機械工学科の主な就職先や年収は?学部・修士・博士別のスケジュールと進め方を徹底解説

機械工学科の主な就職先や年収は?学部・修士・博士別のスケジュールと進め方を徹底解説就活ノウハウ
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機械工学科は就職に強いと聞くけれど、実際にどの業界に何人が就職しているのか、年収はどのくらいなのか、選択肢が多すぎてどこを目指せばいいか分からない、という方は多いのではないでしょうか。

本記事では、文部科学省と厚生労働省の令和7年の最新統計をもとに、機械工学科の就職先・職種・年収を整理します。就活スケジュールや学歴別の進め方まで網羅しますので、進路選びや就活の参考にしてください。

  1. 機械工学科の就職の現状
    1. 工学系は就職率・需要ともに高水準にある
    2. 修士修了者と博士修了者の就職先はどう違うか
    3. 学部・修士・博士で年収はどれだけ変わるか
  2. 機械工学科の主な就職先
    1. 修士修了者の産業別就職先
    2. 修士修了者の職業別就職先
    3. 博士修了者の就職先
  3. 機械工学科の主な職種
    1. 機械設計・開発職
    2. 生産技術・品質管理職
    3. 研究開発職
    4. 情報通信・ソフトウェア系職種
    5. 自動車・重工業・航空宇宙などの代表的な業界
  4. 機械工学科の年収水準
    1. 学歴別の初任給(学部・修士の違い)
    2. 業種別の平均賃金
    3. キャリアを重ねると年収はどう変わるか
  5. 学部・修士・博士の就活の違い
    1. 学部卒と修士卒で就活の何が変わるか
    2. 修士卒が活用できる推薦制度と自由応募の違い
    3. 博士課程の就活は修士とどう異なるか
  6. 機械工学科の就活スケジュール
    1. 修士1年からの時期別スケジュール
    2. インターンシップと推薦の時期を押さえる
    3. 研究と就活を両立するための考え方
  7. 機械工学科の就活を進める方法
    1. 専門性を登録してスカウトを受け取る
    2. 業種から気になる企業を効率よく探す
    3. 院卒・博士の就活事情を理解した相談先を持つ
  8. 機械工学科の就職に関するよくある質問
    1. 機械工学科は本当に就職に強いのか
    2. 学部卒と院卒どちらが有利か
    3. 機械工学系で年収の高い業界はどこか
    4. 博士まで進むと就職はどうなるか
  9. 機械工学科は専門性と業界の選び方が就職のカギ
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機械工学科の就職の現状

まずは、機械工学科を含む工学系全体の就職の現状を公的データで確認します。就職率・産業と職業への分布・学歴による違いの3点を順に見ていきましょう。

機械工学は幅広い産業で需要があるぶん、選択肢が多すぎて絞りにくいという悩みにつながりやすい分野です。全体像を数字で把握することが、方向性を定める第一歩になります。まずは実態のデータを見てから、自分の方向性を考えましょう。

工学系は就職率・需要ともに高水準にある

文部科学省の令和7年度学校基本調査によると、修士課程修了者全体の就職者の割合は78.2%です。工学系はこの中でも製造業を中心に需要が安定しており、就職先の選択肢が豊富な分野の一つです(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 結果の概要)。

機械工学の知識は、自動車・航空宇宙・重工業・精密機器・食品機械・医療機器など、ほぼすべての製造業に不可欠です。機械がない産業はほとんど存在しないという事実が、機械工学科の就職の強さを支えています。

EV・ロボット・スマート製造など先端分野の拡大に伴い、機械系エンジニアへの需要は今後もさらに高まると見られています。就職に強いという評判は一般論ではなく、こうした産業構造の必然性に裏づけられています。

修士修了者と博士修了者の就職先はどう違うか

工学系の修士と博士では、就職先の産業・職業の分布が異なります。修士修了者(令和7年3月・工学系29,487人)は製造業が最多で53.2%、情報通信業が16.9%と続き、民間企業への就職が中心です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の産業別就職者数)。

一方、博士修了者(同・工学系2,546人)は研究者が37.5%、教員が16.9%とアカデミア・研究系の割合が高くなります(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の産業別就職者数)。機械系は他の工学分野と比べても民間企業への就職が多い傾向があり、博士でも製造技術者として就職する道が現実的な選択肢です。

どちらが正解かではなく、目指すキャリアに合わせた判断が大切です。

学部・修士・博士で年収はどれだけ変わるか

就職時の年収水準は、学歴によって差があります。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、新規学卒者の初任給は、大学院卒が月額29.9万円、大学卒が26.2万円です(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 学歴別初任給)。

修士卒は学部卒より月額約3.7万円高い初任給からスタートでき、入社後の賃金にも影響します。機械系は研究開発職や設計職で院卒を積極的に採用する企業が多く、修士進学の経済的なメリットが出やすい分野です。

院進学か学部就職かで迷っている場合は、目指す職種に修士の専門性が必要かどうかを軸に判断すると方向性が定まりやすくなります。研究開発や設計職では修士が有利な場合が多く、生産技術や品質管理では学部卒でも十分に活躍できます。

機械工学科の主な就職先

ここからは、工学系の就職先を産業別・職業別の実数データで見ていきます。機械工学科を含む工学系の学生が実際にどの産業・職業に就いているかを、修士と博士に分けて整理します。

公的統計の実数を起点に、自分の関心と照らし合わせながら業界を絞り込んでいきましょう。業界研究や企業選びの具体的な根拠としても活用してください。

修士修了者の産業別就職先

令和7年3月に工学系修士課程を修了して就職した29,487人の、産業別の内訳を示します(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の産業別就職者数)。

産業就職者数割合
製造業15,696人53.2%
情報通信業4,998人16.9%
学術研究・専門技術サービス業2,275人7.7%
建設業1,942人6.6%
電気・ガス・熱供給・水道業820人2.8%
サービス業744人2.5%
運輸業、郵便業618人2.1%
卸売業、小売業576人2.0%
その他1,818人6.2%
就職者合計29,487人100%

製造業が過半数を占め、情報通信業、学術研究・専門技術サービス業と続きます。機械工学科の専門性が直結する自動車・重工業・精密機器・産業機械などはほぼ全て製造業に分類されます。建設業(6.6%)も機械系エンジニアの活躍の場として一定数の就職者がいます。

修士修了者の職業別就職先

同じく令和7年3月の工学系修士修了者29,487人について、職業別に見た内訳を示します(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の職業別就職者数)。

職業就職者数割合
専門的・技術的職業従事者(計)26,468人89.8%
うち 製造技術者(開発・設計等)10,817人36.7%
うち 機械技術者(製造開発)4,416人15.0%
うち 情報処理・通信技術者5,752人19.5%
うち 製造技術者(開発除く)2,964人10.1%
うち 機械技術者(開発除く)1,201人4.1%
うち 研究者1,721人5.8%
うち 建築・土木・測量技術者2,916人9.9%
事務従事者973人3.3%
その他2,046人6.9%
就職者合計29,487人100%

機械技術者(開発)と機械技術者(開発除く)を合わせると、5,617人(19.0%)が機械技術者として就職しています。これは工学系全体の中で最も多い職業区分の一つです。情報処理・通信技術者(5,752人・19.5%)もほぼ同数おり、機械工学科出身者が情報・ソフトウェア系に進むルートも一定数あることが分かります。

博士修了者の就職先

令和7年3月に工学系博士課程を修了して就職した2,546人について、産業別と職業別の内訳を示します。

まず産業別です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の産業別就職者数)。

産業就職者数割合
製造業798人31.3%
教育、学習支援業683人26.8%
学術研究・専門技術サービス業425人16.7%
情報通信業211人8.3%
建設業83人3.3%
公務67人2.6%
その他279人11.0%
就職者合計2,546人100%

修士と比べると製造業が53.2%→31.3%と大きく下がり、教育・学習支援業(26.8%)と学術研究・専門技術サービス業(16.7%)の割合が増えます。次に職業別です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の職業別就職者数)。

職業就職者数割合
専門的・技術的職業従事者(計)2,318人91.0%
うち 研究者956人37.5%
うち 教員(計)430人16.9%
うち 製造技術者(開発)476人18.7%
うち 機械技術者(製造開発)130人5.1%
うち 情報処理・通信技術者149人5.9%
うち 機械技術者(開発除く)18人0.7%
その他228人9.0%
就職者合計2,546人100%

博士は研究者(37.5%)・教員(16.9%)でアカデミア・研究系が過半数を占めます。

一方で機械技術者合計148人(5.8%)と、製造技術者(開発)476人(18.7%)を合わせると、民間の技術系職への就職者も多く存在します。工学系の中でも機械分野は民間企業の研究開発部門での採用が活発で、博士の専門性が高く評価される分野の一つです。

機械工学科の主な職種

機械工学科は就職先の業界が幅広い分、どこを目指すか迷いやすい分野でもあります。ここでは主な職種と代表的な業界を整理し、自分の関心に合った方向性を見つける手がかりを提示します。

「どんな機械を作りたいか」という軸を持つことが、絞り込みのカギになります。

機械設計・開発職

機械設計・開発職は、機械工学科出身者が最も多く就職する職種の一つです。

新製品や機構の設計から試験・評価まで、製品の核心に関わる仕事です。自動車部品、産業用ロボット、医療機器、航空宇宙機器など、分野は広く、専門性を活かせる領域が多くあります。前述の統計でも、機械技術者(製造開発)への就職が4,416人(15.0%)と最も多い職種区分の一つとなっています。

3DCADや有限要素解析などのツールを使った実践的な設計経験がある修士生は、即戦力として評価されやすい傾向があります。大手メーカーから中堅の専門メーカーまで、求人の裾野が広い職種です。どの分野の機械設計をしたいかを自分なりに整理しておくと、志望動機の説得力が増します。

生産技術・品質管理職

生産技術職は、製品を効率よく製造するための工程設計・設備導入・改善を担います。

機械工学の知識を活かして、製造ラインの自動化・省力化や不良品の削減に取り組む仕事です。近年はIoTやスマート製造の導入が加速しており、機械系の知識とデジタル技術の双方を持つ人材の需要が高まっています。品質管理職は、製品が規格を満たすかを検証・評価する役割で、機械的特性の試験・測定が業務の中心になります。統計の「製造技術者(開発除く)」に相当し、工学系修士で2,964人(10.1%)が就職しています。

学部卒でも積極的に採用が行われる職種であり、幅広い学歴層にとって選択肢になります。工場のスマート化が進む中で、機械と情報を融合した生産技術者の需要はさらに高まっています。

研究開発職

研究開発職は、新技術・新材料・新機構の基礎研究や応用開発を担う職種です。

機械工学の中でも流体力学、熱力学、材料力学、制御工学などを深く専門とする修士・博士の学生が評価されやすい職種です。前述の統計でも工学系修士の研究者への就職は1,721人(5.8%)で、製造技術者(開発)と並んで代表的な進路となっています。企業の中央研究所や先端技術研究センターに加え、NEDO・産総研などの公的研究機関も就職先の選択肢に入ります。論文実績や学会発表の経験が採用選考で重要な評価材料になることも多い職種です。研究内容そのものよりも、研究を通じてどんな問いに向き合いどう解決したかを語れるかどうかが評価のカギになります。

修士・博士どちらの場合も、専門性を仕事の言葉に翻訳する準備が合否を左右します。

情報通信・ソフトウェア系職種

機械工学科出身者の約2割が情報処理・通信技術者として就職しています(修士工学系5,752人・19.5%)。制御ソフトウェア、組み込みシステム、シミュレーション、デジタルツインなど、機械とソフトウェアの境界領域でのニーズが高まっています。

機械の動作原理を理解したうえでソフトウェア開発ができる人材は、機電メカトロニクス分野で特に重宝されます。機械工学で培った数値解析や物理シミュレーションの知識は、ソフトウェア系の職場でも強みになります。

機械工学科でプログラミングや制御工学を学んでいれば、この領域は自然な選択肢の一つです。機械系の知識とデジタルスキルを持つ人材は、将来的な希少性も高く、評価されやすい傾向があります。

自動車・重工業・航空宇宙などの代表的な業界

機械工学科の就職先として特に人気・認知度が高い業界をまとめます。

自動車業界は最も就職者が多い業界の一つで、エンジン・車体・制御システム・EVなど多くの技術職があります。重工業(三菱重工・川崎重工・IHI等)は航空宇宙・船舶・エネルギー機器など大型の機械システムを扱い、スケールの大きな仕事ができます。精密機器・医療機器・産業用ロボット分野は技術の高度化が進んでおり、専門性が直接評価される職場が多くあります。

どの業界を選ぶかは、自分が「どんな機械を作りたいか」という軸で考えると絞り込みやすくなります。扱う機械の規模や顧客(一般消費者かBtoBか)によって働き方も大きく変わるため、業界研究を通じて実際の仕事のイメージを持つことが重要です。

機械工学科の年収水準

年収は業種・職種・企業規模によって大きく異なりますが、公的統計で全体の傾向を把握しておきましょう。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査から、学歴別・業種別の実数を確認します。

製造業は就職者数が最多ですが、業種内での差も大きいため、企業ごとの水準も確認しましょう。

学歴別の初任給(学部・修士の違い)

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、新規学卒者の初任給は、大学院卒(修士)が月額29.9万円、大学卒(学部)が26.2万円です(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 学歴別初任給)。修士卒と学部卒の差は月額約3.7万円で、年換算では約44万円以上の差が生じます。

この差は入社後の賃金テーブルにも影響します。令和7年は院卒の初任給が前年比4.0%上昇しており、院卒の処遇改善が続いています。機械系は研究開発職や設計職で修士卒を優遇する企業が多く、院進学の経済的なリターンが出やすい分野といえます。

長期的な年収の伸びを考えると、修士進学は金銭的にも意味を持つ選択です。学費と年収差のトレードオフも含めて総合的に判断しましょう。

業種別の平均賃金

機械工学科の卒業生が多く就職する主な業種の月額所定内給与を示します(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 産業別)。

業種月額所定内給与年収の目安(賞与除く)
電気・ガス・熱供給・水道業44.4万円約533万円
学術研究・専門技術サービス業44.0万円約528万円
情報通信業40.6万円約487万円
製造業33.0万円約396万円

機械工学科の最大の就職先である製造業は月額33.0万円で、電気ガスや情報通信と比べると低い水準です。

ただし、製造業の中でも企業規模や職種によって実際の賃金は大きく異なります。大手自動車メーカーや重工業メーカーでは、製造業の平均を大きく上回る賃金水準が提示されることが一般的です。

年収は業種全体の平均ではなく、志望する企業ごとに個別に確認することが重要です。

キャリアを重ねると年収はどう変わるか

入社時の初任給はあくまで出発点です。役職に就くことで、年収は大きく変わります。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、役職別の月額賃金は係長級39.9万円、課長級52.9万円、部長級63.6万円です(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 役職別)。

機械系の大手メーカーや重工業企業では、管理職になる以外にも、技術フェローやエキスパートといった専門職制度を設けている企業が増えています。高度な専門性を積み上げながらも管理職のキャリアを歩まずに年収を伸ばせる選択肢も広がっており、機械工学科出身者にとっては長期的なキャリアパスを考えやすい環境になってきています。

入社時の初任給だけでなく、長期の昇給や専門職制度の有無も企業選びの軸にすることをおすすめします。

学部・修士・博士の就活の違い

機械工学科の就活は、学部・修士・博士によって準備の内容や活用できる制度が異なります。自分の学歴に合った進め方を理解することが、効率よく就活を進めるカギになります。

機械系は推薦制度の活用度が高いことでも知られており、学歴ごとの特性と制度の違いを早めに把握しておきましょう。

学部卒と修士卒で就活の何が変わるか

学部卒と修士卒の最大の違いの一つは、推薦制度の有無と活用度です。機械工学科は推薦制度が発達しており、名門大学の機械系学科では例年の就職者の半数近くが学校推薦で就職する大学もあります。企業と大学の長年の信頼関係にもとづく推薦制度は、選考が有利に進みやすい一方で、志望企業を1社に絞る必要があります。

年収面でも修士卒は学部卒より初任給が高く設定されていることが多く、月額で約3.7万円の差があります。

院進学か学部就職かで迷っている場合は、研究で深めたい分野があるかどうか、目指す職種に修士の専門性が求められるかどうかを基準に判断しましょう。機械系では院進学によって推薦枠が広がる場合もあるため、研究室の先輩の進路も参考にしてみましょう。

修士卒が活用できる推薦制度と自由応募の違い

修士卒が就活で活用できる主な経路は、学校推薦と自由応募の2つです。

学校推薦は採用される確率が高い一方で、企業や職種の選択肢が限られることがあります。機械工学科は推薦枠が多い分野ですが、推薦を使う場合は早めに研究室の指導教員や先輩に相談しておくことが重要です。

自由応募は選択肢が広く、業界をまたいで多様な企業に挑戦できますが、競争率が高くなります。機械系の場合、得意な専門領域(熱流体・材料・制御・ロボット等)によって推薦が強い企業と自由応募が有利な企業に分かれることがあり、自分の研究テーマと企業の求めるスキルのマッチングを確認することが大切です。どちらの経路でも、自己分析と業界研究の深さが志望動機の説得力を左右します。

博士課程の就活は修士とどう異なるか

博士課程の就活は、スケジュールや求められる準備が修士と大きく異なります。

機械系の博士は、企業の研究開発部門・中央研究所・産総研などの公的研究機関への採用が中心となり、研究実績(論文・学会発表)が重要な評価材料になります。前述のデータでも、工学系博士の37.5%が研究者として就職しており、修士とは職業分布が大きく異なります。

民間就職を目指す場合は、D2(博士2年)の段階から情報収集を始めることが推奨されます。機械系の博士を積極的に採用しているメーカーは存在しますが、求人情報が一般のサイトに出にくいため、博士・大学院生に特化した情報源を活用することが効率的です。民間就職を目指す場合は、研究実績を企業の研究課題と結びつけて説明できる準備が特に重要です。

機械工学科の就活スケジュール

機械工学科の就活は、修士・博士・学部で時期の目安が異なります。研究との両立が必要な大学院生にとって、スケジュールを早めに把握して計画的に動くことが特に重要です。

機械系は推薦制度の有無で動き出し時期も変わるため、自分の経路を早めに確認しておきましょう。計画的に動いた分だけ、選考を余裕を持って迎えられます。

修士1年からの時期別スケジュール

修士の就活スケジュールは政府の就活ルールに準じますが、近年は選考の早期化が進んでいます。

修士1年の夏(6〜8月頃)にサマーインターンシップへの参加が本格化し、これが実質的な就活の入り口になりつつあります。内閣府の調査でも、就職活動の期間は長期化する傾向が示されています(出典:内閣府 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果の概要(令和7年12月))。

M1の春(4〜5月)から自己分析・業界研究・企業研究を進め、インターンシップへの準備を整えておきましょう。M2になると本選考が集中するため、M1のうちに基礎を固めておくことが研究との両立を楽にします。推薦を利用する場合は、研究室の方針や推薦枠の有無をM1のうちに確認しておくことが重要です。機械系は推薦枠を持つ企業が多く、把握しておくことで戦略が立てやすくなります。

インターンシップと推薦の時期を押さえる

機械系のインターンシップは、M1の夏(6〜8月)と冬(12〜2月)に集中して開催されます。特にサマーインターンシップは参加した企業の本選考に有利に働くケースがあり、志望度の高い企業は優先して参加しましょう。自動車・重工業・精密機器など機械系の大手メーカーは、インターンシップでの評価が採用に直結する場合があります。

学校推薦の募集時期は企業によって異なりますが、多くはM2の春(3〜4月)から始まります。推薦枠は数が限られており、研究室内での選考が行われる場合もあります。推薦を活用するかどうかは早めに判断が必要なため、M1のうちに指導教員や先輩から情報を集めておきましょう。推薦と自由応募を並行する場合はスケジュール管理が特に重要で、両方の選考時期が重ならないように計画しましょう。

研究と就活を両立するための考え方

機械工学科の学生にとって、研究と就活の両立は大きな課題です。修士2年は修士論文の執筆と本選考が重なる時期です。両立のためには、M1のうちに就活の土台(自己分析・業界研究・インターン参加)を固めておき、M2の研究が忙しい時期に余裕を持てるよう前倒しで動くことが有効です。

機械工学で培った「課題設定・仮説・検証・改善」という思考のプロセスは、就活でも自己PRや志望動機の核になります。研究テーマが直接業務に結びつかない場合でも、研究を通じてどのような問題に向き合い、どう解決してきたかを語れれば、採用担当者には力量が伝わります。この言語化を早い段階から練習しておくことが、面接での自信につながります。研究発表の場で培った「分かりやすく説明する力」は、就活でも自然と活きてきます。

機械工学科の就活を進める方法

就活の進め方を工夫することで、自分に合った企業と出会いやすくなります。ここでは、機械工学科の専門性を活かした効率的な就活方法を3つ紹介します。機械系は選択肢が多い分野だからこそ、自分に合った方法を選んで効率的に動くことが大切です。

専門性を登録してスカウトを受け取る

研究で忙しい機械系の学生にとって、一社ずつ企業を探して応募し続けるのは大きな負担です。研究内容や専門分野をプロフィールに登録しておけば、興味を持った企業から直接スカウトが届くため、効率よく就活を進められます。機械系の専門性を求める企業は、自動車・重工業・精密機器・医療機器・ロボット・航空宇宙など幅広い業界に存在しています。

専門性を的確に登録しておくことで、自分では気づかなかった企業との出会いにつながることもあります。機械工学科は選択肢が多い分野ですが、スカウトによって企業側から興味を示されることで、視野が広がるきっかけになります。まずはプロフィールを整えることが、スカウト受け取りの第一歩です。

業種から気になる企業を効率よく探す

前述の賃金データで示したように、機械系の就職先は業種によって年収水準が異なります。また、自動車・重工業・医療機器・ロボットなど、どの業界の機械を作りたいかという軸も重要な選択基準になります。卒業年・業種・募集種別(本採用・インターン・説明会)から企業を一覧で探せるサービスを活用すれば、研究の合間でも効率よく企業研究を進められます。

まずは製造業の中で特に関心のある分野から候補を広げ、業種ごとの年収水準や仕事内容と合わせて比較してみましょう。業種を絞り込む作業自体が、自分の志向を明確にする自己分析にもなります。短い時間でも条件を指定するだけで候補を絞れるため、研究の合間に活用できます。

院卒・博士の就活事情を理解した相談先を持つ

推薦の使い方や研究との両立など、機械系の院生・博士特有の悩みは、一般的な就活情報だけでは解決しにくいことがあります。院卒・博士出身のキャリアアドバイザーであれば、専門性の伝え方や業界の見極め方について、実情に即した助言をもらえます。機械系は志望業界が幅広い分、自分でも整理しきれない場合があります。

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機械工学科の就職に関するよくある質問

機械工学科の就職についてよく寄せられる疑問に、公的データをもとに簡潔にお答えします。個別の状況によって最適な進め方は変わりますが、数字を起点に判断の目安として参考にしてください。業界や学歴の選択に迷ったときは、早めに専門家に相談することも有効です。

機械工学科は本当に就職に強いのか

就職に強いといわれる理由は、機械を必要としない産業がほとんど存在しないためです。

工学系修士修了者の89.8%が専門的・技術的職業従事者として就職しており、機械技術者として就職した人だけで5,617人(19.0%)に上ります(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の職業別就職者数)。

学部卒と院卒どちらが有利か

どちらが有利かは目指す職種によって異なります。

研究開発職や機械設計職など、高度な専門性が求められる職種では院卒が評価されやすく、初任給も月額約3.7万円高くなります(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 学歴別初任給)。生産技術や品質管理などでは学部卒でも活躍できる企業が多くあります。

機械工学系で年収の高い業界はどこか

令和7年の業種別月額所定内給与では、電気・ガス・熱供給・水道業が44.4万円で最も高く、学術研究・専門技術サービス業44.0万円、情報通信業40.6万円と続きます(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 産業別)。

就職者数が最多の製造業は33.0万円ですが、大手メーカーでは平均を大きく上回る水準を提示する企業も多くあります。

博士まで進むと就職はどうなるか

工学系博士の就職者2,546人のうち、研究者が37.5%・教員が16.9%と研究・教育職が過半数を占めます。

一方で製造技術者(開発)が18.7%と、民間の技術職に就く博士も多くいます(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の職業別就職者数)。機械系は工学の中でも民間企業の研究開発部門への就職が活発な分野です。

機械工学科は専門性と業界の選び方が就職のカギ

機械工学科の就職先は製造業・情報通信業・建設業など幅広い産業に広がり、機械技術者として就職した修士は5,617人(19.0%)です。「どんな機械を作りたいか」という軸で業界を絞り込み、専門性を登録して企業と出会いましょう。

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