3.企業でも活かせる文系院生の研究で培った能力とは?

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– 専門性を活かせないような職種に就職した場合研究活動は無駄になってしまうのか – 答えは「NO」です。文系院生が研究で培ってきた能力は、理系院生と比べて表面的に見えづらいですが、企業で活かせるものばかりです。この能力をうまくPRすることは文系院生にとって就活をうまく進めるうえで、そして働く上で大きなポイントなります。

実はこの能力は本人でもなかなか気づきません。なぜ気づかないのかというと、

・企業活動に直接結びつかないと思いがち
・目に見えるプログラミングスキルや語学能力とは異なり、客観的な評価に晒されることが基本的にないため、皆が備えている当たり前の能力だと勘違いしている

からです。
そこで、ここからは専門で培った能力と研究活動から培った能力の二つからその能力についてみていきましょう。

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1. 専門で培った能力の一例

専門で培った能力については経済学者のマックス・ヴェーバーが解き明かした宗教改革で有名なルターの職業への解釈がわかりやすいのではないでしょうか。

モーセと杖

「海を割って追手から逃げた」、「モーセの十戒」などの逸話で有名な旧約聖書の登場人物モーセ。エジプトからの脱出(「出エジプト」)の英雄ですが、彼は神にそのミッションを与えられた時には「一介の羊飼い」に過ぎませんでした。一介の羊飼いですから、出エジプトのミッションを与えられたときには「自分にはそんな能力はない」と断りました。

そのあとのやり取りを抜粋します。

主は彼に、「あなたが手に持っているものは何か」と言われた。彼が「杖です」と答えると、主は、「それを地面に投げよ」と言われた。彼が杖を地面に投げると、それが蛇になったのでモーセは飛びのいた。主はモーセに、「手を伸ばして、尾をつかめ」と言われた。モーセが手を伸ばしてつかむと、それは手の中で杖に戻った。 (出エジプト 4章2節‐4節 新共同訳)

ルターとマックス・ヴェーバーはこの箇所を次のように解釈します。

(1) 羊飼いにとって「杖」とは必須の道具であり、モーセは指摘されるまで存在を忘れていた
(2) これまでとは異なる杖の用い方を目の当たりにするモーセ
(3) 羊飼いにとって当たり前の道具と思われた「杖」が、持ち主の特性によっていかようにも変化することを知ったモーセはその後この「杖」を使ってミッションを成功に導いた

では、ここで「モーセ」を「大学院生」に、「羊飼い」を「皆さんの専攻」(ここでは例えとして「心理統計学」とします)、そして「杖」を「研究で用いるツール」(「統計分析」とします)に置き換えてみましょう。

(1) 「心理統計学」の研究者にとって「統計分析」とは必須の道具であり、「大学院生」は指摘されるまで存在を忘れていた
(2) これまでと異なる「統計分析」の用い方を目の当たりにする「大学院生」
(3) 「心理統計学の研究者」にとって当たり前の道具と思われた「統計分析」が、持ち主の特性によっていかようにも変化することを知った「大学院生」はその後この「統計分析」を使ってミッションを成功に導いた

ミッションには、みなさんが仕事や研究を通じて作り上げたい社会の姿をいれてみてください。そうすれば、自ずと自分にはどんな「杖」があるのか見えてくるのではないでしょうか。

例えば、以下のように考えられます。

これは非常に大きな枠組みですので、研究分野によっては当てはまらないかもしれませんが、一度自分にはどのような能力があるのか、書き出すことによって客観視してみては如何でしょうか。

2. 研究を通じて培ってきた能力の一例

なんとなく、ご自身の培ってきた能力についてイメージ出来てきたでしょうか。
次に皆さんが行う研究活動がビジネスにどう活かすことができるのか、ここではその例として「営業活動にどう活かされるか」という視点から考えてみます。このように実際に働く場面をイメージすることも自分の能力に気付く方法の一つです。

研究営業
(1)問題意識を持ち、「先行研究」を整理したうえで、課題を設定する問題意識を持ち、「業界動向」を整理したうえで、ターゲットを設定する
(2)適切な方法で情報を集め、論理的に分析する適切な方法で情報を集め、論理的に分析する
(3)
自分の考えや意見をまとめ、論文・ポスター等として発表
自社の考えや意見をまとめ、提案書として提案

(1) 大前提として、研究も営業も相手に評価される必要があります。研究がそうであるように営業も手当たり次第に行うのでなく、見込みをつけて行う必要があります。その際の課題(ターゲット)設定を誤ってしまうとその後のフローが正しくいかなくなってしまいます。


(2) 課題を設定したら、課題へアプローチすることになりますが、研究でも営業でも闇雲に突撃してもうまくいきません。とりわけ営業は会社を代表して行うものですので、研究とは異なり個人だけの問題ではなくなってくることもあります。そこで研究同様正しいアプローチ方法を探す必要があり、そのためにもしっかりと情報を収集し、分析する必要があります。


(3) 研究では年数回の学会での発表をはじめ、ゼミや研究会での発表の機会に自分の研究を相手に理解してもらう必要があります。営業においても商談の席や企画を提案する際に、自分の考えを伝える必要があります。その際にはやはりしっかりとした筋道を立てて説明することが求められます。

また、他にもゼミでのディスカッション経験は、様々な会議で役に立つでしょうし、教授やゼミの仲間との打ち合わせにおいて必要な事項をヒアリングし、必要なら質問をする姿勢は営業では重宝されます。さらに近年ビジネス書などで話題の論理的思考能力や仮説検証法といった考え方は、研究においては必須の能力です。また、理系の研究とは異なり、文系の研究は「自ら問いを立てる」ことが常です。指示待ちではなく、自ら問いを立て、その問いを解決するために活動する姿勢は文系の研究ならではの強みです。

ここに書いたのはほんの一例ですが、研究で培ってきた、また経験してきた事柄がビジネスに役立つことがイメージできたのではないでしょうか。ご自身の研究での方法や姿勢がビジネスではどのような場面で活きるか考えてみると、今まで気づかなかったあなたの強みが眠っていることでしょう。

3. 培ってきた能力を活かして就職した人たち

【経済学系】

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