採用は、応募者を待つ時代から獲得する時代へ。
転職サービスの登録者から、自社にマッチしそうな人材を探してオファーする「ダイレクトリクルーティング」も、今では採用市場に広く浸透しました。
そこで人事担当の悩みの種となるのが、スカウトの返信率。
せっかく候補者を絞り込んでアタックしているのに、返信がないと浮かばれないものです。
実際に、採用媒体におけるスカウト返信率の平均値は10〜20%だと言われていますが、
この記事では、返信率をアップさせる施策もご紹介します。
目次
スカウトメール返信率の平均
返信率の改善を考えるにあたって、自社のスカウト返信率は他社や業界平均と比較して、どのくらいかは気になるところです。
平均値はサービスによってもさまざまで、企業の知名度に左右されることもありますが、やや低いところでは2〜8%といわれています。
転職潜在層が主なターゲットとなる「Wantedly」のスカウトでは、平均返信率は20%と高めです。
顕在層が中心の「forkwell」では返信率が10%であり、10%を超えると「高い」と評価できることがわかります。
返信率が低い時に確認すべき点
「平均と比べて返信率が低いのはなぜ?」とお悩みではありませんか。
高い返信率を実現するには、いくつかの取り組みが必要です。
次は、返信率が低いときに確認すべき点を踏まえ、返信率をあげていくための改善ポイントをご紹介します。
対象人材を絞る(または広げる)
返信率が低いのは、スカウトの送信数が多すぎるからかもしれません。
候補者の絞り込みが甘いため、マッチング度の低い人材にもスカウトを送っている可能性があります。
丁重に辞退の返信をしてくれる求職者もいますが、そのような人材ばかりではありません。
求職者も限られた時間で転職活動をするため、興味がない企業からのオファーはスルーしがちです。
手を広げすぎていると感じたら、候補者をさらに絞ってみてください。
そうして時間をかけてスカウト文面を考えれば、必要な人材への効果的なアプローチが可能です。
ただし、絞りすぎるとスカウトを送る回数が減り、効果の検証が難しくなります。
現状で絞りすぎていると感じるなら、条件を緩和して、より多くの人材にスカウトを送ってみましょう。
アクティブな求職者が多い媒体を利用する
せっかくスカウトを送っていても、登録者が非アクティブでは意味がありません。
求職者から見て、「登録はしておくけどあまり使わないかな」と思っている媒体では、ログインの頻度やスカウトのチェック回数も少なくなります。
市場をリサーチして、アクティブな求職者が多そうな媒体を活用しましょう。
登録者に転職意欲があり、かつ自社が対象としている人材のカバー率が高く、母集団の数が多いデータベースを利用することが先決です。
なお、理系の学生にアプローチしたい場合は、「アカリク」がおすすめです。
院生やポスドクをメインのターゲットとした媒体で、機電情や化学系・生物系などさまざまな人材が利用しています。
スカウト返信率も40%と高く、アクティブな学生が多数利用している媒体です。
企業向けサイト:https://biz.acaric.jp/
アカリクサービスサイト:https://acaric.jp/
返信率の高いスカウト文面を作るための手順
返信率を高めるには、スカウト文面も重要であることをご存じでしょうか。
無料のテンプレートのような文面や、ありきたりな提案文では求職者を惹きつけるには力不足です。
効果的なスカウト文面の作成には、いくつかのコツがあります。
スカウトメールの例文も紹介するので、具体的なポイントを理解して、文面作りに役立ててみてください。
対象者のプロフィールにしっかり目を通す
登録者のプロフィールには、これまでの職歴や自分の強み、転職したい理由など豊富な情報が書かれています。
「ぜひ話がしたい」とスカウトを送るなら、対象者のどのような点に興味を持ったのかを、スカウト文面に盛り込むのが秘訣です。
誰にでも送っていそうな当たり障りない文面では、なかなか求職者の心には響きません。
一方で、「この人事担当は自分のことを深く知ろうとしてくれている」「自分の希望に寄り添って提案してくれている」と思うと、その企業への関心や好感度が高まります。
一人ひとりのプロフィールに目を通すのは手間もかかりますが、スカウトの確度を高めるには重要な施策です。
対象者の魅力や期待したいことを伝える
プロフィール情報を見れば、その人がどのような魅力やポテンシャルを持っているかが伝わります。
それらが自社とどのように関連するかを考えた上で、具体的な言葉で評価しましょう。
(スカウトメールの例文)
ご経歴を拝見し、〇〇分野のエンジニアとして幅広い業務に従事されていたこと、非常に興味を持ちました。
ぜひ、詳しくお話をお伺いできましたら幸いです。
弊社は、〇〇という自社開発のSaaSを広く提供している企業です。
3期目の若い会社ということもあり、新たなサービスや技術のご提案など、主体的にご活躍していただけたらと考えております。
何に注目したかを伝えれば、対象者は自分に向けられた熱意や、期待された役割に特別感を覚えるものです。
なぜ自分にスカウトを送ってきたのか、理由が明確であれば、企業が採用において何を求めているかが伝わります。
結果的にマッチング度を高め、求職者を惹きつけることに繋がるのです。
会社のビジョンは簡潔に説明する
ビジョンとは、企業が理想としている在り方や、実現したい未来を指します。
事業を展開する上で、どのようなビジョンを掲げているか、スカウトの文面でも触れておきましょう。
(スカウトメールの例文)
弊社は設立してから長年、店舗の集客支援にまつわるさまざまなサービスを展開してきました。
今後は幅広い事業を通して得られたビックデータを活用し、マーケティングにおける定量的な分析・提案を可能にすることで、お客様へのさらなる価値提供を目指していきます。
あらゆる店舗の魅力を最大化する、ソリューションカンパニーになることが私たちのビジョンです。
何を成し遂げたい会社かがわかれば、求職者も自分の活躍のイメージが湧きやすくなります。
また、求職者が興味を持っていることについて「自社なら達成できる」と言及できれば、強力なフックになるのです。
ただし、ビジョンについて長々と語るのは禁物。
本質は「スカウト」であることを念頭に置き、ビジョンは簡潔に説明しましょう。
自社のコンテンツが充実しているなら、コーポレートサイトや採用ページのURLを記載して、誘導するのも一つの手です。
数字は具体的に書く
会社の内情や実績を表現するときは、具体的な数字で書きましょう。
数字を使うことで企業と求職者の認識のすり合わせにもなり、信頼感を担保できます。
(スカウトメールの例文)
- ご契約社数は毎年増加し、昨年度には300社を突破しました。業界のシェア40%に達しています。
- 〇〇の運用は現在5名のチームでおこなっています。
- 〇〇の資格取得時には、奨励金として20,000円を支給しています。
など、数字を使うことで正確なスケールも伝えやすくなります。
数字がないと、表現の仕方によっては、曖昧で信憑性が低いと捉えられてしまうため注意してください。
用語は正確に用いる
たとえば、専門職を採用するときに、普段使わない用語を書く必要があるかもしれません。
その場合は、用語の意味や使い方を確認してからスカウト文面に入れましょう。
自分のわからない用語を使ってスカウト文面を作ると、意味が間違っている場合があるかもしれません。
求職者から見れば、「この人事担当は大丈夫かな?」「あまりわかっていなさそう」とマイナス評価になってしまいます。
不安があるときは、周囲のメンバーや現場の社員にも確認してみてください。
カジュアル面談を提案する
スカウトによる最初のお誘いは、カジュアル面談の設定が適切です。
カジュアル面談は、選考に進む前のラフな接点の持ち方で、近年では採用手法としてもメジャーになりました。人事は求職者の印象やスキルを判断でき、求職者は企業の特徴や採用の背景を深く知れる点で、双方にメリットがあります。
スカウトの時点でいきなり書類選考や面接を提案すると、求職者は面食らってしまうもの。
企業のことをよく知らないまま選考に進むと、お互い無駄な時間になったり、採用してもミスマッチになったりする可能性が高まります。
まずはカジュアル面談を提案して、求職者の反応をうかがいましょう。
特に、相手がビジネス経験のない学生であれば、「キャリアの相談にも乗ります」といったように、面談するメリットも伝えると関心を高められます。
現場のメンバーが文面をチェックする
スカウト文面は人事だけで完結させず、現場のメンバーにもチェックをお願いすれば、内容のブラッシュアップに繋がります。
「もっとこんな要素を入れてほしい」「この部分は誤解を与えそうだから削ってほしい」など、現場からの目線は、人事が気づかなかったポイントを教えてくれるものです。
採用した後、入社した人材と最も接するのは現場のメンバーとなります。
進んで協力してもらい、チームで一丸となって採用の成功を目指しましょう。
まとめ:ダイレクトリクルーティングの返信率を高めて採用効率をアップ
ダイレクトリクルーティングの返信率を高めるには、適切なターゲット選定と、スカウト文面の工夫が大切です。
「あなたをオファーしたい」という企業の意欲的な姿勢が伝われば、返信の確度が上がりやすく、自社にフィットする人材の採用にも繋がります。
もし、理系の人材に注目しており、院生やポスドクのようなスキルの高い学生を採用したい場合は、「アカリク」がおすすめです。
無料デモや無料トライアルを活用すれば、自社に合う人材の検索や、お試しのスカウト送信もできます。
スカウトの手応えを試したいなら、早速始めてみましょう。
https://biz.acaric.jp/documentlist