エンジニアをダイレクトリクルーティングで採用する5つのコツを徹底解説

従来の「待ちの」採用手法ではなく、「攻め」の採用と言われるリクルートをご存知でしょうか。

それが近年注目されているダイレクトリクルーティングです。ダイレクトリクルーティングをエンジニアの採用活動に取り入れると、自社に必要なエンジニアを採用しやすくなります。

今回の記事では、ダイレクトリクルーティングを行うメリットとデメリット、そして実際に行うときに取り入れたいコツを、5つのポイントに分けて解説します。

ダイレクトリクルーティングとは

そもそもダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者へ直接アプローチを行う採用手法のことを指します。

今まではサイトに求人を掲載するなど、求職者からの応募を待つ状態が一般的でした。

しかし近年では、企業が自社にマッチする求職者を自ら探してアプローチする、ダイレクトリクルーティングが増加しています。

募集をかけて求職者に行動してもらうのが「待ち」の採用に対し、ダイレクトリクルーティングは「攻め」の採用として使われています。

エンジニア採用でダイレクトリクルーティングを活用する企業が増えている

ダイレクトリクルーティングが注目されている理由には、どのようなものがあるのでしょうか。

そこには、近年の社会情勢の変遷に加え、将来を見据えた企業の考え方が変わってきていることがあります。

IT化、DX化推進でエンジニアの需要が急増

DX化とは、デジタル化による業務環境の変化のことを指します。

これからの社会は加速度的に成長が進むと言われていますが、それに伴って重要視されているのがエンジニアの人材確保です。

経済産業省が実施した調査では、2018年の時点ですでにIT人材は22万人も不足しているというデータが出ています。

2030年までには自動運転、3Dプリンター、AR体験などが現実になるとされているなか、新技術にまつわる人材は最大で約79万人の不足が想定されています。

このような要因から、昨今では企業がIT人材の確保に向けて積極的なアプローチを行うようになってきました。

参考:経済産業省資料|IT人材需給に関する調査

働き方、ワーク・ライフ・バランスの見直しで企業に属さないエンジニアが増加

さらに、新型コロナウイルスの影響で仕事のオンライン化が拡大。

それに伴って働き方を見直す人も増え、フリーランスや業務委託という形態で働くエンジニアが増加しています。この傾向が進めば、企業で勤務するエンジニアを探すのはさらに難しくなっていくでしょう。

これまでは求人サイトへの掲載で事足りていた企業もありましたが、上記のような理由から、ダイレクトリクルーティングの利用が多く見られるようになっています。

なぜダイレクトリクルーティングがエンジニア採用に適しているのか

エンジニア採用を行うにあたって、ダイレクトリクルーティングを活用するのは効率のいい方法と言えます。

しかし、注意しなければいけない側面があるのも事実です。

エンジニア採用におけるダイレクトリクルーティングの利点とデメリットを見ていきましょう。

自社に必要なスキルを持ったエンジニアに直接アプローチできる

第一に、企業側が必要としているスキルを持った人材へアプローチができることは大きなメリットです。

例えば、専門性の高い募集には、応募が集まらない可能性があります。
ただでさえ人手が不足してる状況に加え、専門性の高い領域はそもそもの応募数が少なくなる傾向にあります。

そこで、ダイレクトリクルーティングを使うことによって、必要としてるスキルを有した人材を確保しにいけるのです。

しかし、この手法は大人数を採用したい場合には不向きです。

もし多数の人材を必要としてるのであれば、オファー・スカウトの作成に工数がかかるダイレクトリクルーティングはデメリットになってしまう可能性もあります。

採用コストを抑えることができる

そして、コスト面でも企業にとってメリットになりえます。

ダイレクトリクルーティングは、スカウトの送信数ごとに費用を支払うサービスが多いです。

つまり、最小限の送信数で採用を決めることができれば、従来の求人サイトに報酬を支払うよりも安価で採用活動を行うことが可能になります。

しかしそれは反対に言えば、使いこなせないと費用がかさんでしまう側面もあるということです。

スカウトに対応する人的なコストに対してパフォーマンス(採用数)が伴わなければ、余計なコストだけが発生するデメリットもあるのです。

エンジニアをダイレクトリクルーティングで採用するコツ

理系学生の就活動向と採用課題

ダイレクトリクルーティングはいわゆる「攻め」の採用手法であり、エンジニア採用には相性が良いことをお伝えしてきました。

それでは、実際にダイレクトリクルーティングを使ってエンジニアを採用するためには、どのようなコツがあるのでしょうか。

ここでは5つの項目に絞り、具体的なコツをご紹介します。

採用したいエンジニアの条件を決める

条件を明確にして、採用ターゲットを絞ることが第一のポイントです。

現場が求めるスキルや人物像を設定することで、採用側は目的を明確にした状態でアプローチを行うことができます。

また、採用してからスキルが合わなかったなどのミスマッチ防止にも役立つので、エンジニア目線としてもメリットがあります。

加えて、採用したい人材の条件だけでなく、採用できる人材の条件も考慮しておくことが重要です。

エンジニアの採用水準はここ数年で上昇傾向にあります。

求職者のニーズに対して自社が応えられるリソースを持っているかを見極め、採用する条件を決めましょう。

自社が欲しい人材が登録している媒体を利用する

採用したいエンジニア像を明確にできたら、あとはアプローチを行います。

そこで役に立つのが求職者が登録している媒体です。

採用サイトを活用することで効率よく求職者を探すことが可能になります。

エンジニアの採用媒体は数多くあるため、新卒なのか中途なのか、採用したい人材に合わせて媒体を利用するのがおすすめです。

例えばアカリクは、理系学生・大学院生・ポストドクターに特化した新卒向けダイレクトリクルーティングサービスです。

登録数は1万5,000名にのぼり、大学院生に特化したサービスという信頼度から、スカウトメールの返信率は約40%という高い実績を誇ります。

新卒採用を検討されている場合は、下記のサイトをご覧ください。

サービスサイト:https://acaric.jp/
企業向けサイト:https://biz.acaric.jp/

担当者ごとの業務内容を整理してPDCAを回せる体制を整備する

採用活動を通して、一貫したPDCAを回していくことも重要です。

先ほどお伝えした、採用条件を明確化することはPLANに当てはまります。

そのほか、PLANでは社内の現状把握をする必要があります。
業務内容を整理して、DCAへと繋げていくことが第一です。

そしてDOでは実際のアプローチ、CHECKではスカウトの反応率を調査し、ACTIONで応募条件の見直しやスカウト運用の見直しなどを行います。

この体制が整っていることが採用をスムーズに行う重要なポイントです。

持続的なPDCAサイクルを構築するためにも、まずはPLANの現状整理を行うことがおすすめです。

エンジニアに注目してもらえるスカウトメールを送る

上記でお伝えしたDOに繋がる部分です。

採用を成功させるためには、良いスカウトメールを送ることが必須になります。

そこでまず重要なのが件名です。

ダイレクトリクルーティングは多数ではなく特定の人材に対してのアプローチなので、相手に合わせた件名を付けると効果的です。

「皆様へ」など、一斉送信していることがわかる文言は避けましょう。
受け手にとって「この会社は自分を求めている」と思ってもらえるような件名を意識するのが得策と言えます。

そして件名と同じくらい重要なのが冒頭の挨拶です。

スカウトメールは最後まで読んでもらい、応募に繋げるのが目的ですよね。

メールの途中で離脱してしまわないように、冒頭の挨拶で引き込むことが大切です。

具体的には、相手のプロフィールに触れて1対1のコミュニケーションを意識することです。

読んでいる相手は、「多数への挨拶ではなく、自分を選んで送ってきてくれている」という印象を持ってくれるようになります。

自社の情報を発信する機会、場所を設ける

5つ目のポイントは自社の情報発信についてです。

求職者の多くは、スカウトメールを送ってきた会社がどのような企業なのか調べる傾向にあります。

会社の情報が明確になっていることは、求職者にとって安心感を得る大切な項目といえます。

また、現在行っている事業だけでなく、企業のビジョンを示し、どのような戦略をもっているかを伝えることも大事です。

スカウトメールの中に会社情報も記載する方法がある他、面接時などに口頭で伝えることも効果的です。

求職者からの信頼を深め、企業が望んでいる採用へ繋げるようにしましょう。

エンジニアのダイレクトリクルーティングでおすすめのサービス

それでは、実際にダイレクトリクルーティングを行うにあたって、おすすめのサービスを紹介します。

ここでは新卒採用、中途採用、ビジネスSNSなどのサービスを4つ掲載しています。

アカリク

新卒採用で最初におすすめするのがアカリクです。

アカリクは、理系学生・大学院生・ポストドクターに特化した、新卒向けダイレクトリクルーティングサービスになっています。

登録数は1万5,000名。
大学院生に特化したサービスという信頼度から、スカウトメールの返信率は約40%という高い実績を誇ります。

URL:https://acaric.jp/
運営会社:https://acaric.co.jp/

Green

Greenは、ITやWeb業界、ベンチャー企業の採用に強い成果報酬型のメディアです。

掲載期限や掲載求人数は無制限。新卒採用に特化したアカリクとは異なり、中途採用向けのサイトになっています。

Greenは業界初の成果報酬制を採用しており、もし転職者が30日以内に退職してしまった場合は、成果報酬の50%が返金される特徴があります。

URL:https://www.green-japan.com/
運営会社:https://atrae.co.jp/about_us/

LinkedIn

LinkedInは2003年にリリースされた、アメリカ発の世界最大規模ビジネスSNSです。

そのため利用者は全世界で約7億人近くにものぼり、日本国内だけでも200万人のユーザーが存在しています。

グローバル展開をしていることから、国内だけでなく、全世界のユーザーにアプローチできるのが特徴のサービスです。

URL:https://jp.linkedin.com/jobs
運営会社:https://about.linkedin.com/ja-jp

Wantedly

WantedlyもLinkedIn同様、ビジネスSNSという括りで利用されています。

LinkedInとの違いは発祥が日本であることや、よりエンジニアのユーザーが多いことが挙げられます。

また、ユーザーの年齢層は若手がメインなので、若い人材を探している企業にとってはアプローチがしやすいサービスです。

URL:https://wantedlyinc.com/ja/careers/jobs
運営会社:https://wantedlyinc.com/ja

このように、エンジニアを採用するためには、取り入れるべきポイントや、活用したいサービスが多く存在しています。

詳しくは下記の記事でその戦略を紹介しています。こちらもぜひご覧ください。

エンジニア採用を成功させる戦略とは|活用できる媒体・サービスも解説

まとめ:ダイレクトリクルーティングを活用してエンジニアを採用しましょう

理系学生採用のポイント

この記事では、エンジニア採用にあたってダイレクトリクルーティングが注目されている理由とそのメリット、実践する際のコツなどについてご紹介しました。

今後はより一層エンジニアの需要が大きくなるとともに、採用するハードルが高くなっていくと考えられます。

変わりゆく社会情勢のなかで、「待ち」の採用だけではなく、「攻め」の採用も活用する企業が多くなっています。

ダイレクトリクルーティングを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。