面接で優秀なエンジニアを見抜く23の質問!準備のポイントも解説

優秀なエンジニアを効率よく確保するには、面接時にエンジニアの力を見抜くことが大切です。面接でエンジニアの能力を見極めれば、自社に最適な人材を短期間で確保できるでしょう。

しかし、「どのような質問が効果的なのか分からない」「面接を成功させるポイントが分からない」とお悩みのかは少なくないはずです。

そこでこの記事では、エンジニア採用で使えるおすすめの質問を23個紹介します。また、面接に必要な準備やエンジニアの育成方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

優秀なエンジニア確保のために必要な準備とは

優秀なエンジニアを見抜くには、面接前の準備が大切です。準備なしに面接を始めてしまうと、何を基準に評価をすれば良いか分からなくなり、社内で意見が割れてしまいます

ここからは面接前に担当者が行うべき準備について解説するので、ぜひ事前にチェックしてください。

採用基準を明確にする

まずは、エンジニアの採用基準を明確にしましょう。「経験〇〇年」「100人規模のプロジェクトを経験」など、具体的な基準がなければ適切な評価ができません。

とくに、複数の採用担当者がいる場合、客観的な採用基準を決めておかなければ、最終段階で誰に内定を出せば良いか分からなくなってしまいます

現場の意見を聞きつつ、採用担当者同士で話し合いを行い、明確な基準を決めておきましょう。

面接時の質問事項を決定する

次は、面接時の質問事項を決定します。過去の面接データがあればチェックし、どのような質問が効果的だったのか分析しましょう。

どのような質問が良いのか、優秀な現場のエンジニアに聞いてみるのもおすすめです。

面接の時間には限りがあります。応募書類だけでは分からないことを中心に質問を組み立て、エンジニアの力量を正しく測りましょう。

自社のアピールポイントをまとめる

応募者からの質問に答えるため、自社のアピールポイントや特徴を事前にまとめておくことも大切です。

スムーズに回答できない場合、応募者から「この会社は採用に積極的ではないのかな」「あまり魅力がない会社なのかな」と疑われてしまいます。

同業他社と比べて自社にはどのような特徴があり、どのような点が魅力なのか、分かりやすく伝えられるよう備えておきましょう。

応募者からよく聞かれる事項については、採用担当者同士で話し合いあらかじめ統一した回答を用意しておくのがおすすめです。

面接評価シートを用意する

面接で人材を採用する場合、面接評価シートを作成し、採用基準を統一するのが一般的です。面接評価シートには、スキルや思考力、経験、知識などの項目を用意し、評価基準を明記しましょう。

誰が見ても分かるよう、1〜5、1~10など数字を使って基準ごとの評価を段階的に記入するのがおすすめです。

面接評価シートの作成では、とくにどの項目を重視するかによって評価の仕方が変わります。採用担当者で話し合い、納得できる面接評価シートを作成しましょう。

経験豊富なエンジニアに出会える技術質問9つ

エンジニアを採用するうえで最も大切なのは、スキルや経験です。面接の場における技術質問では、エンジニアとしてのスキルを把握できる質問を積極的にぶつけ、優秀な人材を見抜きましょう。

ここからは、エンジニアの技術や経験に関して詳しい情報を引き出せる質問例を9つ紹介します。応募者に合わせ、最適な質問を選んでください。

過去にどのようなサービスを開発しましたか?

過去に開発したサービスについての概要を質問すれば、応募者の経験やスキルを測れます。

サービス開発の場ではどのような活躍をしたのか、どのようなことを意識して開発を行ったか詳しく聞き、サービス開発の経験が自社の事業に活かせるか考えましょう

これまでどのような言語(ツール)を利用しましたか?

自社に合うエンジニアを確保するうえで、これまで使ってきた言語やツールを把握することは重要です。同じエンジニアでも、使う言語やツールが違えば仕事の進め方は大きく変わります。

また、エンジニア経験が長くても、すべての言語やツールを知っている訳ではありません。

自社で使っている言語やツールが未経験の場合、どのようなベテランでも新しく使い方を覚える必要があるでしょう。

育成に時間をかけられない場合、自社ですでに使っている言語やツールに造詣が深いエンジニアを優先して採用してください。

どのような開発手法で仕事をしてきましたか?

一緒に仕事を進める前に、これまで経験してきた開発手法も確認しておきましょう。エンジニアの開発手法には、次のようなものがあります。

  • ウォーターフォール型
  • アジャイル型
  • プロトタイピング型
  • スパイラル型
  • DevOps

このなかで導入されている事例が多いのは、ウォーターフォール型とアジャイル型でしょう。応募者にこれまでの開発手法を聞き、自社のスタイルに合っているか確認してください。

失敗をした経験はありますか?そのときどのような対処をしましたか?

エンジニアとして最も重要なのは、失敗に対処した経験です。日進月歩で進むエンジニアの仕事はすぐに身につくものではありません。

失敗をしてしまい、プロジェクトの進捗に大きな影響を出してしまったエンジニアは少なくないでしょう。

日々新しい環境で開発を進めるエンジニアである限り、失敗の経験は誰にでもあります。しかし、その失敗を隠さず、乗り越えることがエンジニアとしての成長につながります

失敗をした経験と、失敗の対処法を質問することで、そのエンジニアが失敗を乗り越える能力を持っているか確認しましょう。

どのような環境で最も力を発揮できますか?

どのような環境で力を発揮できるか聞くことで、エンジニアが開発の現場に何を求めているか分かります。

例えば、「家族と過ごす時間が十分にあると力を発揮できる」という場合、そのエンジニアにはワークライフバランスの取れた職場が向いていると言えるでしょう。

また、「さまざまな立場のエンジニアが切磋琢磨している環境にいると仕事が捗る」という場合、外部のエンジニアが所属する現場に配置するのが最適です。

入社後、自社とのミスマッチを防ぐため、エンジニアが理想とする職場環境は必ず聞いておきましょう。

リーダーとして他者を率いた経験はありますか?

将来マネジメント職に携わるエンジニアを確保したい場合、リーダー経験の有無は非常に重要です。

エンジニア業務においてリーダー経験がすでにある人材はとても貴重なので、早めに確保しておきましょう。

まだリーダー経験がない場合も、自社で今後マネジメント業務に携わる機会を用意できれば将来有望なエンジニアに成長する可能性があります

エンジニア自身のスキルや経験、意欲を見て判断してください。

現在興味のある技術は何ですか?それについて勉強をしていますか?

現在興味を持っている技術やいま学んでいることについて聞けば、エンジニアとして意欲がある人材なのか判断できるでしょう。

IT業界の技術進歩は速く、現時点で優秀なスキルを持ったエンジニアでも勉強を続けなければすぐに追いつけなくなってしまいます

長年活躍する人材が欲しいなら、技術について勉強する習慣のあるエンジニアを優先して採用すべきでしょう。

前職で達成できなかったことは何ですか?

前職で達成できなかったことを把握すれば、応募してきたエンジニアがどのような不満を持って転職を決意したのか分かるでしょう。

エンジニアの不満を自社で解消しない限り、再び同じ理由で離職する可能性があります

エンジニアの抱える悩みや不満を聞き、それを自社で解決できるかどうか担当者間で話し合いましょう。

将来はどのようなキャリアを歩みたいですか?

優秀なエンジニアであれば、将来について明確なキャリアプランを持っています。

「管理職になりたい」「現場で開発を進めたい」などプランはさまざまですが、自分の特性に合わせて理想の将来像を持っているでしょう。

やる気のあるエンジニアには将来希望するキャリアを聞き、それを自社で実現できるか考えてみましょう

エンジニアの希望するキャリアと自社の理想的なキャリアプランが合致していれば、入社後のミスマッチを減らせるはずです。

未経験・新卒のエンジニア採用で使える質問5つ

未経験・新卒の応募者について、スキルや経験で能力を測るのは非常に難しいです。

ほとんどエンジニア業務を経験したことがない応募者も多いので、意欲を測る質問や適性を測る質問を中心に準備しましょう

ここからは、未経験・新卒でエンジニアを採用するときに使いたい質問を5つ紹介します。応募者の意欲を測り、やる気のある人材を採用してください。

エンジニアになろうと思った理由は何ですか?

エンジニアの仕事を続けるうえで、エンジニアになりたいと感じた理由は非常に重要です。エンジニアになりたい理由が曖昧だと、エンジニアとして働き始めてもモチベーションが上がりません。

「IT技術に興味があるから」「趣味でプログラミングをしていたから」など、エンジニアの仕事そのものに興味を持っていそうな回答をする人材を優先して採用しましょう

これまでどのようなことを勉強しましたか?

エンジニアとして働く意欲を確認するため、これまでの勉強については必ず聞いておきましょう。磯くの低い応募者は、エンジニアの仕事をするにあたって事前準備をしていないケースが多いです。

長くエンジニアとして働いてもらうため、プログラミングの勉強をしていた、IT関連の資格勉強をしていた、など具体的な行動が伴っている人材を採用しましょう。

あなたの強み・弱みは何ですか?

エンジニアとしての適性を見極めるため、強み・弱みを確認しておくと良いでしょう。

例えば弱みについて、「期日通りに課題を提出できない」といった回答をする応募者については、納期が決まっている開発エンジニアの仕事が向いていないと言えます。

一方、「ミスが不安で確認に時間がかかってしまう」といった弱みは、正確な作業が求められるエンジニアの世界では強みになるでしょう。

弱み・強みをエンジニアとしてどのように活かせるか考え、役立つ人材を見極めてください。

前職ではどのようなことを学びましたか?

中途採用の場合、前職での経験を聞くことも重要です。未経験として応募してきた人材のなかには、ITと全く異なる業界で働いていた人も多くいます

なるべく早くエンジニアとして成長してもらうため、前職のスキルをエンジニアとしてどのように活かせるか確認しておくのが良いでしょう。

職場にどのような環境を求めますか?

自社のカルチャーに合う人材かどうか把握するため、どのような労働環境を希望するかも聞いておきましょう。

エンジニアの働く環境は、職場によって大きく異なります。明るく賑やかな職場もあれば、黙々と作業を進めるエンジニアばかりの職場もあるでしょう。

自社の環境や雰囲気が応募者の希望に沿っているか確認し、入社後のミスマッチを防いでください。

エンジニアの適性を測る質問5つ

エンジニアには、技術やスキル以外に、コミュニケーション能力、リーダーシップなどさまざまな能力が求められます。

より高いレベルのエンジニアを確保したいなら、人間的な能力・性格に関する質問を積極的にぶつけましょう

ここからは、将来性を見据え、エンジニアとしての適性を測る質問を5つ紹介します。事業において重要な役割を果たせる人材を発掘し、会社の発展に貢献しましょう。

どのようなときにやりがいを感じますか?

エンジニアとして長く働いてもらうには、やりがいが重要です。どのようなタイミングでやりがいを感じるか聞けば、エンジニアとしての適性がわかるでしょう。

「新しい技術に出会ったとき」「プロジェクトを完遂したとき」など、仕事を通して実現できるシチュエーションにやりがいを感じる応募者が適任です。

人と衝突したときはどのように対処しますか?

エンジニアには、コミュニケーション能力も求められます。たくさんの人が関わるプロジェクトでは、相手と意見が衝突することも少なくありません

人と衝突したとき、どのような行動をするかは事前に把握するべきでしょう。

人とのコミュニケーションで大切だと思うことは何ですか?

コミュニケーション能力を測るうえで、応募者の信条を聞いておくのも有効でしょう。

「相手の意見を聞くようにする」「相手の話を全否定しない」など、譲歩の気持ちを大切にしているエンジニアは、職場の潤滑油となってくれるはずです。

一方、意見を出せるエンジニアが自社にいない場合、「どんどん自分の意見を伝える」「思ったことを率直に伝える」ことを信条にしている人材を確保するのが良いでしょう。

職場にいまどのような人材が不足しているか分析し、足りない部分を補える人材を選んでください

仕事以外で好きなことは何ですか?

仕事でストレスを溜めてしまうエンジニアは少なくないため、ストレス解消の方法があるか聞いておくと良いでしょう。

仕事以外に趣味を持っていて、ストレス解消ができるエンジニアは長く前向きに働き続けることができるはずです。

何があなたにとって大きなストレスになりますか?

自社で長く働いてもらうため、応募者のストレス要因を把握しておくことが大切です。スキルや経験を持って入社しても、自社のカルチャーが合わず短期離職するエンジニアは少なくありません

ぜひ入社してほしい、と思った応募者については、入社後のミスマッチを減らすためストレス要因を聞いておきましょう。

会社への志望度を測る質問4つ

エンジニアを確実に採用するには、自社への志望度を正しく把握することも大切です。せっかく内定を出しても、他社へ行ってしまっては採用コストが無駄になってしまいます。

入社への意欲を確認し、志望度の高いエンジニアを早い段階で確保しましょう

ここからは、会社の志望度を測れる質問を4つ紹介します。内定辞退が多く、悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

当社でどのようなことを実現したいですか?

長期間自社で働いてくれる人材を確保するには、将来のキャリアプランを聞いておくのが良いでしょう。

将来の姿が曖昧な応募者や、自社でなくても簡単に実現できるキャリアプランしか語らない応募者は、志望度が低いのかもしれません。

一方、自社でどのように成長していきたいか具体的に話せる応募者の志望度は、非常に高いと言えるでしょう。

自社に興味を持っている応募者については、会社の先輩がどのようなキャリアを歩んでいるか説明し、さらに理解を深めてもらってください。

当社のホームページやパンフレットを見ましたか?

応募する会社のホームページやパンフレットを全く確認していない応募者は、志望度がかなり低いと言えます。

スキルが高く経験が豊富な人材なら、他の会社に流れてしまう可能性がかなり高いでしょう。

会社がどのような事業に取り組んでいるか、どのような目標を持って事業を展開いるのか質問し、応募者がどれくらい事前に準備をしてきたか確認してください。

当社のどのようなプロジェクトに興味を持っていますか?

会社の理解度を確認するため、興味のあるプロジェクトについて聞くのも効果的でしょう。興味のあるプロジェクトを把握することで、どのような技術に興味があるのかも把握できます

働く具体的なイメージを持ってもらうためにも、プロジェクトの情報は自社のホームページになどに掲載しておきましょう。

当社に対し何か質問はありますか?

いわゆる逆質問は、応募者とのミスマッチを減らすうえでも有効です。応募者が抱く疑問や不安は早めに解決し、入社意欲を高めましょう。

また、逆質問の内容で応募者の意欲をチェックすることも可能です。

「内定が出た後はどのような勉強をすれば良いですか」「御社の先輩はどのようなキャリアを歩んでいますか」など働くことに前向きな質問は、入社意欲の高さを感じさせます

一方、質問をしてこない応募者については、志望度が低いと考えられるため、内定を出すかは慎重に決めましょう。

エンジニアは自社で育成するのもおすすめ

面接をしたものの、スキルや適性に不足感があり良い人材に出会えない場合、自社でエンジニアを育成するのが良いでしょう。

自社でエンジニアを育成するメリットは、次のとおりです。

  • 自社に合ったスキルを身につけたエンジニアが生まれる
  • 自社のカルチャー・制度に詳しいエンジニアを確保できる
  • エンジニアのキャリアプランを自由に設定できる

育成の手間はかかりますが、自社のスタイルにぴったり合ったエンジニアが欲しいなら、時間をかけて育成する価値は十分あると言えるでしょう。

自社で人材を育成する場合、次のポイントを意識してください。

  • 意欲の高い人材を採用する
  • 教育体制を整備しておく
  • 育成担当者を決める

しっかりとリソースを割き、育成に力を入れましょう。

すぐにエンジニアが欲しい場合、フリーランスエンジニアの導入も検討しましょう。フリーランスエンジニアなら社会保険料を負担しなくても仕事を任せられるうえ、契約形態も自由に決められます。

フリーランスエンジニアが多く登録しているエージェントを使い、求めるスキルを持ったエンジニアと出会いましょう。

まとめ:面接時の適切な質問でエンジニアの能力を見極めよう

エンジニア不足に悩む企業は少なくありません。短期間で優秀なエンジニアを確保し事業を発展させるには、効果の高い面接時の質問を考えておく必要があるでしょう。

面接の時間は限られています。書類選考だけでは分からなかった部分を中心に質問を用意し、求職者に合わせて最適な問いを出してください。

なかなか良いエンジニアに出会えない場合、自社で1から育成するのもおすすめです。育成に時間がかかる場合は、フリーランスのエンジニアを活用することも考えましょう。

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