内定者インタビュー
これから就職活動を始めるあなたへ
医療系メーカー 内定
研究分野 材料系
博士課程
Y.Sさん
就職活動を始めたのはいつからですか?
博士後期課程2年次の6月からです。
まず、自分の専門分野にこだわることなく幅広い業界のインターンシップに応募しました。 これまで、私は就職活動を経験したことがなかったので、ES(エントリーシート)での選考があり、インターンシッププログラムの中にGD(グループディスカッション)や人事の方々と面談の機会が含まれている企業を選択することで、書類や面接の対策を行いました。
インターンシップを通して自分の働きたい企業や職種のイメージをつかんだ後、1月から3月にかけて、学内外の説明会に参加し、情報収集を行いました。説明会で得た情報を基に自分のやりたいこととマッチしていると感じた企業にエントリーし、3月に書類選考、3月下旬から5月上旬にかけて面談を受け内々定をいただきました。
どのような軸で企業を見ていましたか?
私は大学で生体材料の基礎研究をしていました。
そのため、今までと全く同じ研究ができる企業を探すのは非常に難しいと考え、6年間の研究活動通して身に付けた機器分析技術や無機化学、生体に関する知識等のどこか一部を活かして仕事が出来そうな企業という軸で企業を選びました。
実際には医療機器と化学メーカーを中心に選考を受けました。
就職活動と研究の両立はどのようにされましたか?
1週間のスケジュールを計画的に立てることで研究と就職活動を両立するよう努めました。
就職活動では、企業のスケジュールに合わせて選考が進みますが、選考の1週間前には企業の方から連絡をいただけるので、1週間前に次週のスケジュールを立てることができました。また、自分の都合で研究室の運営や他人の研究を邪魔することの無いように、自分のスケジュールを研究室のメンバーに共有するようにしていました。
就職活動の中で、一番努力したことはどんなことがありましたか?
感情をコントロールすることです。
私は面接で極度に緊張してしまうタイプで、面接やグループディスカッションで企業の方に自分をアピールできない場面が何度かありました。そこで、その問題点を改善するために、自分がアピールしたい点を明確にした上でイメージトレーニングや面接練習を重ね、落ち着いて話ができるよう準備をしました。
また、面接後は面接で自分が話したことや質問内容をノートに書き出し、自分の理想とするイメージに近づけるにはどのように話せばよいかを考え、次の面接に活かすようにしました。結果として、応募した4社全てで最終選考まで残ることができました。
企業への自己アピールはどのような内容をしていましたか?
私のアピールした点は『他人と協調する姿勢をもって物事に取り組むことができる点』です。
自分で考えて行動に移していく姿勢は確かに大切なことですが、大学生活で取り組んだ部活動や研究活動の中で、周囲とのコミュニケーションを通して、今まで自分が思いつかなかった新たな発想が生まれる場面を数多く経験しました。このことから、物事を円滑に進めるためには、他人と協調する姿勢が最も重要になると考えるようになりました。
内定先への決め手は何でしたか?
私の就職活動における目標である『大学で学んできた知識や経験を全て活かした研究をしたい』という思いを実現できると感じたからです。
最終面談の際に、社長から『あなたが大学で研究してきたことは、何一つ無駄ではない。博士課程の学生ならば、一部と言わず学んできたすべてを活かして仕事をしてほしい。少なくとも私の会社ではそれを活かすフィールドがあるので頑張って欲しい』という激励の言葉をかけていただきました。
また、私の専門性を考慮して配属先を考えていただけたということもあり、この企業ならば大学で学んできた知識や経験を全て活かした仕事ができると感じ、入社したいと考えるようになりました。
就職活動の中で最も印象的なエピソードを聞かせてください。
就職活動の中で印象に残っているのは電話連絡で内定をいただいた瞬間です。
企業の方から二日間はよく考えてくださいと言われてしまったことを今でも覚えています。
就職活動をしている大学院生へのメッセージをお願いします。
私が、博士課程の就職活動で最も重要であると感じたのは、『研究分野とのマッチング』でした。
実際に最終選考まで進んでいたにもかかわらず、専門性の不一致という理由で企業の今求めている人材であると感じていただくことができなかった経験がありました。
現在、皆さんが大学で取り組んでいる研究と完全に一致する事業を展開している企業の数は少ないと思いますが、大学での研究活動を通して得た知識を企業のどの分野でどう活かすのかを相手にわかり易くアピールすることができれば、内定に一歩近づくのではないかと思います。
就職活動中、悔しい思いをしたとしても自分や企業を責めることなく前向きに取り組み、内定を勝ち取りましょう。
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