あのときの一言(5)「次の人生を見つける」

博士の日常
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挨拶

 こんにちは、みっつと申します。ここでは、大学院生活や社会人として過ごす中で出会った言葉について振り返る連載をさせていただいてます。当時の気持ちを思い出しながら、その言葉が自分にとって重要だった理由や、今の自分にどう影響しているのかについて改めて考えてみています。読んでくださった方が何か気づいたり考えたりするきっかけになったら幸いです。

今回紹介する一言

 メモ帳の中に眠っていた「次の人生を見つける」という一文を見かけて当時のことを思い出したので、紹介しようと思います。これは僕が進路の方向性について考えているときに、とある先生からかけてもらった言葉です。

あの時

 就職活動の序盤、研究概要をまとめたり、興味のある企業について調べたりエントリーシートの構想を練ったりしている時期の話です。僕の在学していたコースでは、全体の就活担当者として毎年ひとりの教授が割り当てられていて、学生の進路のヒアリングや、進路相談、OB訪問などの就活イベントの設定をしてくれていました。その年の就活担当の方が僕のラボとは別の研究室の方だったこともあり、いつも接しているコミュニティとは別の角度からの意見を聞きたいと思って、説明会や相談会などにはよく参加していました。

 その先生が言っていた中で今も心に残っているのが、「大学は、次の人生を見つけるところです」という言葉です。

 今回はこれについて考えてみようと思います。

今の解釈

 博士後期課程も折り返しを過ぎ、進路を考えているときに、そのとき自分が立っている道の延長線上にいる教授という立場の方から「ほかの道もあるよ」という目線からアドバイスを聞けたことはすごく新鮮でした。忘れないように、すぐさまメモ帳に書き記しました。

 研究を突き詰めることを志して、自らの意思で進学した大学院。であれば「”研究”という軸を大事にして今後のことを考えていかなければいけない」という意識がいつもどこかにあったのを覚えています。これからも研究をするのであれば、大学に残るのか。あるいは社会人となっても満足のいく研究ができる場所はどこだろうか。研究で身につけた能力を活かせる場所はどこだろうか、といつも考えていました。

 一方で「自分は研究の世界にどれほど適性があるのか」という点について、それまでの数年間を通して懐疑的な思いをもっていたのも事実でした。大学に残る決断をするにあたって、生涯をかけるほど思い入れを持った研究対象に出会えていると言い切れるのか、本当にこの世界でやっていけるのか、などといったことも頭の中にありました。

 そんな中、研究の道で第一線を走って活躍している先生から「次の人生」という言葉を聞いたとき、「ここがすべてではないよ」というメッセージを投げかけられたようで、心が軽くなったような気がしました。いま自分は、研究と向き合うことを通じて、これからの人生と向き合っているのだと腑に落ちました。そして、そう気がついたことで「もっと他の世界を見てみるのも面白いかもしれないし、悩むのはそのあとでもいいかもしれない」と、前向きな気持ちになることができました。

 このような視点からの意見は、普段よく接している人たちや、指導してくれている先生や先輩など、自分と近い距離感の人からはなかなか聞けない声でもありました。大学で過ごしている人は、その世界の良さや魅力を伝えて然るべき、それもある種仕事のひとつだというのも理解しています。それでもなお、そういった背景を踏まえた上でこの言葉をかけてくれたことに、その先生の大らかさを感じました。そしてこの「次の人生」の中にはもちろん、そのまま学術を突き詰めていく人生があってもいいのであって、決して排他的な意味合いでの言葉ではないところも、好きだなと改めて思っています。

その後の意識と、この記事を読んだ方へのメッセージ

 その後の就職活動では、大学に残るという選択肢は少し早めに手放して、色々なパターンで就職先を考えてみるフェーズに入りました。ご縁があり、いまは化学系のメーカーで働いています。結果として、大きく括ると研究という枠のなかで働いてはいますが、どういうものが世の中で求められているのかや、研究成果や知見をどのような形で人々に届けるかなどを重視することが多く、学生の頃とは少し違う視点をもって研究というものと関わっているなと感じて過ごしています。

 進路選択の考え方ついては、僕が就職活動をしている頃には、修士で卒業した同級生が学生時の分野とは全く別の職種へ転職していたり、学会などで出会った他大の博士学生が研究の世界以外の就職先を考えていたりするのを目の当たりにしていたことも大きく影響しました。自分の適性や好きと思えるどうかを軸にして人生の選択をしている姿をみて、自分も枠にとらわれ過ぎないようにしようという意識を持てたと思います。

 いま思い返してみると、就職活動やその後の社会人生活、仕事以外の時間なども含めて、たくさんの未知なものに触れてきました。その中でいつもそれなりに前向きであれたのは「次の人生を見つける」という意識をもって過ごしていたからだと思います。この心がけのおかげで、自分や周囲の環境が変わることに対して寛容になれたのかなと感じます。

 次を探し続けた末に、いつか突き詰めたい何か一つにたどり着くのか、はたまた色々なことを経験して渡り歩いていくような人生になるのか、まだ見通しはついていません。ですが少なくとも、これまでたくさんの人に出会ってきて、何か一つのことを突き詰めているタイプ、枠を持たずにたくさんの世界を飛び回っているタイプ、どちらについても素敵なロールモデルを知ることができているので、安心して過ごせています。最近の僕自身に関していえば、見つけるべき「次」がどこかで待っていると期待しながら生活することが、新しいことを吸収し続けるエネルギーになっています。この考え方が正しいと断言することはできませんが、こういった心持ちになる事で気持ちが楽になる方が、もしかしたらどこかにいるのではないかと思い、今回の記事にまとめてみました。進むべき道が見えずに不安を抱いている方、何かを選ぶ勇気が少し欲しい方、そんな方々にはぜひこの言葉を持って過ごしてみてほしいと思います。

終わりに

 今回は就職先の選択よりも少し手前の、進路の方向性を選択する時期に出会った言葉について振り返ってみました。この記事を書いていて、その時に何を選んだかということ以上に、どういう気持ちで選んだのか、が重要だったなと感じました。選択が正しかったかどうかは結局わからないので、少しでもポジティブな気持ちで、次に飛び込む未来に期待しながら決断することが重要なのかなと思います。

 僕の経験したことを通して、少しでもなにか考えるきっかけを提供できたら幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

<筆者について>

みっつ (工学博士)。超分子化学や光化学に関わる研究で博士号取得後、国内メーカーに就職。仕事以外の時間はSciKaleidoというチームにて「科学×バーチャル×エンタメ」を軸にコンテンツを開発中。

SciKaleidoについて: https://sites.google.com/view/scikaleido

筆者について: https://twitter.com/Mittsujp

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