- 採用動画って何?
- 採用選考を効率よく実施したい
- 自社で働く魅力をもっと広めたい
上記のような悩みや改善意欲を持っている人事担当の方も多いのではないでしょうか?
これから先、企業をさらに発展させるためには、Z世代の労働力は欠かせません。
Z世代(1990年半ば〜2010年代生まれの世代)はインターネットや動画がある環境で育ちました。そのため、Z世代を取り込むため、採用活動においても「動画」を導入する企業が増えてきています。
この記事では、採用動画を網羅的に解説します。採用動画を導入することで、Z世代の優秀な人材の確保が見込めます。採用動画の基礎について学び、導入を検討しましょう。
目次
採用動画とは?
採用動画とは採用活動の際に用いられる動画のことを指します。
会社の雰囲気や社員の働き方など、文章で表現しにくい内容を伝えられるのが採用動画の特徴です。
採用動画をもう少し掘り下げるため、以下2点について詳しく説明します。
- 採用動画の実情
- 採用動画が注目されている3つの理由
これから先は、Z世代の労働力なしに企業が生き残るのは難しい状況でしょう。採用活動の改善で悩んでいるならば、採用動画の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
採用動画の実情
デジタル化の発展により、動画を利用して採用広報に力を入れている企業が増えています。
(株)学生就業支援センターは、22卒〜24卒の学生を対象に「就活における動画の利用状況調査」を実施しました。調査の結果、91.7%の学生が「採用動画を見ている」ことが明らかになりました。
つまり、Z世代はインターネットや動画のある生活が当たり前なわけです。
Z世代に採用情報を発信する場合、文章より動画のほうが効果も見込めるでしょう。
参考:Z世代の学生9割以上が就活に動画を利用 期待することは「現場の雰囲気」視聴の目安時間は10分以内 倍速再生を7割が利用
採用動画が注目されている理由を導入するべき3つの理由
採用動画が注目されている理由は、主に3つあります。
- デジタル化よる動画マーケットの成長
- 優秀な人材確保にはスピードこそ最優先
- 企業側の採用効率をアップ
Z世代に向けた就職活動は、インターネットと動画を上手に活用できるかがポイントです。
近年、採用動画が注目されるようになった理由について詳しく見ていきましょう。
デジタル化よる動画マーケットの成長
近年、インターネットの普及に伴い、さまざまなデジタルコンテンツが登場しました。動画コンテンツも例外ではなく、その市場規模は急速に成長。動画コンテンツを採用活動に取り入れる動きが活発化しています。
とくに、Z世代はインターネットや動画が当たり前のものとして認知しています。
極端な話、画像と文章のみの採用サイトは見てもらえない可能性もあるでしょう。
動画は文章では伝えにくいことも簡単に伝えられます。動画マーケットの成長が、採用動画の注目度を押し上げているといえます。
優秀な人材確保にはスピードこそ最優先
優秀な人材を確保するにはスピードが勝負の鍵です。文章よりも動画のほうが正確な情報を届けられるため、学生にも訴求しやすい特徴があります。
動画から企業の魅力を感じた学生がエントリーしてくれれば、採用選考ができるため、早めに人材確保が可能でしょう。
優秀な人材こそ競合他社との奪い合いになるため早めに手を打つことが重要です。
そのため採用動画で学生の心をキャッチしましょう。
企業側の採用効率をアップ
採用動画を公開することで企業の採用効率UPが見込めます。
これまでの採用活動は、各地方に人事担当が赴いて、説明会を行うのが一般的でした。
しかし、採用動画を視聴してもらうと、企業側は説明会を何回も開催する必要がなくなります。
結果的に説明会にかかる費用と時間を削減できるわけです。そして、説明会の回数を縮小し、採用選考に注力できるようになります。
採用動画から得られる5つの効果
企業が採用動画を公開することで得られる主な効果は以下の5つです。
- 企業ブランドを周知できる
- オンラインで情報を伝えられる
- 一日の仕事内容を理解してもらえる
- ミスマッチの減少が見込める
- 採用に要する時間・コストを削減できる
採用動画を制作するのは、企業にとって費用も時間も要するでしょう。
しかし、採用動画を公開することで得られる効果が数多くあるので、ぜひ制作しましょう。
企業ブランドを周知できる
採用動画は企業ブランドを周知でき、学生にも採用情報を届けられるまさに一石二鳥の方法といえるでしょう。
採用動画の目的は、就職活動をしている学生に企業情報を開示して興味を持ってもらうことです。ところが、企業のブランドを周知できるという副次的な効果もあります。
Z世代は、何か興味が湧いたものや面白かったものは情報を拡散してくれます。Twitterのリツイート機能などがいい例です。
企業側が積極的にPRしなくても、魅力的で面白いと思える動画であれば自然と広まっていきます。
多くの人の目に留まるようになることで、企業ブランドが認知されます。結果的に採用だけでなく、企業のブランド力アップにも貢献できるわけです。
オンラインで情報を伝えられる
採用動画は、オンラインで全ての情報を伝えられます。
ネット環境が整っていれば、人事担当は企業にいながら説明会やセミナーを開催できます。一方、学生も自宅や大学など場所を選ばず参加可能です。お互い場所に縛られない採用活動ができるため、身体的な負担が軽減されます。
ただ注意点としては、動画に盛り込むコンテンツが重要です。説明会やセミナー回数を減らせる分、どれだけの学生に意図が伝わったか、人事担当は感じ取れません。
説明会やセミナーの手応えを把握できるように、アンケートを実施するといいでしょう。
一日の仕事内容を理解してもらえる
企業で働く1日の仕事内容が伝わりやすくなるのが、採用動画を導入するメリットです。
言葉や資料で1日の仕事内容・スケジュールを説明されても、具体的にイメージしにくいでしょう。
しかし、社員が働く様子を動画で流すことで、より具体的に仕事内容や働き方を理解できます。「こういう働き方があるのか」「こんな先輩のように働きたい」と就職活動している学生の心を動かすことも可能でしょう。
1日の仕事内容を理解してもらえることで、自分が働くイメージをより具体的に想像できるメリットが採用動画にはあります。
ミスマッチの減少が見込める
採用動画を活用することで、企業と求職者のミスマッチの減少が見込めます。
動画によって、説明会やパンフレットでは伝えきれない「企業の雰囲気」や「社員の様子」のアピールが可能です。
オンライン中心で説明会や採用選考が行われるようになってから、企業の雰囲気や社員の働いている様子を求職者がリアルで見られなくなっています。
しかし、採用動画を制作すれば、実際に企業に赴かなくても、学生が知りたい情報を得ることは十分可能です。
知りたい情報を得られることで、入社後に「想像している企業と違った」「自分の働き方とマッチしない」などのミスマッチを防げます。したがって、より安心して就職活動に取り組めるわけです。
採用に要する時間・コストを削減できる
就職活動の興味を惹ける採用動画を制作できれば、採用に要する時間や費用を削減できます。
採用に要する時間や費用を削減できる理由は以下のとおりです。
- 採用説明会やセミナー回数の縮減
- 広告宣伝するメディアの厳選が可能
- 説明会資料やセミナー資料の印刷不要
採用動画を公開することで、場所を選ぶことなく説明会やセミナーを行うことが可能です。
また、説明会やセミナーを行う際に必要になる資料を印刷しなくていいメリットがあります。
動画によっては周知力があるため、効果の薄い広告メディアを減らし、採用動画をPRしたほうが効果も見込めるでしょう。今ならYouTubeやTik Tokなどに簡単に載せられて、Z世代へ効果的に訴求できるので実践してみるのも面白いでしょう。
採用動画の種類
採用動画の種類は主に5つあります。
- 企業紹介動画
- オフィス案内動画
- 社員インタビュー動画
- 社長メッセージ動画
- 説明会やセミナー動画
上記に示す5つの動画を使い分けることで、情報発信する内容を明確にできます。網羅的な内容で2時間ある動画より、細分化された1つ10分の動画のほうが見る気になりませんか?
動画コンテンツを充実させて、就職活動する学生たちに興味を抱かせる工夫をしましょう。
企業紹介動画
仕事内容や企業理念など企業全体に関して紹介するのが、企業紹介動画の内容です。
企業側が動画制作するにあたって押さえておくといいポイントが3つあります。
- 自社でしか取り組んでいない仕事内容
- 企業理念や企業の求める人物像を伝える
- 自社の強みと弱みを積極的に開示する
動画制作する際は、上記3つを意識しましょう。
自社でしか取り組んでいない仕事内容
自社でしか取り組んでいない仕事内容を紹介することで、競合他社との差別化を図れます。
例えば、以下のような内容が盛り込まれている動画は差別化されているでしょう。
具体例 |
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企業情報をベースに、自社でしか取り組んでいない仕事内容を積極的にアピールしましょう。
企業理念や企業の求める人物像を伝える
採用動画を見てくれる人は少なからず、自社に何かしらの興味がある学生の場合が多いでしょう。興味を持ってくれている学生のためにも、企業理念や企業の求める人物像を動画に盛り込むことが大切です。
企業理念に共感してくれる学生や、企業の求める人物像とマッチした学生を取り込めるでしょう。
自社の強みと弱みを積極的に開示する
自社の強みと弱みを積極的に開示することで、視聴してくれている学生に安心感を与えられます。
就職活動で「働く場所を決める」というのは学生にとって相当な覚悟が必要です。そのため、情報も積極的に開示するのが企業としての役目だといえるでしょう。
強みと弱みを伝えることで学生に企業を知ることができ、安心できるでしょう。さらに、弱みに対する改善取り組みなどを紹介できると、より質の高い採用動画になるでしょう。
オフィス案内動画
学生は仕事内容だけでなく、実際に働く可能性のあるオフィスの雰囲気やレイアウトに着目しています。企業内の雰囲気が伝わることで、「自分がここで働けるのか」とより前向きな姿勢になってくれるでしょう。
しかし、注意する点としては偽り映像や誇張映像は流さないようにすることです。少しでも企業をよく見せたいという思いは誰にでもあるでしょう。しかし、ウソの映像を流すことで、学生の信頼を失う恐れがあることを忘れないでください。
社員インタビュー動画
社員インタビュー動画では、社員の1日の仕事内容を詳しく知ることができます。説明会やセミナーなどで1日の流れを紹介しても、学生は案外理解できていない場合が多いです。
しかし、動画にすることでリアルな情報を目にするため、具体的に「働く」ということが想像できるようになります。
社長メッセージ動画
社長メッセージ動画は企業そのものを伝える動画と言っても過言ではありません。企業の思いや将来のビジョン、社員に対する思いなどを認知してもらえる機会です。
学生が「この企業で働きたい」「自分も将来、この企業で成長したい」と思えるかどうかの判断材料になります。
説明会やセミナー動画
説明会やセミナー動画は学生にとって情報収集の貴重な場です。学生側は一定の時間を費やすため、何かしらの思いをくみとってもらえる動画を提供する工夫が必要です。
動画配信になると、企業側は就職活動している学生の悩みや質問にすぐ答えることはできません。そのため、悩みや質問をある程度予測して、動画に盛り込む工夫を施すことで質の高い説明会やセミナー動画を提供できます。
【2022年】採用動画の最新トレンド4選
採用動画のトレンドを把握することは重要です。ただ採用動画を制作すればOKではなく、ターゲットに向けて情報を届ける必要があります。
「誰に」「何を」「どのように」伝えるかが重要ポイントになるからです。
実際に、トレンドとして挙げられる動画を4つ紹介しましょう。
- 企業が求める人材が提示された映像
- 社員の働く風景と職場環境を知れる映像
- 企業の面白さやかっこよさが伝わる映像
- 短い時間の中で会社の全容が分かる映像
トレンドを理解した上で、ターゲットを厳選した採用動画を制作してください。
企業が求める人材が提示された映像
企業が求める人材が提示された映像は、学生にとって興味のある動画になるでしょう。
企業の求める人材が明確になれば、学生は「自分とこの企業はマッチするかな?」と検討しやすくなるからです。
企業も学生も、働くことに対してお互い求めているものがあります。求めているものがお互いにフィットしなければ、のびのびと働くことは難しいでしょう。
企業のターゲット像が分かる映像は学生にとっても知りたいポイントとして挙げられます。
社員の働く風景と職場の環境
社員の働く風景や職場環境を知れる動画も人気があります。就職活動している学生は、企業で働いた経験がない場合がほとんどです。そのため、企業で働くイメージが湧きにくいでしょう。
採用動画において、社員が働く風景や職場環境を知れる映像があれば、具体的に自分が働いているイメージができます。働くイメージができる企業に興味を抱いてくれると、企業としても優秀な人材を確保できる可能性が高まります。
さらに、ドキュメンタリー風にすると、より学生も働いている臨場感が湧くのでおすすめです。
「社員の1日に密着してみた」みたいな動画を配信してみると学生の興味を惹けるでしょう。
企業で働くやりがいや楽しさが伝わる映像
企業で働くやりがいや楽しさが伝わる映像は学生の興味に刺激を与えられるでしょう。
株式会社ラーニングエージェンシーは2022年入社の新入社員3,659人を対象に、「新入社員意識調査」を実施しました。その結果を以下に抜粋します。
安定した生活を送りたい | 64.5% |
楽しくてやりがいのある仕事がしたい | 72.7% |
人間関係がいい会社で働き続けたい | 66.5% |
以上の結果から、楽しさや人間関係の良さが伝わる映像が効果的だと予測できるでしょう。
参考:【新入社員意識調査】今年の新入社員が仕事を通して求めること『安定志向』は過去最高、『リーダー志向』は過去最低
短時間で会社の全容が分かる内容
短い時間の中で会社の全体像が把握できる映像は就職活動している学生にとっても助かるでしょう。
時間は有限であるため、長いこと採用動画を視聴するわけにはいきません。ただでさえ、さまざまな企業の情報を収集しなければならないのに、1つの企業に割ける時間は限られるでしょう。
また、大学生の1講義は90分に設定されています。そのため、90分を超える動画は長すぎて、苦痛に感じてしまうおそれがあります。
動画が長くて飽きてしまう学生もいるでしょうから、長くても10分程度くらいの採用動画がおすすめです。
採用動画を導入する際に調べるべきポイント
自社で採用動画を導入するかどうかを検討する際に、調べておくといいポイントを3つ紹介します。
- 採用動画をどのように制作するのか?
- 採用動画の制作に必要なコストはどのくらいか?
- どのコンテンツで学生に認知してもらうか?
採用動画の導入を検討する際は、ある程度下調べをしておく必要があります。企業で導入する場合は、社長や直属の上司に説明しなければなりません。
採用動画を導入できるよう、まずは3つのポイントについて押さえておきましょう。
採用動画をどのように作成するのか?
採用動画を制作する方法は主に2つあります。
- 自社で制作する
- 専門業者に依頼する
それぞれにメリット・デメリットがあるため、詳しく解説していきましょう。
メリット・デメリットを理解した上で、どちらの方法で採用動画を制作していくかについて考えてください。
自社で作成する
1つ目は採用動画を自社で制作する方法です。
自社で制作するメリット・デメリットは下表のとおりです。
メリット | デメリット |
自社で精査した上で制作できる | 動画制作のノウハウがない |
業者に依頼する費用がかからない | 動画編集の経験者を見つける必要がある |
自社制作したことをアピールできる | 動画編集ソフトを導入しなければならない |
自社で制作する際に、動画編集の経験者がいるのといないのとでは圧倒的に動画の質が異なります。むしろ、完成しない可能性もあるでしょう。また、動画編集ソフトを導入するという手間がかかります。
社内に動画編集の経験者がいる企業は自社制作する方法もいいでしょう。しかし、動画編集の経験者がいない場合は委託するほうがコスパは良くなるでしょう。
専門業者に依頼する
2つ目は、採用動画を専門業者に依頼して制作してもらう方法です。
専門業者に依頼して制作してもらうメリット・デメリットは下表のとおりです。
メリット | デメリット |
クオリティが圧倒的に高い動画になる | 制作費用が発生する |
要求したとおりの動画ができあがる | 複数回打ち合わせして方向性を決めなければならない |
複数動画を制作する際に、割引してくれることもある | 要求内容によっては追加費用が発生する場合がある |
専門業者に依頼すれば、クオリティの高い動画が完成することは間違いありません。さらに、自社が要求したとおりの動画ができあがるでしょう。専門業者には過去の制作で培ってきたノウハウがあります。
自社で制作するよりも高いクオリティが期待できるため、導入が初めての企業は、業者に依頼するのがおすすめです。
採用動画の作成に必要なコストはどのくらいか?
採用動画の制作に必要なコストがどのくらいなのか把握しておきましょう。
動画の制作費用には「企画費・人件費・諸経費」がかかってきます。
それぞれにかかる費用の相場は下表のとおりです。
項目 | 費用相場 |
企画費 | 15~50万円 |
撮影費 | 15~100万円 |
編集 | 10~35万円 |
費用相場であるため、参考程度に覚えておいてください。
おおむね1つの動画を制作するのに40〜180万円が相場であるため、企業で導入する際は要検討しましょう。
どのコンテンツで学生に認知してもらうか?
どのようなコンテンツ内容で学生に認知してもらうか考えるのも重要です。
前述しましたが、採用動画といっても、企業紹介や社員の日常紹介などさまざまなコンテンツがあります。
初めて導入する場合は、どれか1つに絞って制作するケースがほとんどでしょう。
企業紹介動画 | 企業の概要を把握したい学生向け |
オフィス案内動画 | 実際に働く場所の雰囲気を掴みたい学生向け |
社員インタビュー動画 | 自分が働くイメージを具体的に持ちたい学生向け |
社長メッセージ動画 | 企業理念や企業の未来像を知りたい学生向け |
説明会やセミナー動画 | 企業の採用選考や自己啓発に興味がある学生向け |
ターゲットによっては、どの動画を制作するのか変わってきます。企業としての方向性を明確にし、学生に認知してもらえるコンテンツ動画を制作しましょう。
採用動画の効果を高める3つのポイント
採用動画を制作するにあたって、より効果を高める3つのポイントを紹介します。
- 動画のコンセプトを明確にする
- ターゲット像を具体的にする
- 動画を導入してからが「始まり」と認識する
最初から、「完璧な動画を作りたい」と思いながら制作すると失敗する場合が多いでしょう。初めて取り組むことは、多少なりとも問題は出てくるものです。
その中でも、上記に紹介する3つのポイントを意識して、採用動画の制作に取りかかりましょう。
動画のコンセプトを明確にする
動画のコンセプトを明確にすることで、視聴してくれる学生も動画の内容を理解しやすくなるでしょう。コンセプトが不明確だと、「この動画は結局何を伝えたいの?」と学生が戸惑ってしまいます。
文章を作成する際に、一文一意とよくいわれます。一文一意とは、1つの文章で伝える内容は1つのみという考え方です。相手に伝える際に、2つも3つも内容を入れると混乱してしまいます。
動画も似ており、1つの動画に1つのコンセプトと決めることで、伝えたい内容が学生にも伝わりやすくなります。
したがって、動画制作の企画をする際は、1つのコンセプトを決めて制作するようにしましょう。
ターゲット像を具体的にする
ターゲット像を具体的にすることも採用動画の質を上げるためには重要です。人間は物事を考えるときにどこか他人ごととして捉えてしまいます。そのため、ターゲットが具体的でなければ、自分ごととして捉えられないでしょう。
- 「これの動画は、プログラミングに関する動画です」
- 「この動画は、20代前半でプログラミングを活用してアプリ制作の経験がある人向けの動画です」
①と②ではどちらのほうが自分ごとに捉えられやすいでしょうか?多くの場合は、②だと思います。
つまり、ターゲット像が具体的になればなるほど、自分ごととして捉えやすくなるのです。
採用動画を制作する際は、ターゲット像を具体的にして、自社に興味を持ってもらいましょう。
動画を導入してからが「始まり」と認識する
採用動画は導入してからが「始まり」であることを企業として認識しておきましょう。
採用動画を導入する目的は何でしょうか?「自社にエントリーしてくれる人を増やすため」「優秀な人材を確保するため」など、企業の成長が目的のはずです。
そのため、採用動画を導入したことによって、どれだけの学生が自社に興味を持ってくれたのか把握する必要があります。
つまり、効果の検証が最も重要になると認識しておきましょう。
効果の検証方法は、内定を出した学生や辞退した学生に採用動画について評価してもらいます。実際に見て応募してくれた学生なので、意見の信ぴょう性が高く改善案も見つかりやすいはずです。
学生からの貴重な意見をもとに、より質の高い採用動画を作り上げましょう。
採用動画の参考事例
採用動画の参考事例を紹介します。今回紹介する採用動画は以下3つです。
- ウォンテッドリー株式会社
- 横浜市役所
- 日本電気(NEC)株式会社
どの企業もターゲットを厳選した採用動画で、伝えたい内容がシンプルでわかりやすい特徴があります。
ぜひ、採用動画を導入する際の参考にしてください。
ウォンテッドリー株式会社
(出典:ウォンテッドリー株式会社)
ウォンテッドリー株式会社の採用動画は会社の概要がわかるシンプルなものです。
約4分の動画の中に企業理念や企業の求める人材などがわかりやすく紹介されています。また、社員の働き方やウォンテッドリーで働く未来像なども知れる内容です。
約4分という時間の中で、ターゲットに訴求できる採用動画となっているため、参考になるでしょう。
横浜市役所
(出典:横浜市役所)
横浜市役所の採用動画は、横浜市について紹介した上で横浜市役所の取り組みを発信している動画です。
アニメーションを用いているため、内容が理解しやすく、視聴している人を飽きさせない工夫が感じられます。また、2分の採用動画で横浜市と横浜市役所の魅力を紹介している動画です。
横浜市の取り組みや入社した後の働き方や昇進なども紹介しているため、エントリー意欲が増す内容に感じるでしょう。
採用動画を制作する際に、アニメーションを活用するのも1つの方法ですので、検討してみてください。
日本電気(NEC)株式会社
(出典:日本電気(NEC)株式会社)
日本電気(NEC)株式会社の採用動画は、社員の働き方や企業の取り組みなどを紹介している採用動画です。
3分ほどの動画になっており、働き方だけでなく、福利厚生などの特徴も把握できる内容になっています。リモートワークする際の、仕事状況が具体的に知ることができるため、学生も自分が働いているイメージが湧くでしょう。
具体的な働き方を紹介する採用動画で学生に訴求するもの1つの手法です。
まとめ:魅力的な採用動画こそ優秀な人材確保のカギとなる
今後、Z世代の優秀な人材を確保したいならば、企業として採用動画を導入するべきです。
採用動画を導入することで5つのメリットが得られます。
- 企業ブランドを周知できる
- オンラインで情報を伝えられる
- 一日の仕事内容を理解してもらえる
- ミスマッチの減少が見込める
- 採用に要する時間・コストを削減できる
ただし、動画を導入する場合は、費用や運用方法などについて念入りに調べておきましょう。
ぜひ採用動画を導入して、優秀な人材を確保し、企業のさらなる発展を目指しましょう。
また、アカリクでは理系に特化した採用サービスを展開しています。累計登録者数15万人以上のデータを持つ国内最大級の採用支援サービスです。
採用活動の強化として採用動画の導入とアカリクの理系採用サービスの活用を一緒にしませんか?
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