メーカーに就職したい理系学生の中には、インターンシップの参加を検討されている人もいるのではないでしょうか。
メーカーの中は積極的にインターンシップを実施している企業もあり、参加することで学生側も様々なメリットを享受できます。
今回はメーカーが行うインターンシップの内容詳細や参加するメリット、申し込み方法などをまとめました。
理系学生の方でメーカ―への就職を考えている方は、情報収集の役に立てていただければと思います。
メーカーとは
メーカーのインターンシップについて知る前に、そもそもメーカーという企業について知っておきましょう。
「メーカーはものづくりの企業」というイメージがある人もいるかもしれませんが、いくつか種類があります。
メーカーの3つの種類と、募集している主な職種を解説します。
メーカーの種類
メーカーは以下の3つに分類されます。
素材メーカー
ものづくりに必要な素材を作るメーカーを指します。
繊維や鉄、樹脂、紙など、扱うものは多岐に渡ります。
ものづくりの流れの中で、素材メーカーの出番は「初期の段階」といえるでしょう。
部品・組立メーカー
次に出てくるのは部品・組立メーカーです。
素材メーカーが作った素材をもとに部品を作ったり、部品を組み立てたりする役割を持ちます。
「金属を仕入れてタイヤを作る」のはまさに部品メーカーの仕事です。
ものづくりの流れの中で、部品・組立メーカーが活躍するのは「中間の段階」といえます。
加工・自社生産メーカー
最後に出てくるのは加工・自社生産メーカーです。
部品・組立メーカーが作った商品を加工するのが「加工メーカー」であり、自社で一貫して製造を行うのが「自社製造メーカー」です。
ものづくりの流れの中ではもっとも消費者に近い場所に位置しており、「最後の段階」で活躍します。
メーカーが募集している職種
メーカーが募集している主な職種は以下の通りです。
自分のやりたいことと照らし合わせながら、向いている職種を検討しましょう。
研究・開発
メーカーが新しい商品を出したり、既存の商品を改良するために研究をするのが研究・開発職です。
基礎研究の他に企画部門などと連携を取って商品化を進めるなど、専門性だけでなくコミュニケーション力も必要です。
資材調達
商品を製造するのに必要な素材や部品を調達する部門です。
商品によっては国内だけでなく、海外の企業とやり取りすることもあります。
必要に応じて、新たな仕入れ先を見つけることも仕事に含まれます。
広報
自社の商品をユーザーの目に留め、使ってもらうためにPRする仕事です。
公式サイトを作成したり、広告を使ったり、キャッチコピーを考えたりするなど、広告・宣伝にまつわる幅広い業務を行います。
生産管理
製品ができる過程を管理する部門です。
設備機器に問題があったら修理を依頼することや、プロセスを改善してコストを削減することなどが求められます。
営業
会社の利益を上げるために商品を他の企業へ売る仕事です。
既存の顧客と関係を維持しつつ新しい商品を紹介したり、新規開拓をしたり、商品を使っている顧客のフォローをしたりします。
商品企画
商品企画は、新たな商品を企画したり、既存の商品を改良したりする仕事です。
企画以外にマーケティングに携わることもあり、市場分析をして顧客のニーズに基づいた商品設計をすることが求められます。
メーカーが行うインターンシップの内容
メーカーが行うインターンシップは「営業」「企画」「マーケティング」のどれかを軸にして実施されるケースが多い傾向にあります。
それぞれどのような内容なのか詳しく見てみましょう。
営業
インターン生が行う業務として多いのが「営業」です。
営業のインターンでは、自社の商品を小売店に扱ってもらえないか交渉したり、既存のクライアントに新たな商品を紹介したりします。
営業のインターンシップは、商品がどのような流れで市場に出ていくのかを理解する貴重な機会になるでしょう。
企画
次によくあるインターンシップの業務内容は「企画」です。
新たな商品を出すならどんなものがいいか、コンセプトを考えたりプレゼンを行ったりして、実際に商品を作る流れに携わります。
一つの商品ができあがるまでのプロセスを詳しく見られることが、企画のインターンのメリットといえます。
マーケティング
3つ目のインターンシップの内容は「マーケティング」です。
市場を調査して新たなニーズを掘り起こしたり、現状の商品に対する客観的な評価を分析したりします。
場合によっては商品をブラッシュアップしたり、新たな商品のコンセプト作りにも携わります。
補足として、一般的にこれらの内容は数か月間にわたる「長期インターンシップ」で行います。
1日や数日で終わる短期インターンシップでは、これらのテーマをもとにディスカッションやグループワークを行うことがほとんどです。
メーカーのインターンシップに参加するメリット
メーカーのインターンシップに参加すると、選考に有利に働くことがあります。
またインターンシップで収集した情報は企業研究・業界研究にも役立つので、就活を進めるうえで志望先を選ぶ軸になるでしょう。
さらに、インターンで実際の業務を経験すればスキルが身につくので、社会人になったときに即戦力として活躍できます。
選考に有利になる
メーカーのインターンシップに参加すると、選考に有利になる可能性があります。
特に外資系の企業はインターンシップが本選考につながるケースが多いので、スキルがあることを認められれば書類選考・面接に進みやすくなるでしょう。
日系のメーカーの場合は、インターンの結果が直接内定につながるようなケースはそう多くありません。
ただ、採用担当者の目に止まり覚えてもらえる可能性が高くなるので、そうした面では選考に有利になる可能性があります。
企業研究・業界研究につながる
インターンシップでの経験は企業研究・業界研究の参考になります。
特にメーカーのインターンシップでは、自社商品の製造現場の見学や、開発秘話を説明してもらえる機会があります。
そうした情報はホームページや説明会ではなかなか知ることができません。企業や業界に関して深い知識を持てば、自分の進みたいキャリアと合致するかどうかチェックできます。
入社したあとに自分のイメージとミスマッチがないか確認する機会にもなるので、仮に選考に応募しなくても就活を進めるうえで役に立つでしょう。
スキルが身につく
インターンシップに参加して、スキルが身につくことも大きなメリットです。
特に長期のインターンシップでは実際の業務に携わることが多いので、先輩社員に教わりながら仕事のノウハウを知られます。
たとえば、インターンシップで営業の現場に出た体験をしたなら、自社のサービスに関する理解と交渉術は他の学生よりも長けているはずです。
そうした中で身につけたビジネスマナーやスキルは社会人になってから活かせるので、書類選考や面接のアピールポイントになるでしょう。
インターンシップの申込方法
インターンシップに申し込む際は就活サイトを使う、もしくは大学のキャリアセンターを使うのがおすすめです。
それぞれ申し込むときのポイントを解説しますので、インターン先を探す際の参考にしてください。
就活サイトから申し込む
1つ目の方法は就活サイトから申し込むことです。就活サイトでは業界や日付などからインターンを検索できるので、志望企業や興味がある業界の募集があれば積極的に参加することをおすすめします。
就活サイトを使うときはあらかじめ個人情報を登録しておけるため、インターンシップを申し込むごとに情報を入力する手間もありません。
ただ、企業によっては一つの就活サイトしか連携していなかったり、自社のサイトでインターンを募集したりすることもあります。
申し込みたい業界や企業が決まっているなら、早めにインターンシップの情報を確認して、募集期間を逃さないよう気を付けましょう。
大学のキャリアセンターを利用する
2つ目の方法は、大学のキャリアセンターを利用することです。
大学のキャリアセンターは、就活サイトやインターネットで探せないようなインターンシップの情報を持っている可能性があります。
インターンは業界や企業のことを知り、自分との相性を確かめる貴重な機会です。インターネット以外にも複数の場所から情報を集めて、なるべくたくさんのインターンシップに参加しましょう。
また、キャリアセンターは志望企業の相談やインターンの選考対策など、既に就活を終えた先輩が相談に乗ってくれることもあります。
インターンから先の就活にも役立ちますので、積極的に活用しましょう。
まとめ
今回はメーカーのインターンシップの内容や参加するメリット、応募する方法などを解説しました。
ポイントは以下の通りです。
- メーカーは素材メーカー、部品・組立メーカー、加工・自社生産メーカーの3種類がある
- メーカーが募集している主な職種は、生産管理、営業、商品企画、研究・開発、資材調達、広報など
- インターンシップでは営業、企画、マーケティングのどれかを行うことが多い
- インターンシップに参加するメリットは、選考に有利になること・企業研究、業界研究につながること、スキルが身につくこと
- インターンの申し込みは就活サイトや大学のキャリアセンターがおすすめ
メーカー就職を目指すなら、実際の仕事内容や製造過程などを知られるインターンに参加しない手はありません。
参加したことでビジネスマナーやスキルを身につけられ、その後の選考にも役立ちます。
まずは、興味がある企業がインターンシップを実施していないか探すところから始めましょう。
なお、インターンシップを選ぶポイントやその他の業界でのインターンシップについてはこちらの記事で詳しく解説しています。是非合わせてご覧ください。