【内定者インタビュー:三菱電機株式会社】挫折を乗り越え内定獲得。アカリクとの出会いがターニングポイントに

インタビュー

今回は、アカリク就職エージェントでの面談をきっかけに、就職活動に対する不安が解消され、三菱電機株式会社に内定された、福田さんにお話を伺いました。

―――いつ頃から就職活動を開始されましたか?

博士課程4年目の論文の最終提出締切の3か月程前に、アカリク就職エージェントのサポートをお願いしてから本格的に開始しました。

博士課程に進学した時点から就職活動について考えており、2年目の後半には企業からオファーが来るタイプの就活サービスを短期間利用していました。しかし、選考や面接などは受けていませんでした。

その頃は、SNSなどで日本の博士が就職することの難しさ、特に就業経験がないことが就職活動で不利に働くなどといった情報を目にし、「民間企業に就職するとこれまでの研究での努力が無意味になってしまうのでは」という不安がありました。アカデミアの人のSNSを中心に目を通していたこともあり、民間就職する人に対して、ネガティブな見方をする一部の風潮もありました。

また、パンデミックや研究の進捗が滞っていたことなどもあり、漠然とした不安を強く感じていました。

そういった中でも、「もしかすると、自分の培ってきた能力を存分に発揮でき、誇りを持てるような仕事に出会えるかもしれない」という希望を持ち、自分を奮い立たせて就職活動に向き合っていました。

―――そのような状況で、アカデミアではなく民間企業を選んだ理由を教えてください。

イギリスの大学に通っていたこともあり、博士課程に進んだ当初は、世界中の大学で研究をしたいと考えていました。

しかし、実際にポストドクターや准教授などのアカデミアのポジションへの応募を数回経験する中で、非常に競争率が高く、特にポストドクターは任期付きで昇給や賞与もないといった待遇に強い不安を感じました。結婚していることもあり、アカデミア職を続けることでライフワークバランスを保てなくなるかもしれないという焦りもありました。

その中で、就職した後に企業の支援を受けながら博士号を獲得した研究職に就いている親戚の話を聞いて、企業での研究開発がとても魅力的に思えました。

知らない企業・業界に触れる事が、楽しく就職活動するための鍵

―――就職活動はどのように進めましたか?

最初は、博士課程の人は就業経験がないことから、特に待遇にはこだわらず、自分のやっていることに自信を持てるような仕事に就くことを就活の軸としていました。

社会貢献度や自分の経験が活かせるかどうかを中心に、自分の研究分野である流体力学、環境問題、エネルギー問題といった領域と関連があるものや、趣味で取り組んでいたプログラミング経験などを通じて、IT系やエネルギー資源系、メーカー系を検討していました。

京都大学で所属していた地球科学系の研究室では、石油等のエネルギー資源系や地質コンサルティングといった企業に就職する人がとても多かったです。当初は私も、そのような企業に就職先は絞られると考えていました。

しかし、いろいろと調べてみると、様々な業界がそれぞれの切り口から環境やエネルギー問題に取り組んでいることが分かり、企業研究を進めていくうちに、どの企業も魅力的に思えました。

これは、恐らく多くの就活生の方が感じることではないかと思うのですが、一般的に知名度がそこまで高くない企業でも、調べてみると魅力的な取り組みを行っており、その業界で唯一無二の価値を創出していることがわかります。自分が知らなかった業界や企業に触れることで、思いもしなかった魅力的な人々や職種に出会えて、徐々に希望が湧いて就職活動自体が楽しくなっていくと思います。

―――企業研究の際に意識していた点を教えてください。

まずは企業のホームページを見て、企業理念や経営方針などを抑えていました。どのような顧客に対して、どのようなビジネスを展開しているのかをまとめることが重要だということを、多くの方が仰っていたので、その通りに進めていました。

企業理念や経営方針については、実際の面接の際に、自分がその企業と同じ志を持った人間だという点を伝えられるように準備することを、最も意識していました。

大学院での経験を否定され就活を一時中断するも、アカリクとの出会いが大きな原動力に

―――どのような就職活動支援サービスを活用しましたか?

就活を本格的に始める前に登録していたオファー形式の就活サービスでは、多くの企業からオファーをいただきましたが、これまでのキャリアや能力とギャップを感じ、選考に進むところまで至りませんでした。これは、私自身がオファーを待つばかりで就活に対し受け身だったことが原因だったと思います。

また、アカリクとは別のエージェントサービスを利用したこともあります。大学院生をあまり扱ってないエージェントだったのだと思うのですが、「あなたは30歳で社会経験がないので紹介できる求人なんてありません」と言われてしまいました。既に就職している方々は、20代からスキルを積んでいるのに、30歳まで何も社会経験を積んでいないと厳しいお言葉を頂きました。

ただでさえ、将来に漠然とした不安を抱えていたので、その時はかなり落ち込んでしまい、しばらく就職活動を続けることができない状態になってしまいました。

しばらくして、友人から「大学院生向けのエージェントサービスがあるから試してみなよ」と、アカリク就職エージェントを紹介してもらいました。実際に利用してみると、キャリアアドバイザーの方が40社近くの企業を紹介してくださり、こんなにも多くの求人があるのかと驚くのと同時に嬉しくなりました。

そこから、紹介していただいた企業や関連企業を中心に企業研究を始めて、本格的に就職活動を開始しました。

以前のエージェントサービスでは、大学院での経験をある意味で否定されたと感じたので、まず最初にやるべき大切なことは、自分を評価してくれるエージェントを選ぶことだったなと思っています。

経験やスキルを具体的に打ち出すことが、理想的な企業とのマッチングにつながる

―――三菱電機株式会社との出会いと、内定を承諾した経緯を教えてください。

アカリクから、40社近くの紹介を受け、そこから企業研究を通じて自分の基準で8社に絞り込みました。その中に、内定先となった三菱電機が含まれていました。

絞り込んだ8社以外に、3社に自主応募を行いました。業界・業種は様々で、幅広く企業に応募しました。

最終的に内定をいただいたのは、三菱電機、警備保証の企業、シミュレーション技術の研究開発企業の3社でした。その中でも、三菱電機のビルのカーボンニュートラル化に関する業務が、エネルギー・環境問題への貢献度が非常に高く、自分の専門性や関心ともマッチしており、待遇も満足できるものであったので、最終的に三菱電機さんを選択しました。

警備保証の企業との最終面接では会話が弾み、面接官の方々との対話を通じて、企業の雰囲気が非常に好印象でした。人命救助や災害対策という業務内容の社会貢献度の高さも魅力的で最後まで非常に悩みました。

しかし、最終的には、より自分の研究内容と能力に合致していると感じた三菱電機の内定を承諾しました。

―――内定を獲得した企業からはどのような点が評価されたのでしょうか。

三菱電機に書類選考が通過した理由を伺った際、「具体的な研究内容については人によって千差万別であまり重要視していない」と仰っていました。代わりに、「キーワードレベルでのマッチングを重要視しており、私の場合、プログラミング言語のPythonやMatlabのスキルや、理学の知識、英語力などが、応募職種とマッチしていた」とのことです。

このようなお言葉に対して、自分の具体的なスキルや経験を強調することが、書類選考や企業とのマッチングにおいて有益であると理解しました。

また、シミュレーション技術の研究開発企業との面接では、私の博士研究に加えて、研究以外で開発したソフトウェア、学生と協力したアウトリーチ活動についても高く評価してくださりました。

当時は、これらの活動をしていた際に教授から研究に集中するようにとの助言を頂きネガティブな感情を抱いたりもしていましたが、その活動が評価され、やっていて良かったなと感じました。研究や自分が作ったものが評価されたことは、他の企業の選考を進めていく中での自信にも繋がりました。

博士課程を通じて得た語学力や論文読解力、プレゼンテーション能力は、内定先での業務に限らず、どの企業でも活かせる能力なので、この先のキャリアにおいても必ず役に立つと感じています。

自分を評価してくれる環境づくりが、就職活動・キャリア形成を成功に導く

―――アカリクのサービスで印象に残っていることを教えてください。

友人の紹介で知ったアカリク就職エージェントでは、面接の練習をはじめとして、志望動機・研究概要の添削などのサポートを行っていただきました。その中で、自分の書いた内容を否定された経験は一切なく、むしろポジティブなフィードバックが多かったことが印象的です。

就活に対して後ろ向きだった当時の私にとって、アカリクに出会えたことは本当に救いであり、人生のターニングポイントだと感じています。アカリクのサポートによって、自信を持ちながら業界研究や企業との面接などの就職活動に臨むことができ、そのプロセスも手厚く支援していただいたため、本当に感謝しかありません。

―――最後に後輩へのメッセージをお願いします。

アカデミアに身を置いていると、多くの人が私と同じように、民間企業への就職に対する不安を抱くのではないでしょうか。大学院生は社会から必要とされていないと感じて、自信を失くしてしまう傾向が強いと思います。

しかし、就職活動を通して、実際にはアカデミアの人材が社会で必要とされていて、活躍できる場が多く存在することを実感しました。

アカデミアの人材が社会で活躍するためには、まず自分を評価してくれるキャリアアドバイザーや企業などと出会うことが大切だと思います。このような出会いがなければ、私が経験したように、これまでの経験とキャリアが全否定されてしまって、落ち込んでしまう可能性があると思います。

大学院での、最先端かつ難易度の高い課題に取り組む中で培った挑戦力や実行力は、社会で通用する価値が高いものです。現在の自分がこのように自信を持って発言できるのも、アカリクや就活を通じて出会った企業に褒められて、自信を持てたからです。

辛い状況から抜け出すためには、このように自分を褒めてくれる方々に出会うことが不可欠だと思います。一度褒めてもらったら、謙虚な姿勢を忘れず前向きになって企業研究や自分のスキルと向き合うといった方向に進めると、有意義な就活になると思います。

私の場合、就活を考え始めた頃はどうしようもなく辛かったのですが、アカリクとの出会いから全てが変わりました。そんな気持ちを変えてくれる出会いがきっとあるので、信じて頑張ってほしいです。

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