【最新版】理系は就職に有利?おすすめ職種・企業・就活の進め方を徹底解説

理系は就職に有利?就活スケジュールやおすすめの職種を解説企業/業界研究

理系で就職を控えている学生のなかには、「理系って就職に有利なの?」「理系の就活スケジュールは?」「理系におすすめの職種が知りたい」といった疑問をお持ちの人も多く存在します。

自分に合う会社に就職するためには、理系の就活の特徴や情報収集の仕方を理解することが重要です。そこで、本記事は大学院生・理系学生の就職活動について詳しく解説します。

この記事でわかること

・理系が就職に有利といわれる理由
・大学院生・理系学生の就職先や進路
・大学院生・理系学生におすすめな職種
・大学院生・理系学生の就活のコツ

また、おすすめの就職サイトも紹介しているため、あなたに合う企業を見つけることも可能です。ぜひ最後まで記事を読んで、「これで就活を始められる!」と思えるくらい理系の就活に詳しくなりましょう!

  1. なぜ理系が就職活動に強い・有利なのか?
    1. 気になる理系の実際の就職率
    2. 理系限定の求人がある
    3. 理系学生の採用枠が多い求人がある
    4. 企業によって推薦枠がある
    5. 理系学生が就職活動でアピールできる強み5選
    6. 専門分野で習得した専門性
  2. 理系学生の就職先・進路について
    1. 専門分野へ就職
    2. 専門外理系就職
    3. 文系職種へ就職
    4. 理系大学院生なら就活と研究の両立が重要
  3. 理系学生が就活で後悔しないための企業選びのポイント
    1. 大企業にこだわらない!広い視点で企業を選ぶ
    2. 身につけた専門性を活かせるか・身につけたいスキルを学べるか
    3. エントリー数を絞り過ぎない
    4. インターンに参加する
  4. 理系学生が参加できるインターンの種類と特徴
    1. 短期インターン
    2. 長期インターン
    3. オープンカンパニー
  5. 理系学生におすすめの職種・就職先ランキング5選
    1. 研究・開発職
    2. 技術・設計職
    3. SE(システムエンジニア)・ITエンジニア
    4. 生産・製造職
    5. 品質管理職
  6. 理系学生・大学院生におすすめ就活のコツ4選
    1. 大学の推薦応募で就活する
    2. 勉強以外の強みをアピールできるようにする
    3. 理系におすすめの資格を取得する
    4. 理系専門の就活サイトで情報を集める
  7. 理系学生の就職活動はいつから?就活スケジュール・進め方を紹介
  8. 理系の就職に関するよくある質問
    1. 理系就職に強い学部は?
    2. 理系出身者の平均年収は?
    3. 理系の就職率は文系と比べて高い?
    4. 理系学生の就職人気ランキングは?
  9. まとめ
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なぜ理系が就職活動に強い・有利なのか?

学生の写真

一般的に、理系は就職に強いといわれることがよくあります。では実際に、どのような理由で理系が有利とされているのでしょうか?

ここでは、理系が就活に強いとされる理由や具体的な強みについてわかりやすく解説します。

気になる理系の実際の就職率

理系学生は、一般的に「就職に強い」といわれています。

就職プロセス調査(2025年卒) 就職内定率」によると、理系学生の2025年卒の3月卒業時点での就職内定率は99.1%と、文系学生の98.7%と比べわずかに高いことが分かります。

また、内定取得の時期には差異があり、理系学生の方が就職を有利に進めていることが明らかになりました。

そこで当メディアでは、実際に2023卒の理系学生にアンケートを実施し、大学院生・理系学生の就職活動を徹底調査しました。

理系が就職活動に強いといわれる理由

・理系限定の求人がある
・理系学生の採用枠が多い求人がある
・企業によって推薦枠がある
・専門分野で習得した専門性を活かせる

理系限定の求人がある

理系学生や大学院生は、学校で専門的なことを学び、研究も行うため専門知識が深いです。そのため、即戦力を期待した企業が理系限定の求人を出すこともあります。

そういった求人は文系学生は応募できないため、競争率が下がります。たとえば、マイナビ2026で理系・文系限定の求人を調べると、それぞれ以下の件数でした(2025年9月時点)。

  • 理系限定求人:66件
  • 文系限定求人:3件

文系求人に比べて理系限定の求人は多く、理系は就職に強いといえるでしょう。ただ、優秀な理系の学生がライバルとなるため、有利とはいっても万全の就活対策が求められます。

理系学生の採用枠が多い求人がある

メーカーや工業系など、事業内容が理系分野の企業は理系の人材を求めています。そのため、理系分野の企業では文系よりも理系学生の採用枠が多く、競争率が下がっています。

理系の採用が文系よりも多い企業を探して応募すれば、就活を有利に進めることが可能です。また、理系学生であれば文系枠に応募することもできます。

企業によって推薦枠がある

大学のなかには、優秀な理系人材が育ちやすい学校もあります。企業のなかにはそういった大学に推薦枠を設け、優秀な人材を確保している企業があります。推薦枠は基本的に厳しい選考はされず、かなり内定をもらいやすいでしょう。

大学院生・理系学生の就職をサポートする企業「アカリク」のアンケート調査結果では、23.8%が推薦を利用して就職したという結果になっています。

アンケート調査の概要
  • 対象者:大学院生・理系学生に特化した就活サイト「アカリク」会員のうち、2023年新卒の理系学生168名(内訳:博士在学中19.3%、修士在学中:75.3%、学部在学中5.4%)
  • 調査期間:2022年7月8日〜7月15日
就職活動で推薦応募の利用をしたか

理系学生が就職活動でアピールできる強み5選

理系学生が就職後に活かせる強みは、実は多く存在しており、自分が当たり前だと思っていたことが、他の分野では貴重な能力として評価される可能性があります。

主に以下の5つが強みとして挙げられます。

  • 専門分野で習得した専門性
  • 専門的な知識・資格
  • 計算力・分析力
  • 仮説を立て検証する能力(問題解決力)
  • 物事をロジカルに考える力(論理的思考力)

就職活動においては、これらの強みをアピールすることで、他の学生との差別化を図り、自信を持って進んでいくことが重要です。

専門分野で習得した専門性

日々の勉強や研究で身に付けた専門的な知識は、就活後でも十分に活かすことができます。なぜなら、理系学部で学ぶほとんどの分野は、企業でも研究・開発を行っているからです。

たとえば、化学や生物学の知識を持つ人は、製薬会社や食品メーカーで研究開発や品質管理の仕事に就くことができます。また、情報工学やコンピュータサイエンスの知識を持つ人は、ソフトウェア開発や情報セキュリティの分野で活躍することができるでしょう。

大学で研究したことで社会貢献したいと考えている人や、より深く研究を追求したい人は、自分の専門分野を活かせる企業に就職することもおすすめです。

専門的な知識・資格

学生生活で取得した資格も活かせる場合があります。学部や学科によって取得できる資格は異なりますが、衛生管理者や宅地建物取引士、電気工事士などがあります。

これらの資格を持つことは、就職活動中にアピールポイントとなるだけでなく、実際の業務で役立つこともあります。たとえば、建築関連の資格を持っている人は、建設会社や不動産業界での仕事に就くことができます。

計算力・分析力

理系の学生はデータの解析や統計処理にも精通しています。

ビッグデータの時代において、データの分析能力は非常に重要です。企業が持つ大量のデータから有用な情報を抽出する能力は、意思決定を支援し、競争力を向上させるため、就職先で非常に貴重なスキルとなります。

仮説を立て検証する能力(問題解決力)

理系の学生は問題解決力に長けています。科学や数学の分野では、問題を解決するために様々なアプローチや方法を考えることが求められますが、これはビジネスの現場でも同様です。

複雑な問題に対して、仮説を立てたうえで、論理的なアプローチを持ち、柔軟な思考で検証し、解決策を見つけることができる理系の学生は、企業において非常に重宝される存在となるでしょう。

物事をロジカルに考える力(論理的思考力)

理系の学生は論理的思考力に優れていることが挙げられます。

科学や数学の分野では、問題解決において論理的な思考が求められますが、この能力はビジネスやエンジニアリング分野でも重要です。たとえば、新たな課題や課題解決のためのアプローチを見つける際に、論理的思考は非常に役立ちます。

専門分野で習得した専門性

理系は大学で専門分野を突き詰めて学びます。そのため、文系と比べると専門性が身につきすぐに戦力になるため、内定を得ることができる確率が上がります。また、強みがはっきりしていてアピールをしやすいのも理系が有利な点の一つです。

研究職など、より専門的な職種に就きたい場合は大学院への進学もおすすめ!より深い専門性が身につくため、学士で就活するよりも内定率が高まります。

大学院生・理系学生の就職をサポートする企業「アカリク」アンケート調査結果(2022年7月実施)では、約7割もの学生が内定先に専門性を評価されたと感じると回答しています。

就活において理系の専門性が評価されたか

理系学生の就職先・進路について

就職活動

大学院生・理系学生の主な就職先や進路は以下になります。それぞれの進路に特徴を確認していきましょう。

理系学生の就職先・進路

・専門分野へ就職
・専門外理系就職
・文系職種へ就職

専門分野へ就職

機械や電気、土木、薬学など、自分が専門的に取り組んでいる業界は専門性を発揮しやすく、企業の求人も多いため採用されやすい傾向です。また、企業の推薦を受ける場合も、力を発揮しやすい専門分野の職種が多くなります。

企業としても、専門分野の職種にはその分野を学んでいる学生を欲しがっています。自分が学んでいる専門分野の職種を狙う場合は、大学・大学院での勉強内容や資格をアピールして就活を進めましょう。

専門外理系就職

理系学生が強みとするスキルは、以下の3つが挙げられます。下記のスキルは専門外の理系業界でも役立つため、理系学生は専門外の理系職種への就職も多いです。

理系学生が強みとするスキルの例

・データや数値の分析
・論理的思考力
・計算能力

理系学生が強みとするスキルは社会人としても必要なものが多いため、専門外の内容でも研修を受ければ、就職後も活躍しやすいといえます。また、専門外の知識を増やせるため、スキルアップにもつながるでしょう。

大学院生・理系学生の就職をサポートする企業「アカリク」のアンケート調査結果(2022年7月実施)によると、実際に理系学生が就職した専門外の職種は「コンサルタント」「公務員」「企画・マーケティング」などが挙げられます。

専門外就職での具体的な職種

どの職種も数値を扱ったり戦略策定が必要になるため、論理的思考力や計算能力が欠かせません。上記のような専門外職種で有利になるといえるでしょう。

文系職種へ就職

理系学生が文系の職種への就職を志望した場合でも、理系学生であることを理由に不利になることはないでしょう。そのため、理系学生が就職可能な職種は文系よりも必然的に多くなります。

理系学生は専門性を持っているがゆえに、就職先も専門性に関連した職種を選びがちになります。しかし、自分に合う業界・職業を選ぶことが最も重要です。自分が勉強している分野が合わないと感じている学生は、文系職種への就職も1つの選択肢です。

論理的思考力や数値分析などの強みで文系学生との差別化も図れるため、就職後の活躍も期待できます。デメリットとしては、文系学生のライバルが増えたり、専門外であるため就職難易度が上がる場合があります。

理系学生の文系就職についてはこちらの記事で解説しています。

理系大学院生なら就活と研究の両立が重要

理系大学院生は、研究が忙しく十分に就活ができないという声があります。

大学院生・理系学生の就職をサポートする企業「アカリク」のアンケート調査結果では、理系学生が研究や学業に1週間あたりおよそ、平均36.4時間を費やしていることが明らかになっています。

このように、就活と研究の両立が大変である点が、就職が難しいといわれる要因となっています。

学業に1週間あたりどのくらい時間をかけているか?

まずは、就活と研究の両立には徹底したスケジュール管理が必要だということは覚えておきましょう。

理系の就活スケジュールについては、こちらの記事をご覧ください。

理系学生が就活で後悔しないための企業選びのポイント

ここでは、理系学生が就活後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、企業選びで押さえておきたいポイントをご紹介します。

大企業にこだわらない!広い視点で企業を選ぶ

「大手企業に入れば安心」と思っている学生も多いかもしれません。しかし、実際には、大企業にこだわらず、自分に合った環境ややりたい仕事を軸に企業を選ぶ学生も増えています。

特に理系の学生にとっては、研究や専門性を活かせる現場があるかどうかが、就活をするうえで大切なポイントの一つです。企業規模の小さめな中堅・中小企業であっても、自分のスキルを活かしやすかったり、若手のうちから裁量のある仕事にチャレンジできたりと、魅力的な環境が整っている企業も少なくありません。

企業の知名度や規模だけで判断するのではなく、自分の成長や働き方を重視して幅広く企業を見ることが、後悔しない就活につながるでしょう。

身につけた専門性を活かせるか・身につけたいスキルを学べるか

理系の学生は、大学や大学院で学んできた専門性を活かせる企業を選ぶことが重要なポイントです。自分の知識や研究してきた内容が、実際の仕事にどのようにリンクするのかを意識すると、入社後のミスマッチも防ぎやすくなります。

一方で、入社してから新しく学びたいスキルが身につく環境であるかどうかも、企業選びをするうえで意識したいポイントの一つです。たとえば、プログラミングやAI、データ分析など、今後のキャリアに役立つスキルが学べるかをチェックしておきましょう。

また、知識や研究における「専門性」だけでなく、「自分で考える力」や「伝える力」などの幅広いスキルや能力を伸ばせる企業であれば、将来的なキャリアの選択肢も広がります。第一線で長く働き続けるためにも、自分に合った成長環境があるかどうかをしっかり見極めてください。

エントリー数を絞り過ぎない

理系学生のなかには、「気になる企業のみエントリーすれば良い」「本命が決まっているから他の企業は選択肢に入れる必要がない」と考え、最初からエントリー数を絞ってしまう人もいるでしょう。

しかし、思ったように選考が進まなかった場合、追加で企業を探す時間が足りずに、就活がうまくいかないケースも少なくありません。

理系の学生は、通常の授業や研究が忙しい分、文系の学生に比べてエントリー数が少なくなりやすい傾向にあります。だからこそ、就活をスタートさせる段階では、できるだけ幅広くエントリーしておくことが大切です。数多くの企業を比較することで、自分に合う働き方や職場の雰囲気がわかってきたり、思いがけない企業に出会えたりすることもあるでしょう。

また、多くの企業を比較することで、「なぜその企業に選んだのか」という理由がはっきりしてきます。その結果、志望動機にも具体性が生まれ、「他社ではなくこの企業を選んだ理由」や「自分の強みがどのように活かせるか」といったポイントを、具体的なエピソードや比較を交えて伝えられるようになります。

最初は興味のある企業を中心にエントリーし始めて、少しずつ他の企業にも目を向けてみましょう。選考が進むうちに、それぞれの企業の良さや、自分に合っているかどうかが見えてくるはずです。最初からエントリー数を絞りすぎずに、柔軟に進めることが就活を成功させるポイントといえるでしょう。

インターンに参加する

インターンシップは、理系学生が大学で学んだ知識を実際の仕事で試せる絶好の機会です。たとえば、研究や開発の現場に参加することで、自分の専門知識が企業のなかでどう活かされるのかを体感できます。

さらに、社員との交流や仕事の進め方を体感することで、企業の雰囲気や働き方を実際に理解できるでしょう。企業の説明会やホームページだけでは見えにくい、職場の空気感やチームの雰囲気などを確かめられるのは、大きなメリットです。

最近では、インターンの参加がそのまま選考につながる企業も増えています。いわゆる「採用直結型インターン」では、早期に内定につながるケースもあるため、就活を有利に進めたい人にとっても貴重なチャンスといえるでしょう。

理系学生が参加できるインターンの種類と特徴

ここでは、理系学生が参加しやすいインターンの種類や、それぞれの特徴についてわかりやすく紹介します。

短期インターン

短期インターンとは、数日から1〜2週間程度で実施されるプログラムです。夏休みや春休みなどの長期休暇中に開催されるケースが多く、忙しい理系学生でも参加しやすいのが特徴です。

プログラムの内容は、会社説明やグループワーク、社員との座談会などが中心ですが、なかには業務の一部を体験できる場合もあります。実際の職場の雰囲気や業界の特徴を把握しやすいため、企業理解や業界研究の第一歩としてとても役立ちます。

また、複数の企業の短期インターンに参加することで、自分に合う職場や働き方のイメージがつかみやすくなるのも大きなメリットです。エントリーシートや面接での志望動機にも活かせる貴重な経験となるでしょう。

長期インターン

長期インターンとは、数週間から数カ月単位で参加できるプログラムです。実施期間が長いため、実際の業務や研究開発に深く関われるのが特徴で、理系学生にとっては自分の専門知識や技術を実務で試す貴重な経験になります。

インターン期間中にプロジェクトに主体的に携わることで、実務経験だけでなく、課題解決スキルやチームで働く力といった実践的なスキルも自然と身につきます。また、社員と関わりながら日々の仕事をこなすことで、「この企業は働きやすい環境が整っているか」「専門性をどう活かせるか」などを具体的に感じ取れるため、将来の進路選びにも役立つでしょう。

また、社員との関わりや実際の仕事を通して、「自分にとって働きやすい環境か」「やりたい仕事ができそうか」などを具体的に感じ取ることができます。将来の進路を考えるうえでも、本選考での志望動機を深めるうえでも、大きなメリットとなるでしょう。

オープンカンパニー

オープンカンパニーとは、企業が開催する1日完結型のプログラムで、業界や企業のことを気軽に知ることができる機会です。実際の仕事を経験するというよりも、会社説明や職場見学、社員との座談会などが中心になります。

理系学生にとっては、「この会社で自分の学びがどう活かせそうか」や「研究分野と企業のつながり」を短時間で知るきっかけとなります。早い段階でさまざまな企業の雰囲気に触れることで、視野が広がり、自分に合った企業を見つけるヒントにもなるでしょう。

まだ将来の方向性が定まっていない学生にもおすすめの就活の第一歩となるプログラムといえます。

理系学生におすすめの職種・就職先ランキング5選

理系学生におすすめの職種

23卒の理系学生577名を対象にしたアンケート調査(2022年7月実施)では、理系院生の約75%は、技術・製品開発職、研究員・リサーチャー、ITエンジニアを志望していることがわかりました。

理系院生の志望職種

ここからは、理系学生が力を発揮しやすい職種を詳しく紹介します。

理系学生におすすめの職種

・研究・開発職
・技術・設計職
・SE(システムエンジニア)・ITエンジニア
・生産・製造職
・品質管理職

研究・開発職

研究は効果検証を主に行い、結果や事実を発見します。開発は収集・分析したデータから、新しい商品や技術を生み出すのが仕事です。どちらもデータ分析や論理的思考力のスキルが必要で、研究を日常的に行なっている理系学生に向いている職種になります。

また、新しいものを生み出せるため、非常に人気が高く、やりがいのある仕事でもあります。下記のような大学院生・理系学生に向いている職種です。

研究・開発職に向いている学生

・新しいものに興味がある
・世の中をあっといわせる発明がしたい
・自分の考えたものが表に出ると嬉しい
・効果検証が好き

大学院生・理系学生の就職をサポートする企業「アカリク」のアンケート調査結果(2022年7月実施)では、現役学生の32.9%が「技術・製品開発職」を志望をしています。

技術・設計職

技術・設計はいわゆる「ものづくり」に関わる職種です。車や電車、家電などさまざまな製品を作り、世の中へ送り出します。

制作過程は「企画する→設計する→テスト品を作成→問題なければ製品化」と進んでいきます。こちらも自分の作ったものを世の中で使ってもらえるため、大変やりがいのある仕事です。また、日本の主産業であるものづくりにも関われる職種です。

技術・設計職に向いている学生

・何かを作るのが好き
・概念的なものから形にするのが好き
・機械的な設計をするのが好き

SE(システムエンジニア)・ITエンジニア

SEはプログラミングを主に使用し、WEBシステムの開発・運用・保守などをする仕事です。WEBが発達してきた現代において必須の職種であり、需要が多く給与水準も高くなっています。

理系の論理的思考力や計算能力、データ分析などを活かせるため人気です。また、有名なWEBシステムに関われるため、やりがいもあります。

SE・ITエンジニアに向いている学生

・コンピューターが好き
・WEBサイトやアプリを構築するのが好き
・WEBの仕組みが気になる
・最新の技術が好き

大学院生・理系学生の就職をサポートする企業「アカリク」のアンケート調査結果(2022年7月実施)では、現役学生の12.8%が「ITエンジニア」を志望をしています。

生産・製造職

生産・製造職は、製品の生産を主に行なう職種で、ものづくりには欠かせない仕事です。実際に生産ラインを回すだけでなく、生産性を高めたり、ミスがないよう生産したりするための設計なども行います。

いかに効率的に製品を生産するかが大事になるため、効率を重視する方に向いています。効率を追求する必要があるため、論理的思考力や計算能力が大事です。

生産・製造職に向いている学生

・日々の仕事の仕組み化が好き
・効率的に動きたい
・人を動かしてまとめるのが好き

品質管理職

品質管理職は、生産された製品の品質向上や安定化を行う職種です。テスト品や実際にできた製品の品質をテストし、日々ブラッシュアップしていきます。

また、利用者にアンケートを取って品質に生かす仕事も行うため、直にお客様の声を聞けるやりがいがあります。開発して終わりではないため、永続的に1つの製品に関わることも可能です。

品質管理職に向いている学生

・お客様の声を聞いて製品に反映したい
・既存のもののブラッシュアップが好き
・安定したものづくりがしたい

以上、大学院生・理系学生におすすめの職業を紹介しました。就職したい業界や職業がわからない方は、インターンシップに参加するのがおすすめです。

23卒の理系学生を対象にしたアンケート調査では、「企業説明・事業紹介」をコンテンツにしているインターンシップへの参加がもっとも多いです。1dayインターンシップに参加すれば、企業の雰囲気や業界理解も一気に深まるので、効率的に就職活動を進められます。

参加したインターンシップのコンテンツは?

理系学生・大学院生におすすめ就活のコツ4選

学生の写真

大学院生・理系学生におすすめな就職活動のコツを紹介します。近年は就職活動の早期化が進み、事前にどれだけ情報収集や準備ができるかが重要です。以下の4つのポイントを押さえて、後悔のない就職活動にしていきましょう!

大学院生・理系学生の就職活動のコツ

・大学の推薦応募で就活する
・勉強以外の強みをアピールできるようにする
・理系におすすめの資格を取得する
・理系専門の就活サイトで情報を集める

大学の推薦応募で就活する

大学の「推薦応募」は、大学(学校・研究室)に寄せられた推薦求人のなかから応募企業を選び、学校側に書いてもらった推薦状を添えてエントリーする手法のこと。

学校や教授からの推薦なので、自由応募と比較して内定率が高い点がメリットです。また、研究職のような専門的な求人は、推薦のみの応募になる企業もあります。

ただし、推薦での求人は数が限られているため、基本的に学内で選抜や締切があります。行きたい企業の求人がある場合は、早めに応募するのがおすすめです。アカリクが調査したアンケートでは、2021年10月時点で約4割超の大学院生・理系学生が推薦応募を利用したいと回答しています。

学校・研究室の推薦応募を利用しようと思っているか

学校の推薦応募を利用したい理由としては、志望している企業が推薦枠にあることや、忙しい研究活動の合間に就職活動が進められるところをメリットとして考えている学生が多くいました。

勉強以外の強みをアピールできるようにする

理系の就活は、専門性が高ければ簡単に内定がもらえるイメージかもしれません。しかし、実際は組織で働くため、以下のような今まで勉強してきた専門以外の要素も求められます。

専門分野以外で就活に重要なスキル

・コミュニケーションスキル
・論理的思考力
・課題設定力

こういったスキルは、他の人と関わることが多い「学会参加」や論理的に物事を考える必要がある「研究」によって磨かれます。実際に、大学院生・理系学生向けに調査したアンケートでは、「自分の専門性に加え、内定企業から評価されたスキル」として、論理的思考力が評価されたと感じた学生が多いことがわかりました。

内定企業から評価された経験やスキルは?

理系におすすめの資格を取得する

理系の就活では、持っていれば就職に有利になる資格や、持っていないと入社できない資格などが存在します。たとえば、あるITコンサルの企業では、入社までに簿記2級を取得することが求められるといったケースもあります。

就職活動において、資格を持っていることはプラスにはたらく場面は多いといえるでしょう。理系関連の職種はデータを扱う仕事も多いため、ITパスポートや基本情報技術者などの資格もおすすめです。

理系専門の就活サイトで情報を集める

就職活動を成功させたいなら、情報の有無が重要です。就活の情報がないことで内定はおろか、行きたい企業を見つけられないこともありえます。

そのため、就活サイトで選考やインターンシップに関する情報を集めるのがおすすめです。特に理系の職種を探す場合は、理系の情報に絞られた専門の就活サイトが向いています。

そのような理系専門の就活サイトのなかでも、大学院生におすすめなのが「アカリク」です。17万人以上の大学院生・理系学生の就活をサポートしてきた就活サービスで、企業からのスカウトや分野特化のイベントも開催などのサービスを受けられます。

また、大学院生の求人に限定されているため、情報の密度が濃く、限られた優良企業の求人が多い点がメリットです。

アカリクの特徴

・研究内容を入力すると平均14通の特別なスカウトが届く
・分野別の特別イベントを多数開催
・優良企業の求人が豊富
・大学院出身のアドバイザーに相談可能
・個別のES添削や面接対策を受けられる

これまで17万人以上の大学院生・理系学生の就活をサポートしてきた実績を持つので、自分が満足のいく就職活動をしたい方は、アカリクの利用がおすすめです。会員登録は無料で約3分で完了するので、まずはお気軽に会員登録してみましょう!

理系学生の就職活動はいつから?就活スケジュール・進め方を紹介

理系女子の写真

最後に、26・27卒の大学院生・理系学生の就活スケジュールを紹介します。修士の場合は、院に進んだ直後の4月から就活が始まるため、注意しましょう。

23卒の理系学生577名を対象にしたアンケート調査結果(2022年7月実施)によると、実際に就活をスタートするのは4〜8月ごろが多いようです。

就職活動の開始時期は?

院卒学部卒
就活準備(インターンシップなど)1年の4〜8月3年の4〜8月
エントリー開始2年の3月4年の3月
選考開始2年の6月4年の6月
内定2年の10月以降4年の10月以降

※2025年8月時点

就活準備(インターンシップなど)

学部3年/修士1年の夏から冬にかけてインターンシップが実施されます。就職活動の早期化により、夏頃からインターンシップに参加する学生が増えているのが特徴。

就職活動を有利に進めるためには、早めの時期から業界研究やインターンへの参加を行うことが重要です。

採用エントリー開始

3月1日から説明会や企業への採用エントリーが始まります。大手就職サイトでも企業の採用情報や会社説明会の情報が数多く公開され、就活生も企業エントリーを本格化させる時期です。情報を集めるといった意味でもいくつかの企業にエントリーするのがおすすめです。

選考開始

6月1日から企業の本選考(面接や筆記試験など)が解禁になります。選考通過者に対して随時内々定が出されていく流れになるため、早めの動き出しを意識しましょう。

6月1日から企業の本選考(面接や筆記試験など)が解禁になります。選考通過者に対して随時内々定が出されていく流れになるため、早めの動き出しを意識しましょう。学校推薦の応募受付も5~7月頃に実施する大学が多いです。

内定

10月1日に内定式を行う企業が多いため、それまでに内定を獲得するのが理想です。

ただし、上記の就活スケジュールはあくまで一般的なものであり、26卒・27卒の就職活動は早期化している傾向にあります。政府が定める就活スケジュールに当てはまらない採用活動を行っている企業は少なくありません。

学部3年/修士1年の夏以降から内定直結型のインターンシップを行う企業や、翌年6月以前に本選考面接を実施する企業もあるので、早めの動きだしが大切になります。

理系の就職に関するよくある質問

最後に理系の就職に関して、よくある質問を3つほど紹介します。

理系就職に強い学部は?

医学部、薬学部、工学部、農学部は就職に強いといわれています。医学部や薬学部を卒業して、試験に受かれば国家資格が手に入ります。

その資格があれば基本的に職があるので就職に強いです。工学部の場合はものづくりを学ぶため、理系就職のターゲットとなる「メーカー業界」の需要が大きく、就職に強くなっています。農学部も食品メーカーや農協、農家など仕事が多いので就職に困りません。

理系出身者の平均年収は?

理系出身者の平均年収は、600.99万円となっていて、かなりの高水準です。文系の場合は559.02万円のため、理系の方が高収入になりやすいといえるでしょう。

新卒(修士課程)から定年(60歳)までの36年間働いたとすると、生涯年収に約1,400万円もの差がつきます。高収入が欲しい学生は、理系に進むのがおすすめです。

引用:独立行政法人経済産業研究所

理系の就職率は文系と比べて高い?

2020年度のデータでは、文系の就職率は98.2%、 理系の就職率は97.3%とほぼ同水準です。平均年収は理系の方が高いですが、就職率はあまり変わりません。

文系は前年比0.3%高、理系は1.5%低下しており、理系の方が下げ幅が大きいことがわかります。とはいえ、高水準を保っているため、企業を選びすぎなければ就職は可能でしょう。

引用:文部科学省

理系学生の就職人気ランキングは?

理系の大学生と大学院生からそれぞれ人気の就職ランキングを紹介します。

順位理系大学生に人気の企業理系院生に人気の企業
1NTTデータNTTデータ
2ソニーグループトヨタ自動車
3トヨタ自動車ソニーグループ
4Sky日立製作所
5伊藤忠商事伊藤忠商事
6味の素富士フイルムグループ
7日立製作所三井物産
8パナソニック三菱商事
9三菱商事野村総合研究所
10サントリーグループ味の素

引用元:キャリタス就活

より詳しい就職人気ランキングは、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

当記事では、大学院生・理系学生の就職活動のポイントやおすすめの職業を紹介しました。理系は専門分野があるため需要が高く、就職に有利であるといえるでしょう。

しかし、就職しやすいといっても、行きたい企業を見つけるためには情報収集が不可欠です。そのため、理系の就職に強い専用の就活サイトで情報を集めるのがおすすめです。26卒・27卒の就職活動は早期化しているので、インターンシップの参加や就活の情報収集に早めに動き出しましょう。

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著者プロフィール
アカリクお役立ちコンテンツ編集部

株式会社アカリクの15年以上にわたる大学院生・ポスドク・研究者のキャリア支援活動の中で得た知見やデータをもとに、編集部員が記事を執筆しています。

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