- 「優秀な人材を一人でも多く確保したい」
- 「内定を出した優秀な人材には辞退されてしまう」
- 「内定者とはどのように交流すればいいのかな?」
上記のように悩んでいる採用担当の方も多いのではないでしょうか?
この記事では、内定を出した後に行う「内定者フォロー」の重要性について解説します。最後まで読むと、以下3つの知識が身につきます。
- 内定者フォローの基礎知識
- 内定者フォローの順序
- 内定者フォローをする上での注意点
内定者フォローに成功すれば、辞退者が減り、入社してくれる可能性が大幅にアップします。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
目次
内定者フォローとは「入社への手助け」
内定者フォローとは「入社への手助け」です。
内定を出したからといって、確実に入社してくれるとは限りません。内定者は他にもさまざまな企業の採用選考を受けています。
内定者が、少しでも競合他社のほうが魅力的だと思ってしまうと、内定辞退される可能性は高まるでしょう。内定を辞退されないためにも、企業が実施する「内定者フォロー」の役割は重要です。
例えば、内定後に「定期的に自分を気にかけてくれる企業」と「まったく連絡のこない企業」どちらのほうが安心できますか?
「定期的に自分を気にかけてくれる企業」のほうが安心できると答える方が多いでしょう。
採用選考は内定者が入社し、初めて成功したといえます。
内定者に寄り添った「内定者フォロー」を心がけて、優秀な人材を確保してください。
内定者フォローが重要とされる3つの理由
内定者フォローが重要とされる理由は主に3つあります。
- 内定者の入社辞退を防ぐ
- 内定者の不安を取り除く
- 内定者のモチベーションを上げる
企業は採用選考に多大な時間と費用がかかります。そのため、内定を辞退されてしまうと、時間と費用が無駄になってしまいます。
内定者フォローの重要性を理解し、運用していくことがこれから重要になるでしょう。
内定者の入社辞退を防ぐ
内定者の入社辞退を防ぐ方法の1つとして、入社前にほかの内定者や社員と交流する機会を作ると良いでしょう。内定者の交流する場を設けるのは、入社前の不安や悩みを解消ことが狙いです。企業に対して不安や悩みが残ったままだと、入社辞退につながる原因になるので注意が必要です。
中には気軽に質問や悩みを聞けるよう、内定者専用のSNSを導入している企業もあります。また、ランチ会やディナー会、社内イベントなどを企画し、コミュニケーションの機会を設けている企業も増えているほど。
入社前から同期や社員との交流によって、「自分もこの企業の一員なんだ」と認識でき、不安解消につながります。内定者の辞退を防ぐために重要なのは、ほかの内定者や社員と気軽に交流できる環境を用意することです。
求職者が抱える不安や悩みは、入社前に取り除いてあげましょう。
内定者の不安を取り除く
内定者の交流会、座談会、面談を設けることで、内定の辞退を減らせます。
「同期にはどんな人がいるのか」「同期と仲良くなれるのか」と不安に感じてる内定者も少なからずいるでしょう。
内定者を集めての食事会や研修は、不安の解消に期待できます。最近だと、オンラインで内定者の懇談会を行っている企業が増えているようです。
また、内定者との面談は集団面談だけではなく、個人面談を取り入れるのも効果的です。
大勢の前では話しにくいことも、1対1であれば気軽に相談できる場合があります。個人面談であれば、1人ひとりに適した内定者フォローが可能です。
交流会や面談は一度きりではなく、定期的に行うことで、より親密な関係を構築できます。ただし、頻繁に面談の機会を設けると内定者の負担になる恐れがあるため、注意が必要です。
内定者のモチベーションを上げる
内定者が参加できる社内イベントの開催は、社内の雰囲気を感じてもらう絶好の機会です。
イベントを通じて社員とコミュニケーションがとれるため、内定者の入社に対するモチベーションもアップするでしょう。
集まるのが難しい場合は、デジタル化の進歩によるオンラインで社内イベントを実施するのも有効です。
参加は強制せずに、希望者のみが参加できるようにすると、内定者に安心感を与えられます。
また、内定式を行うのもおすすめです。
内定通知を採用担当者からではなく、社長から渡すことで自社の誠意が伝わりやすくなります。
内定者のモチベーションをどれだけ上げられるかが、内定者フォローをするうえで重要なカギとなるでしょう。
内定者フォローの順序
内定者フォローの順序は次のとおりです。
- 学生に内々定の通知
- 内々定した学生とカジュアル面談
- 懇親会やウェビナーなどの実施
- 企業の内定式を開催
- 入社前研修で社会人思考の形成
採用から入社までの内定者フォローは、上記のような流れで進みます。1つずつ押さえるべきポイントがあるので内容を詳しくみていきましょう。
学生に内々定の通知
企業が内々定を通知した時点で、企業が学生を選ぶのではなく、学生が企業を選ぶ立場に変わります。
今は、働き手が減少しており、人材確保が困難な時代です。
大手企業でもないかぎり、内々定通知を出しただけでは内定者が自社に入社を決めてくれる可能性は薄いでしょう。
そのため、企業は内々定を通知するのと同時に、内定者フォローに注力しなければなりません。
自社の強みや弱みを伝え、内定者の悩みや不安を解消し、自社への入社意思を固めてもらう必要があります。
そして、「ぜひ、自社に入社して欲しい!」「自社にはあなたが必要!」という気持ちを伝えていきましょう。
個人個人に合った内定者フォローを実施し、一緒に働きたいという気持ちを伝え、内定者の心を掴むよう心がけてください。
内々定した学生とカジュアル面談
内々定した学生とのカジュアル面談は、企業の人事と内定者が1対1でリラックスした雰囲気で行います。面接時のような硬い雰囲気とは違い、カジュアルに対話するものです。
カジュアル面談では、以下の内容について話してみましょう。
- 内定者の入社意思確認
- 担当してもらいたい事業内容
- 内定者からの質疑応答
時間と費用をかけて決定した内定者に辞退されては、企業にとって大きな損失です。したがって、内定者に入社する意思があるのかを確認します。
また、内定者だけではなく、内定者の家族の意思を確認するという選択肢があってもいいかもしれません。内定者本人に入社意思があっても、家族の反対によって内定辞退するケースも考えられるからです。
この内定者にはどんなフォローをするのが良いか?」を常に意識しましょう。
内々定した学生とのカジュアル面談は、入社意思を固めるうえで重要な役割を担っています。
懇親会やウェビナーなどの実施
内定者フォローの中で最も多く開催されているイベントが内定者懇親会です。内定者と社員がコミュニケーションを図る場として、多くの企業で実施されています。
内定者懇親会を開催することで、学生に自社の雰囲気や、社風を改めて知ってもらえるでしょう。
しかし、大人数での懇親会を実施するのが難しいケースもあります。最たる例が新型コロナウィルスの流行です。
ただし、大人数の懇親会が難しい企業であれば、ウェビナーを活用する方法もあります。ウェビナーとは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を合わせた造語。インターネット回線を通じてオンラインで行うセミナーを指します。
ウェビナーの実施によって、より気軽にセミナーを受けられるようになりました。今後もウェビナーを採用する企業は増えていくでしょう。
企業の内定式を開催
内定式とは、内定者に対して正式に内定通知する式のことをいいます。内定式は、政府がとりまとめた「就職・採用活動日程に関する考え方」による正式な内定日に開催されるのが一般的です。
令和3年度のとりまとめによると、内定日は卒業・修了年度の 10 月1日以降と明記されています。
近年では、新型コロナウイルスなどの影響で、内定式を行わない企業も増えてきています。しかし、内定者の入社意思を固めるためにも、内定式の開催は重要です。そこで、オンラインで内定式を開催する企業も多くなってきました。
内定式を完全に開催しないよりは、オンラインで実施するほうが、内定者フォローとして良い結果につながりやすいでしょう。
参照:2023 年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方
入社前研修で社会人思考の形成
入社前研修では、社会人として必要な思考や心構え、ビジネスマナーなどを内定者に学んでもらいましょう。内定者の顔合わせにもなるので、モチベーションも上がりやすく、同期との一体感も生まれやすいです。
合宿という形で、数日間の宿泊研修を実施するのも効果的です。合宿では長い時間社員や同期と過ごすため、仲間意識が生まれるでしょう。
時間があるので、ビジネスマナーの習得など様々な内容を盛り込めます。ただし、厳しくし過ぎると内定者がやる気を失くし、入社辞退につながる可能性があるので注意が必要です。
自社の理念や社風を深く理解する時間の確保のため、合宿での研修を取り入れる企業は少なくありません。
近年では、オンライン研修やeラーニングを提供し、自宅にいながら学習してもらう方法もあります。入社前研修は自社に合う方法で行いましょう。
内定者フォローの一般事例
内定者フォローの一般事例を5つご紹介します。
- 内定者懇談会|同期との交流が深まる
- 内定者との座談会|先輩や上司と関わり仕事意欲を上げる
- 企業イベントに内定者を招待|企業イメージを具現化する
- eラーニングによる研修|入社前にスキルアップしてもらう
- 内定者の個人面談|内気な学生とのコミュニケーションも忘れない
上記は、多くの企業が一般的に行っている内定者フォローの内容です。
内定者フォローとして、多くの企業が取り入れているということは、それなりの効果が実感できている証拠でしょう。
上述した事例の中で、実施していないものがあれば、ぜひ取り入れを検討してください。
内定者懇談会|同期との交流が深まる
内定者懇談会は、内定者を集めてコミュニケーションをとるための会です。
入社前は、「同期と良好な関係を築けるかな?」と不安を感じている学生も多いでしょう。少しでも内定者の不安を無くすために、多くの企業が内定者懇談会を実施するのも内定者フォローとしては大切です。
また、内定者懇談会を実施することで同期との交流を深めてあげましょう。同期や社員と交流を深めることは、仕事をしていくうえで非常に重要です。
食事会として実施する場合や、宿泊研修として実施する場合もあります。近年では、オンラインで内定者懇談会を実施する企業も増えてきています。
同期との交流を深め、相談できる相手を見つけることによって、前向きな気持ちで入社日を迎えられるでしょう。
内定者との座談会|先輩や上司と関わり仕事意欲を上げる
座談会は、内定者と社員が交流するための会です。入社して2、3年の若手社員から話を聞くことで、内定者は自分の入社後のイメージが湧きやすくなります。
さらに、長年勤務している社員や管理職と話す機会もあるので、どのような人が自分の先輩・上司になるのか知れて、安心できます。
また、座談会を開催すれば、職場の雰囲気を感じられるでしょう。尊敬できる先輩や上司との交流で、仕事に対する意欲がアップします。
座談会で交流する社員の印象は、内定者が入社するかを決めるための重要な判断材料です。参加する社員の態度によっては、入社するつもりで参加した内定者が、入社を考え直すおそれがあります。
したがって、座談会に参加する社員の選定は慎重に行い、できるだけ印象の良い社員に参加してもらうようにしましょう。
企業イベントに内定者を招待|企業イメージを具現化する
企業イベントに内定者を招待すると、内定者が自社に対して持っていたイメージが明確になります。自社にどんな人柄の社員がいるのか、どんな社風なのかを実際に感じてもらうことができるでしょう。
入社した後の自分をイメージできて、安心感にもつながります。企業側も、内定者と直接対面することで、内定者フォローをしやすいメリットがあります。
仕事に尽力する社員を実際に目の当たりにすることで、内定者の入社に対するモチベーションも向上するでしょう。
イベントの開催が難しい場合は、オンラインで実施するのもおすすめです。直接対面するほうが企業のイメージを明確にしやすいですが、オンラインのほうが気軽に参加しやすいでしょう。
eラーニングによる研修|入社前にスキルアップしてもらう
入社後スムーズに仕事を覚えてもらうために、内定者には入社前に研修でスキルアップしてもらいましょう。
研修によって、ビジネスマナーの基礎を身につければ、自信を持って仕事に取り組めます。
そこで、活用するのが「eラーニング」です。eラーニングとは、インターネットを利用した学習方法のことです。eラーニングでは、ビジネスマナーやパソコンの基本操作を学習できます。
大勢がいっせいに受講する講座とは違い、各々が自分のペースで学習を進められる点がメリットです。
eラーニングにはさまざまな教材があるので、自社で活躍する上で、必要な教材を事前に学習してもらいましょう。
内定者の個人面談|内気な学生とのコミュニケーションも忘れない
大人数が参加する内定者懇談会や座談会とは別に、内定者の個人面談も行いましょう。内気な学生は大勢の前では萎縮してしまい、上手く発言できない場合もあります。
基本的には、積極的でコミュニケーション能力の高い学生ばかり相手にしてしまいがちです。そうすると内気な内定者を上手くフォローできずに、取りこぼしてしまうおそれがあります。
優秀な人材の流出を防ぐために個人面談は重要です。
積極的な学生だけではなく、内気な学生とのコミュニケーションも大事にしましょう。学生と距離を縮めるためには、定期的に何度か面談する必要があります。
しかし、多すぎても面倒に思われてしまうので、学生生活に支障があるかないか考慮しながら信頼を積み上げていきましょう。
内定者フォローのユニーク事例
内定者フォローのユニーク事例を3つご紹介します。
- 内定者専用のSNS|入社後の安心感に繋がる
- 少数でオンライン飲み会|コミュニティを少しずつ広げる
- 内定者でイベント企画|合意形成や企画力を養う
一般的な内定者フォローとは異なり、学生主体のユニークな事例もあります。
学生に主体性を持たせることで、意欲的な学生の心をキャッチでき、入社期待度もアップするでしょう。
内定者専用のSNS|入社後の安心感に繋がる
入社前に、内定者と社員がコミュニケーションをとるためのSNSを導入している企業もあります。内定者フォローにおいて、SNSを活用するのは効果的です。
入社するにあたって、悩みや不安を気軽に相談できる場がSNSになるでしょう。他にも、座談会や親睦会、食事会などの情報のやり取りにも便利です。
入社前からSNSを使って密にやり取りすることで、入社後の安心感につながります。
SNSを使って絆を深めることで、内定者の辞退を大きく減らすことができるでしょう。使い慣れているSNSで同期や社員と気軽にコミュニケーションがとれるのは、内定者にとっても大きなメリットです。
内定者が入社を悩んだときに、気軽に相談できる環境を作っておくことが、内定者フォローの重要なポイントです。
少数でオンライン飲み会|コミュニティを少しずつ広げる
内定者フォローの一環として、少人数でオンライン飲み会を開催する企業もあります。少人数ずつ開催することで、一人一人の意見や話をしっかり聞くことが目的です。
また、アルコールが入ることによって、緊張がほぐれ、空気が和らぐでしょう。内定者の本心や素直な意見が聞けるかもしれません。
メンバーを入れ替えながら何度か開催することで、コミュニティを少しずつ広げていくと、より交流を深められます。
何度か開催することでお互いの絆が深まり、入社に積極的になってくれる内定者が増えます。入社までの離脱者を減らし、入社後も円滑なコミュニケーションがとれるでしょう。
内定者フォローの一環として、オンライン飲み会の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
内定者でイベント企画|合意形成や企画力を養う
イベントを内定者に企画してもらい、合意形成や企画力を養ってもらう事例があります。社内イベントに参加するよりも、自分たちでイベントを企画したほうが主体性や協調性が生まれるでしょう。
また、自分たちでイベント会場の予約やスケジューリングなど、社会人スキルも身につけられます。意見を出し合って自由に企画してもらうことで、内定者同士の結束力も強くなるでしょう。入社前から自社の仲間になれた喜びで、途中で離脱する内定者も減ります。
ただし、内定者に丸投げしてしまうと、息詰まったときにモチベーションが下がってしまい逆効果です。企業のサポートが必要な場面では、一緒に考えながら進めていくのが重要となります。
内定者フォローの実施における注意点
内定者フォローの実施における注意点を3つご紹介します。
- 内定者に定期的な連絡をする
- 学生生活への配慮を忘れない
- 学生のプラスになる情報を発信する
上述したうちのどれかが欠けてしまうと、内定者フォローが失敗に終わることも考えられます。したがって、内定者フォローの注意点を押さえて、適切な対応を取りましょう。
内定者に定期的な連絡をする
内定者へ定期的に連絡することは非常に重要です。内定者は他の企業からも内定をもらっている可能性があり、競合他社に奪われてしまう可能性があります。
内定後に、「音沙汰ない企業」と「定期的に連絡をくれる企業」、あなたならどちらに入社したいですか?入社するまでは徹底した内定者フォローをしていかないと、内定者を「入社したい!」という気持ちにさせるのは困難です。
定期的に懇談会や面談、イベントの主催などで連絡を取り、親密な関係を作っていく意識が企業の採用担当には必要です。内定者に「この企業なら安心」「この企業のほうが信用ができる」と思ってもらえるようなフォローを心がけましょう。
学生生活への配慮を忘れない
これまで内定者フォローにおいて、面談や懇談会で密に関わりを持つことが重要だと述べてきました。しかし、相手は忙しい学生であるということを忘れないでください。
学生は就職活動以外にも学校の授業や研究などがあり、非常に忙しい時期です。多忙を極めるときに内定した企業から頻繁に電話やメールがくると、負担に感じるおそれがあります。
内定者フォローのやり方を間違えてしまうと、かえって、内定者は離れていく可能性があるので注意してください。
あくまで、ほったらかしにしない程度に、内定者の様子を見ながら一人ひとりに合った対応が求められます。
学生のプラスになる情報を発信する
最近の学生はSNSを中心に情報を集めています。
したがって、企業はSNSにも力を入れて、有益な情報を発信していくことが重要です。例えば、TwitterやInstagram、TikTokが主に使われています。
学生にとって有益な情報を発信すれば、学生側が「この企業の発信は役立つ」と判断してくれて、リツイートなどで拡散されるでしょう。「この企業は有益な情報をたくさん与えてくれる」と思ってもらえれば、登録者が増え企業の信用につながります。
また、内定者だけが見ることができるツールを使うのも良いでしょう。SNSの運用は若手社員に任せるのも効果的です。内定者と年齢の近い若手社員の発信のほうが内定者に響くこともあります。
内定者が「この会社で働きたい」と思えるような、プラスになる情報を発信できるように工夫していきましょう。
内定者の声|内定者フォローの良かった点・悪かった点
内定者フォローの悪かった例2選、良かった例3選をご紹介します。
- 悪かった点1.就活の継続に否定的な意見をされた
- 悪かった点2.頻繁な電話や面接があり面倒だった
- 良かった点1.仕事の悩みを聞いてくれて嬉しかった
- 良かった点2.聞きにくい内容にも気軽に回答してくれた
- 良かった点3.オフィス見学できて雰囲気を感じれた
内定者フォローで良かった点や悪かった点について、内定者のリアルな声です。
今後、積極的に内定者フォローをしようと考えている企業は参考にしてください。
悪かった点1.就活の継続に否定的な意見をされた
内定者フォローをするにあたって良くないのは、内定者の考えや意見を否定することです。内定を出した学生が就活を続けていたら、企業側は不満や不安を感じるでしょう。
しかし、そこで内定者の就活の継続を否定するのは間違いです。どんな意見でも否定はマイナスのイメージになってしまいます。
自分の可能性を広げるために、内定をもらえても就活を続ける学生は多くいます。「この企業は自分の考えを否定する」と不信感を持たれてしまうと、信頼を積み上げるのは困難です。
就活の継続を否定するのではなく、自社への入社を決めてもらえるようなフォローができるように努力しましょう。
悪かった点2.頻繁な電話や面談があり面倒だった
これは内定者フォローでよくある失敗談です。
内定者に入社してほしい気持ちが強すぎて、過剰に連絡をしてしまう企業があります。企業は内定者が入社を決めてくれるまで心配なのはわかります。
しかし、内定者からすると、ようやく内定がもらえて落ち着けるタイミングです。内定をもらえて一安心しているところに、頻繁に連絡がくると面倒に感じてしまいます。
最悪の場合、他の企業からも内定をもらったときに、連絡をしすぎたせいで内定辞退されるおそれもあります。とはいうものの、連絡をまったくしないのも良策とはいえません。
面倒に思われないよう、相手に合わせて適度に連絡をとることが重要です。
良かった点1.仕事の悩みを聞いてくれて嬉しかった
内定者フォローでは、内定者が「うれしい」と思えるような対応をとることが重要です。「うれしい」というポジティブな感情を多く与えることで、入社への意思が強くなります。
内定者は「仕事は上手くできるだろうか」「同期や先輩方と仲良くなれるだろうか」と、不安を抱えています。職種の違う友人や家族には相談できず、一人で悩みを抱えてしまっている学生もいるでしょう。
そこで企業の採用担当者や社員が話を聞くことで、好感度がグッと上がります。
面談や懇談会を開催するタイミングで内定者の悩みを聞いてあげましょう。自分から言えない学生もいるので、企業側から積極的に話かけてあげてください。
良かった点2.聞きにくい内容にも気軽に回答してくれた
内定者には、本当は知りたいけど聞きにくくて聞けていないことがある人もいます。主に休日や残業、給料などの待遇の面などが挙げられます。例えば、休日出勤はあるのか、あるとすれば月に何回あるのか、有給休暇は取りやすいかなど。
仕事内容とは関係ない情報は、入社前には知る機会がほとんどありません。しかし、内定者が入社を決断するのには重要な内容です。
対面で聞きにくい質問の場合のために、企業はSNSなど気軽に質問できるツールを用意しておきましょう。面談時には「聞きにくいこともなんでも答えるよ」と一言伝えてあげると、内定者も聞きやすくなります。
入社辞退を減らすためにも、内定者が疑問を持ったまま入社するのは避けるべきです。
良かった点3.オフィス見学できて雰囲気を感じれた
内定者の多くは、入社前に職場の雰囲気を感じたいと思っているのではないでしょうか。内定者の中には、「自分が働く可能性のある企業はどのようなオフィスなのかな?」と気になる人もいるようです。
オフィス見学によって、働いてる自分がイメージしやすくなり、入社により前向きになれます。オフィスの印象は内定者が入社を判断するのに大きく影響します。
内定者のオフィス見学がある日は、いつもよりも空間を清潔にしてください。物が散らかった汚いオフィスを見て入社を決める内定者はいません。
整理整頓された爽やかなオフィスで仕事をしている先輩や上司を見ることで、「自分も早くここで働きたい」という気持ちにさせましょう。
まとめ|内定者フォローで優秀な人材を確保しておこう
内定者の辞退を避けたいと考える企業の担当者に向けて、内定者フォローの具体的な方法や注意点を紹介しました。内定辞退を防ぐために大切なことは、内定者を第一に考えたフォローが大切です。
「入社してもらいたい」「内定辞退してほしくない」という気持ちで内定者フォローに取り組むのはやめましょう。スムーズに入社してもらうために、内定者と定期的なコミュニケーションを取り、関係を深めてください。
内定者フォローの方法に正解はありません。試行錯誤を繰り返し、内定者の反応が良かったものを取り入れていきましょう。
企業全体が一丸となり、内定者フォローに取り組み、優秀な人材を確保してください。