情報工学科の主な就職先や年収は?学部・修士・博士別のスケジュールと進め方を徹底解説

情報工学科の主な就職先や年収は?学部・修士・博士別のスケジュールと進め方を徹底解説就活ノウハウ
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情報工学科は就職に強いと聞くけれど、文系でもIT企業に入れる時代に大学院まで進む意味はあるのか、AIの普及で将来性はどうなのか、年収はどのくらいなのか、具体的な数字で知りたいという方は多いのではないでしょうか。

本記事では、文部科学省と厚生労働省の令和7年の最新統計をもとに、情報工学科の就職先・職種・年収を整理します。就活スケジュールや学歴別の進め方まで網羅しますので、進路選びや就活の参考にしてください。

  1. 情報工学科の就職の現状
    1. 情報工学科は就職率・需要ともに高水準にある
    2. 文系IT就職との違い、院進の意味はあるのか
    3. 修士修了者と博士修了者の就職先はどう違うか
  2. 情報工学科の主な就職先
    1. 修士修了者の産業別就職先
    2. 修士修了者の職業別就職先
    3. 博士修了者の就職先
  3. 情報工学科の主な職種
    1. ソフトウェアエンジニア・システムエンジニア
    2. AIエンジニア・データサイエンティスト
    3. セキュリティエンジニア・ネットワークエンジニア
    4. ITコンサルタント・プリセールスエンジニア
  4. 情報工学科の年収水準
    1. 学歴別の初任給(学部・修士の違い)
    2. 業種別の平均賃金
    3. キャリアを重ねると年収はどう変わるか
  5. 学部・修士・博士の就活の違い
    1. 学部卒と修士卒で就活の何が変わるか
    2. 修士卒が活用できる選考経路
    3. 博士課程の就活は修士とどう異なるか
  6. 情報工学科の就活スケジュール
    1. 修士1年からの時期別スケジュール
    2. コーディングテストとポートフォリオの準備
    3. 研究と就活を両立するための考え方
  7. 情報工学科の就活を進める方法
    1. 専門性を登録してスカウトを受け取る
    2. 業種から気になる企業を効率よく探す
    3. 院卒・博士の就活事情を理解した相談先を持つ
  8. 情報工学科の就職に関するよくある質問
    1. 情報工学科は本当に就職に強いのか
    2. 学部卒と院卒どちらが有利か
    3. 情報工学系で年収の高い業界はどこか
    4. 博士まで進むと就職はどうなるか
  9. 情報工学科は専門性を深めるほど評価される時代
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情報工学科の就職の現状

まずは、情報工学科を含む工学系全体の就職の現状を公的データで確認します。

情報系は他の工学系と異なり、文系でもIT企業に就職できる時代です。その中で情報工学科で学ぶことの意義と、実際の就職の全体像を数字で把握しておきましょう。

就職率・産業と職業への分布・学歴による違いを順に見ていきます。

情報工学科は就職率・需要ともに高水準にある

文部科学省の令和7年度学校基本調査によると、修士課程修了者全体の就職者の割合は78.2%です。工学系はこの中でも就職先の選択肢が豊富な分野の一つで、情報工学科はその中でも特に需要が高い分野です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 結果の概要)。

DXや生成AIの急速な普及により、情報技術を持つ人材への需要は業界を問わず拡大しています。IT企業だけでなく、製造業・金融・医療・インフラなど幅広い産業がIT人材の採用競争を強めており、情報工学科出身者にとっては売り手市場の環境が続いています。

技術の変化が速い分野だからこそ、大学・大学院で専門性を体系的に身につけた学生の価値は高く評価されます。情報工学科で培った基礎理論の理解は、技術トレンドが変わっても応用できる普遍的な力になります。

文系IT就職との違い、院進の意味はあるのか

「文系でもIT企業に就職できるのに、情報工学科で院まで進む意味はあるのか」という疑問を持つ方も多いでしょう。結論として、院進の意味は職種と専門性の深さによって大きく変わります。

一般的なシステムエンジニアやWebエンジニアのポジションでは文系・学部卒との差が小さい場合もありますが、AI・機械学習・セキュリティ・半導体設計・通信プロトコルなど高度な専門性が求められる職種では、修士・博士で培った研究力と専門知識が明確なアドバンテージになります。

前述の統計でも、工学系修士の89.8%が専門的・技術的職業に就いており、情報処理・通信技術者として就職した人は5,752人(19.5%)と工学系の中で最も多い職業区分の一つです(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の職業別就職者数)。

院卒は即戦力に近い専門人材として評価されやすく、年収面でも月額約3.7万円の初任給の差があります。どの職種を目指すかによって、院進の価値を判断しましょう。

修士修了者と博士修了者の就職先はどう違うか

工学系の修士と博士では、就職先の産業・職業の分布が異なります。修士修了者(令和7年3月・工学系29,487人)は製造業が最多で53.2%、情報通信業が16.9%と続き、民間企業への就職が中心です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の産業別就職者数)。

一方、博士修了者(同・工学系2,546人)は研究者が37.5%、教員が16.9%とアカデミア・研究系の割合が高くなります(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の産業別就職者数)。情報系の博士は、AI・セキュリティ・量子コンピューティングなど最先端領域の研究開発職として企業に迎えられるケースも増えています。

どのキャリアを目指すかによって、修士か博士かの選択が変わります。

情報工学科の主な就職先

ここからは、工学系の就職先を産業別・職業別の実数データで見ていきます。

情報工学科を含む工学系の学生が実際にどの産業・職業に就いているかを、修士と博士に分けて整理します。公的統計の実数を確認することで、就職先選びの具体的な根拠が得られます。

修士修了者の産業別就職先

令和7年3月に工学系修士課程を修了して就職した29,487人の、産業別の内訳を示します(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の産業別就職者数)。

産業就職者数割合
製造業15,696人53.2%
情報通信業4,998人16.9%
学術研究・専門技術サービス業2,275人7.7%
建設業1,942人6.6%
電気・ガス・熱供給・水道業820人2.8%
サービス業744人2.5%
運輸業、郵便業618人2.1%
卸売業、小売業576人2.0%
その他1,818人6.2%
就職者合計29,487人100%

製造業が最多ですが、これは工学系全体の数値であり、情報工学科では情報通信業(16.9%・4,998人)と学術研究・専門技術サービス業(7.7%・2,275人)への就職が相対的に多い傾向があります。製造業の中にも、組み込みシステム・IoT・自動車のソフトウェア開発など情報工学の専門性を活かせる職場が多くあります。

修士修了者の職業別就職先

同じく令和7年3月の工学系修士修了者29,487人について、職業別に見た内訳を示します(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の職業別就職者数)。

職業就職者数割合
専門的・技術的職業従事者(計)26,468人89.8%
うち 情報処理・通信技術者5,752人19.5%
うち 製造技術者(開発・設計等)10,817人36.7%
うち 研究者1,721人5.8%
うち 建築・土木・測量技術者2,916人9.9%
うち その他の技術者1,559人5.3%
事務従事者973人3.3%
その他2,046人6.9%
就職者合計29,487人100%

情報処理・通信技術者は5,752人(19.5%)と、工学系の職業区分の中で最も多い区分の一つです。情報工学科出身者が最も多く就く代表的な職種がここに集中しています。機械技術者(5,617人・19.0%)と並ぶ最多クラスで、情報工学科の就職先の中心的な位置づけです。

博士修了者の就職先

令和7年3月に工学系博士課程を修了して就職した2,546人について、産業別と職業別の内訳を示します。

まず産業別です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の産業別就職者数)。

産業就職者数割合
製造業798人31.3%
教育、学習支援業683人26.8%
学術研究・専門技術サービス業425人16.7%
情報通信業211人8.3%
建設業83人3.3%
公務67人2.6%
その他279人11.0%
就職者合計2,546人100%

次に職業別です(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の職業別就職者数)。

職業就職者数割合
専門的・技術的職業従事者(計)2,318人91.0%
うち 研究者956人37.5%
うち 教員(計)430人16.9%
うち 製造技術者(開発)476人18.7%
うち 情報処理・通信技術者149人5.9%
その他228人9.0%
就職者合計2,546人100%

修士と比べると製造業が53.2%→31.3%と下がり、教育・学習支援業(26.8%)と学術研究・専門技術サービス業(16.7%)の割合が増えます。情報通信業は8.3%(211人)と、博士でも一定数が民間IT企業に就職しています。AI研究者・セキュリティ研究者として企業の研究所に採用されるケースが代表的です。

情報工学科の主な職種

情報工学科出身者が活躍できる職種は多岐にわたります。

ここでは代表的な職種を整理し、それぞれの特徴と向いている人を解説します。どの職種が自分の強みと合うかを考えることが、就職先選びの第一歩になります。情報系の職種は技術の変化が速いため、方向性を早めに絞ることが有利に働きます。

ソフトウェアエンジニア・システムエンジニア

ソフトウェアエンジニアは、情報工学科出身者が最も多く就く職種の一つです。Webアプリケーション・スマートフォンアプリ・業務システム・組み込みシステムなど、対象とするソフトウェアは幅広く、専門性に応じてキャリアを深めていけます。

システムエンジニアはシステムの要件定義から設計・開発・テスト・運用まで一連の工程を担う職種で、顧客との折衝が多い上流工程を担う場合もあります。前述の統計でも、情報処理・通信技術者が工学系修士の中で5,752人(19.5%)と最多クラスの就職先となっており、この職種が情報工学科の中心的な進路であることが分かります。

学部卒でも就職できる職種ですが、修士卒は設計・アーキテクチャなどの上流工程や研究開発寄りのポジションに配属されやすい傾向があります。情報系の修士は、チームの技術的な意思決定に早くから携わる機会が得られやすいです。

AIエンジニア・データサイエンティスト

機械学習・深層学習・自然言語処理などのAI技術を実務に適用するAIエンジニアは、近年最も需要が高まっている職種の一つです。

データサイエンティストは、ビジネスの意思決定に使えるデータ分析・モデル構築・可視化を担う職種で、統計学と情報工学の双方の知識が求められます。これらの職種では、情報工学の大学院で培った研究経験、特に機械学習の理論的理解や実装力が明確なアドバンテージになります。

学部卒でも就職できますが、最先端のAI研究に携わる職種やリサーチエンジニアのポジションでは修士・博士の専門性が強く求められる場合があります。DXや生成AIの普及で需要が急拡大しており、今後も成長が期待される職種です。AI・機械学習を専門とする修士生にとって、特に自分の研究が評価されやすい職種です。

セキュリティエンジニア・ネットワークエンジニア

情報セキュリティの重要性が高まる中、セキュリティエンジニアへの需要も急増しています。

サイバー攻撃への対処、脆弱性の発見・修正、セキュリティポリシーの設計などを担う職種で、攻撃手法と防御技術の両方の知識が求められます。情報工学科でセキュリティやネットワークを専攻した学生が特に強みを発揮できる領域です。

ネットワークエンジニアは通信インフラの設計・構築・運用を担う職種で、クラウド技術の普及に伴いクラウドネットワークの知識を持つ人材の需要が高まっています。これらの職種は修士・博士の専門性が評価されやすく、セキュリティの最前線で働く研究者としての採用も増えています。

特にセキュリティは人材不足が深刻で、専門性を持つ院生は引く手あまたの状況にあります。

ITコンサルタント・プリセールスエンジニア

ITコンサルタントは、企業のDX推進・システム導入・業務改革を技術的な視点から支援する職種です。コンサルティングファームや大手SIerに多く、情報工学の専門知識と論理的思考力、コミュニケーション力が求められます。

プリセールスエンジニアは、顧客に製品やシステムの技術的価値を説明し、導入前の検討段階を支援する職種です。情報工学科で培った「複雑な技術を分かりやすく説明する力」が直接活きます。

どちらも情報工学の専門知識を持ちながら、技術だけでなくビジネスの視点も持てる人材を求めています。高年収が期待できる職種の一つで、修士卒が評価されやすい傾向があります。技術力とビジネス思考の両方を求められる分、大学院での研究で培った課題解決力が面接でのアピール材料になります。

情報工学科の年収水準

年収は業種・職種・企業規模によって異なりますが、公的統計で全体の傾向を把握しておきましょう。

情報工学科の強みである情報通信業は、工学系の中でも高い賃金水準を誇ります。公的データを起点に全体感をつかんだうえで、志望企業ごとに個別に確認することが重要です。

学歴別の初任給(学部・修士の違い)

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、新規学卒者の初任給は、大学院卒(修士)が月額29.9万円、大学卒(学部)が26.2万円です(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 学歴別初任給)。修士卒と学部卒の差は月額約3.7万円で、年換算では約44万円以上の差になります。

情報系は学部卒でも即戦力として評価されやすい分野ですが、院卒は研究力と専門性の深さが評価される高度専門職(AIエンジニア・セキュリティ研究者等)での採用や、スタートアップの技術リード・R&Dポジションでも有利です。令和7年は院卒の初任給が前年比4.0%上昇しており、院卒の処遇改善が続いています。

情報系の院卒は学部卒との初任給の差を、入社後に専門職ラダーでさらに広げていける分野でもあります。

業種別の平均賃金

情報工学科の卒業生が多く就職する主な業種の月額所定内給与を示します(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 産業別)。

業種月額所定内給与年収の目安(賞与除く)
電気・ガス・熱供給・水道業44.4万円約533万円
学術研究・専門技術サービス業44.0万円約528万円
情報通信業40.6万円約487万円
製造業33.0万円約396万円

情報工学科の代表的な就職先である情報通信業は月額40.6万円で、製造業(33.0万円)より高い水準です。

年収の目安は月額の12か月換算で賞与を含まないため、実際の年収はさらに高くなります。大手IT企業やメガベンチャーでは、公的統計の平均を大きく上回る年収水準を提示する企業も増えています。

業種全体の平均だけでなく、志望企業ごとの水準も必ず個別に確認しましょう。

キャリアを重ねると年収はどう変わるか

役職に就くことで年収は大きく変わります。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、役職別の月額賃金は係長級39.9万円、課長級52.9万円、部長級63.6万円です(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 役職別)。

情報系の大手IT企業・メガベンチャーでは、スペシャリスト・シニアエンジニア・テックリードなどの技術職ラダーで年収を伸ばせる制度を持つ企業が増えています。管理職のキャリアを歩まなくても、高度な技術力を持つエンジニアが高年収を得られる環境が整いつつあり、情報工学科出身者にとっては長期的に年収を伸ばしやすい分野です。

専門性を高め続けることが、長期的な年収向上の最善策です。技術力を軸にした昇給制度を持つ企業かどうかも、企業選びの判断材料にしましょう。

学部・修士・博士の就活の違い

情報工学科の就活は、学部・修士・博士によって準備の内容や選考の特徴が異なります。

特に情報系は他の工学系と異なり、推薦よりポートフォリオやスキルが重視される傾向があります。自分の学歴と目指す職種に合った進め方を把握しましょう。

学部卒と修士卒で就活の何が変わるか

情報系は他の工学系に比べて、学校推薦よりもポートフォリオや技術力が選考の中心になる傾向があります。

GitHubのコード・個人開発・競技プログラミングの実績などが評価される場面が多く、文系でもIT企業に就職できる時代だからこそ、差別化のために技術力を示す準備が重要です。

修士卒は研究成果や専門分野の深さをアピールできる一方、学部卒でも早期から技術を積んできた学生が高く評価されることがあります。年収面では修士卒が月額約3.7万円高くスタートできますが、スキルで差を縮められる分野でもあります。

目指す職種が高度なAI・セキュリティ・システム設計であれば修士進学が有利で、幅広いソフトウェア開発であれば学部卒でも十分に活躍できます。

修士卒が活用できる選考経路

情報工学科は他の工学系(機械・電気電子)と比べて、学校推薦制度の活用度が低い傾向があります。

IT企業の多くは自由応募を中心とした選考を行っており、技術面接やコーディングテストがプロセスに組み込まれています。

一方で、研究室から繋がった企業の共同研究・インターンシップを通じた実質的な採用も多く、研究室のOB・OGや指導教員のネットワークが就職に繋がるケースもあります。また情報系は早期選考が他の工学系より早く、M1の夏のサマーインターンで内定を出す企業もあります。

修士卒は研究の専門性を軸に、自分が進みたい職種とマッチする企業を積極的に探し、ポートフォリオを整えながら動くことが重要です。研究室のOBや指導教員のネットワークも、就職先の情報収集に役立てましょう。

博士課程の就活は修士とどう異なるか

情報系の博士課程の就活は、修士と大きく異なります。

民間企業の研究所・AI研究院・セキュリティラボへの採用が中心で、論文実績や学会発表の経験が重要な評価材料になります。前述のデータでも、工学系博士の37.5%が研究者として就職しており、情報通信業への就職も211人(8.3%)います。近年はGoogle・Meta・Microsoft・Sony AIなどの大手企業が日本での研究者採用を積極的に行っており、博士取得者への需要が高まっています。

民間就職を目指す場合はD2(博士2年)から動き出すことを推奨しますが、研究実績を積みながら学会や企業のイベントで存在感を示すことが重要です。博士の就活は情報が少ないため、博士に特化した相談先を早めに確保しておきましょう。また民間就職とアカデミアの両方を選択肢に持ちながら動くことで、視野を広げながら最善の進路を選べます。

情報工学科の就活スケジュール

情報工学科の就活は、他の工学系と比べて早期選考が進んでいる点が特徴です。

M1のサマーインターンが実質的な就活の入り口になっており、スケジュールを早めに把握することが重要です。コーディングテスト対策やポートフォリオの整備も早期から始めておきましょう。

修士1年からの時期別スケジュール

情報系の就活スケジュールは政府の就活ルールより早く動き始めることが多い傾向があります。M1の春(4〜5月)から自己分析・企業研究・ポートフォリオの整備を始め、夏(6〜8月)のサマーインターンシップに向けて準備を整えましょう。内閣府の調査でも、就職活動の期間は長期化する傾向が示されています(出典:内閣府 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果の概要(令和7年12月))。

情報系の大手IT企業は、サマーインターンシップで優秀な学生に早期内定を出すケースがあります。M1の段階でポートフォリオを整えておくことが、志望度の高い企業への道を開く重要な準備になります。

M2になると研究も本格化するため、M1のうちに就活の基盤を固めておきましょう。早く動き出すほど選択肢が広がります。

コーディングテストとポートフォリオの準備

情報系の選考では、コーディングテストや技術面接が一般的です。

アルゴリズムとデータ構造の問題や、実際のコーディングの問題が出題されることが多く、競技プログラミングや技術系のオンラインテストの対策が有効です。また、GitHubのコードや個人開発・OSS活動・研究成果などをまとめたポートフォリオは、技術力を可視化する有力な手段になります。

インターンシップへのエントリーや本選考では、こうした技術的なアウトプットが評価材料として機能します。研究に忙しい院生でも、定期的にコードを書く習慣を維持しておくことが、就活本番での自信につながります。コーディングテストは一定の慣れが必要なため、早い段階から対策しておくのがおすすめです。

研究と就活を両立するための考え方

情報工学科の学生にとって、研究と就活の両立は共通の課題です。

修士2年は修士論文の執筆と本選考が重なります。情報系は研究と業務の距離が近い分野でもあり、研究で取り組んでいる問題を実務の文脈で説明できれば、面接での評価につながります。研究テーマが最先端であるほど、その専門性は希少性として評価されやすくなります。M1のうちにインターンシップでエンジニアとしての実務経験を積んでおくと、M2の本選考でのアピールの幅が広がります。

研究と実務の両輪で動くことが、情報系の院生にとって最も有利な就活の形です。研究は就活の負担ではなく、差別化の武器だという視点で臨みましょう。研究室での経験を面接でどう話すかを早めに準備しておくと、選考での自信につながります。

情報工学科の就活を進める方法

就活の進め方を工夫することで、自分に合った企業と出会いやすくなります。情報工学科の専門性を活かした効率的な就活方法を3つ紹介します。情報系は動き出しが早い分野のため、研究で忙しい院生でも取り組みやすい方法に絞って解説します。

専門性を登録してスカウトを受け取る

研究で忙しい情報系の学生にとって、一社ずつ企業を探して応募し続けるのは負担です。研究内容や専門分野をプロフィールに登録しておけば、その分野を必要とする企業から直接スカウトが届くため、効率よく就活を進められます。AI・セキュリティ・クラウド・組み込みなど、情報工学科の専門性を求める企業は、IT企業だけでなく製造業・金融・インフラなど幅広い業界に存在しています。

スカウトを受け取ることで、自分では気づかなかった企業との出会いにつながります。プロフィールには研究テーマと使用技術・プログラミング言語を具体的に記載しておくと、マッチング精度が上がります。まずはプロフィールを整えることが第一歩です。

業種から気になる企業を効率よく探す

情報工学科の就職先は情報通信業だけでなく、製造業・金融・インフラ・医療など幅広い産業に広がっています。自分がどの産業のIT部門で働きたいかという軸から企業を探すと、志望動機の解像度が上がります。卒業年・業種・募集種別から企業を一覧で探せるサービスを活用すれば、研究の合間でも効率よく企業研究を進められます。

情報系は業種によって年収水準や働き方・求められる技術が異なるため、業種ごとの特徴を把握したうえで比較することが重要です。まずは関心のある産業から候補を広げ、どのようなエンジニアになりたいかという軸で絞り込みましょう。短い時間でも条件を指定するだけで候補を探せるため、研究の合間に活用できます。

院卒・博士の就活事情を理解した相談先を持つ

コーディングテスト対策や研究成果のアピール方法、IT企業特有の選考プロセスなど、情報工学科の院生・博士特有の悩みは一般的な就活情報だけでは解決しにくいことがあります。院卒出身のキャリアアドバイザーであれば、専門性の伝え方や企業選びの軸について実情に即した助言をもらえます。

アカリク就職エージェントは、大学院生・博士を専門に支援し、院卒出身のアドバイザーが在籍しています。情報系の院生特有の悩み(推薦vs自由応募の判断・ポートフォリオの磨き方等)にも対応できます。一人で抱え込まず、専門家に早めに相談することが就活を前に進めます。相談は無料のため、早めに活用することを検討してみましょう。

情報工学科の就職に関するよくある質問

情報工学科の就職についてよく寄せられる疑問に、公的データをもとに簡潔にお答えします。個別の状況によって最適な進め方は変わりますが、数字を起点に判断の目安として参考にしてください。迷ったときは早めに専門家に相談することも有効です。

情報工学科は本当に就職に強いのか

就職に強いといわれる理由は、IT人材の需要がIT企業だけでなく全産業で拡大しているためです。

工学系修士の情報処理・通信技術者への就職は5,752人(19.5%)と工学系の中で最多クラスです(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 修士課程の職業別就職者数)。DX需要の拡大により、今後も強い就職市場が続くと見られています。

学部卒と院卒どちらが有利か

目指す職種によって異なります。

AIエンジニア・セキュリティ研究者など高度な専門職では修士・博士が有利で、初任給も月額約3.7万円の差があります(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 学歴別初任給)。一方、ソフトウェアエンジニアなど広い職種では学部卒でも十分に活躍できます。

情報工学系で年収の高い業界はどこか

令和7年の業種別月額所定内給与では、学術研究・専門技術サービス業が44.0万円、情報通信業が40.6万円と高い水準です(出典:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 産業別)。

大手IT企業・メガベンチャーでは、この平均を大きく上回る年収を提示する企業も多くあります。

博士まで進むと就職はどうなるか

工学系博士の就職者2,546人のうち、研究者が37.5%と最多で、情報通信業への就職も211人(8.3%)います(出典:文部科学省 令和7年度学校基本調査 博士課程の産業別就職者数)。

AI・セキュリティ・量子コンピューティングなどの最先端研究を持つ博士は、企業の研究所や先端技術部門で高く評価されます。

情報工学科は専門性を深めるほど評価される時代

情報工学科の就職先は情報通信業・製造業・学術研究など幅広い産業に広がっており、工学系修士の情報処理・通信技術者への就職は5,752人(19.5%)と最多クラスです。AI・セキュリティなど高度な職種ほど院卒の価値は高く、専門性を登録して企業と出会いましょう。

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