- エンジニアの採用基準が分からない
- 優秀なエンジニアを採用したい
- 人材のミスマッチが社内でも話題になっている
上記のようなエンジニアの採用課題を抱えている企業は多いでしょう。
エンジニアは現在採用難の状況が続いており、採用するには正しい手法及び方向性で努力する必要があります。
エンジニアの採用状況について理解がなければ、優秀なエンジニアを取りこぼしてしまうかもしれません。
そこで今回の記事では、以下の内容を紹介致します。
- エンジニアの採用基準が重要な理由
- エンジニアの採用基準を決めるポイント
- 採用がうまくいかないときの切り替えし方
エンジニア採用について課題を感じている採用担当者の方は、ぜひご一読ください。
目次
エンジニアの採用基準を設ける理由
企業がエンジニアの採用基準を設ける理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここではその理由について3つご紹介致します。
選考がスムーズに行える
採用基準を設定することで、比較的公平な採用が行えるようになります。
特に基準を設けていない場合、面接官の主観による部分が大きくなり、面接を通すための判断に多大な時間を要します。
例えば、コミュニケーション能力に少々問題がありそうだが英語力は期待できそうな場合、TOEIC800点以上という具体的な採用基準があれば採用することを選択できますよね。
選考がスムーズに進めば、長期的には企業の人件費削減にもつながります。
企業のカルチャーとマッチした人材を獲得できる
採用基準を企業のカルチャーとマッチした人物像に合わせておくことで、比較的自社のカルチャーに合った人材のみが応募してくるようになります。
もちろん基準を詳細に設定するほど応募者数が少なくなりますが、自社に合わない人材が応募してきてもコストがかかるばかりでメリットはありません。
特に、ある程度応募の取れる企業は応募者を絞ることを考えないと、採用担当者の負担ばかりが増えてしまいます。
まずは現場の声もヒアリングしながら、どのようなエンジニアが必要なのかをまずは明確にしてから、採用基準を練っていきましょう。
採用後のミスマッチが減り、定着率が上がる
現在、企業における離職率は増加傾向にあり、どのように人材を定着させるかが課題の企業も増えています。
企業では、面接官がプログラミングスキルに必ずしも詳しいとは限りません。そこで企業に必要なスキルを採用基準として明確化しておけば、面接官による評価にバラつきがなくなります。
現場のエンジニアが面接の場に参加できれば良いのですが、スケジュール的に難しいことも多いでしょう。
そのような場合には、企業としての採用基準を設けた上で絞り込みをして、最終判断をエンジニアに依頼するのも有効な方法です。
エンジニア採用の基準を決める準備
ここでは、エンジニアを採用する前に決めておくべき物事を紹介致します。
現場で必要な人材、リソースの確認
まずは現場でどのような人材が必要とされているのか、どれ程人的リソースが足りていないのか、といった現場状況をきちんと把握しましょう。
現場への理解を怠ると、採用した人材が現場で思う存分パフォーマンスを発揮してくれなくなります。
例えば、現場責任者へのヒアリングや、実際に現場で働いている社員にヒアリングを実施するのがおすすめです。
普段現場とは離れて仕事をしている場合も、採用準備の際は現場に踏み込んで理解するように努めましょう。
採用ポジションを明確にする
どの採用ポジションを増やしていくのかを明確にしましょう。
未経験者が良いのか、もしくは経験豊富なエンジニアを望むのか、今の現場に合ったポジションを考えます。
採用するポジションを踏まえた上で、採用するターゲットも決めます。
報酬等の条件の調査、設定
採用したエンジニアへ支払う報酬を決めておきましょう。
前もって調べておくことで、報酬が少なすぎて辞退されることや払いすぎることを防ぎます。
例えば、相場が月給40万円レベルのエンジニアを採用したいのに、月給20万円で採用できることはありません。
逆に月給60万円に設定した場合、自社では扱えない程高レベルな技術者からの応募や、単純に応募数も増え、採用担当者の負担が増加します。
前もって採用したいエンジニアのレベルにどの程度の報酬を支払うべきなのか、調べておきましょう。
ペルソナの策定
採用には、前もってペルソナを決めておくことが重要です。
ペルソナを決めておくことで求人票に求めている人物を詳細に載せられるのでミスマッチが減ります。
例えば、採用したい人物像について以下の項目を決めてみましょう。
- 年齢
- 性別
- 家庭環境
- 性格
- 志向性
- 転職で実現したいこと
- 現職で不満に思っていること
ペルソナの策定では、ターゲットと違い実在する一人の人物を想像できるまで事細かく決めることが求められます。
求めるスキルを必須条件と歓迎条件に分ける
採用するエンジニアに求めるスキルは必須条件と歓迎条件に分けます。
分けることで、より応募してくる人材と求めている人材とのミスマッチが減ります。
例えば必要条件『サーバー構築の経験が3年以上』のみで募集をかけた場合、サーバー構築の中でもLinuxに強い人材を採用したいのに、Windowsに強い人からも応募が来てしまいます。
この場合、歓迎条件にLinuxの構築経験が1年以上というような条件を入れると、ミスマッチを防ぐことが可能です。
各選考段階で何をどこまで見るのかを決める
各選考段階で何をどこまで見るのかを決めておきましょう。
決めていない場合、面接官による恣意的な人材の選定が行われ、本当に必要な人材を落とすもしくは不必要な人材を採用してしまう可能性が大幅に上がります。
例えば、書類選考ではスキル、1次面接では経験、最終面接で志向性や行動特徴を見るといった具合に決めます。
選考で何を見るのかは、組織内にいる人材の質を担保するためにも非常に重要です。
採用基準を決める際に注意すべきこと
採用基準を決める際にはいくつか注意点があります。
ここでは4つ注意点を紹介致します。
採用のスケジュールは余裕を持って進める
採用のスケジュールは余裕を持って進めましょう。
採用は予定通り進むことが少ないので、スケジュールに余裕がないと自社に合わない人材でもとにかく採用してしまうことになりかねません。
もし採用ノルマを採用担当者に課しているのであれば、ノルマは慎重に選ぶべきです。
現場の人間も含めて基準を決める
採用基準は現場で働く人とも協議しながら決めましょう。
現場の人間の声も取り入れることで、より会社にマッチした人材が採用できます。
また、現場に何も聞かずに採用を決めてしまうと、既にいる現場の社員からの不満が出てきやすくなります。
条件が厳しすぎると対象が少なくなる
多くの意見を取り入れすぎて、採用条件が厳しくなりすぎているケースが少なくありません。
条件が厳しすぎると採用が難しくなります。
特に現在は、エンジニアの採用について売り手市場と言われており、企業側が採用しにくい状況です。
ある程度は入社してもらってから、自社に合った考え方やスキルを学んでもらうことも考え、厳しすぎない条件にしましょう。
経験の浅い人材を採用する場合は教育体制の整備が必要
どうしても人手が必要な場合や、自社の価値観や必要なスキルに非常にマッチした人材を確保したい場合、経験の浅い者や未経験者の採用を視野にいれる企業も少なくありません。
しかし、多くの経験の浅い者や未経験者は現場で働いているだけでは成長スピードが早まりません。
経験の浅い者や未経験者を採用する場合は、社内でも教育体制を整備することが重要です。
教育体制がしっかりしていれば、経験の浅い者や未経験者でも比較的早く戦力になってくれますし、離職率も大幅に下がるでしょう。
選考が上手くいかない場合の対処法
多くの企業ではエンジニアの採用が思うように進んでいません。
ここでは、選考が上手くいかない場合の対処法を3つ紹介致します。
採用の媒体・チャネルを増やす
少しでもエンジニアと接点を取れる機会を持てるよう、求人を載せる媒体を増やしましょう。
現在エンジニアの採用は売り手市場となっており、優秀なエンジニアに出会える可能性が非常に低くなっています。
また、優秀なエンジニアは企業からも離職されないように手厚い待遇で守られていることが多く、採用市場に優秀なエンジニアはなかなか現れません。
そこで媒体のみならず人材紹介、転職イベントや自社の採用イベント、自社ブログや採用専用サイトなどのオウンドメディア、リファラル採用などチャネルの幅も広げられると尚良しです。
エンジニアの採用を考えているなら、理系の大学生、大学院生やポスドクをターゲットにダイレクトリクルーティングができる「アカリク」がおすすめです。
スキル面の基準の緩和
今募集をかけている求人、条件が厳しすぎませんか?
妥協できる部分はないのか、一度社内で再協議してみましょう。
例えば、経験年数を3年以上から2年以上にしたり、資格を条件に入れたりしているのであればそれを外すのも得策です。
資格がなくても経験が豊富で戦力になれるエンジニアや、経験年数がすくなくても短い間に多くを吸収しているエンジニア人材もいます。
報酬等の条件の見直し
今募集をかけている求人で提示している報酬が安すぎる場合は注意が必要です。
もしくは、実際にはボーナスやインセンティブがあるのかきちんとアピールできていない状態なら、改善が必要でしょう。
多くのエンジニアの方は正しく評価されることを望んでおり、評価が表れている給与についても非常に厳しく見ています。
報酬について、再度見直してみましょう。
まとめ:優秀なエンジニアを採用するためには基準の決め方が重要
優秀なエンジニアを採用するには基準をどう決めるかが非常に重要です。
エンジニアの採用が難しい現状は変わりませんが、企業側でできることは多くあります。
まずは実際に現場で働いている人間と、採用したいエンジニア像について考えてみてはいかがでしょうか。