近年、やりがいを求めている、主体的に働いて自分の価値をあげたい、スキルアップしたい、自分の力を試してみたいなどの理由から、ITベンチャー企業に転職したいと考える人が増えています。
この記事では、ITベンチャー企業に転職するメリットとデメリット、どんな人がITベンチャー企業に向いて抜いるのか、ITベンチャー企業への転職を後悔しないためには、という項目についてお伝えしていきます。
ITベンチャーに転職するメリット
近年、IT業界では様々なアプリの開発やこれまでになかった新しいサービスの開発が盛んに行われています。
その中で、ベンチャー企業と呼ばれる、独自のアイデアや技術を元に新しいサービスや技術を開発する企業が多数設立されています。
ベンチャー企業は少人数で若い会社が多く、自分の考えたアイデアをスピード感をもって実行に移すことができ、またプロジェクトの最初から最後までダイレクトに関わることが多いため、結果もダイレクトにかえってきます。そのため、仕事のやりがいを求めてベンチャー企業に挑戦したいという方が増えています。
この記事では、ベンチャー企業に就職するメリットについて、
・成長機会
・チャレンジしやすい環境
・働きやすい環境
・昇進・昇給の機会
について説明していきます。
成長する機会が多い
ベンチャー企業は少ない人数で新規事業を手掛けるという性質上、資金や人材が限られており、一人の社員に任される業務の範囲が広いのが特徴です。
例えば、企画の立案から、リサーチ、社内外向けのプレゼンテーション、出資者との交渉や見込み客へのセールス、マーケティング、客先での打ち合わせ、システムの開発など、一連の業務のうち、一つの分野だけでなく、複数の分野を担当することが多いです。
そのため、これまでITエンジニアとしてSE業務だけを行っていた方でも、ベンチャー企業に転職後はSEの業務以外にリサーチとセールスも担当するなど、仕事の幅が広がります。
そうすることで、これまで経験のなかった分野についても自分で勉強したり調べたりして業務を行う機会が得られ、自己成長に繋がります。また、これは様々な分野で実績を積むことに繋がり、スキルアップが期待できます。
チャレンジしやすい環境
多くのベンチャー企業は目新しいことに挑戦する土壌があるため、新規事業に取り組みやすい環境です。自分なりの実現したいアイデアを持っていたり、これまでの経験を生かしながら新しい事業にチャレンジしたいと考えている方には理想的な環境です。
経営者やマネジメントとの距離が近く、風通しが良いため、自分のアイデアを経営者に提案しやすく、フットワークが軽い企業が多いと言われています。自分のアイデアを形にしたい人、おもしろい事業を作っていきたい人にとってはうってつけの環境です。
柔軟な労働環境がある
ベンチャー企業は少ない資金で運営されているところが多いため、効率化を重視した働き方を求める企業が多いのも特徴です。
例えば、私服勤務やフレックス制度、コアタイムの導入、アプリやクラウドサービスを利用したリモートワークの導入などです。
特にコロナ禍をきっかけにリモートワークやフレックス制を導入したベンチャー企業は多く、こういうところにもベンチャー企業の柔軟性や即決性、小回りがきくことの良さが現れています。
昇進・昇給しやすい
ベンチャー企業は実力主義で評価される企業が多く、年齢や勤続年数によらず、スキルがあれば高い評価が得られ、昇進や昇給のチャンスにも恵まれやすいです。
大企業ではまだまだ年功序列の考え方が浸透しており、長い間勤めないと昇進は難しい企業もありますが、ベンチャー企業なら20代で役職についたり、経営に携わる立場になることもあります。
ただし、ベンチャー企業の場合、ご自身のスキルに対する評価や会社の業績がそのまま給料に反映されますし、勤続年数に応じて必ず毎年昇給・昇給するとは限らないので、注意が必要です。
ITベンチャーに転職するデメリット
個人の成長が望めたり、柔軟な働き方ができたりする半面、事業規模の小さいITベンチャーは不安だという意見があるのも事実です。
それでは、ITベンチャー企業に転職するデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。ここでは、
・経営基盤が弱く、不安定
・人事評価制度などが整っていない
・残業時間が多くなりがち
という点について、解説を行います。
経営基盤が弱く、不安定
ITベンチャー企業に転職を考えるにあたって、多くの人が懸念するのが経営基盤の不安定さや倒産リスクです。
現在の状況では大手だから倒産の心配がなく、安心という神話も崩れつつありますが、特にベンチャー企業の場合は起業して間もなかったり、安定した経営基盤がなかったりするため、大きな社会変動や市場の大幅な変化による影響を大きく受けます。
ITベンチャー企業への転職を検討するのであれば、経営リスクについてあらかじめ考えておくことが重要です。
ただ、ITベンチャー企業に転職したい方は、そこで一生勤めたいというよりは、ITベンチャー企業で働く経験に価値を見出す人が多いのが事実です。
例えば、理念に賛同してこのサービスの開発に携わりたい、ITベンチャー企業で大手ではできない広い裁量権を持って働きたい、幅広い範囲の業務を行ってスキルアップしたいなどと考える方が多いです。
人事評価制度などが整っていない
ベンチャー企業は、元同僚や同級生などの、知り合い同士で起業することも多いため、創業期の人材確保はコネや人脈に頼りがちです。
そのため、創業期は外部の人間を採用することが少ないために、人事評価制度など、会社の様々な制度が整っていないこともよくあります。
そのため、自分の思う評価と経営陣が思う評価が食い違っていたり、評価基準が不透明であるとの不満が出やすい傾向があります。
また、評価制度があっても大企業のような年功序列型で、経験年数が増えれば地位も給料も上がるという方式ではなく、成果型・能力型の給与体系であったり、年俸制の会社もITベンチャー企業には少なくありません。
そのため、入社後は給料が下がったり、ボーナスは会社の業績次第となることもあります。
残業時間が多くなりがち
ITベンチャーと言えば、残業や休日出勤が多いというイメージがある人も多いのではないでしょうか。
確かにひと昔前はそのような実態がありましたが、最近は業務の効率化が進み、同じような業務内容であっても、ライフワークバランスを重視し、残業時間を少なくしているベンチャー企業が徐々に増えています。
大手企業よりもITベンチャーの方が積極的に新しいIT技術やシステムによる業務効率化や柔軟な働き方を取り入れていますので、現在では一概に、大手企業は残業が少ないが、ITベンチャー企業は残業が多いとは言えないようです。
ITベンチャーに向いている人
それでは、ITベンチャー企業勤務に向いている人とはどのような人でしょうか。
一般的に、
・学習意欲が高い人
・自己管理ができる人
・チャレンジ精神を持っている人
などがあげられます。
以下に詳しく見ていきましょう。
学習意欲が高い人
ITベンチャー企業では、研修やマニュアル、OJTなどの教育体制が整っていないことがほとんどなので、教えられるのを待つのではなく、自分で調べたり、先輩社員にも自分から聞きに行くなどの主体的な姿勢が必要です。
また、今までにない新しい技術やサービスを開発するためにもやはり自分で学習するしかありません。
よって、色々な資料や事例を学んで、新しいことを開発したいという学習意欲の強い人が、ITベンチャー企業に合うと考えられます。逆に、教えられなければできない、ルーティーンワークをこなしたいという考えの人はITベンチャー企業には向かないでしょう。
自己管理ができる人
ITベンチャー企業では、一人が幅広い職務を抱えて進めていきます。そのため、プロジェクト全体の進捗をみながら自分で計画を立て、自分の仕事を自分で管理しながら進めていく能力が一般企業に比べてかなり重要です。
また、リモートワークやフレックス制など、自分の働き方を自分でコントロールできますが、評価は成果主義なので、自分がしっかり働かなければ評価されない仕組みになっています。
自分で自分を律し、適切に自己管理して仕事を進められる人が、ITベンチャー企業に向いていると言えるでしょう。
チャレンジ精神を持っている人
ITベンチャー企業への転職を目指す人の多くは、新しいことにチャレンジしたい、自分の力を試してみたいという志望動機を持つ人が多いものです。
そして当然ながら、経営陣を含め、そのような特徴を持つ社員が集まっているのがITベンチャーの特徴です。常に新しいことに挑戦したり、マニュアルなどがないところから自分たちで作っていくことが楽しいと思う気持ちがなければ、続けていくのが途中でつらくなっていく可能性があります。
ITベンチャーへの転職を後悔しないために
ここまで、ITベンチャー企業への転職に関するメリットとデメリット、ITベンチャー企業で働くのに向いている人の特徴について解説してきました。
ITベンチャー企業に自分が向いているのか、転職しても後悔しないかというのは誰もが気になるところだと思います。そこで、ITベンチャー企業への転職を後悔しないために、今できる準備についてお伝えします。
キャリアプランを明確にする
転職したいと考えたら、まずは自己分析から始めましょう。ご自身の将来のキャリアプランをしっかり考え、現在持っているスキルや経験と、将来のキャリアプランを実現するために、今不足しているスキルや経験をリストアップしてみるといいでしょう。
その上で、そのようなスキルや経験を身に付けるためにはどこでどのように働くのが良いかについて考えましょう。
とにかくITベンチャー企業で働きたいと「ベンチャーありき」の発想で就職活動をする方もいらっしゃいますが、特にITエンジニアの場合、将来を見据えたキャリアプランをしっかりと考え、今ITベンチャー企業に挑戦することは自身のキャリアプランにとってどのような意味を持つのかを明確するのは重要なステップであると言えます。
この転職で何を得たいのかを明確にすると、応募企業選びの指針や志望理由の明確化にもなります。
ベンチャー企業の社風や将来性を精査する
自己分析が終わったら、次は転職したい会社について情報収集を行いましょう。ベンチャー企業は大手企業と異なり、経営者の考え方や個性が業務の進め方や経営方針、社風に色濃く反映されます。
そのため、社長の持つ事業ビジョンと起業理由、社風などを調べ、社長の考え方に共感できるかを確かめると良いでしょう。
また、企業の将来性も転職を考える上で重要な要因です。ベンチャー企業の将来性を判断するのはなかなか難しいことですが、しっかり情報を集め、検討しましょう。
チャレンジする意思を持っていることを確認する
ベンチャー企業で働くにはチャレンジ精神を持ち続けることが重要です。やりがいや仕事の面白さが多い一方で、常に学び続ける、常に変化の中で働くというのは大変なことです。
会社の事業内容を調べ、ぜひこの会社でチャレンジしたいと思えるかどうかをまず確認しましょう。
ITエンジニアは様々な知識や資格を独学で取得する方も多いですが、そのような継続的に自主自立して学習などを進める経験を持ち、チャレンジし続けることができるかどうか、挑戦してみるのも良いと思います。
転職エージェントを利用する
ITベンチャー企業への転職活動には、情報収集、キャリアの棚卸し、目標設定、転職準備など様々な準備が必要になり、それに必要な時間と労力はかなりのものになります。
そのため、一人で全部行うのではなく、転職エージェントの利用がお勧めです。転職エージェントには、これまでに転職活動をされた方の情報がどんどん登録されていきます。
キャリアカウンセラーに相談することで、例えば、どのようなバックグラウンドを持った方が何を評価されてITベンチャー企業に転職したか、面接ではどのような質問をされたかの情報などを得ることができます。また、求人情報の方も日々アップデートされていき、様々な情報もエージェントは把握しています。
転職エージェントには様々な会社がありますので、自分に合った会社を選ぶことが重要です。アカリクキャリアは、大学院卒の就職支援・転職支援を専門に行う転職エージェントです。
社員の多くは大学院卒であり、大学院卒の就職支援・転職支援に関するノウハウがしっかりと蓄積されています。また、10年に渡る就職支援の中で、企業との結びつきを深め、非公開求人の依頼も多数保有しています。
初回のキャリアカウンセリングから最後まで、一人ひとりに担当キャリアカウンセラーがつき、支援を行うため、きめ細かい対応が可能です。
これまで多くの方の転職をサポートしてきた経験から、ご自身のどのような経験やスキルがITベンチャー企業への転職で高く評価されるかという理解や、5年後、10年後のキャリアプランを含めたコンサルティングなど、将来を見据えた支援を行えることも、アカリク転職サービスの大きな強みとなっています。
このような転職エージェントを利用することで、時間と労力のコストが大幅に削減でき、転職活動の心強い味方が得られます。また、自己分析について客観的な意見が得られることも重要なポイントです。
今すぐに転職したいという方以外でも、ITベンチャー企業への転職可能性を知りたい方、長期的なキャリアに関する相談、自分のスキルや経験が生かせる職種にはどんなものがあるか知りたいなどの理由で登録される方も多いものです。
ぜひ、アカリクキャリアに登録し、転職活動の一歩を踏み出しましょう。
まとめ
この記事では、ITベンチャー企業への転職を考える方に向け、ITベンチャー企業に転職するメリットとデメリット、どんな人がITベンチャー企業に向いて抜いるのか、ITベンチャー企業への転職を後悔しないために今できる準備についてお伝えしてきました。
ITベンチャー企業は新しいサービスや技術が次々と生み出されている、勢いとやりがいのある職場ですし、仕事を通してのスキルアップができるので、数年ITベンチャー企業を経験し、その後のキャリアアップにつなげたり、ご自身で起業をされる場合もあります。
ITベンチャー企業への転職をお考えの方はぜひ、アカリクキャリアにお気軽にご相談ください。