内定者インタビュー
自身の軸とそれを裏付けるエピソードを整理しよう
化学メーカー 内定
研究分野 化学系
修士課程
Hさん
就職活動を始めたのはいつからですか?
大学院1年の12月からです。最初は合同説明会に参加しつつ、1月辺りから企業ごとの個別説明会に参加し、同時にエントリーシートの作成に追われていました。面接は2月の終わり頃からポツポツと始まりました。
どのような軸で企業を見ていましたか?
まず、私は何かを作ることが好きな性格だったために、メーカーを中心に企業選択を行ないました。 メーカーの中でも、「製品が日常の様々な場面で使われているものか」「人の目に触れることのできる製品か」という点を軸に企業を見ていました。これは、「自分の作ったものが世の中で役立っていることを実感したい」という思いがあったためです。
こういった軸ならばBtoC企業の方が合致していると思われるかもしれませんが、私はBtoB企業を主に見てきました。BtoC企業だと、製品が売れるか売れないかは技術力よりもCMの良し悪しであったりブランドの知名度に左右されるため、純粋に技術力で勝負できないと感じたからです。
就職活動と研究の両立はどのようにされましたか?
空いた時間はちょくちょく研究室に顔を出すようにしていました。私は3月の終わりに学会発表があったので、予定の無い日は研究室に行き少しずつ実験を行なっていました。
4月以降は、学会が終わって一段落したという思いや、私の研究室の「就活中は就活に専念して、終わってから存分に研究に取り組めば良い」という方針に甘えてしまった事、徐々に友人には内定が出始めている事に対し引け目を感じた事等が重なり、研究室に行く頻度は減ってしまいました。
振り返ってみると、研究室の仲間と話すことはストレス解消にもなっていたので、4月以降も研究室に顔を出せば良かったかなと思っています。
就職活動の中で、一番努力したことはどんなことがありましたか?
自己分析です。
面接が始まった2月、3月頃は、自分の事を上手く話せず、一次面接すら通らない状況でした。そこで、自分をもう一度しっかりと振り返ることにしました。「自分が何をしたいのか」「何ができるのか」「どんな強みがあるのか」「どんな性格なのか」「それらを裏付けるエピソードは何か」等、紙に書きだしていきました。その結果ようやく一次面接は通るようになりました。
エントリーシートの内容だけを暗記していても面接では全く通用せず、そのエントリーシートの背景にある自分の経験や信念等、一貫したものを持っている必要があると痛感しました。
企業への自己アピールはどのような内容をしていましたか?
学部時代に行なったバンド活動で様々な行動を起こした経験から、目標のためにはやれることは何でもやれる力があることをアピールしました。
面接ではこの強みに信憑性を持たせるために、自己アピールやバンド活動の話題でないときも自身の強みをアピールするようにしました。例えば研究の話題になった時であっても、「研究でぶち当たった壁を乗り越えるために、やれることは何でもやってきた」と話すようにしていました。
内定先への決め手は何でしたか?
事業内容に発展性があり、興味を強く持てた点、福利厚生が充実している点、大手企業の子会社で安定している点、面接を通じて私をしっかりと見てくださった点等が決め手となりました。
就職活動の中で最も印象的なエピソードを聞かせてください。
推薦で応募した企業に落ちたことです。私はその企業の事業内容や待遇から非常に興味を持っており、説明会に何度も参加しましたし、OBの方にもアドバイスを頂きました。さらに過去のデータからどのような質問が来たかも調べ、対策を入念にとっていました。
しかし、ガチガチに準備を固めてしまった結果、当日の面接で予想外の質問にたじろいでしまい、上手く話すことができませんでした。
次の日、落胆したまま大した準備もせずに別の企業の面接に臨みました。その面接はすんなり通過しました。
以上の経験から、自分を固めすぎると柔軟性が失われるので、面接は自然体で行なった方がいいなと感じました。
就職活動をしている大学院生へのメッセージをお願いします。
とにかく準備を早めに、自己分析をしっかりとしてください。今まで偉そうに書いてきましたが、私の就活は全くスムーズに進んでいませんでした。反省点ばかりです。その最たる点が「自己分析を怠ったこと」です。自分のことを分かっていなければ相手には何も伝わりません。自己分析をしっかりとしてください。
あとは、研究室にはちょくちょく行った方がいいと思います。誰かと話すことで大分気が楽になります。「こんな企業があるよ」といった情報交換もできます。先に内定が決まった人からも素直に応援してもらえます。
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