【合同会社esa 深谷篤生氏】アカリク卒業生は今 ―1本の電話によって広がったキャリアの選択肢―(2)

Acaric Journal
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ー 当時の就職活動の話に戻りますが、アカリクのイベント以外にも、就職活動はされていたのでしょうか

 どの会社が主催していたかは覚えていませんが、いわゆる一般的な合同説明会にも行ったりはしましたが、ちょっとふわっとしていて……。もしかすると、自分が受け身な姿勢だったせいか、あまり記憶に残っていません(笑)。ブースを回って話を聞いたりはしたと思いますが、そこで終わってしまいました。

ー そのような中、弊社の畠野から突然電話が来たのですね

 はい、ちょっとびっくりしました。そのときは自分のアパートにいて、電話をもらったと思います。当時は結構フットワークが軽かったので、「じゃあ、行ってみるか」みたいな感じで参加しました。当時は仙台に住んでいて、そのときはどうやって行ったのか覚えていませんが、就活のときは夜行バスに乗ったりもしていたので大変でした(笑)。

 逆求人イベントでは、事前に畠野さんに発表用スライドを見てもらったりして助かりました。最初はすごく長いスライドを作っていたので、畠野さんから「企業担当者に深い印象を残すためにコンパクトにまとめよう」とアドバイスをいただき、色々と削ったのを覚えています。

ー ここでサイバーエージェントさんと出会われたのですか

 そうですね。あと同じような業界の会社に別途応募して選考を受けたりしていました。同じくイベントでお会いしたKLabさんがインターンとして受け入れてくださったので、ちょうどその年のクリスマスの時期ぐらいに六本木のオフィスに行きました。そちらで一週間ぐらいインターンとして、アプリを作らせてもらいましたね。

ー 色々な出会いがあったのですね

 そうですね。そこからいろいろ関係性が広がったというか、イベントに参加してスライドを使って発表していく中で、自分のやりたいことがだんだんと明確に見えてきました。それは本当に今に強く繋がっています。だから、本当にタイミングよく電話をもらえたのが良かったです。

ー タイミングが悪いと申しわけないので、電話で集客するのにも難しさはあるのですが、これがメールでの連絡だとどうなのでしょうか

 就活の時期は本当にいろいろなメールが来るので埋もれてしまうような気はします。元々電話が苦手なので、たくさん電話がきても困りますけど、あのときの電話はすごくタイミングが良かったので、ありがたいなと思いました。

ー 良かったです。ありがとうございます。就職前に不満に思ったこと、就職後のギャップなどはありましたか

 僕は機械系出身で、プログラミングや情報系の数式は基本独学でしたので、コンピュータサイエンスの学部で基礎からやっている人と比較して、ついていけるかどうか、という不安はありました。あとは、特殊な事情ですが、留学や退学しても大丈夫か、というところは不安でした。就職してからは自分で学んでいける環境もありますし、色々な選択肢があるなと今では思います。

ー 10年弱経過して、改めてアカリクとの出会いと今の状況を振り返っていただいて思われることはありますか

 就活のときにはあまりわからなかったのですが、10年もやっていると自分の特性がだいたい分かってきます。僕は、どうも関係する人が多すぎるとキャパシティオーバーになってしまうようです。ですので、だんだん少人数の会社に移っていって、現在は3人でやっています。このように、自分がやりやすいように、環境を変えていきました。また、スケジュールを設定すると、プレッシャーになってしまうようです。ですので、開発も基本的にスケジュールを切りません。なにか新しい機能を開発したときは、その機能ができたときがリリースの日、という感じでやっています。

 ただ、ずっとプログラムやサービスのことを考えているのは苦ではないので、そういう意味では、自分の会社で自分のサービスを開発したり、運営するのは向いているなと思います。あとは、先程の話にもありましたが、就活のプレゼン資料に書いてあることと今考えていることがあまり変わってなくてちょっと驚きました。懐かしい気持ちになりました 。

ー お話を伺っていると研究者の方のようだなと感じます。理系では大人数のチームで動くこともありますが、スケジュールに関しても決めない方が多いですし、ずっと考えている方も多いです

 もしかするとそうかもしれません。研究というか、人と向き合うよりも物やPCと向き合うのが好きな人は、Webサービス開発と相性が良いかもしれませんね。ちょっとわからないですが(笑)。

ー 大学院で学んだことで、今に活きていることはありますか

 僕にとって大学院はモラトリアム的な期間だったかなと思います。周りが進学していたから自分も、という感じで大学院に入ってしまって、当時の研究をずっとやりたいという思いもなかったですし。一方で、論文を書いたり、論理的に考える能力であったり、文献を読んで勉強して、といった研究の基礎の部分は役に立っているかもしれませんね。

ー  研究室の同期の人も、深谷さんのように大学院まで進学して、修士で卒業して大企業に入る方は多かったですか

 私の周りでは多かったですね。ドクターまで行く人もいましたけど、あまり学部卒で就職する人は周りにいなくて、その流れに自分も流されたみたいなところがあります。

ー これから目指したいことはありますでしょうか

 やはり、今の「esa」の開発を今後も続けていきたいです。じわじわ成長していければそれでいいかなと思っています。あとは、自分の子供の成長を見守りたいです。今日(※編注:2021年5月)ちょうど2歳の誕生日なのですが、この2年間は結構苦労したので、少しずつ子育てが楽になっていくといいなという願望はあります。大きくなったらそれはそれでまた別の苦労があるとは思いますが、大変な日々もできるだけ楽しんでいけたらいいですね。

ー 読者の方にメッセージをいただけますか

 偉そうで恥ずかしいですが、僕は試行錯誤という言葉が好きです。なのでアドバイスというわけではないですが、僕はそれが好きだなという話をいたします。逆求人イベントのお誘いの電話もそうですが、「どうしようかな?」と迷ったときに、とりあえずやってみることで、失敗したとしても新しい景色が見えてくるので、何か迷ったら行動することをお勧めしたいです。今はコロナの関係で難しいかもしれませんが、特にインターンのような就業体験はやってよかったなと思います。また、入社してから「この会社は自分に合わない」と思ったら、どんどん転職すればいいというのが個人的な考えです。業界にもよるかもしれませんが、IT業界は比較的転職に対する敷居が低いので、IT業界に入る方はそんなに心配しなくていいと思います。

プロフィール

深谷  篤生 氏

合同会社 esa 共同創設者。1987年5月生まれ。2011年東北大学大学院工学研究科を休学。2011年株式会社サイバーエージェントに入社。その後、企業に勤める傍らesa(esa.io)の開発を進め、2014年にベータ版をリリース。ユーザ数の増加に伴いデザイナーの赤塚氏と合同会社esaを設立し、2015年に有料化した正式版をリリース。以降、es

esaについて

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Markdownで書ける使いやすいUIで、日報、議事録、仕様書、マニュアル、アイデアメモなど様々な種類のチームのドキュメントを、書き途中 (WIP) の状態から気軽に共有し、チームのアイデアやノウハウをみんなで育てることができます。
国内のテック企業を中心に、大学の研究室や個人・ご家庭にいたるまで 3,000を超える様々な会社・団体にご利用いただいています。

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