求人に応募が来ない原因とは?応募者を増やす対策と求人広告の種類を解説

せっかく就職・転職サイトに求人を出しても応募が来ない、とお困りの方は少なくないでしょう。求人サイトに情報を掲載するには、毎月コストがかかります。コストを払って求人を出したのに成果が得られない状況は、大きな悩みの種になるでしょう。

求職者がどのような会社を求めているか理解しなければ、求人を出しても興味を持ってもらえず、応募が来ないことも少なくありません。求人を出す際は、見る側の視点を意識して文面を作ることが大切です。

この記事では、求人に応募が来ない原因とその対処法、求職者が会社に希望する条件について解説します。応募者を増やし、採用活動をスムーズに進めるため、ぜひ参考にしてください。

募集を出しても求人応募が来ない原因

コストをかけても求人に応募が来ず、悩む人事の方は少なくないでしょう。応募者を増やすには、まず求人に応募が来ない原因を把握することが大切です。

ここからは求人を出しても応募がなかなか来ない原因を7つ解説するので、自社がどの要因に当てはまっているか意識してチェックしてください。

給与や福利厚生が十分でない

他社と比べて給与や福利厚生が不十分だと、求職者に魅力が伝わらず応募につながりません。とくに転職の場合、多くの求職者はよりよい給与や福利厚生を求めて活動をしています。

そのため、給与が低い、求める福利厚生制度がない、といった理由で仕事内容をほとんど見ず応募の候補から外す求職者は多いでしょう。

職種・勤務地が近い他社の求人はとくに比較されやすいため、まずは自社の募集条件と他社の募集条件を比べてみてください。

タイトルの印象が薄い

求人タイトルのインパクトが薄いと、求人が求職者の印象に残らず応募は増えにくいでしょう。求職者は時間がないなかで就職・転職活動をしており、求人募集の内容全てを見るわけではありません。

タイトルに魅力がなければ、どれだけ仕事内容や待遇が魅力的でもクリックされない可能性があります。求職者がどのようなワードで検索しているか調べ、ニーズを反映したタイトル付けをすべきでしょう。

知りたい情報が求人に載っていない

知りたい情報が求人に掲載されていない場合、希望条件が叶うか分からないという不安から、応募のモチベーションが下がってしまいます。

とくに給与や福利厚生、労働時間についてはっきり明記されていない求人は、候補者に不安を与えかねません

実際の労働環境が良くても、労働条件を明記しない企業は「何か隠しているのではないか」「求人に載せられないほど労働環境が悪いのではないか」といった疑いを持たれやすいでしょう。

仕事内容がわかりにくい

仕事内容が分かりにくく、入社後何をするのか想像できないことから、応募につながらないケースもあります。

例えば「やりがいのある仕事です」「人の役に立つ仕事です」といった言葉しかない場合、実際にどのような仕事をするのか想像するのは難しいです。

就職活動をしている人の多くは、仕事内容を重視して活動をしています。仕事内容が分かりにくく、どのようなスキル・経験を活かせるのか分かりにくい場合、応募してくれる人材が少なくなるでしょう。

求めるスキルが高すぎる

応募者に求めるスキルが高すぎると、「この仕事は自分に合っていない」と応募を諦めてしまう人が増えます。もちろん仕事をある程度のレベルでこなすため、求職者にスキルを求める会社は少なくないでしょう。

しかし、若手の多い求人サイトで「経験10年以上」「管理職経験1年以上」といった条件を出しても、該当者はほとんどいないため応募につながりません

また、応募の必須条件が多ければ多いほど、該当者は減っていきます。応募を敬遠する人が多い状態では、どれだけ長期間求人を出していても人材は集まらないでしょう。

求人媒体が合っていない

求める人材と求人媒体の利用者がマッチしておらず、応募者が増えないケースは少なくないでしょう。

例えば、業務経験者を求めているのに新卒・第二新卒が多い求人媒体に登録しているといった場合、条件にマッチする人材がほとんどいないため応募は来にくくなります。

エリアや性別、年齢、業種や職種などがターゲットと合っていなければ、募集は増えません。求人媒体を利用するときは、サービス利用者の特徴を把握する必要があるでしょう。

載せている情報が古い

求人に記載されている情報が古い場合、いまの労働条件が分からず応募に不安を感じる求職者は多いでしょう。求人サイトに載せる情報は、最新のものにしておくことが大切でしょう。

また、企業公式サイトの情報も、求職者に与える印象を大きく左右します。求人サイトに載っている情報をきっかけにして、企業公式サイトをチェックする求職者は少なくありません。

もし企業公式サイトの情報が古い場合、「この会社は採用活動に力を入れていない」「自社HPの管理が管理できていない」といったマイナスの印象を与えてしまうでしょう。

求職者が会社に求めるものとは?

応募者を増やすには、転職・就職を希望している人材がどのような会社を求めているか知ることが大切です。転職情報・求人サイトを運営するクリエイト転職がインターネットを使って行った調査によると、転職活動で重視するポイントは、次のとおりとなっています。

  1. 給与・給料:62.5%
  2. 職場の雰囲気:13.8%
  3. 勤務地/通勤時間:13.8%
  4. 詳細な仕事内容:10%

転職活動をするうえで、多くの人が給与を重視していることがわかります。また、職場の雰囲気を重視する人も少なくありません。求人には職場の雰囲気がわかるような文章を入れると効果的です。

クリエイト転職の調査では、求人を選ぶ際に欲しい情報・項目についてもアンケートを取っています。求人情報に載せて欲しい項目のランキングは、次のとおりです。

  1. 向いている人/向いていない人の解説:33.3%
  2. 具体的な仕事内容/メインの仕事や1日のスケジュール:33.3%
  3. 職場の雰囲気:25%
  4. 採用企業が求める人物像:8.3%

このアンケートから、仕事に向いている人の特徴、具体的な仕事内容について知りたいと感じている人が多いことがわかります。求人には求職者が欲しいと感じている情報を積極的に盛り込み、魅力的な文章を作りましょう。

参考:クリエイト転職

求人に応募が来ないときに実践したい対策5選

求人に応募が来ないとき、どのような対策をすれば効果が出るのでしょうか。ここからは応募者が集まらない状況を改善するための具体的な方法を5つ解説します。

自社の状況に合わせて、採用活動に取り入れてください。

仕事内容を具体的に書く

働く姿をイメージしやすくするため、仕事内容はなるべく具体的に載せましょう。仕事内容の説明が曖昧だと、どのようなスキルを活かせるのか、仕事を通してどのようなスキルが身につくのか想像できません。

仕事をする相手や必要なスキル、業務のなかで身につけられる知識を詳しく書き、意欲の高い求職者に興味を持ってもらいましょう。

また、仕事のイメージをさらに深めるための情報もできる限り掲載することが大切です。最新の企業情報や先輩の声、1日のタイムスケジュールなどを載せ、より具体的に仕事内容を伝えましょう。

不安を払拭する言葉を載せる

求人には求職者の不安を払拭する言葉を載せ、安心感を与えましょう。ブラック企業も少なくない現在、会社の労働環境について少しでも不安があれば応募はグッと減ってしまいます。

求職者がどのような点を不安に感じるか想像し、文章を改善していきましょう。例えば未経験OKの求人の場合、「研修制度を用意しているので安心です」といった言葉を入れれば求職者の不安を減らせます。

また、職場環境についても「残業は平均〇〇時間です」「3年以上勤務している社員は◯割です」といったように具体的な数字で表現することが不安の払拭につながるでしょう。

自社のアピールポイントを作る

自社ならではのアピールポイントを作ることで、求人に興味を持ってくれる人材は増えるでしょう。就職・転職活動をしている求職者の多くは、給与や待遇を最優先にチェックします。

応募者が集まらない場合、まずは給与や待遇を改善できないか社内で話し合ってみましょう。もし給与や待遇面で他社に勝てない場合、アピールポイントを作る必要があります。

「風通しが良く、意見を言いやすい雰囲気がある」「幅広い業務知識が身に付く」など自社で働くメリットを考え、求人に記載しましょう。

アピールポイントが思いつかない場合、自社で働く社員に聞いてみるのがおすすめです。会社の良いところや働き続けている理由を聞き、意見をまとめてみてください。

自社の採用サイトを制作する

採用情報を充実させるため、自社の採用サイトを制作することも視野に入れましょう。求人媒体に掲載する情報だけでは詳しい仕事内容や職場の雰囲気が伝わらず、求職者に不安を抱かせてしまうこともあります。

自社サイト内に求人ページを作れば採用に関する情報を自由に掲載できるので、うまく工夫をして自社に入るメリットを効果的に伝えましょう。

採用ページを作る際は、最新の情報を掲載することが大切です。情報が古いままになっている場合は必ず更新し、求人に力を入れていることをアピールしてください。

他の広告媒体も使う

求人への応募を増やすには、自社に合った広告媒体を利用することが大切です。自社の求める人物像と、広告媒体を利用している求職者の層が合わない場合、募集は増えません。

広告媒体ごとの特徴を把握し、自社のニーズに合った人材が多数登録しているサービスを利用してみましょう。異なる求人媒体を使えば、これまで出会えなかった求職者にも求人を見てもらえる可能性が高まります。

採用に使える求人広告の種類と特徴

求人に応募が来ない場合、広告媒体が自社のスタイルに適していない可能性があります。

ここからは採用広告に使える媒体の種類と特徴を解説するので、どの媒体が自社に合っているか考えながらチェックしてください

求人サイト

求人サイトは、オンライン上で多数の企業の求人情報を掲載するサイトです。求人サイトのメリットは、多くの求職者に求人をチェックしてもらえることにあります。大手求人サイトであれば登録者が非常に多いので、多数の応募者を確保したい場合は最適な選択と言えるでしょう。

ただし、求人サイトに情報を掲載するにはコストがかかります。応募者が来ない場合はコストだけがかかるので、採用の負担は大きくなるでしょう。

また、どれだけ大手の求人サイトであっても、自社の求める人物像と登録者がマッチしていない場合、応募が来ない可能性は高いです。

どの求人広告を利用すれば良いか分からない場合、求人広告代理店の利用も検討しましょう。求人広告代理店では、最適な求人媒体の選定や募集文面のアドバイスを行っています。第三者の意見を取り入れつつ、自社に最適な広告媒体を探してください。

自社サイト

自社サイトは、掲載料をかけず詳しい求人情報を掲載できる媒体です。自社のスタイルに合わせ自由に情報を掲載できるので、会社の雰囲気やカルチャーを伝えるには最も効果的でしょう。

ただし、自社サイトの求人ページ制作にはコストがかかります。自社内で制作できない場合、外部に依頼することになるのでコストは大きくなるでしょう。

また、自社サイトの求人ページはアクセスが伸びにくく、多くの求職者に見てもらうのは難しいです。求人サイトに会社の採用ページを掲載するなど、閲覧数を伸ばす工夫をしながら運用しましょう。

SNS

TwitterやFacebookなどのSNSを利用すれば、低コストで多くの人に会社の存在をアピールできます。SNSなら、就職・転職を考えている人と直接コンタクトを取ることもできるため、気になる人材にこちらからアピールすることも可能です。

ただし、SNSには就職・転職を考えていない利用者も多く存在します。また、SNSには毎日のように大量の情報が投稿されるので、求人を出しても他の投稿に埋もれてしまう可能性があるでしょう。

SNSを利用する際は情報が埋もれないよう定期的に投稿を行い、更新頻度を上げる必要があります。社内でSNSの運用担当を決め、計画をしっかり立てたうえで本格的な運用を行ってください。

まとめ:会社と仕事の魅力をアピールし応募者を増やそう

求人を出しても応募者が来ない場合、仕事や会社の魅力をうまくアピールできていない可能性があります。求職者が会社に求める条件をしっかりと理解し、興味を持ってもらえるような文面を作りましょう。

また、なるべく多くの情報を開示し、求職者の不安感を取り除くことも必要です。可能であれば自社の採用サイトを制作し、実際に現場で働く社員の声や社内の詳しいデータを載せましょう

求人の内容を改善しても応募者が集まらない場合、求人広告を載せる場所が自社に合っていないのかもしれません。利用するサービスを見直し、必要な人材を獲得してください。