2026年現在、修士1年(M1)として研究室に入ったばかりの方の中には、「就活はまだ先の話」と感じている方も少なくないかもしれません。しかし28卒の就活は、M1の夏から本格的に動き始めるのが実態です。
この記事では、修士課程の学生が押さえるべき就活スケジュールの全体像と、大学推薦・自由応募・専門活用型インターンシップという3つのルートの特徴を整理します。今の立ち位置を確認しながら、動き出すタイミングと優先事項を把握してください。
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28卒院卒とは?2026年時点での学年と就活開始の意味
「28卒」という呼称が自分に該当するかどうか、曖昧に感じている修士課程の学生は多いです。まずはここを整理することで、自分の立ち位置が明確になるでしょう。
28卒とは、2028年3月に卒業・修了を予定している方を指します。修士課程の場合、2026年4月に入学した修士1年(M1)の学生がこれに該当します。
学部生の28卒は2026年時点で学部3年生にあたりますが、修士課程の学生は学部生とまったく同じ動き方では対応しきれない点があります。研究室の拘束、指導教員との関係、大学推薦の活用など、修士課程特有の事情が就活の進め方に大きく影響するためです。
ここでは、修士1年(M1)の28卒を主な対象として、スケジュールと各フェーズでの行動指針を解説します。
28卒就活スケジュールの全体像(M1春からM2秋まで)
修士課程2年間の就活スケジュールを俯瞰すると、大きく「準備フェーズ(M1春〜秋)」「早期選考フェーズ(M1冬〜M2春)」「本選考フェーズ(M2春〜夏)」の3段階で構成されます。
政府の就活ルールと28卒への適用見込み
日本の新卒採用は、現時点では政府(内閣官房)が定める就活ルールを基準に進みます。
| フェーズ | 政府推奨ルールの日程(28卒分) |
|---|---|
| 広報活動解禁 | 2027年3月1日以降 |
| 採用選考解禁 | 2027年6月1日以降 |
| 正式内定日 | 2027年10月1日以降 |
ただし、28卒向けの政府公式スケジュールは2026年5月時点で明示されていません。27卒のルール(3月広報・6月選考・10月内定)が踏襲される見込みですが、確定情報として扱うのは避けてください。
なお、政府ルールはあくまで大企業を中心とした「推奨」にとどまります。外資系企業やベンチャー、一部の中堅企業では、これより大幅に早い時期から選考を進めるケースもあります。
月別ロードマップ一覧(M1春〜M2秋)
以下の表は、28卒の修士課程学生を想定した標準的な月別行動計画です。個人の研究スケジュールや志望業界によって前後しますが、全体の流れを把握する目安として活用してください。
| 時期 | 主な行動 |
|---|---|
| 2026年4〜6月(M1春) | 自己分析・業界研究の開始、就活プラットフォームへの登録、サマーインターンの情報収集・エントリー開始 |
| 2026年7〜9月(M1夏) | サマーインターン参加(5日間・2週間以上の中長期も含む) |
| 2026年10〜12月(M1秋) | 秋冬インターンへのエントリー、早期選考の情報収集、OB・OG訪問 |
| 2027年1〜2月(M1冬) | ウィンターインターン参加、早期選考の本格化(一部企業では選考解禁前に内定提示) |
| 2027年3〜5月(M2春) | 広報活動解禁(3月〜)、本選考エントリー、企業説明会参加、ES提出 |
| 2027年6〜8月(M2夏) | 採用選考解禁(6月〜)、面接・最終選考、内定獲得を目指す |
| 2027年9〜10月(M2秋) | 内定後の検討・承諾、修士論文準備と並行した就活の収束 |
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修士1年(M1)が今動くべきフェーズ別アクション
ここでは、全体像を把握したうえで、2026年5月現在のM1が具体的に何をすべきかを整理します。研究が本格化する前のこの時期が、サマーインターンの準備において最も重要な局面です。
M1春〜夏(2026年4〜9月):自己分析とサマーインターン応募
M1の春から夏は、就活の土台を固める時期です。
自己分析と業界研究では、修士課程の研究テーマと就職先の関係性を整理することが出発点になります。「研究職に進みたいのか」「技術職・開発職か」「研究内容に縛られず職種を広げたいのか」という方向性を早い段階で検討しておくと、インターン先の選び方が変わります。
サマーインターンのエントリーは2026年4〜6月から始まります。7〜9月に実施されるサマーインターンの情報公開・エントリー受付は、春先から始まる企業が多い傾向です。
インターンシップは単なる「就業体験」にとどまらず、早期選考への入口となるケースが増えています。3省合意(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)の2022年改正により、一定要件を満たすインターンシップでは、企業が得た学生情報を採用選考に活用できるようになりました。複数のインターンに参加し、自分の専門性を活かせる職場環境を確認しておきましょう。
M1秋〜冬(2026年10月〜2027年2月):早期選考とウィンターインターン
M1の秋以降は、企業との接点をさらに増やす時期です。
早期選考の前倒し傾向は年々強まっています。26卒においては、修士2年(M2)・学部4年の5月までに77%程度の学生が内定を受諾したという調査結果もあります。そのため、ウィンターインターンやOB・OG訪問を通じて志望度を高め、早期選考のルートに乗れるよう関係性を構築しておくことが重要です。
また、修士論文の中間発表や学会参加と時期が重なることもあるため、研究スケジュールを把握したうえで就活のスケジュールを組むことが求められます。
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M2からの本選考フェーズ(2027年3〜10月)
修士2年(M2)に入ると、本選考が本格化する見込みです。研究の追い込みと重なることも多く、時間の使い方が問われる時期です。
M2春(2027年3〜5月):情報解禁後の本格化
2027年3月1日を迎えると、政府ルール上の広報活動解禁日が到来します。企業説明会や採用ホームページの更新、ESの受付開始が集中するのがこの時期です。
ただし、早期選考ルートでここまでに内定を持っている場合は、残りの選考数を絞り込む判断もあり得ます。一方、本選考一本に絞っていた場合は、この時期から集中的に動く必要があります。
M2夏(2027年6〜9月):選考解禁・面接対策
2027年6月1日以降は、政府ルール上の採用選考が解禁される見込みです。一次面接・二次面接・最終面接という選考フローが本格化し、志望度の高い企業への集中が必要になります。
修士論文の執筆が本格化する時期とも重なるため、面接日程の調整は計画的に進める必要があります。面接では研究内容を専門外の面接官にわかりやすく説明する力が問われます。技術面接・技術系ESへの対応を早めに準備しておくとよいでしょう。
院卒だからこそ選べる3つの応募ルート
修士課程の学生は、学部生にはない応募ルートを持っています。それぞれの特徴を理解したうえで、自分の志望に合ったルートを選んでください。
自由応募:汎用性が高く複数社に同時並行が可能
自由応募は、大学や研究室のフィルターを通さず、個人として企業に応募するルートです。全国の学生と同じ土俵で競い合うため競争率は高くなりますが、複数の企業に同時にエントリーできる点が強みです。
研究分野に縛られず幅広い業界・職種を検討したい方や、複数の内定を比較検討したい方に向いています。
大学推薦(学校推薦):競争率が低い反面、辞退は原則不可
大学推薦は、大学または教授を通じた推薦状をもとに応募するルートです。同じ大学・研究科の学生のみと競合するため競争率が低い傾向にあり、内定率が高いとされます。
ただし、推薦状を提出した場合は原則として辞退できません。「内定をもらったが第一志望の企業に内定が出た」というケースでも、推薦先の内定を断ることは大学と企業の関係上、後輩への影響が出る可能性があります。推薦を使う際は「第一志望に近い企業にのみ使う」という判断が一般的です。
指導教員や学科の推薦担当窓口に早めに相談し、どの企業に推薦枠があるかを確認しておきましょう。
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専門活用型インターンシップ(タイプ3・4):採用選考への活用が可能なルート
2022年6月の3省合意(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)の改正により、インターンシップは複数の類型に整理されました。このうち「専門活用型(タイプ3)」と「高度専門型(タイプ4)」は、一定要件を満たした場合に企業が得た学生情報を採用選考に活用できます。
専門活用型(タイプ3)の主な要件:
- 実施期間:2週間以上
- 実施時期:卒業・修了年度の直前の春休み以降
- 内容:専門性を活用した職場での実践的な業務
高度専門型(タイプ4)の特徴:
- 修士・博士課程の学生を主な対象とする
- 実施期間:2か月以上を想定
- 研究テーマと関連する企業での就業体験が中心
出典:厚生労働省(三省合意関連資料)、経団連「産学で変えるこれからのインターンシップ」
院卒の市場価値をデータで確認する
院卒として就活に臨む前に、自分の市場価値をデータで客観的に把握しておきましょう。
初任給の差:修士卒と学部卒で約4万円の開き
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によれば、大学院修士課程修了者の初任給は28万7,400円(前年比+4.1%)です。一方、大学学部卒の初任給は24万8,300円であり、その差は約4万円です。
この差は入社時だけでなく、昇給の基準にも影響します。修士課程を経て就職することは、単に給与面での優位性があるだけでなく、より専門性の高い職種・役割に配置される可能性も高まります。
生涯年収の試算と院進の経済的意義
内閣府の関連機関による試算では、男性の場合、学部卒の生涯年収が約2億9,163万円であるのに対し、院卒は約3億4,009万円とされており、差は約4,800万円程度とも報告されています。
なお、修士課程修了者全体の就職率は78.5%(令和6年度学校基本調査、前年度比+1.1ポイント)です。
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研究と就活を両立させるための時間設計
修士課程において就活が難しいと感じる最大の理由の一つが、研究との両立です。「研究で結果を出しながら、並行して就活もこなす」という状況を、多くのM1・M2が経験します。
時間設計の基本的な考え方は、「就活の繁忙期を予測し、研究の調整余地を確保する」ことです。
就活の繁忙期は以下の2回です。
- 第1回:M1の6〜7月(サマーインターンのエントリーと選考が集中)
- 第2回:M2の3〜6月(本選考のES提出・面接が集中)
この時期に研究の学会発表や締め切りが重ならないよう、指導教員と早めに相談しておくことが有効です。推薦状を依頼する場合も、相談のタイミングが遅いと教員側の対応が難しくなります。
また、研究活動そのものがES・面接での素材になります。「研究で何を問い、どのように解決しようとしたか」「困難なデータをどう分析・解釈したか」といったプロセスは、論理的思考力・問題解決力の証拠として機能します。研究と就活を「別物」として切り離すのではなく、研究経験を就活の言語で表現する練習を日常的に積み重ねていくことが、両立にあたっての重要な要素です。
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まとめ:28卒院卒が今週から始める3つのこと
28卒の修士課程学生にとって、2026年5月はすでに就活準備の中盤戦です。サマーインターンのエントリーが始まり、研究の言語化や指導教員への相談など、並行して進めるべきことが増えていきます。
この時期に効いてくるのが、情報収集の自動化です。アカリクに登録しておけば、自分の研究内容や専攻に関心を持つ企業からスカウトが届くため、研究の合間でもサマーインターンや早期選考の情報を取りこぼさずに済みます。研究の言語化に悩んだときも、大学院生の事情を理解したエージェントに相談しやすい点もメリットです。
修士の2年間は想像以上に短いものです。動き出しの遅れを取り戻すのは難しいので、今週のうちに登録だけでも済ませて、情報を集めやすい状態を作っておきましょう。
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