この記事を読んでいる大学院試験を終えた皆さま、お疲れ様でした。
目標としていた試験を終え、ほっとしている方も多いのではないかと思います。
しかしながら、大学院入学までにやることは山積みです。
大学院入学までに何をすればよいのか、1人で新しい環境に踏み出す中で不安なこともあるかと思います。
特に、学部生として所属する大学とは別の大学の大学院に進学する場合や、大学院入学を機に親元を離れる場合は入学前の準備もかなり忙しくなります。
そこで、本記事では大学院試験合格後にやるべきことを紹介していこうと思います。
ぜひこの記事を参考にしながらもうひと踏ん張り頑張っていきましょう。
入学に関する書類の手続き
まず最初に行ってもらいたいことが、大学院合格後に送られてくる入学に必要な書類の手続きです。
昨今ではネット上で合格発表を行う学校が増えていますが、郵送で送られてくる合格通知が大抵の大学院では正式な合格の発表となります。きちんと届くか確認しましょう。
そして、書類が届いただけではもちろん入学することはできません。
正式な入学手続きを期限までに行わなければ、せっかく合格を勝ち取ったとしても水の泡となってしまいます。
合格通知が届いたら、入学までの手続きについて今一度確認しましょう。
入学手続きの書類に関しては①合格通知と共に同封されている、②別の封筒にて送られてくる、の2パターンあります。
そして、手続きで行う内容は①入学金や授業料の振り込み、②書類の提出など、用意しなければならないお金や、揃えなければならない書類がある可能性があるので、くれぐれも期限をすぎてしまうことがないよう、計画的に対応していきましょう。
研究室への挨拶メール
研究室への挨拶のメールも、大学院入学後の研究室生活を行う上でかなり重要なことですので、できるだけ早めに行いましょう。
教授は大学院合格の事実は知ってはいるものの、こちらから連絡をすることで今後の先生からの印象もだいぶ変わります。
加えて、入学後の研究活動に向けて、今後につながるアドバイスをもらうことができ大学院へ向けたモチベーションのアップにもつながるかもしれません。
また、複数の大学院から合格の通知をもらった際には、進学しないと決めた大学院にはできるだけ早く辞退の連絡を送るようにしましょう。
大学院側も辞退者が多い場合は繰り上げ合格や再募集を行う等の対策を行う場合があります。
今後関わることもないからと後回しにせずに対応するようにしましょう。
研究室訪問
挨拶メールと同様に、研究室訪問もできる限り行った方が良いです。
進学予定先の大学院が学部の研究室とは異なる場合や、同じ大学でも大学院のキャンパスが異なる場合などで、すぐに訪問することが難しい場合もあります。
スケジュール的に進学予定の研究室へ訪問することが難しい場合はメールやオンラインツールで対応するという方法もあります。
ただし、実際に訪問する際には気をつけたいことが2点あります。
1点目は事前に質問を用意しておくことです。
普段忙しい教授が自分のために時間を作ってくれて、なおかつ直接お話しできる貴重な機会なのでしっかりと活かしましょう。
質問項目としては、例えば「入学までにやるべきこと」です。
特に、進学予定先の大学院が学部時代と変わる場合は、新しい研究室への配属となるため、基礎知識がほとんどない状態からのスタートとなります。
研究活動で遅れを取らないためにも入学前から勉強しておくことはとても重要なことです。
大学院での理想的な研究生活のスタートを切るためにも、研究室のトップである教授に事前に学んでおくべき内容について確認しておきましょう。
また「所属する研究室の大学院生の研究活動が実際にいつから本格的に始まるか」も質問しておいた方が、自分のスケジュールを立てる上でも有用になると思われます。
2点目は研究室に所属している学生にも挨拶をすることです。
今後の研究室生活を円滑に進める上でも第一印象は重要ですし、それに加えて研究室生活のよりリアルな部分を知ることができるかもしれません。
入学までにやるべきことは、実際に研究を行っている学生に聞くのもよいですし、もしかしたら教授とうまく接していく方法や近くの美味しいご飯屋さんなどの有益な情報を得ることができるかもしれません。
教授や学生からの良い第一印象を獲得し、今後の研究室生活をより居心地の良いものにしていきましょう。
英語の勉強
大学院生になると英語に触れる機会は学部時代より大幅に増えます。
なぜなら、英語の論文を読んで自身の研究の参考にしたりセミナーで紹介したりする機会が学部時代と比べてかなりの頻度であるからです。
英語に慣れていないと、論文を読んでいても重要な部分の見落としや、認識のずれに繋がってしまします。
また、国際学会に出席した際や発表の機会があった場合にも、英語を話す練習をしていない場合は思うように海外の方と会話できず、大変もどかしい思いをするでしょう。
特にリーディングとスピーキングに関しては、比較的時間のある入学前に勉強しておくことをお勧めします。
配属研究室の研究内容の把握
大学院の試験を受ける時点である程度把握しているとは思いますが、改めて、進学予定の研究室のホームページ等を見て研究室で行われている研究内容を確認しておきましょう。
配属研究室の教授が出している過去の論文は研究室内のテーマを勉強する上で大変参考になるので一度は読んでおくことをお勧めします。
加えて、その研究分野の本や論文を更に読み知識をつけられたら尚よいです。
そうして自身のやりたいことについて考えを深められれば、大学院生活が始まって自身の研究テーマを決める際にも、自分自身の興味のあるテーマを明確に伝えることができ、教授とのディスカッションもより深く行うことができるでしょう。
奨学金の申請
学生のための奨学金として、日本学生支援機構(JASSO)という機関があります。
JASSOには予約採用という、大学院進学が決定している方が、事前に奨学金を申し込んでおける制度があるため、大学院で奨学金を借りることを検討している方は事前に調べて申請するようにしましょう。
2021年11月現在では、第一種奨学金と第二種奨学金の2種類がありますが、第一種奨学金では無利子で借りることができるため借りた金額よりも多く返済する必要はありません。
さらに、在学中に優れた業績を残すことができれば、奨学金の全額、または一部の返済が免除される制度があるため在学中のモチベーションともなるでしょう。
なお、JASSOにおける、奨学金の返済免除に関する制度の評価対象は「学問分野での成果や発明・発見、専門分野に関する文化・芸術・スポーツにおけ活躍、ボランティア等での社会貢献等」となっています。
参考:
独立行政法人日本学生支援機構「特に優れた業績と評価方法」
独立行政法人日本学生支援機構「特に優れた業績による返還免除の手続き」
物件探し
学部から別の大学院に入学予定で、進学先が現在済んでいる場所から通えない場合は下宿先を探さなければなりません。
もし進学後の下宿先を探さなければならない場合は、可能であれば、1月末から2月初めには物件探しを開始するようにしましょう。
なぜなら、次の4月から新しい物件に住もうとしている人は大学院生だけではないからです。
新たに大学生となる方や大学を卒業して企業に勤める予定の社会人など、4月からの新生活に向けて引っ越し先を探す方は多くいます。そして良い物件ほど大抵早く埋まってしまいます。
また、同じ理由で引越し業者も3~4月には予約でいっぱいとなってしまいます。
できるだけ早く物件を探し、引越し業者の予約を押さえ、余裕をもって引越しを行えるように気をつけましょう。
まとめ
本記事では、大学院合格後のやっておくべきこととして7つの項目を挙げました。
- 入学に関する書類の手続き
- 研究室への挨拶メール
- 研究室訪問
- 英語勉強
- 配属研究室の研究内容の把握
- 奨学金の申請
- 物件探し
特に、急いで行わなければならない項目に関しては計画性を持って対応する様にしましょう。
上記の7項目は、大学院入学後の修士課程での生活を有意義な時間とすることの手助けとなります。
また、博士後期課程に進学する予定の方にとっても博士課程での生活を有意義な時間にすることの手助けとなります。
新たな研究室生活を楽しみに、最善の準備を心がけましょう。