エンジニアをリファラル採用しよう!メリットやポイントを全て解説

  • 優秀なエンジニアを採用したい!
  • しかし通常の採用活動では結果が出ていない

上記のように考えている担当者は多いでしょう。もしエンジニア採用を考えているならリファラル採用を活用するのがおすすめです。

これを利用すれば、うまく行けば優秀な人材をイージーに獲得できることもあります。そこで本記事では以下について解説します。

  • エンジニア確保の新手法「リファラル作用」の概要とメリット・デメリット
  • リファラル採用を運用する際の注意点

エンジニアの確保とリファラル採用に興味がある担当者は、ぜひご参照ください。

エンジニア確保の新手法、リファラル採用のメリット

握手をする

リファラル採用とは社員の紹介を通した人材採用手法です。つまり会社から社員に「よい人材がいればしてほしい」と依頼し、社員から会社へ「こんな人がいるのですが、いかがですか?」と紹介するやり方。

欧米圏では一般的な手法ですが、その効果の高さが知れ渡り、日本でも有名企業が積極的に取り入れるようになりました。

リファラル採用には以下のメリットがあります。

  • 紹介を受けるためマッチする可能性が高い
  • 転職市場にはいないエンジニアにリーチできる
  • 採用コストを大きく削減できる
  • 紹介を受けたエンジニア本人が会社に馴染みやすい

リファラル採用におけるメリットは数多く挙げられますが、ことエンジニア採用では上記が重要です。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

紹介をおこなうため自社にマッチする可能性が高い

リファラル採用における最大のメリットは、社員の紹介を媒介とするため、自社にマッチする可能性が高いことです。すでに会社で働いている社員が、その友人や知人を連れてきます。だとすれば自社にマッチしやすい価値観や考え方を持っていると考えるのが自然です。

また常識的でリテラシーの高い人物であることも、多くの場合は保証されるでしょう。

採用のミスマッチが起こりづらく、自社にすんなりと馴染んで行けるエンジニアを確保しやすいはずです。

転職市場にはいないエンジニアにリーチできる

リファラル採用なら、転職市場にはいないエンジニアにリーチできるメリットも得られます。

採用活動といえば、転職サイトやエージェント、あるいは人材紹介サービスを利用するもの。しかしここでマッチングしうるのは、転職を考えている層に限られます。

一方リファラル採用では、社員が転職するつもりはさほどない人物に声をかけることも可能です。仮に仕事を変えることが前提でなくとも、自社や提示する条件が魅力的であれば、紹介を受ける本人の気持ちも変わるかもしれません。

このように転職市場にはいないエンジニアにリーチできるのは、大きなメリットだといえます。市場にいないのはつまり他社も関与できないので、冒頭で述べたとおりイージーに、優秀な人材を独占的に獲得できるかもしれません。

採用コストを削減できる

リファラル採用を活用すれば人材確保にかかるコストをおさえられます。なぜなら以下の出費が不要になるからです。

  • 求人にかかる広告費
  • 説明会の会場費・設営費
  • 転職イベントなどにかかる出展費用 etc..

これらの費用がかからないなら、採用コストを大きくおさえられるのは想像がつくでしょう。

リファラル採用でかかる費用は、社員に支払うインセンティブと、多少の交通費程度。それも都度の支払いなので、さほど大きな負担にはなりません。

採用活動にかかるコストで悩まされている場合も、リファラル採用でのエンジニア確保は有効だと言えるでしょう。

紹介を受けたエンジニア本人が会社に馴染みやすい

紹介を受けたエンジニア本人にも、会社に馴染みやすくなります。これは巡り巡って会社のメリットにもなる点です。

リファラル採用の場合、社内にはすでに気心の知れた知人がいます。さらに周囲も「あの社員から高評価を受けている人物だ」と知られているので、暖かく歓迎されるでしょう。

またリファラル採用を通過している以上、自社が求める社員像にもある程度近い人物であるはずです。そういった点を考えれば、紹介を受けたエンジニア本人もスムーズに会社に馴染めるでしょう。

それは会社にとって、ミスマッチの減少や定着率向上というメリットとして現れます。

【補足】リファラル採用の利用にはデメリットもある

一方でリファラル採用もよいことばかりではありません。以下のデメリットには注意しましょう。

  • 人材配置に気を遣う
  • 不採用だった時のフォローがむずかしい
  • 人材の傾向が偏りやすい

もっとも重要なのは人材配置に気を遣うこと。紹介した社員とそれを受けたエンジニアとの間でどの程度の距離を置くのか、うまく調整する必要があります。

不採用だった場合はさらなる気遣いが求められるでしょう。円満に終わらせられるように採用にならなかった理由を伝えたり、力不足ではなかったと説明したり、色々とフォローアップは必要です。

また人材の偏りにも注意しましょう。リファラル採用に依存すると、似たような人物ばかりが集まり会社から多様性が失われます。

エンジニアの確保にリファラル採用はなぜ必要?有効?

全員で握手

エンジニアの確保にリファラル採用が必要で有効なのか、その理由は大きく分けて3つ挙げられます。

  • 高いスキルを持つエンジニアの数が限られている
  • 通常の採用活動ではエンジニアを納得させるのが困難
  • 転職市場は完全な売り手市場

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

高いスキルを持つエンジニアの数が限られている

リファラル採用が有力視される理由として、そもそも高いスキルを持つエンジニアの数が限られている点が挙げられます。

近年ではIT技術やデジタルトランスフォーメーションの発展により、高度なソフトウェアやツールを制作できるようになりました。それはつまりエンジニアに、より高い能力が求められるようになったことの裏返しです。

そのレベルに達している人物は相当限られ、しかも転職市場に出ているケースはさらに限定されるでしょう。仮にいたとしても、他社との取り合いになることは避けようもありません。

しかしリファラル採用なら、転職市場に出ていない高いスキルを持つエンジニアに、直接アプローチできる可能性が出てきます。インセンティブを求める社員はより優秀な人物に声かけすると予測できるので、リファラル採用ではハイレベルなエンジニアを集められる手法と言えそうです。

通常の採用活動ではエンジニアを納得させるのが難しい

通常の採用活動では、エンジニアを納得させるのが難しい部分もあります。

プログラミングの専門職であり、採用する側にもそれ相応の知識やノウハウが必要です。高度なスキルの持ち主であればあるほど、こちらにも多くが求められるでしょう。

しかし人事部がプログラミング領域を深くは知らないケースも少なくありません。そうすると志望者のエンジニアに対して、ある意味での不信感を抱かせるケースもあり、納得して入社されづらいわけです。

しかしリファラル採用であれば、自社の現場やレベル感を知っている現役エンジニアが声をかけられます。現在の仕事内容や環境を熟知している彼らなら、通常の採用活動よりもうまくエンジニアを納得させられるかも知れません。

エンジニアは転職市場は完全な売り手市場である

そもそも転職市場が完全な売り手市場であることも、リファラル採用の重要性を高めています。2017年のDODAの調査によれば、IT・通信業への求人倍率は6.82倍。つまりエンジニア一人につき、7件の求人がある状態です。

要するに本人からしてみればいくらでも仕事を選べる状態にあり、企業にとって転職市場はかなり苦しい状況にあります。

しかしリファラル採用なら、この売り手市場をある程度回避することが可能です。もちろん自社のブランドや条件には魅力が必要ですが、友人の紹介であることが、転職市場での競合を避けつつ優秀なエンジニアの採用へつながる可能性があります。

リファラル採用でエンジニアを確保するときのポイント・注意点

パソコンとネクタイ

本記事ではリファラル採用のメリットや重要性について解説しました。ここまで読んで、ぜひ採用手法として活用したいと考えている人も多いでしょう。

しかしリファラル採用も工夫ある運用でなければ正しい効果を発揮しません。特に以下のポイント・注意点は、担当者が最初に覚えておく必要があるでしょう。

  • 社員に適切なインセンティブを用意する
  • リファラル採用の存在と重要性を周知する
  • どのようなエンジニアが必要なのか伝える
  • 不採用だった場合のフォローアップを用意する
  • 紹介者が誘いやすい理由を用意する

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

社員に適切なインセンティブを用意してエンゲージメントを得る

エンジニアのリファラル採用では、社員に適切なインセンティブを用意することが大切です。予算を鑑みつつ、たとえば以下のように検討してみましょう。

  • 採用決定後に◯万円を支給
  • 紹介した人材が半年就業した◯万円支給
  • 紹介した人材のレベルに応じて支給額上乗せ

なぜ社員がリファラル採用に力を貸すかというと、インセンティブがあるからです。「これなら、やってみたい」と思わせるだけの見返りを提示し、エンゲージメントを獲得しましょう。

インセンティブの発生条件も齟齬がないように注意が必要です。あとから「これはインセンティブが発生する、しない」という揉め事になると、エンゲージメントを高めるどころか社員・人材・会社の関係性が大きく悪化します。

そのため、明確な基準を提示するようにしましょう。

リファラル採用の存在と重要性を周知する

リファラル採用の存在と重要性を周知することも大切。なぜなら社員がこれを認知、理解しておかないと、紹介自体が発生しないからです。

なぜ会社としてリファラル採用が必要なのか、どうしてエンジニアを確保したいか、その理由をできるだけ詳細に知らせましょう。そうすれば(インセンティブは前提ですが )社員もある程度前向きに紹介へ取り組むはずです。

リファラル採用を実施しても、そもそも社員の大半が制度自体を知らない、といったケースもあります。存在と重要性を周知し、リファラル採用を活発化させましょう。

どのようなエンジニアが必要なのか伝える

リファラル採用を実施するならどのようなエンジニアが必要なのかわかりやすく伝えましょう。

開発が得意なのか、あるいは特定の言語に強いのか、こういった点をはっきりさせておくことはもちろん重要です。そのうえで特定の開発経験があったり、顧客対応も並行できたり、細かい要望もはっきり伝えましょう。

求めるエンジニアの輪郭をはっきり伝えることで、自社に必要な人材が集まりやすくなります。一方で条件を列挙しすぎると「当てはまる人材がいない」と判断され、紹介が発生しづらくなるので、ある程度調整は必要です。

不採用だった場合のフォローアップを用意する

リファラル採用でもっとも大きなリスクが生まれやすいのは、エンジニア本人が不採用になった場合です。紹介者と本人、そして企業の間で遺恨が残らないよう、丁寧にフォローアップしましょう。

紹介者に対しては不採用となった理由を誠実に説明することが大切です。そして紹介を実施したことには、かならず謝辞を述べましょう。

エンジニア本人には、まず不採用となったことを謝罪しましょう。そして採用には至らないにしても、今後パートナーや顧客としての関係性を強調したり、別の選考機会をサジェストしたりするのがおすすめです。

不採用だった場合は両者に礼儀を尽くし、遺恨が残らないようにフォローアップしましょう。

紹介者が誘いやすい理由を用意する

リファラル採用では、紹介者が誘いやすい理由を用意しましょう。要するに「ウチに来たらこんなメリットがある」と、胸を張って説明できるように準備しておくことが大切です。

たとえば最新技術に触れられたり、大きなインセンティブやストックオプションがあったりすれば、魅力的な理由だと言えるでしょう。

一方で大した利点がなければ、そもそも紹介が発生しづらくなります。紹介者が自信を持って誘えるように、適切なリターンを用意しましょう。

まとめ:エンジニアの確保ではリファラル採用を活用しよう

プログラミング

近年、多くの企業で課題となっているエンジニアの確保。優秀な人材の獲得に動いても、うまく成果が挙がらないケースも多いでしょう。近年の転職・就職シーンにおける売り手市場の様子を考えれば無理もありません。

しかしその課題は、社員の紹介を受けるリファラル採用によって解決できる可能性があります。これをうまく活用すれば、売り手市場での熾烈な競争は回避しつつ優秀なエンジニアを独占的に確保できるかもしれません。

一度リファラル採用を本格的に導入できないか、検討してみましょう。