前回の続きとして、第三回は博士の普段の日常の話をお届けします!
数学さん 数学系専攻 博士課程
医学さん 医学系専攻 博士課程
芸術さん 芸術学系専攻 博士課程
環境さん 環境系専攻 博士課程
博士の暮らし
環境さん:皆さん、土日は何をして過ごされていますか?お休みですか?私はむしろ土日の方が余計なメールとか来ないので、研究に集中しています。かなり捗りますよ。
数学さん:私もですね。時期にもよるんですが、時間が空いたら研究に費やしています。
芸術さん:僕もそうですね。基本的に設備が不要な研究なので、時間があればやってますね。時期と言えば、実技系で何かが迫ってる時なんかはそれに費やしますし、あとは図書館にこもってひたすら研究してることも多いです。
医学さん:私は日曜は休むって決めています。土曜は実験をすることもありますが、どうしても平日やりきれなかったことをやりますね。日曜は趣味にあてています。芸術が好きなので美術館へ行ったり、普段実験で細かい作業が多いのでヨガをやったりしています。あとは友達とご飯に行ったり。やっぱり心にゆとりがないと研究もプライベートも満たされなくなってしまうので、休みは大切にしています。みなさんの趣味も聞きたいですね。
数学さん:趣味は作曲ですね。
一同:すごい!!かっこいい!!
数学さん:実は大学一年生の頃から、民族楽器をやっていまして、二年生か三年生の頃から少しずつプログラム使ってというか、むしろ直接楽譜に打ちこむことをやり始めて、修士に入ってからは発表しています。
芸術さん:発表ってどこでやっているんですか?
数学さん:民族音楽のサークルに入っているので、そのサークルとか学園祭です。
環境さん:そういうサークルがあるんですね。実は私も趣味は多いんですが、一番はダイビングですね。今年はお金が無くてなかなか行けないので封印していますけど。そのかわり、音楽も好きなのでライブハウスで暴れています!あとは麻雀が好きですね。また違った角度の趣味として、地球科学とか海洋系の研究者同士で若手会を開催して勉強会とかグループワークを企画なんかもしているんです。この会でできた人脈は博士での一番の財産ですね。
芸術さん:みなさんアクティブなんですね。僕は全然アクティブじゃないんですよね。インドア派だからどちらかというと一人でできることが好きなんです。かっこいい趣味は一個もでてこないですけど、例えば昔のテレビ番組のDVD見たり大映ドラマをみたりすることが好きですね。
一同:マニアックすぎる!!(笑)
芸術さん:沖縄に住んでいた時のアルバイト先の方が半年に一回くらい、ザ・ベストテンとか昔の音楽番組のDVDを突然送ってくるんですよ。そういう地味な感じですが、昔っぽくて変なものが好きなんですよね。もちろん外にも出ますよ!!(笑)
環境さん:そういえば、土日ではなく平日の研究の合間の息抜きの話なんですが、最近コーヒーブレイクならぬマテブレイクをはやらせているんです。アルゼンチンに調査に行った知り合いに教えてもらったんですが、マテの茶葉からマテ茶を作って、ストローで飲みながら外を歩いて息抜きするんです。
数学さん:それなら私も外に出てお散歩しながら息抜きしています。というのもショッピングできるところが学校から近いんです。ウインドウショッピングするだけで息抜きになるし。あとは携帯ゲームですね。今は三国志ベースのシューティングゲームにはまっています。
芸術さん:ウインドウショッピングとかしていると、途中で研究室に戻るをのやめようとか思わないんですか?
数学さん:たまにはあるんですけど…でもむしろそんな気分になった時はカフェで研究始めたりしちゃいます!
環境さん:知り合いの数学系の助手さんは、アイデア勝負なので、義務として1時間半やってあとは遊ぶ!なんて言っていたんですけど、同じ数学でも分野が違うと変わってくるんですね。数学さんは常に作業をすることはあるんですか?アイデア勝負とかじゃなくて。
数学さん:私も遊ぶときは遊んでます!(笑)むしろその合間に研究をちょこちょこやるってイメージかな。確かにアイデア勝負っていうのもありますね。あとは出張に行ったり、とにかく外に出るのは大事だと思います。
医学さん:私は平日は殆どキャンパス内にいて外には出ないです。そのかわり研究の合間の30分くらいでコーヒーを飲みながらスタッフと世間話します。それだけでリフレッュできるんですよね!!あとは体調面とかで休息が必要な時に夕方早く切り上げてウインドウショッピングやカフェに行きます。自分を見つめる時間を大切にしています。
芸術さん:僕は数学さんなどと違って研究室がないんですよね。だから学校に行かずに家や図書館で個別に作業するイメージかな。時間があったら何かをみっちりやるって決めるんですけど、さすがに8時間も集中力は持たないから、この範囲は絶対やるけどあとは自由にするとかにしてますね。だから切り替えというかメリハリが必要なんです。昔の音楽史から言説を拾ったり、出版されてない曲の音源を聞いて特徴を書いたり、コピーできない自筆譜を部分的に書き写して、家でパソコンにむかって作業したり。誰かと一緒にできることじゃないんですよね。そういった意味では、他の分野との研究とは違うんですよね。
環境さん:そうなんですね。ということは殆ど家での作業ですよね?素朴な疑問なんですけど、学校に行かないってことはセミナーとかないんですか?自分が発表するものとか。
芸術さん:学内にはあるけどうちの場合は論文だけ出して学位とる人もいますからね。とにかく学内基準満たせば、学外の査読が付いた論文じゃなくても良いんです。もちろん学内での基準の論文の投稿とか、何回以上の演奏とか、そういったことを満たした上での話にはなりますが。
環境さん:毎週セミナーとかがあったら、その前だけあわててくる人もいるんだろうなと思って聞いてみたんですけど、それなら発表前だけ現れる人もいるわけですね。
芸術さん:けっこういますよ。そういう人に限って、やってなさそうに見えてすごくやっている人なんですよね。昨日ドラクエしかやってなかったとか言いながらパソコン開いて、さらっと発表しちゃう人とか。(笑)僕らのような研究ではそういうことが多々ありますね。
今回の参加者の方ですと、文系と理系では研究の仕方から
普段の生活まで大きく違っていて大変興味深いですね。
次回は、「この先のキャリア形成について」をお送りします!