大学院出身社員インタビュー【警察庁】

インタビュー
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今にとらわれず、一生をかけて続けられる魅力ある仕事を探せ!

大学院時代の研究内容を教えてください

大学院時代は、いわゆる土木工学の分野の中の交通工学を専攻していました。誰もが日常生活の中で接する身近なものを研究したいと思い、選んだ専攻です。
具体的には信号交差点での遅れ時間の推計に関する研究をしていました。遅れ時間とは、赤信号での平均的な待ち時間のことですが、これを推計する式の構築が目的でした。研究の中で印象に残っているのは現地調査です。信号機や車の流れ等の交通状況を撮影するために、真夏の暑い時期にビデオカメラを担いで汗をかきながら名古屋の街中を走り回ったのは、良い思い出の一つです。自分の研究だけでなく、先輩の研究の手伝いでも現地調査を行っていたので印象に残っているのかもしれません。
現地調査後は、研究室に戻って、撮影した映像から1台1台の車が赤信号で待っている時間等を計測するという、地道な作業を行っていました。このデータを使って、交差点の規模によって赤信号で待たされる時間がどう変化するのかを分析し、遅れ時間を推計する方法を探っていました。
このほかにも、路上駐車を受け入れつつ、車・人が安全・円滑に通行できるような細街路の道路構造についての研究も行っていました。

就職活動はどのようにされたかお教えください

土木工学を専攻していたので、周りに公務員を目指している学生が何人かいました。私も公務員を一つの選択肢として考える中で、広く、多くの人の役に立てる仕事をしたいという思いが強くなり、国家公務員にたどり着きました。
国家公務員試験は準備に時間がかかると聞いていたので、すぐに参考書を買って勉強を始めました。勉強しながら、国家公務員の説明会に参加し、国家公務員の仕事のやりがいや、技術系国家公務員の役割について理解を深めていきました。
志望先を選んだ決め手は、一生をかけて続けられる魅力・おもしろみがある仕事であること、働いている人が生き生きしていること、です。警察庁を訪問した際に、多くの先輩職員から話を聞き、国民の安全・安心を守る重要な仕事に魅力を感じるとともに、幅広い分野の仕事ができるおもしろさや、そういった経験談を生き生きと話してくれる先輩職員の姿に惹かれました。
大学院の専攻にとらわれすぎることなく、多くの人から話を聞いて、長く続けられる仕事かどうかを見極めることが重要ではないでしょうか。

現在はどのような業務を行っていますか?

警察庁では技術系として採用されると、警察庁情報通信局で勤務する機会が多くなります。私も入庁後、警察庁情報通信局で情報セキュリティ対策、通信施設の予算要求等の業務を担当してきました。情報通信局内とは言え、業務の内容は様々で、制度づくりや制度運用といったソフト的な業務から、インフラ整備のようなハード的な業務まで幅広い業務を経験することができました。

現在は警視庁に出向し、交通管制課で管理官として勤務しています。安全で快適な交通社会の実現を目指し、信号機等の整備・改良・運用・維持管理、ドライバーへの渋滞情報の提供を行うことなどが交通管制課の業務ですが、私自身は、交通状況を把握するために必要不可欠な車両感知器等のセンサーやカメラシステム、ドライバーへの情報提供に使っている交通情報板の整備・更新のほか、交通管制の要である交通管制システムの更新やITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)施策などを担当しています。担当しているとは言っても、管理職ですので、事業の方向性を検討したり、各整備事業がスケジュールに沿って適切に進んでいるかチェックしたりすることが私の主な仕事です。

業務のやりがいや、大変なことをお教えください

これまでの勤務経験の中で最もやりがいを感じたのは、平成23年3月11日の東日本大震災の復旧・復興のための業務を担当したときです。当時、私は通信施設の予算要求を担当していました。警察の通信施設は、警察官が使う無線や有線電話、映像システム、全国警察を結ぶ通信網など多岐にわたりますが、どれも警察活動に欠かせない施設です。東日本大震災では警察施設、車両、通信施設等が被害を受けたので、発災後、すぐに復旧・復興に必要な予算要求を行うことになり、津波被害により使えなくなってしまった無線機等の状況把握、今後の復興活動に必要となる通信施設の洗い出しなどを早急に実施し、大規模な予算要求を行いました。

警察庁の技術系職員は、警察官と違って表に出る機会が少なく、裏方の役割が多いですが、裏方である私たちが通信施設の復旧・維持管理を適切に行わなければ、国民の安全・安心は守ることができない、と実感した業務でした。短期間で大規模な予算要求を行うという大変な仕事ではありましたが、復旧・復興に向けて夢中で取り組むことができ、私の中でも大きな糧となっています。

大学院生へのメッセージをお願いします

社会人には、学生時代とは異なるスキルが求められることが多いですし、働きながら多くのスキルを身に付けてきたと感じています。大学院で交通工学を専攻し、現在は交通に関わる仕事をしている私ですが、就職してから身に付けた様々な業務スキルなくしては、現在の仕事をこなすことはできません。
繰り返しになりますが、大学院の専攻は自分の得意分野ではあるものの、それが自分の全てではないことを念頭に置いて、長く続けられる仕事を探すことをおすすめします。

働きながらでも学び、成長することは可能です。自分の守備範囲を決めつけることなく、情報収集し、自分にあった仕事を見つけてください。警察庁の仕事は、人々の暮らしに必要不可欠な安全・安心を守るものです。多くの人の役に立てる仕事を探している方は、是非一度、警察庁を訪問し、実際に働いている職員の声を直接聞いてみてください。

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