理系大学院生の就活はM1になってすぐ始まるって本当?就活スケジュールと具体的な進め方を徹底解説

就活ノウハウ

やっと大学院に入学し、さあこれからしっかりと研究に打ち込もう!と燃えている大学院生の方は多いのではないでしょうか。

しかし、M1のうちに意識しておかなければならないことがあります。それは、就職活動です。研究だけに気をとられていると、就活の波に乗り遅れてしまうかもしれません。まずは就活のスケジュールを知り、どのように進めていけばよいのかイメージをつかんでおきましょう。就活で納得のいく結果を得るためには、早めに準備を始めることが大切です。

バナーCV-btn

研究で仕事も充実 院生・ポスドクのための就活サイト

理系大学院生の就活はなぜM1から動く必要があるのか

理系大学院生が就活をM1の春から動き始めるべき理由は、文系学生や学部生と比べて、研究活動と就職活動を同時に進めるハードルが高いという特有の事情があるためです。

理系の場合、修士課程は2年間と比較的短く、M2では研究テーマの深化やデータ収集、学会発表、修士論文の執筆などが一気に本格化します。そのため、M2になってから本格的に就活準備を始めてしまうと、研究と選考の時期が重なり、どちらにも十分な時間を割けなくなるリスクが高まります。結果として、研究にも就活にも集中しきれず、両方が中途半端になってしまうケースも少なくありません。

一方で、M1の春から夏にかけてインターンシップへの参加や自己分析、業界・企業研究を進めておくと、M2以降に研究の負担が増えた場合でも、無理なく就活と両立しやすくなるというメリットがあります。M1の段階から段階的に準備を進めておけば、インターンや早期選考のチャンスを活かしながら、時間的な余裕を持って自分の進路と向き合えるでしょう。

このように、理系大学院生にとってM1の早期から就活を始めることは、研究にしっかりと向き合いながら、自分にとって納得感のある進路を選ぶための現実的かつ戦略的な進め方といえます。

理系大学院生がM1で就活を意識しないとどうなる?

M1の段階で就活を意識せずに過ごしてしまうと、理系大学院生ならではの事情から、思わぬ不利を抱えたまま就活を進めることになりかねません。特に研究の忙しさが増すM2以降は、準備不足を取り戻すための時間を確保しづらくなります。

理系大学院生がM1で就活を意識しない場合、次のようなことが起こりやすくなります。

  • インターンの締め切りを逃しやすい
  • 準備不足のまま本選考に入ってしまう
  • 研究との両立が難しくなる

このような状況に陥ると、就活の選択肢が限られるだけでなく、研究と就活の両方に大きな負担がかかってしまいます。その結果、十分に検討する時間が取れないまま進路を決めることになり、「もっと早く動いておけばよかった」と後悔するケースも少なくありません。

だからこそ、理系大学院生はM1のうちから少しずつ就活を意識し、余裕をもって準備を進めておくことが大切だといえるでしょう。

就活はM1になってすぐに始まる

意外かもしれませんが、就活はM1になったと同時に始まります。

なぜなら、採用に直結するインターンシップシップ(インターン)の応募が、早いものであれば4月に始まるからです。インターンシップのスケジュールや内容などの情報は、早めに入手しておきましょう。

4月から始まるM1を対象としたインターンシップの応募

インターンシップは、社会に出る前に仕事の現場を体験してみることができる貴重な機会です。就活の準備として、自分の適性を知り、将来設計を考えるための場と捉えておくと良いでしょう。

インターンシップが開催される時期は、大学の夏休み期間である7月から9月頃が多くなっています。中でも最も盛んになるのは8月です。夏のインターンシップの情報は、5月頃になると多く公開されるようになり、6月から7月にその申込受付が行われます。中には、4月に申し込みが始まる企業もあるので、早めに情報を集め、どれに参加するかをしっかりと考えておくことが重要です。

申し込みには、エントリーシートや履歴書などの書類が必要になることがほとんどです。これらの書類には「自己PR」や「志望動機」を記入するケースが多く、準備に時間が掛かることを見越して、M1になったらすぐにインターンシップに応募する準備を始めましょう。

特に理系の大学院生は、インターンシップを経験する学生の割合が高くなっています。アカリクが実施したアンケート調査によれば、およそ7割の学生・院生が少なくとも1社のインターンシップに参加したと回答しています。

アンケート調査の概要
  • 調査方法:大学院生・理系学生に特化した就活サイト「アカリク」会員のうち、2023年新卒の理系学生369名(内訳: 博士在学中9.2%、修士在学中: 65.6%、学部在学中24.9%)
  • 調査期間: 2022年3月1日から4月8日

参考:経済産業省 学生・企業の接続において長期インターンシップシップが与える効果についての検討会

インターンシップの開催時期は8月が多い

前述のとおり、インターンシップが多く実施されるのは夏休み期間中です。また、2月頃に実施されるケースもあります。しかし、選択肢の豊富さからいっても、M1の夏のインターンシップこそが就活の本格スタートとなる人が多いでしょう。

インターンシップの実施期間は企業や官公庁によってさまざまで、いわゆるワンデーインターンシップと呼ばれる1日で終わるものから、10日から1ヶ月間ほどの短期インターンシップ、そして1ヶ月以上に渡る長期インターンシップもあります。

近年はオンライン形式のインターンシップも増えており、職場を直接見学できないという側面はあるものの、交通費や移動時間の負担なく参加できるため、気軽に挑戦しやすくなっています。対面型での開催とオンライン開催が両方とも用意されている場合には、志望度や自宅からの距離、業種などから判断すると良いでしょう。

大学・大学院によっては、一定の日数以上のインターンシップへの参加を単位として認定しているケースもあります。この場合、事前の履修登録や受け入れ先による評価書の記入が必要などのケースがあるほか、学研災などの保険加入を求められることも多いので、予め要件を確認したうえで参加するインターンシップを決めるとよいでしょう。

インターンシップの内容としては、その企業や業界の説明といった座学のほか、社員への質問会、検討事例の発表、実際の業務シミュレーションや実習・研修・体験、職場や工場の見学、などがあります。

さまざまな企業で仕事を体験してみたい人は、短期のインターンシップにいくつか参加して、業界や企業の違いを比べてみるのもおすすめです。

また、長期のインターンシップに取り組んで、仕事の疑似体験や業務の補助をすると、その企業や業務の内容について深く理解することができます。

参考:経済産業省 学生・企業の接続において長期インターンシップシップが与える効果についての検討会 学生に対するアンケート調査結果(令和元年度)

参考:経済産業省 大学等におけるインターンシップシップ実施状況について(令和元年度)

インターンシップが内定につながるケースも

インターンシップに参加した学生から採用をする企業が増えています。インターンシップ期間中に良い評価を得られた学生がその後の本選考で有利となったり、インターンシップ後に内々定が出たり、といったケースが多くあります。

先ほどご紹介したアカリクのアンケート調査において、「内定を得た企業のインターンシップに参加しましたか」という設問では「はい」と回答した人の割合は60.0%でした。

一方、インターンシップに参加した企業に就職しない理由の多くは、就活中に別の業界や企業に関心が移った、そもそも志望する業界・企業ではなかった、というものです。

インターンシップは企業側にとっても学生側にとっても、相手を深く知る絶好の機会です。マッチした場合は志望企業を具体的に絞り込むことにつながりますし、たとえマッチしなかったとしても、本選考に進む前にその企業を知れたこと自体が大きな収穫になります。

理系学生のインターンシップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

理系大学院生がM1で就活を意識しないとどうなる?よくある失敗パターン

理系大学院生がM1のうちに就活を意識せずに過ごしてしまうと、研究が本格化するM2以降にさまざまな負担や行き詰まりを感じやすくなります。

特に就活の情報収集や準備が後回しになることで、選択肢が狭まったり、研究との両立が難しくなったりするケースは少なくありません。

ここでは、実際によく見られる失敗パターンをもとに、M1で就活を意識しないことで起こりやすいリスクについて詳しくみていきましょう。

インターンや企業募集の締切を逃してしまう

理系大学院生向けのインターンシップや企業募集は、M1の春から夏にかけて集中的に行われ、募集期間が短いケースも多く見られます。そのため、M1の段階で就活を意識しておかないと、情報収集が遅れ、気づいたときには応募が締め切られていることも少なくありません。

近年は、インターン参加者を本選考や早期選考につなげる企業も増えています。その結果、インターンに参加できなかったことで選考ルート自体が限られ、選択肢の少ない状態で就活を進めざるを得なくなる恐れがあります。

納得のいく企業選びをするためにも、M1の時期から就活を意識し、早めに情報収集を始めることが重要です。

自己分析や企業研究が浅いまま本選考に進んでしまう

M1のうちに就活準備を進めていないと、自己分析や企業研究が不十分なまま本選考を迎えてしまうことがあります。その結果、志望動機や自己PRが表面的になりやすく、面接で「なぜこの企業なのか」「自分はどのように働きたいのか」を具体的に伝えられず、苦戦してしまうケースも少なくありません。

特に理系大学院生の場合、研究内容の説明に意識が向きすぎてしまい、企業側が重視する価値観や求める人物像との接点を示せないまま選考が進んでしまうことがあります。準備期間が十分に取れないまま本選考に臨むと、企業とのミスマッチや不採用につながるリスクが高まるでしょう。

研究や学業との両立が難しくなってしまう

M1の時期に就活準備をせずに後回しにしてしまうと、研究が本格化するM2以降に、就活対応と研究活動が重なり、負担が一気に増えやすくなります。修士論文の執筆や実験、学会準備と並行して、エントリーシートの作成や面接対策を行う必要があり、時間的・精神的な負担が一気に増してしまうでしょう。

その結果、研究の進捗が思うように進まなかったり、就活準備に十分な時間を割けず、選考で本来の力を発揮できなかったりする恐れもあります。研究と就活のどちらも中途半端にならないためにも、比較的余裕のあるM1の段階から計画的に準備を進めておくことが大切です。

理系大学院生がM1のうちに押さえておきたい就活準備のポイント

M1から就活を意識することが大切であると理解できても、「具体的に何を準備すればいいのか」が分からず、行動に移せない方も多いはずです。

ここでは、理系大学院生がM1のうちに最低限押さえておきたい就活準備のポイントをわかりやすく解説します。スケジュールの考え方や進路の方向性の決め方、インターンシップへの向き合い方について詳しくみていきましょう。

就活スケジュール全体を把握する

理系大学院生の就活は、M1の1年間を通して段階的に進んでいきます。まずは、M1からM2にかけての就活スケジュール全体を把握し、「どのタイミングで、何をすべきか」を大まかに理解しておきましょう。

一般的な理系大学院生の就活スケジュールは、以下のとおりです。

M1:4月~7月夏のインターンシップの情報収集・応募
M1:7~9月夏のインターンシップ参加
M1:10月~1月冬のインターンシップの情報収集・応募早期選考の内々定が出始める
M1:2月前後冬のインターンシップ参加
M1:3月就活解禁・会社説明会への参加やエントリーシート提出
M2:4月以降本選考の内々定が出始める

このように、M1の就活はインターンシップを軸に進んでいくのが大きな特徴です。あらかじめ全体像を把握したうえで準備を進めておくことで、研究が忙しくなる時期でも慌てずに就活へ対応しやすくなります。

就活の軸や方向性を大まかに決めておく

M1の段階では、完璧な志望軸を決める必要はありませんが、自分がどのような働き方をしたいのか、どのような業界や企業に興味があるのかを大まかに整理しておくことが大切です。

就活の軸が曖昧な状態では、情報収集や企業比較が進みにくく、面接やエントリーシートで伝えたいポイントもブレてしまいがちです。まずは興味のある職種・業界、働き方の価値観をリストアップしてみましょう。

自分の軸を持つことで、その後の企業研究やインターン選びの精度が高まり、効率的な就活につながります。

インターンシップ参加を前提に動く

理系大学院生の就活では、インターンシップへの参加を前提に行動することが大切です。

インターンシップは、業界や企業の仕事内容を具体的に理解できるだけでなく、本選考や早期選考につながるケースも多くあります。M1の早い段階で経験しておくことで、その後の就活全体の進め方や優先順位を立てやすくなるでしょう。特に夏のインターンシップは、採用担当者や現場の社員と直接接点を持てる貴重な機会であり、働き方や求められるスキルを知ることで、自己分析や企業研究の精度も高まります。

M1のうちから積極的に情報収集を行い、インターン参加を軸にスケジュールを組んでいきましょう。

M1のうちから自己分析や企業研究を始めよう

会社説明会が始まるM1の3月までには、就活に向けた準備をしておかなければなりません。その就活準備に不可欠なことが2つあります。

自分がどんな業界に興味があるのか、その業界にはどのような企業があるのかなどを知る「企業・業界研究」と、自分はどんな特性があり、どんな強みを持っているのか、どのような働き方をしたいのかなどを知る「自己分析」です。

どちらが欠けても、満足できる就活とならないので、M1の間に時間をかけて進めておきましょう。

インターンシップやOB・OG訪問などにより、自分の職業適性や課題が分かった学生は少なくありません。また、今後その企業で働いていくうえで、どんなスキルや専門性が必要になるのかが分かると、日々の学習に活かせます。

また、前述のとおり、インターンシップが内定につながるケースが増えています。よい結果につなげるためには、インターンシップに申し込む時点で、しっかりと自己分析・業界研究を進めておくとよいでしょう。

M1の3月から就活が本格化

2021年卒以降、経団連が定めた就活スケジュールは廃止されることとなり、政府主導の日程に引き継がれました。ただし、2023年卒、2024年卒の学生・院生についても従来通りの採用スケジュールが踏襲されることとなっています。

つまり、本格的な就活が解禁となるのはM1の3月です。ここから会社説明会が始まり、エントリーシートの提出、SPIやWebテストの受験を進めておくことになります。政府主導の採用スケジュールに合わせた場合、選考開始は6月、内定が出るのは10月となります。

ただし、中小企業やベンチャー企業、外資系企業において、この採用スケジュールの通りに進むところばかりではありません。推薦応募や、インターンシップを経た場合などでは、早ければ3月から4月に内々定が出ているケースもあります。

アカリクが実施した別の調査をご紹介します。「あなたが初めて内定を獲得した時期を教えてください」という設問においては、3月から4月頃から多くの企業が内定を出し始めることが分かります。

アンケート調査の概要
  • 調査方法:大学院生・理系学生に特化した就活サイト「アカリク」会員のうち、2023年新卒の理系学生168名(内訳: 博士在学中19.3%、修士在学中:75.3%、学部在学中5.4%)
  • 調査期間: 2022年7月8日から2022年7月15日

大学院生の就活スケジュールの組み方については、こちらの記事で解説しています。

アカリクで研究と就活を両立

就活サイト「アカリク」はスカウトやオンライン就活イベント、キャリアアドバイザーへの就活相談等、効率の良い就活を応援するサービスです。

大学院生や理系学生など研究に忙しい学生の方でも簡単に短期間で内定を獲得することが可能です。具体的には、研究内容を事前に登録しておくだけで大手企業からスカウトが届くほか、アカリク経由で企業の選考を受ける場合には、スケジュール調整までサポートしてもらえます。

「アカリク就職エージェント」では大学院出身のアドバイザーに相談を受け付けています。指向性やスキルに合わせた求人紹介のほか、面接対策やES添削なども可能です。

アカリクを活用することで、研究と就職のどちらも妥協せずに進める選択肢が広がります。

アカリク就職エージェント | 株式会社アカリク
アカリク就職エージェントとは、大学院生(修士/博士)・ 理系学生・ポスドクのための求人紹介サービスです。大学院出身の就職支援コンサルタントが、研究内容に配慮した求人や選考のアドバイスを行います。

まとめ

大学院で思う存分研究に打ち込むためにも、進学したら早めに次のことを始めましょう。

  • 企業・業界研究
  • 自己分析
  • 夏のインターンシップの情報収集と申し込み

また、改めて就活スケジュールをまとめると次のようになります。

  • M1の4月~7月:夏のインターンシップの情報収集、応募
  • M1の7~9月:夏のインターンシップ参加
  • M1の10月~1月:冬のインターンシップの情報収集、応募
  • M1の2月:冬のインターンシップ参加
  • M1の3月:就活解禁(会社説明会、エントリーシート提出)
  • M2の4月~:内々定が出始める

インターンシップへの参加は、早めの自己分析、業界研究につながります。よりよい就活のために、まず第一歩を踏み出してみましょう。

アカリクを利用するメリット

31万人以上の大学院生・理系学生の就活をサポート
してきたアカリクならではのサポートが充実!

  • 理系・院生特化のスカウト

    研究内容の登録だけでスカウトが届くため、忙しい研究の中でも効率的に就活を進められます。あなたに魅力を感じた思いがけない企業との出会いも!

  • 分野別の特別イベント

    メーカー、IT、コンサル業界を中心に、大学院生を求める優良企業と出会えるイベントを多数開催!オンライン開催のため、忙しい研究のスキマ時間にも気軽に参加できます。

  • プロに就活相談

    大学院出身のアドバイザーがあなたの就活を徹底サポート!マッチする企業や、推薦応募可能な企業をご紹介。個別のES添削や面接対策も行っており、選考対策もバッチリ!

著者プロフィール

アカリクリポーターズとは、大学院生としての経験や知識を「リポート」するライター集団です。全員大学院在籍経験があり、これまでの研究経験や知識を活かして、大学院生の皆様に役立つ情報をお届けしています。専門分野は工学・化学・生命科学・心理学・社会学等様々です。

【監修】アカリクお役立ちコンテンツ編集部
博士号所持者/博士課程在籍経験のある編集者が監修しています。

アカリク リポーターズをフォローする
就活ノウハウ
お役立ちコンテンツ|アカリク
タイトルとURLをコピーしました