研究職で製薬会社で働くために必要なことは?人気就職先と年収

企業/業界研究

製薬会社の研究職は人の命を助ける事に直結する仕事であり、非常にやりがいを感じられる仕事ですよね。また、製薬会社の研究職は年収が高いことでも有名です。

しかし、一方で魅力があるだけでなく、難易度が高いことも事実です。そこで今回は研究職で製薬会社で働くために、就職する人の多い学部や優位に慣れる資格、製薬会社で研究職になりたい学生が伝えるべきことをご紹介します!

今回の記事を参考にして準備することで研究職で製薬会社で働くことが出来る可能性が上がるのでぜひ参考にしてください!

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製薬会社の研究職は人気?

まず、製薬会社の研究職についての知識を深めていきましょう! 製薬会社の研究職は人気です。まずはその人気の理由について解説していきます。

1.製薬会社の研究職の年収が高い

製薬会社の研究職の人気が高い理由は、年収が高いことが1つに挙げられます。製薬会社の研究職の平均年収は20代で約400万円30代では550万円と言われています。

また、全業界の全職種の平均年収が20代で約350万円、30代で約440万円なので、20代で約50万円、30代では約100万円もの差があります。

また、あくまで平均年収なので、大手の製薬会社の研究職になった場合はさらに年収が高くなることが考えられます。

2.年収だけじゃない製薬会社の研究職の待遇の良さ

また、製薬会社の研究職は他業界に比べて福利厚生が充実している傾向にあります。具体的には手厚い家賃補助や自己啓発に関する一部費用補助などがあげられます。

年収ばかりに目が行きがちですが、このような福利厚生は生活支出を下げるうえで非常に重要な要素です。家賃補助が月額5万円出る会社に就職すると、家賃補助がない会社への就職に比べて年収60万ほど異なります。

このように製薬会社の研究職は病気から人々を救うという社会貢献性の高い仕事を行いながら非常に恵まれた待遇になる傾向があるため、人気の就職先となっています。

製薬会社に研究職で就職する人の多い学部

では、ここからは製薬会社の研究職として働くために重要なことについて解説していきます。まず、製薬会社の研究職はどのような学部から就職する人が多いのでしょうか?

1.薬学部の人は歓迎されやすい

製薬会社の研究職は薬を取り扱うため、薬の知識について学んでいる薬学部は歓迎されやすい傾向にあります。薬に関して事前に知識があると入社後の研修や研究で遅れることなくついてこられる可能性が高いと考えられるためです。

2.薬学部であることは必須ではない

やはり製薬会社の研究職は薬学部である必要があるのか…と落ち込む必要はありません。

その理由は、薬学部であることは必須ではなく、現に他の学部からでも製薬会社の研究職として就職している人も多くいるからです。

その理由は薬学に関する知識だけでなく、業務を行ううえではコミュニケーション能力課題解決力ビジョン等も必要となることがあげられます。

また、一口に製薬会社の研究職といっても生物研究や有機合成研究、薬物擬態研究、分析研究、製剤研究といった分野があり、他の学部でもこれらの分野で研究することは十分可能なので薬学部であることは必須条件ではないと言えます。

製薬会社での研究職で優位になれる資格

では、次に製薬会社での研究職として就職するうえで優位になれる資格について解説します。

1.製薬会社での研究職として就職する上で優位になれる資格:薬剤師

薬剤師は、資格取得過程で薬の知識が身につきます。つまり、薬剤師の資格を取得している=薬の知識が一定レベル以上身についているという証明になります。

しかし、資格があれば誰でも高い専門性があるという事にはなり得ません。何も資格がない人の中から高い専門性がある人を探すより、薬剤師の資格を持った人の中から高い専門性がある人を探す方が会社は効率的に採用できますよね。

そういった意味で薬剤師の資格を取得することは製薬会社で研究職として就職するために有利になり得ます。

2.薬剤師の資格があれば歓迎されるが必須ではない

しかし、薬剤師の資格は必須ではありません。その理由は、薬剤師の資格がない方でも高い専門性を有している人は多数いるためです。

薬剤師の資格を取っていない人の中には、自身の研究が忙しく資格を取る時間がなかった人などが多数います。

そのことを会社は十分承知しているため、薬剤師の資格がない方からも研究職として働いてくれる人材を探します。

また、前述しましたが、製薬会社の研究職として働くために高い専門性を有している必要がありますが、業務を行う上では他の能力も必要となります。

そのため、会社が選考を行う際の評価ポイントは専門性だけでなくコミュニケーション能力やビジョンなどもあります。

そのため、資格を有している事が必須であるわけではなく、研究職として働く上での総合的なチカラが必須と言えます。

3.最低でも修士号の取得が必要

ここまで読んでくださった方の中には、薬剤師の資格と同様に修士号を取得している学生も必ずしも必要なレベルの専門性を取得しているとも限らないし、学部卒の学生が修士号を取得してる学生より優れている可能性があるから学部卒の学生からも採用した方がいいじゃないかと考える方もいるかと思います。

しかし、製薬会社は、製薬会社の研究職として働くための専門性は学部の4年間で身に付けることが難しいという見解です。

このことから、製薬会社の研究職に就職することの難易度の高さが分かりますよね。

製薬会社で研究職になりたい学生が伝えるべきこと

では、製薬会社の研究職になりたい学生は、どのようなことを企業に伝えるべきなのでしょうか。3つのポイントを解説します!

1.研究を通して何を成し遂げたいのか

製薬会社の研究職として働く上で重要なことが、研究を通して何を成し遂げたいかです。

ここでは学生が成し遂げたいことと会社が成し遂げたいことが一致しているかが分かります。ここで学生が研究を通して成し遂げたいことと企業が成し遂げたいことの間にずれが生じた場合、入社後のミスマッチに繋がり、入社後の離職に繋がる可能性があります。

採用にはコストがかかっており、入社後にすぐ離職する学生を採用してしまうことは採用側の人事の評価にも影響します。そのため、成し遂げたいことを一致していることを伝えることで、人事に安心感を与えて選考を通過させやすくすることが出来ます。

また、企業の成し遂げたいことが分かっていると企業研究を行っているというアピールにもつながります。

逆に考えると、成し遂げたいことが一致しなかった場合は、人事も採用することに不安を感じるだけでなく企業研究を行っていないのではないかと疑われてマイナス評価となります。

そのため、自分が研究を通して何を成し遂げたいかを考えるだけでなく、OB訪問や採用HPの確認などを通して志望している会社が何を成し遂げたいかという企業研究もしっかり行いましょう!

2.なぜその企業を志望するに至ったのか

同様に、なぜその企業を志望するに至ったかを伝えることも非常に重要です。

志望動機が不明確の場合、その会社で働きたいという本気度が伝わらずに不採用となる可能性があります。また、製薬会社の研究職は人々の命や健康に直結するので責任感や使命感をもって仕事をすることが求められます。その使命感を持って仕事をすることが出来るかをこの志望動機で確認されます。

なぜその会社を志望するに至ったかの説明で説得力を持たせる方法は2つあります。

1つ目は、具体的なエピソードを話すことです。

単なる意思だけでなく、エピソードを踏まえて話すことで説得力が増します。

2つ目は、その会社でなければいけないことやその会社が最も適している事を明確に伝えることです。

具体的には、その製薬会社の強みが自分が世の中に提供したいモノに近いことや、自分のやりたいことを成し遂げるためにその会社の環境が適していることを述べることで、説得力ぼある志望動機のアピールが出来ます。

3.自分にどのような強みがあるのか

会社が求めているのは、自社に利益をもたらせてくれる人材です。そこで重要になってくるのが、自分にどのような強みがあるのかをしっかり伝えることです。

自分の強みを伝える際にも重要な事が3つあります。

1つ目は、志望動機と同じく、強みが活かされた具体的なエピソードを述べることです。

単に強みを述べるのみでは本当にその強みがあるのか、どの程度の強みなのかを会社は把握することが出来ません。そのため、強みを述べる際は、強みが活かされた具体的なエピソードも一緒に述べることが重要になります。

2つ目は再現性を証明することです。

会社が求めていることは厳密にいうと学生がどのような強みがあるかではありません。求めていることは強みがあり、その強みを入社後に活かすことが出来ることです。

そのため、その強みの再現性を伝えることが重要です。そのためには自分がアピールしたい強みを活かされたエピソードを複数持っておくことが重要です。

一度しか発揮されたことのない強みが本当に強みと言えるのか、偶然うまくいっただけではないのかと考えられる事もあります。

しかし、強みが何度も活かされた場面があると、その強みは本物と考えられるだけでなく、今後も活かされる可能性が高いという印象を与えることが出来ます。

ただし、強みを聞かれたときにエピソードをいくつも答えると説明が長くなるので、聞かれたときの準備として用意しておきましょう。

3つ目は入社後にどのように活かすかをアピールすることです。

再現性を証明した後は、具体的な業務に落とし込んでアピールすることが重要です。

具体的に研究職のどの場面で活かすことが出来るかをアピールすることで入社後に活躍するイメージを持たせることに繋がるだけでなく、業務について理解した上で志望していることによるミスマッチの可能性の低さや企業研究を行っているアピールにもなります。

自分の強みを具体的な業務に活かすことが出来るかどうかを調べるためにはOB訪問や就活イベントで直接志望先の研究職の方に聞くのが確実でおすすめです!

製薬会社の研究職に新卒で入る人の多い出身大学

次に、製薬会社の研究職に新卒で入る人の多い出身大学についてご紹介します!

東京大学

大阪大学

京都大学

慶應義塾大学

千葉大学

製薬会社の研究職は入社難易度が高い事もあり、偏差値の高い難関大学がそろっていますね。

しかし、武田薬品工業等では東京大学より採用数が多い大学が複数あり、偏差値と採用数は比例するわけではなく、他の大学でもチャンスがあることが分かります。

製薬会社で働きたいなら自分の武器を増やして挑もう

今回は、製薬会社の研究職で働くために必要な事について解説してきました。

▼最後に記事の内容をおさらいしましょう▼

1.製薬会社の研究職は年収や待遇が恵まれている!

2.製薬会社の研究職で働くためには出身学部や資格だけではなく様々な能力が必要

3.製薬会社の研究職で働くために、企業研究を行ったうえで強みをアピールしましょう

製薬会社の研究職で働くためには専門性だけでなく様々な能力が必要なことが分かりましたね。

ぜひ、自分の武器を増やして製薬会社の研究職への就職に挑みましょう!

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アカリクリポーターズとは、大学院生としての経験や知識を「リポート」するライター集団です。全員大学院在籍経験があり、これまでの研究経験や知識を活かして、大学院生の皆様に役立つ情報をお届けしています。専門分野は工学・化学・生命科学・心理学・社会学等様々です。

【監修】アカリクお役立ちコンテンツ編集部
博士号所持者/博士課程在籍経験のある編集者が監修しています。

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