられそうです。

①雇用関係がない、もしくは証明書が発行されない
②勤務地、勤務時間が不明瞭もしくは証明書類が発行できない
③4月からの所属研究機関が前年度の申し込み時点での居住地と異なる場合がある

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①雇用関係がない、もしくは証明書が発行されない

◆無給ポストの場合、悪くて無職、良くて学生と同等とみなされる。

(論文の執筆は、有償労働ではないのは事実です。ですが、ボランティア研究者の優先度は低いという評価はなんとも悲しい。しかし、これはあくまで保育の必要性に関する行政による便宜的評価です。社会的評価ではありません。。。と願っております)

◆学振に代表されるフェローシップ型のポスドク場合、「給与」に相当する収入はあるものの、「就労」の証明はできない

(採用中の場合は、年末調整や確定申告用の書類上は「給与」という表記がでるので使える場合があります。ただ「採用予定」の場合はやはり証明書類がないことはネックです)

◆大学の非常勤の場合、年度毎の契約となり、保育所の申し込み時点では、まだ書類上は次年度の雇用契約が結ばれていない

シラバスの作成等実際の業務はすでにはじまっていたとしても、証明書が発行されない場合もある。すでに次年度の担当科目が決まっている場合でも、現在就労中の人や、育休からの復帰予定者よりも加点の低い、採用内定者扱いになってしまう。

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②勤務地、勤務時間が不明瞭もしくは証明書類が発行できない

◆勤怠を管理されているわけではないので、研究にあたっている時間について、労働時間の証明をしてくれる機関や人がいない

◆非常勤の場合、大学からの証明書類は授業時間についての記載のみであり、その準備や採点など実際に働いている時間が可視化されない

◆「移動時間は労働時間に含まない」「昼食休憩は勤務時間から除く」といった規定により、複数の大学で非常勤を掛け持ちしていたり、お昼休みにオフィスアワーが設定されている場合、一日の実就労時間が実際より短く算出される

◆研究場所の自由がある研究者の場合、出勤の義務がないということにより「調整指数」で減点の対象になることがある

③4月からの所属研究機関が前年度の申し込み時点での居住地と異なる場合がある

◆転勤の場合も同じですが、引っ越し前の住民票がない地域への保育園の申込みは不利になる場合が多い

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わたしも最初に役所で担当者と話した際には、「大学」「研究助成」といった言葉を使ったわたしの説明がよくなかったためか、「奨学金のようなもの」という理解にしか伝わらず、「学生用の書類で申請してください」という案内を受けました。

しかしその後、「在学証明書」にあたる書類が出せないということで、別の担当者の方からは、自営業者用の書類を用意するように案内され、実際に用意したものの、やはり自営業者としての基準も満たせないということで、結局はどちらの書類も不受理になってしまいました

いずれにしろ、申し込んだ自治体では、学生と自営業者は外勤フルタイムよりもポイントが低くなるので、そちらの書類を用意するように案内された時点で、認可園入園は望み薄です。

ポスドクの保活事情 ③当事者の声は学振に届いている
後続のためにも道をつくる努力は無駄ではないはず誰が悪いわけでも、何が悪いわけでもありません。保育所の定員に対して、入園を希望する家庭の数が多いのですから、選考がシビアになるのは必然ですし、他の職業に対しポスドクの優先順位をあげるべきだと...

[文責・子育てポスドクさん]

<筆者について>
人文科学系のポスドク。大学院博士課程を単位取得満期退学後、任期付きポストと非常勤講師を兼任しつつ研究を続ける。 精神的不健康傾向の会社員のパートナーと、特撮大好きな幼稚園年長の娘、頑なに音声言語を話そうとせずにこの頃ハンドサインの語彙を増やしている一歳半の息子との4人暮らし。

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