大学院に進学した人や理系の大学生を中心に、開発職への就職を希望する人が多いのではないでしょうか。
しかしながら、開発職といっても、その種類や業務内容は多岐にわたるのが事実です。今回は、開発職への就職を希望する皆さんに向けて、開発職に区分される主に3つの職種について、どのような仕事を行う職種なのか紹介します。
開発職は3つに分けられる
単に、開発職といっても
- 研究開発職
- 技術開発職
- 商品開発職
というように大きく3つに分けられます。なお、企業によっては、この区別の仕方が異なることもあるため、実際の業務内容を十分に確認することも大切です。
そこで今回は、それぞれの職種について、一般的な区分けについて紹介していきます。
研究開発職
研究開発職とは、R&Dとも呼ばれる職種です。日々の研究を通じて、既存の技術をより高度な技術へと進展させていくことや、企業が関わる新規分野における研究開発を行う職種であり、日々新たな研究開発のための基礎研究を行う職種となります。
技術開発職
技術開発職は、専門知識をもとに社会でニーズのある製品の製法などを開発する業務を主に担います。そのため、企業の研究開発部門と、実際の商品製造(実生産)を橋渡ししていく職種とも言われます。なお、企業によっては、下記の商品開発職と区別しないこともあるため注意が必要です。
商品開発職
商品開発職は、新たに開発された技術や研究成果、自社の商品企画部門からの商品イメージをもとに、新たな製品を製作していくことが求められる職種です。既存の製品について新機能を追加し商品を開発することもあれば、商品企画から開発まですべてを任される場面もあるでしょう。
研究開発職の仕事内容
研究開発職で求められるのは、「基礎研究を行うこと」と言えるでしょう。
企業における今後の製品開発などで必要となる分野において、基礎的な研究を行い、製品開発に必要な基礎的知見を収集・開発していく職種と言えます。また、各種検査に携わることもあるでしょう。
そのため、研究開発職に就く人は1日の多くを研究所で過ごし、実験を実施し、その結果を分析しレポートにまとめていくといった仕事を行うことが多いでしょう。
特に専門的な知識を必要とする場合が多いことから、専門の大学院に進学し、企業が求める分野の研究を行ってきた人に向いている職種と言えるでしょう。
技術開発職の仕事内容
技術開発職は、「研究部門と実生産の橋渡し的役割を担うこと」が多いでしょう。
一例としては、商品開発部門や研究開発部門で作成された試作製品を効率よく工場で生産することを念頭に、生産設備の設計、建築、改良などに取り組むことが実際の業務内容となってくるでしょう。したがって、専門知識をもとにした業務遂行能力も大切ですが、他の部門との協業も大切となってくる職種であり、コミュニケーション能力もまた重要と言えるでしょう。
しかしながら、技術開発職の定義は企業ごとに若干異なることもあるため、企業ごとの業務内容などを確認することも重要です。
商品開発職の仕事内容
商品開発職で求められるのは、「商品やサービスを形にし、世の中に送り出すこと」と言えます。
社内の商品企画系の部署や、営業系の部署から求められた商品のイメージをもとに、商品やサービスを形にしていく仕事といえます。商品を形にしていくために必要な研究開発の依頼や、製造ラインの調整の面で研究開発職、技術開発職の方との調整や、商品企画系の部署の方との打ち合わせなど、他の部署との調整能力も求められます。そのため、技術開発職同様、コミュニケーション能力も求められる職種といえそうです。
開発職といってもその職務内容は幅広い
就職活動においては、よく「開発職」として1つに区分けされる研究や開発に携わる仕事ですが
- 研究開発職:新しい研究開発のための基礎研究を行う
- 技術開発職:新しい製品の製造方法確立など、研究と実生産との橋渡しが主
- 商品開発職:商品企画をもとに、新たな商品を形にしていく
といったように、それぞれの職種によってその業務内容は異なります。
開発職の応募に当たり注意が必要な点として、これらの職種の定義が、企業によって若干異なる場合があります。そのため、実際に希望する企業に就職した際に、どのような業務が任せられる可能性があるのか、十分に募集要項を確認するとともに企業研究を行い、入社後に自分自身が活躍するイメージがつくか考えてみることも大切といえるでしょう。