卒年:2022年
在籍:博士課程3年
専攻:医学・薬学系
内定先業種:メーカー(化学)
- 大学院での研究内容について教えてください
- 現在、博士後期課程3年に在籍されていますが大学院進学の経緯について教えてください
- 大学院修了後は民間企業へ就職されるとのことですが、その決断にいたるまでに、例えばポストドクターとして大学などの研究機関で研究を続けることは検討されましたか?
- 就職活動の方法やスケジュールについて教えてください
- どのような基準でエントリーする企業を選びましたか?
- 就職活動に関する情報収集はどのようにしていましたか?
- どのような情報がご自身の就職活動を行っていくうえで役に立ったと感じますか?
- 就職活動でよく利用していたサービスなどがあれば教えてください
- アカリク就職エージェントの良かった点を教えてください
- 就職活動では、何社くらいエントリーしましたか?
- WEBテストやエントリーシートの対策はどのように行いましたか?
- 面接はどのように行われていましたか?
- 面接ではどのようなことがよく聞かれましたか?
- 面接ではどのような質問が困りましたか?
- 面接の対策はどのように行っていましたか?
- 面接で研究をうまく伝える際にはどのようなことを意識していましたか?
- 就職活動全体でうまくいかなかったことを教えてください
- 研究と就職活動の両立はどのように感じましたか?
- 就職活動が辛い時の克服方法、緊張の克服法について教えてください
- 内定先を決めた理由を教えてください
- これから就職活動をはじめる大学院生へのアドバイスをいただけますか?
大学院での研究内容について教えてください
医薬品や、機能性材料の開発のための新しい反応論の研究をしています。
現在、博士後期課程3年に在籍されていますが大学院進学の経緯について教えてください
新薬を作りたいという思いが強く、そのための知識の研鑽や実験スキルをつけるために進学しました。
また、製薬業界の研究職、特に創薬化学者には博士号が必要だったので博士課程に進学をしました。
大学院修了後は民間企業へ就職されるとのことですが、その決断にいたるまでに、例えばポストドクターとして大学などの研究機関で研究を続けることは検討されましたか?
ポストドクターとして研究を続けることは正直なところ全く考えておりませんでした。私と同じ研究科でも、博士課程に進学してアカデミアで就職という考えを持っている人は少なかったです。
個人的な印象ですが、薬学部で博士課程まで進学する人の大半は、製薬企業への就職を考えていると思います。
就職活動の方法やスケジュールについて教えてください
博士課程在籍者を対象とした製薬業界の選考は他と比べて早いため、博士課程2年の夏から就職活動について特に強く意識しはじめ、製薬企業の研究職と化学メーカーを中心に見ていました。
また、製薬業界の博士向けインターンがあることを知らなかったことと、元々研究などで忙しかったこともあり、インターンには参加しませんでした。
どのような基準でエントリーする企業を選びましたか?
化学の研究をしていること、化学を活かして新しいものの開発をしている企業にエントリーしようと考えていました。
また、化学を活かして製品開発をしている半導体メーカーから「アカリク」経由でスカウトをいただく機会もあり、説明会などで話を聞いてみました。
しかし、半導体メーカーでは化学に関する研究活動を行うというよりも、あくまで知識として化学を使う印象を感じたため、エントリーはしませんでした。
製薬業界に関しても、あくまで化学を活かしたいという思いから志望していたため、研究職以外は見ていませんでした。
就職活動に関する情報収集はどのようにしていましたか?
2021年2月6日に開催されたアカリクイベントの「化学業界研究フォーラム」に参加して情報収集をしました。
民間就職をした研究室の先輩から話を聞いていたので、化学を活かせる業界についてはある程度把握していましたが、説明会では、化学の研究がどのようなところで活かせるかについて、製品ベースで知ることができたので良かったです。
各企業の情報についてはホームページから直接調べていました。
また、企業のIR情報についても話のタネとして調べていました。
OB訪問は1度もしませんでしたが、面接が決まった段階で知り合いに話を聞く、ということはしていました。
どのような情報がご自身の就職活動を行っていくうえで役に立ったと感じますか?
業界研究や企業研究を行っていくうえで得た「化学メーカーは多角化している」という情報が役に立ったと感じています。
また、製薬企業は研究職の中でも分野ごとに細分化された採用のため、特定の分野にしか行きたくないと思われるような回答は避けた方が良いと感じました。
就職活動でよく利用していたサービスなどがあれば教えてください
基本的に自主応募でエントリーをしていたため、ほとんど利用していませんでした。
一部の企業ではナビサイト経由でしかエントリーできないこともあったため、その場合はナビサイトを利用していました。
アカリクのサービスについては大学院生を対象としたイベントへの参加と、アカリク就職エージェントを利用しました。
アカリク就職エージェントの良かった点を教えてください
面接に関するアドバイスはよかったです。
就職活動では、何社くらいエントリーしましたか?
31社エントリーしました。
早期選考でエントリーした製薬企業については、残念ながら内定をいただくことはできませんでしたが、その後、視野を広げて化学メーカーへもエントリーしたことで内定をいただくことができました。
製薬、化学メーカーのほかにも、化学や有機合成の研究を活かせる農薬系のメーカーにもエントリーしました。
エントリーした企業のうち、4社は最終面接まで進むことができ、2社から内定をいただきました。
他にも選考が進んでいた企業が5社ほどありましたが、2社から内定をいただいた時点ですべて辞退しました。
WEBテストやエントリーシートの対策はどのように行いましたか?
WEBテスト対策は一般的なSPIの本などを読みました。
エントリーシートについては、製薬業界に決まった修士課程出身の後輩や製薬企業で働いた経験のある大学の先生に見てもらっていました。
面接はどのように行われていましたか?
基本的に一次面接は人事との面接でしたが、複数人いる場合には技術系の社員も同席していました。
人事面接では研究についての説明は特に求められることはありませんでした。
二次面接以降は技術系の社員が面接官であることが多かったです。
面接ではどのようなことがよく聞かれましたか?
私が受けた製薬企業では、チームで成し遂げたことについてよく聞かれました。
それ以外は一般的な研究内容や志望動機、選考の状況などについての質問が多かった印象です。
また、スライドを使って5~10分で自分の研究の説明を求められることもありました。
面接ではどのような質問が困りましたか?
人事面接で尋ねられるような質問が難しかったです。
これまでの研究活動や勉強は基本的に1人でやってきたということと、共同研究の経験も特にないので、チームで成し遂げたことを聞かれたときは困りました。
一方で、研究内容に関する質問に関しては自信をもって答えることが出来ました。
面接の対策はどのように行っていましたか?
面接のための準備や面接のための環境を整える程度で、特別な対策は行っていませんでした。
先ほど挙げた「チームで成し遂げたこと」については、経験がないため対策に苦労しましたが、経験している範囲でチームで成し遂げたエピソードを探して、ストーリーを作りました。
面接で研究をうまく伝える際にはどのようなことを意識していましたか?
同じ分野で研究をしている研究者しかわからないような内容に関しては説明をせず、
基本的には研究の背景やコンセプト、応用可能性に重点をおいて説明するようにしていました。
研究の細かい内容よりも、その研究をやることでどういったことができるのかを説明しました。
就職活動全体でうまくいかなかったことを教えてください
人事の方からの一般的な質問について準備不足だったこともあり、なかなかうまくいきませんでした。
模範解答は用意していましたが、その解答の深さが足りないこともあり、相手から聞き返されると辛かったです。
また、化学系のサークルに所属していましたが、いわゆる一般的なサークルやバイトの経験はなかったため、研究以外の話題については上手く広げることが出来ませんでした。
研究以外の話題でも何かエピソードを用意しておけばよかったと感じております。
研究と就職活動の両立はどのように感じましたか?
就職活動についてはほとんどの企業がオンラインでの面接だったので、負担が少なかったです。
オフラインでの面接があったのは3社だけでした。
当初の予定では、就職活動をすぐに終わらせて研究に戻ることを考えていたのですが、実際のところ予定通りに就職活動が終わらなかったため、研究は一旦休止していました。
就職活動にある程度理解のある研究室だったため、直接指導いただいている先生も「早く戻ってこい」と言いながらも応援してくださっていました。
現在は就職活動も終わったので研究に打ち込んでいます。
就職活動が辛い時の克服方法、緊張の克服法について教えてください
若干緊張したまま面接は受けていました。
面接で落ちた時も、極論を言えば一晩寝たら忘れていました。
内定先を決めた理由を教えてください
最終的に2社から内定をいただきました。
そのうちの1社に関しては、製薬業界ではあったものの、私自身が興味を持っていた薬の有効成分をつくる、ということを行っていなかったため、学んできた化学に関する経験を活かせるだろうか、と疑問に感じていたため内定応諾を決めかねていました。
もう1社はライフサイエンス関係の製薬企業からの受託製造や、薬品のプロセス改良を行っていることに加え、研究室の後輩や先輩もいるため安心感もあり、内定を応諾しました。
これから就職活動をはじめる大学院生へのアドバイスをいただけますか?
研究以外のことも話せるように、様々なことを経験したほうが良いと思います。