ITコンサルタントへの転職を目指すためには?必要スキルと事前準備を徹底解説

転職
Businessman pressing an I.T. concept button.

近年、IT業界での深刻な人手不足による求人増を受け、多くの転職希望者がIT業界に興味をもっています。

中でもデジタル化やデジタルトランスフォーメーションの要請から、ITコンサルタントという職種が注目を浴びています。

そこで今回は、ITコンサルタントの仕事内容や、その分類、未経験からITコンサルタントへの転職を成功させる方法と身に付けるべきスキルなどについて、解説を行います。

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ITコンサルタントとは

ITコンサルタントの仕事は、ITを使って企業の課題を解決する提案を行う仕事です。企業の課題や要望を詳しくヒアリングし、経営上の問題解決や業務改善につながるITシステムの提案などを行います。

クライアント企業の課題によってさまざまなITサービスを提案しますから、この課題を解決するにはこのITシステムが使えるなど、IT全般のシステムやサービスに関する幅広い知識が求められます。

ITコンサルタントの仕事内容

ITコンサルタントの仕事内容は、以下の3つのフェーズに分類することができます。

1)ヒアリング・分析

クライアント企業の経営者やIT担当者から業務内容や解決するべき課題、困りごと、現在導入しているITシステムやサービスに関するヒアリングを行います。また、それらの情報を分析し、IT分野のシステムやサービスを使って解決するべき課題を特定します。

2)提案

クライアントの要望や状況などをもとに、自社のシステム担当者などと相談し、提案内容をまとめた提案書を作成します。

クライアントの要望を明確に社内の担当者に伝える力、社内のIT担当者の回答を踏まえて、クライアントに対し、現在の課題は何で、それを解決するためになぜこの方法が最適なのかをわかりやすく説明するプレゼンテーション能力が求められます。

クライアントのITサービスに対する理解度は様々ですので、理解度に合わせた説明をする能力も求められます。

3)進捗管理・マネジメント

クライアントの承諾が得られたら、社内でプロジェクトチームが始動します。そのとりまとめや、進捗管理、クライアントに適宜報告をしたり、細かな仕様の確認や打ち合わせなど、クライアントの要望に合ったサービスが受注金額内で作成できるよう、社内チームとクライアントの調整役を行います。

このように、ITコンサルタントにはビジネスの知識、幅広いITの知識、コミュニケーション能力、スケジュール管理能力など、多岐に渡る能力が求められますが、直接お客さんに喜んでもらえるやりがいのある仕事であるともいえます。

ITコンサルタントとシステムエンジニア(SE)との違い

時々、ITコンサルタントとシステムエンジニア(SE)との違いについて質問されることがあります。SEはお客さんの要望をヒアリングし、それを実現するためのソフトウェアの設計書を書くことが主な業務になります。

つまり、SEはクライアントの求めるITシステムを構築することが仕事です。しかし、ITコンサルタントは先ほど見てきたように、どのようなITシステムが欲しいかをヒアリングするのではなく、経営、ビジネス上の問題をヒアリングし、どのようなITシステムやサービスであればその問題が解決できるかということを提案します。

そのため、ITコンサルタントにはITの知識だけでなく、経営全般に関する基礎知識や、クライアントのビジネスモデルや業務を理解する力も重要なスキルになってきます。

ITコンサルタントは4つの職種に分類できる

ITコンサルタントの仕事は幅広いため、4つの職種に分類できます。

・IT戦略コンサルタント

・ERPコンサルタント

・CRMコンサルタント

・SCMコンサルタント

IT戦略コンサルティング

IT戦略コンサルタントはクライアント企業の経営戦略を実現するために、ITというツールを使ってどう事業に貢献するかというデジタル戦略を立案します。

そのため、全社的なITシステムの導入とその費用対効果について、企業の情報部門の責任者やマネジメント層などと議論する力が求められます。

ERPコンサルティング

ERPとは、Enterprise Resource Planningのことで、「経営資産計画」と訳されます。これは、会社経営における資産である「ヒト・モノ・カネ」をどのように分配し、業務を効率化して生産性を高めるかという概念です。

ERPコンサルタントはクライアント企業の現状を詳しくヒアリングし、ボトルネックを解消して業務を効率化するために主に、顧客管理、財務会計管理、営業支援、マーケティング支援などをITシステムの導入などでサポートします。

CRMコンサルティング

CRMとはCustomer Relationship Managementのことで、「顧客関係管理」などと訳されます。これは、企業が顧客中心の施策を行い、満足度を高めることによって顧客との間に信頼関係を築くことを通じてリピーターやロイヤルティを獲得し、収益の向上を目指す手法です。

CRMコンサルタントは、クライアント企業と顧客の接点を増やし、コミュニケーションを促進して結びつきを強めたり、顧客体験を向上させるために活用できるIT技術の提案を行います。

SCMコンサルティング

SCMとはSupply chain managementのことで、サプライチェーン全体の過程を効率化・最適化するための手法です。SCMコンサルタントはITを活用してこのようなサプライチェーンの効率化・最適化を支援します。

ITコンサルタントのやりがいと大変さ

ITコンサルタントは、ITを活用して企業の経営課題を解決する専門職です。やりがいが多い一方で、厳しさを伴う場面もあります。

ここでは、ITコンサルタントのやりがいと大変さを具体的にみていきましょう。

ITコンサルタントとしてのやりがい

ITコンサルタントとして働く魅力は、単なるITスキルの発揮にとどまらず、企業の経営や業務全体に深く関わりながら課題解決に貢献できる点にあります。

具体的には、次のようなやりがいが挙げられます。

ITコンサルタントとしてのやりがい
・企業全体の課題解決に貢献できる
・若手のうちから多様な業務に携われる
・報酬水準が高く、成果が収入に直結しやすい

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

企業全体の課題解決に貢献できる

ITコンサルタントは、単にシステムを組むだけではありません。企業の経営課題を深く理解したうえで、その課題にぴったり合ったIT戦略や解決策を提案することも重要な仕事です。

自分の提案が業務効率化や利益向上に結びついたり、実際に成果を生んだりした瞬間には大きな達成感を味わえます。経営層と一緒に会社の問題を根本から見直し、改善に導けることこそが、ITコンサルタントならではのやりがいといえるでしょう。

若手のうちから多様な業務に携われる

若いうちから幅広い業務に挑戦できるのも、ITコンサルタントならではの魅力です。

課題のヒアリングや業務フローの分析、提案書の作成、プレゼンテーションなど、プロジェクトの初期段階からクライアントに近い立場で活躍する機会が多くあります。

このような幅広い業務に携わる経験を積み重ねることで、自分の関心や得意分野を早い段階で見つけ、成長スピードを加速させられるでしょう。

報酬水準が高く、成果が収入に直結しやすい

ITコンサルタントは、他の職種と比べて報酬水準が高めです。

厚生労働省によると、ITコンサルタントの平均年収は752万6,000円でした。これは、日本国内の平均給与である460万円を遥かに上回る水準です。

新卒〜3年目でおおよそ450〜600万円、経験を積むことで700〜900万円、マネージャークラスでは1,000万円を超える例も珍しくありません。努力や成果が評価されやすく、若いうちから収入アップを目指しやすい環境が整っているのも大きな魅力といえるでしょう。

参照:職業情報提供サイト job tag|ITコンサルタント

参照:国税庁|令和5年分 民間給与実態統計調査

ITコンサルタントとしての大変さ

ITコンサルタントはやりがいのある仕事ですが、その分だけ厳しさもあります。

具体的な大変さは、次のとおりです。

ITコンサルタントとしての大変さ
・納期と成果物へのプレッシャーが大きい
・企業によっては激務・長時間稼働を強いられるケースも
・幅広い知識のインプットが求められる

それぞれの内容について詳しくみていきましょう。

納期と成果物へのプレッシャーが大きい

ITコンサルタントは、クライアントの期待に応えるために、厳しい納期や高い完成度を求められることが少なくありません。たとえば「年度末までに導入したい」といった明確で差し迫った期限に対応する案件もあり、タスク管理やスケジュール調整は非常にシビアです。

また、成果物は企業の意思決定や予算に直結するため、一つひとつのアウトプットに高い品質と責任が求められます。さらに、途中で仕様変更やトラブルが発生した場合には、短期間で軌道修正し納期に間に合わせる必要があり、大きなプレッシャーとなるでしょう。

企業によっては激務・長時間稼働を強いられるケースも

ITコンサルタントとして勤める企業のなかには、繁忙期に激務となって、長時間の稼働を求められるケースも少なくありません。

厚生労働省が公表するITコンサルタントの全国平均労働時間はひと月あたり158時間ほどですが、案件や時期によっては月に50時間前後の残業が発生し、総労働時間が200時間を超えるケースもあります。

複数案件への同時対応や納期直前の修正対応、クライアントとの打ち合わせが重なることで、労働時間がどうしても膨らみやすいといえるでしょう。特にプロジェクトの終盤や年度末、新規システム導入時には休日作業を強いられるケースもあり、体力面はもちろん、精神面でのタフさも求められます。

幅広い知識のインプットが求められる

ITコンサルタントは、常に幅広い知識やスキルをアップデートし続ける姿勢が求められる仕事です。

ITコンサルタントとして活躍するためには、IT分野の最新技術はもちろん、セキュリティ対策やクライアント企業の業界動向、ビジネスモデル、経営戦略など、幅広い分野について理解を深める必要があります。

プロジェクトごとに取り扱うテーマが異なるケースが多いため、短期間で新しい分野を学び、提案やディスカッションに活かす柔軟性も重要なスキルです。

常に新しい知識やスキルを学び続けるのは、決して簡単なことではありません。しかし、ITコンサルタントとしての成長スピードを加速させ、自分の市場価値を高める大きなチャンスにもつながるでしょう。

ITコンサルタントのキャリアパス

ITコンサルタントとして経験を積んだあとは、さまざまなキャリアパスが広がっています。

具体的なITコンサルタントのキャリアパスは、次のとおりです。

ITコンサルタントのキャリアパス
・社内で昇進する
・ITコンサルタントとして他の企業に転職する
・フリーランスとして独立する
・他業種・他企業へキャリアチェンジをする

自分の目的に合った明確なプランを立て、効率的かつ現実的なキャリアパスを描いていきましょう。

社内で昇進する

ITコンサルタントとしてのキャリアパスの一つに、社内で昇進していく道があります。

一般的には、次のようなステップでキャリアを積み上げていきます。

  • ジュニアコンサルタント:先輩や上司のもとで資料作成や調査などを担当する役職
  • シニアコンサルタント:小規模案件を任され、クライアント対応や提案も担う役職
  • マネージャー:複数案件の進行管理やメンバー育成、クライアント折衝を担当する管理職
  • ディレクター/パートナー:大規模プロジェクトや経営戦略の立案、組織全体のマネジメントを担う管理職・経営層

このように、昇進するにつれて担当する業務の幅は広がり、責任の大きい仕事が増えていきます。専門知識だけでなく、リーダーシップやコミュニケーション能力、マネジメントスキルを磨いていきましょう。

コンサルタント会社に転職する

ITコンサルタントとしてのキャリアをさらに広げたい場合、ほかのコンサルティング会社へ転職する人も少なくありません。

大手コンサルファームに移籍すれば、より大規模な案件や海外プロジェクトに携われるチャンスが広がり、専門性を深められます。その一方で、中小規模のコンサル会社に転職することで、よりクライアントに近い立場で、企画から実行支援まで幅広く関わる経験が積めるのも大きな魅力です。

ほかのコンサルタント会社への転職を成功させるためには、現職で培った実績、スキルを整理し、どのような領域において自分の強みを発揮できるかを明確にしておきましょう。

事業会社の情報システム部署に転職する

ITコンサルタントとして経験を積んだ後に、事業会社の情報システム部署に転職するケースも多くみられます。

情報システム部署におけるITコンサルタントの役割は、社内のシステム企画や運用保守、DX推進などを通じて、企業全体のIT基盤を支えることです。

コンサル会社と比較すると残業時間が少なく、ワークライフバランスが整いやすい点が魅力です。自分が手がけた施策が社内業務の効率化や生産性向上に直接つながるため、成果を実感しやすいのも大きなメリットといえるでしょう。

一方で、コンサル会社よりも年収水準が下がるケースや、新しい挑戦の機会が少なくなるケースも少なくありません。

「安定した働き方がしたい」「一つの会社で腰を据えて取り組みたい」という方にとって相性の良いキャリアパスといえるでしょう。

フリーランスとして独立する

ITコンサルタントとして十分な経験と実績を積んだ後は、フリーランスとして独立するという選択肢もあります。

独立することで自分の専門分野に特化した案件を自由に選択でき、働く時間やスタイルを柔軟にコントロールできる点が大きな魅力です。さらに、時間単価が上がることで、企業勤めの頃よりも収入アップを目指せるでしょう。

一方で、独立には大きなリスクも伴います。継続的に案件を獲得しなければ収入が途切れてしまう恐れがあるため、営業力や価格交渉力、契約管理といったビジネススキルも必要不可欠です。

フリーランスとして安定して活躍するためには、実績を整理したポートフォリオを用意し、業界内での人脈を広げることが欠かせません。独立前から案件獲得ルートを確保し、自分の専門領域や強みを明確にしておきましょう。

ITコンサルタントを目指すためには

では、ITコンサルタントに転職するためには、どのような方法があるのでしょうか。ITコンサルタントの需要が急激に高まり、需要が追い付いていないため、中途採用が積極的に進められています。

ここでは、どのような職種からITコンサルタントに転職しやすいか、未経験からの転職は可能か、ITコンサルタントになるために求められるスキルとは、などについて説明していきます。

SEからITコンサルタントへの転職はしやすい

現在、日本ではデジタルトランスフォーメーション(DX)や、業務のデジタル化に伴うセキュリティ化が急務になっており、ITコンサルタントの需要は急激に高まっています。

先ほども紹介しましたが、ITコンサルタントとSEの仕事内容は一部重なる部分があります。そのため、SEからITコンサルタントへというキャリアパスは良く選択されやすいのです。

SE業務で上流工程の経験があれば、評価に繋がります。

・クライアントの要望を正確にヒアリングする能力

・コミュニケーション能力

・RFPの作成経験

・要件定義の経験

・基本設計の経験

以上の能力や経験はSEからITコンサルタントにキャリアアップする際に評価されるものです。現在SEとして勤務し、ITコンサルタントへの転職を考えている方は、上流工程やリーダーポジションなどに積極的に手を挙げ、経験を積んでいきましょう。

IT業界が未経験の場合はまずはSEになろう

ITコンサルタントは需要が高く、募集件数も多いため、未経験であっても研修を行うことが前提で応募可能な求人案件も中にはあります。

ただ、全くの未経験からITコンサルタントになるにはハードルが高く、準備期間中も採用されてからも自分で積極的に相当の努力を行うことが必要です。

そうはいっても、未経験からITコンサルタントになるのは狭き門ですから、未経験の方はまず、SEになってIT業界で経験を積み、それからスキルや知識を高めながらITコンサルタントを目指すというキャリアパスが、より現実的で確実性の高い方法だといえるでしょう。

資格は必須ではない

ITコンサルタントになるのに必須の資格というものはありません。

しかし、資格があれば、自分で自主的、継続的に学習を進める力があることや、体系的な知識があるということを示すことができますので、そういう意味で資格取得したことを評価する会社もあります。

ITコンサルタントとしての採用で評価されるのは、例えば以下のような資格です。

・基本情報技術者試験

・応用技術者情報試験

・ITコーディネーター

・ITストラテジスト試験

・プロジェクトマネージャー試験

・PMP

・中小企業診断士

もちろん、全ての資格を取得する必要はありません。自分がどのような分野に特化したITコンサルタントになりたいのかというキャリアゴールを見据え、そのためにプラスになる資格を取得すると良いでしょう。

年齢によって求められるスキルが異なる

どの業界でもそうですが、年齢によって求められるスキルが異なります。ITコンサルタントへの転職の場合、年齢によってどのような違いがあるのかについてみていきましょう。

まず、20代では経験が少ないことはわかっていますので、選考する企業の方も経験はそれほど重視していません。

採用した際に、これから育成する手間やコストをかけても採用するメリットがあるかどうか、という視点で判断をします。

もちろん、まったくスキルも経験も無く、自分で資格を取る努力もしていない人材は魅力がありません。20代の場合は学歴や、研究室で行ってきた研究内容、資格やスキルなどから将来的なポテンシャルの高さをアピールすることが転職成功のカギになります。

30代は10年程度の社会人経験がありますので、企業は即戦力として期待します。これまでの職務経験の中から、応募企業・職種ですぐ使えるスキルや経験は何かということをしっかりと自己分析しましょう。

また、30代は即戦力として働けるだけでなく、数年後にはリーダーポジション、マネジメントポジションとしての活躍を期待される年代です。そのため、リーダーシップや、後輩や部下の育成経験もアピールポイントになります。

ITコンサルタントの場合、クライアント企業の経営者と話し合う機会も多いため、30代の社員には経営的視点や業界の動向やトレンドに関する幅広い知識が期待されます。

また、未経験や他業種からITコンサルタントへの転職を目指す場合、40代での転職は厳しいので、30代が最後のチャンスということになります。

40代では、マネージャーポジションや人の上に立つ立場として働くことが期待されます。そのため、未経験からの転職は難しくなりますが、それまでの専門性を生かせるのであれば、ITコンサルタントへのキャリアチェンジの可能性もあります。

40代の転職採用においては、これまでの専門的な経験やスキル、人脈などが重視されます。これまで身に付けてきた専門性を転職先でどのように活かせるのか、どのように社内の人材育成に貢献できるのか、人脈やノウハウからどのような案件や新しい市場を開拓できるのかなどの点についての議論がなされます。

ITコンサルタントで必要となるスキル

それでは、ITコンサルタントとして業務を行う上で必要となるスキルとは何でしょうか。

ここでは、

・ITスキル

・論理的思考

・コミュニケーション能力

の3つの分野に分けて解説を行います。

ITスキル

当然ですが、ITコンサルタントには幅広いITの知識が必要です。クライアント企業の抱える問題はそれぞれ異なりますので、多種多様な問題に対処できる解決法を提案するためには、幅広いIT知識を有し、それを適切な形でクライアント企業に提案できるスキルが必要です。

具体的には、ハードウェアやソフトウェア、セキュリティ、ネットワーク、データベースなどの知識が必須です。

論理的思考

次に、ITコンサルタントには高い論理的思考力が求められます。クライアント企業の問題を整理する際にも物事を論理的に考える思考能力が必要です。

また、ITサービスやシステムの導入を提案する際に、ある問題を解決するのに、なぜこのサービスが必要なのか、このサービスを導入するとどのようにオペレーションが変化し、その結果どのような影響が得られるのかということを論理的にプレゼンテーションし、クライアント企業に納得してもらう必要があります。

コミュニケーション能力

ITコンサルタントの仕事はクライアント企業にヒアリングを行って、問題を発見し、同定することから始まります。クライアント企業との関係構築も必要ですし、これには高いコミュニケーション能力が必要です。

また、自社内においてもクライアント企業の要望や課題をわかりやすく説明し、提案するITサービスやシステムの選定を行ったり、クライアント企業の要望をエンジニアに伝え、双方が意見交換をしながらスケジュールも管理してプロジェクトを進めていくため、コミュニケーション能力はITコンサルタントの業務には必要不可欠なものであるといえます。

ITコンサルタントに転職するために準備すべきこと

それでは、ITコンサルタントに転職するためにはどのような準備が必要なのでしょうか。未経験からの転職、SEからの転職など、スタート地点はそれぞれ異なるでしょうが、以下の準備はどの段階からの転職でも必須だと思います。

・ITコンサルタントに関する情報を収集する

・顧客折衝とマネジメントの経験をできるだけ多く積む

・自己分析を行う

ITコンサルタントに関する情報を収集する

それでは、ITコンサルタントに転職するためにはどのような準備が必要なのでしょうか。未経験からの転職、SEからの転職など、スタート地点はそれぞれ異なるでしょうが、以下の準備はどの段階からの転職でも必須だと思います。

・ITコンサルタントに関する情報を収集する

・顧客折衝とマネジメントの経験をできるだけ多く積む

・自己分析を行う

以上のことについて、詳しく説明をしていきます。

ITコンサルタントに関する情報を収集する

どの職種にもいえることですが、まずはITコンサルタントの業務内容についてよく把握し、自身がどのようなITコンサルタントを目指すのかについてしっかりと考えることが重要です。

様々なウェブサイトや求人情報サイトから、多角的な情報を得て、まずはITコンサルタントの業務内容や、求められるスキル、現在の業界の動向などを確認しましょう。

ITコンサルタントと言っても先に挙げたように4つの職種に分類されます。どのような分野に特化した、どのようなITコンサルタントになりたいのか、明確な将来像を持っておきましょう。

その上で、これまで自分自身が身に付けた経験や知識、スキルの棚卸を行いましょう。それから、どのスキルがITコンサルタントとしても生かせるか、ITコンサルタントを目指すにあたって、自分の強みと足りていない部分を洗い出しましょう。

ITコンサルタントの情報をしっかり収集し、その情報と現在の自分自身の状況を比較することで、次に何をすべきかが明確になるはずです。

顧客折衝とマネジメントの経験をできるだけ多く積む

他にITコンサルタントに転職する際にはクライアントやユーザーとの折衝経験、マネジメントした経験(PMやPL)の経験が高く評価されます。

ITコンサルタントはクライアントと直接対応し、課題をヒアリングして解決策を提案するものですから、ユーザーとの折衝経験があれば、ITシステムやサービスを実際にユーザーに勧める際の交渉術や、使用した感想、メリットデメリットについての現場ベースでの理解がありますので、ITコンサルタントの業務にプラスになる経験となります。

マネジメント経験も同様に、ITコンサルタントの職務の一部やそれに関連する経験が含まれますので、転職の際のアピールポイントになります。

したがって、ITコンサルタントに転職を考えているならば、現在の職場でもユーザーとの折衝経験の中でノウハウを積み上げ、マネジメントの機会があれば、積極的に手を挙げて経験値を上げていきましょう。

自己分析を行う

転職する前には自己分析をしっかり行い、明確なキャリアビジョンを持つことが重要です。

どのようなITコンサルタントになりたいか、またはその先のキャリアプランも明確にし、現在の自分の持っているスキルや知識、強みや弱みを整理すると、自然に、目指すキャリアプランを実現するには今自分に何が足らなくて、それを補うにはどうすればよいのかが分かってきます。

キャリアビジョンを明確にし、それを実現するためにどうするかという戦略を立て、一つ一つ実現していくことが、ITコンサルタントへの転職を成功させるキーポイントになります。

ITコンサルタントへ転職する場合はエージェントを利用しよう

ITコンサルタントへの転職活動には、情報収集、キャリアの棚卸し、目標設定、転職準備を様々な準備が必要になり、それに必要な時間と労力はかなりのものになります。

そのため、一人で全部行うのではなく、転職エージェントの利用がお勧めです。転職エージェントには、これまでに転職活動をされた方の情報がどんどん登録されていきます。

キャリアカウンセラーに相談することで、例えば、どのようなバックグラウンドを持った方が何を評価されて他職種からITコンサルタントに転職したか、面接ではどのような質問をされたかの情報などを得られるでしょう。

また、求人情報の方も日々アップデートされていき、最近ITコンサルタントに良く求められるスキルのトレンドの移り変わりなどもエージェントは把握しています。

 転職エージェントには様々な会社がありますので、自分に合った会社を選ぶことが重要です。アカリクキャリアは、大学院卒の就職支援・転職支援を専門に行う転職エージェントです。

社員の多くは大学院卒であり、大学院卒の就職支援・転職支援に関するノウハウがしっかりと蓄積されています。また、10年に渡る就職支援の中で、企業との結びつきを深め、非公開求人の依頼も多数保有しています。

初回のキャリアカウンセリングから最後まで、一人ひとりに担当キャリアカウンセラーがつき、支援を行うため、きめ細かい対応が可能です。

これまで多くの方の転職をサポートしてきた経験から、現在はどのようなスキルがあればITコンサルタントへの転職で高く評価されるかという理解や、5年後、10年後のキャリアプランを含めたコンサルティングなど、将来を見据えた支援を行えることも、アカリク転職サービスの大きな強みとなっています。

このような転職エージェントを利用することで、時間と労力のコストが大幅に削減でき、転職活動の心強い味方が得られます。また、自己分析について客観的な意見が得られることも重要なポイントです。

今すぐに転職したいという方以外でも、ITコンサルタントへの転職可能性を知りたい方、長期的なキャリアに関する相談、自分のスキルや経験が生かせる職種にはどんなものがあるか知りたいなどの理由で登録される方も多いものです。

ぜひ、アカリクキャリアに登録し、転職活動の一歩を踏み出しましょう。

まとめ

この記事では、ITコンサルタントに転職を考えている方に向けて、ITコンサルタントの仕事内容や、その分類、未経験からITコンサルタントへの転職を成功させる方法と身に付けるべきスキルなどについて解説してきました。

 様々な業界でITコンサルタントの需要が高まっていますので、今後もまだまだ求人数が増えることが予想されます。

一方で、市場価値の高いITコンサルタントになるには、IT関連だけでなくビジネス関連の知識やスキルも積極的に日々アップデートし、クライアント企業に頼られるITコンサルタントを目指す必要があります。

現在のご自身の状況から、今後どのようにITコンサルタントを目指す準備を行い、どのようなキャリアデザインを描くのかも含め、アカリクのキャリアコンサルタントにぜひご相談ください。

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