昨今、採用チームが小規模な中小企業や早急な人材確保が課題のベンチャー企業の間で、採用マーケティングツールの導入が進んでいます。
採用マーケティングツールを導入し、上手く活用することで業種問わず企業が抱える採用課題の解決が期待できるでしょう。
この記事では、今注目の採用マーケティングツールの活用方法を解説します。
後半では、採用マーケティングツールを活用する上での注意点も紹介しているので、採用担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
採用マーケティングツールとは?
面接スケジュールの管理や求職者への定期的な情報発信など、はんざつな作業をサポートするITシステムを採用マーケティングツールと呼びます。
採用マーケティングツールを導入すると、担当者の複雑なタスクが簡略化されたり、スケジュール管理が容易になったりと、採用活動全体のスピード感、クオリティを上げることが可能になるでしょう。
特に採用担当者が少ない企業ほど、ツールの導入で受ける恩恵は多くなります。
まずは採用マーケティングツールの必要性からチェックして行きましょう。
採用マーケティングツールの必要性とは?
採用マーケティングツールの必要性は、下記の通りです。
- 必要な人材の洗い出し
- 求職者のニーズ変化に対応
- 企業ブランディングの重要性
特に、昨今のコロナ禍や求職者の若年化に早急に対応したい場合、採用マーケティングツールの必要性が際立つでしょう。
貴社の課題解決につながるヒントを、探してみてください。
必要な人材の洗い出し
採用マーケティングツールを活用することで、自社に必要な人材の洗い出しをより簡略化できます。
闇雲に採用活動を行なっていると、ターゲット層とずれた求職者ばかりが集まるでしょう。
たとえば、すでに自社にあるスキルを持った求職者や、居住地や希望年齢が大幅に離れている求職者などです。
採用マーケティングツールの多くは、自社に必要な人材を項目ごとに入力する機能があるため、人材のダブりや募集地域、年齢の絞り込みが容易になります。
必要な人材の洗い出し作業は採用活動成功の要となるので、ツールの導入を検討する必要性は高いでしょう。
求職者のニーズ変化に対応
昨今の求職者のニーズは目まぐるしい速さで変化し続けています。
たとえば、リモートワークへの対応やフレックスタイム制の導入など、働き方一つを取ってもニーズの多様化が見られます。
また、採用情報の収集方法も変化しており、求人媒体やSNSを利用する求職者が増加傾向です。
社内のリソースが十分にあれば、求人媒体ごとに担当者を設置すれば良いですが、現実は少ない担当者で回さなくてはいけないことが多くなっています。
採用マーケティングツールを導入し、様々なチャネルに対応した情報を発信することで求職者のニーズ変化に柔軟な対応を心がけましょう。
企業ブランディングの重要性
企業ブランディングの強化を狙う場合、採用マーケティングツールの導入は避けては通れないでしょう。
たとえば、求職者のニーズにあった採用サイトの構築ができていない場合、サイト訪問者からは「欲しい情報を発信してくれない企業」という判断をされてしまいます。
採用マーケティングツールを利用して求職者の求めている情報を的確に反映させたサイト構築をすれば、機会損失は防げるでしょう。
ここでは採用サイトを例に挙げましたが、企業ブランディングの維持・向上を図るためにも、求職者のニーズにスピーディーに応えられる採用マーケティングツールの導入は急務です。
採用マーケティングツールを利用するメリット
採用マーケティングツールを利用するメリットを見てみましょう。
貴社の課題解決につながるメリットがないか、チェックしてみてください。
人事担当者の負担軽減
人事担当者の負担軽減は、採用マーケティングツール導入の大きなメリットです。
求職者の募集、面接スケジュールの設定、社内での面接官候補選定から細々とした書面の作成など人事担当者は多くの業務を抱えています。
そこに加え、昨今の求職者ニーズに合わせた求人メディア運用なども加わると、担当者の負担は相当なものになるでしょう。
優秀な人材の確保と同時に社員の離職率を下げる必要があるため、負担軽減につながるマーケティングツール導入は長い目で見て費用対効果が良い選択と言えるでしょう。
戦略性が高まる
採用マーケティングツールを導入すると、採用活動の戦略性が高まります。
特に、今まで人材エージェントに採用活動を丸投げしていた企業ほど、その効果は顕著に感じられるでしょう。
採用マーケティングツールを利用して企業情報を発信すれば、求職者の反応をダイレクトに確認できるため対応策を練りやすくなります。
求職者の反応は貴重な情報資産です。
トライアンドエラーを繰り返すうちに自社にあった採用戦略が固まって行きます。
ぜひツール活用を検討してみてください。
ミスマッチの低減
求職者とのミスマッチ低減も採用マーケティングツールを導入する大きなメリットです。
属人的な求職者選定や面接を行っていると、実際に働き出してからミスマッチが発覚するケースが多いもの。
その点、ツールを使い求職者の絞り込みや面接の評価を行えば採用基準のブレが減り、求職者もきちんと軸を持って企業選定や面接に臨むことができるため、ミスマッチは低減するでしょう。
求職者とのミスマッチを採用課題に感じていた企業は、ツールを導入することで大きなメリットを感じられるのではないでしょうか。
話題の採用マーケティングツール7選
ここからは今話題の採用マーケティングツールを紹介します。
1.採用BOOSTER
出典:採用BOOSTER
まず紹介するのは、0円から導入可能なマーケティングツール「採用BOOSTER」です。
採用BOOSTERでは複数の求人媒体に掲載可能な求人内容の一括生成、FacebookやTwitter、LINEをはじめとするSNSでの情報拡散が可能です。
採用BOOSTERを使って作成した求人ページは、Indeed・Googleしごと検索などの求人検索エンジンに自動掲載されるため、短時間で広範囲に求人情報をアピールすることができるでしょう。
また、PCで表示される求人情報も自動的にスマートフォン最適化されるため、スマホで企業情報を収集するZ世代の取りこぼしも防げます。
そのほか、各求人の応募者も採用BOOSTER上で一括管理できるため、複数の人材エージェントを利用していた担当者の負担軽減が期待できます。
採用チームが小さい企業ほど、低コストからチャレンジできる採用BOOSTERを導入してみることをおすすめします。
参考:採用BOOSTER
2.next≫(ネクスト)
出典:next≫(ネクスト)
LINEを使ってフレキシブルに求職者とコミュニケーションを取れるマーケティングツール「next≫(ネクスト)」は、新卒採用に力を入れたい企業におすすめです。
ネクストは求人情報の発信、面接日時の調整、面接に必要な書類のやり取りを全てLINE上で完結できるマーケティングツール。
日本の大学生の約9割が利用しているLINEで採用活動が完結するため、担当者の負担軽減はもちろん求職者も情報管理がしやすく面接日程の行き違いなど、トラブルの低減が期待できます。
また、ネクスト運営の株式会社アローリンクから各企業へ専属フォロー担当者が配置されるため、利用方法の不明点があった場合やトラブルの際はすぐに問い合わせることが可能です。
新卒採用により注力したい企業は、ネクストの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
参考:next≫(ネクスト)
3.HRMOS(ハーモス)
出典:HRMOS(ハーモス)
テレビCMでもお馴染みの採用管理クラウド「HARMOS(ハーモス)」は、できることの多い万能採用マーケティングツールです。
ハーモスでは、
上記の通り採用活動に欠かせない作業のほとんどをツール上で行うことができ、少ない担当者でもPDCAサイクルを高速で回転できます。
特に、ハーモス上で採用状況の進捗レポートを作成しPDF化することもできるため、社内会議の資料も簡単に作成できるでしょう。
今まで口頭で採用活動を共有していた企業は、レポートによるデータの可視化で新たな課題発見も期待できます。
採用活動を新たなステージに押し上げたい企業は、ハーモスの導入をおすすめします。
参考:HRMOS(ハーモス)
4.WORKL(ワークル)
出典:WORKL(ワークル)
応募獲得に特化した採用ページを簡単に作成できる「WORKL(ワークル)」は、とにかく応募者の数を増やしたい企業におすすめです。
ワークルでは企業の欲しい人材のニーズに応える採用ページ設計をサポートするほか、世界NO.1の求人検索エンジン「Indeed(インディード)」と自動連携が可能です。
Indeedへの自動連携のおかげで、従来の採用サイト単体のアクセスと比べ圧倒的な採用ページ閲覧数を達成できます。
ワークルを利用して採用ページを作成、Indeed連携をおこなった企業では応募獲得数が4倍に進捗した企業も。
これまで応募者が集まらないことに頭を悩ませていた担当者は、ワークルの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
参考:WORKL(ワークル)
5.OwnedMaker(オウンドメーカー)
「OwnedMaker(オウンドメーカー)」は中小企業の「ひとり人事」に嬉しい機能をフル搭載した採用マーケティングツールです。
オウンドメーカーを使えばプログラミング知識がなくても求職者ニーズに合わせた採用サイトの構築が出来るほか、Indeedをはじめとした求人媒体に一括掲載できます。
求人サイトの作成や求人情報の掲載をそれぞれ違う方法でこなしていた担当者は、オウンドメーカーを利用することで大幅な工数削減が期待できるでしょう。
また、オウンドメーカーでは企業の魅力を発信するブログページの作成も可能。
社員インタビューや社内の様子などをこまめに発信することができるため、求職者が欲する「リアルな情報」を届けられます。
ひとり人事として大量のタスクをこなしている方は、オウンドメーカーの存在を覚えておくと良いでしょう。
6.トルー
出典:トルー
採用サイトの構築に特化した「トルー」は、低コストで導入できるマーケティングツール。
中小企業でも導入しやすい価格帯が魅力で、多くの注目を集めています。
既に500社を超える導入実績があり、大手企業から個人商店のような小規模な企業まで幅広く活用されている点が特徴です。
採用サイトの構築に特化しているトルーでは、独自ドメインの取得から応募者専用のプラットフォームを実装したページの作成など、かゆいところに手の届く専門性をウリにしています。
もちろん、Indeedをはじめとした求人媒体への連携も可能なので、他採用マーケティングツールから乗り換える人も抵抗が少ないツールと言えるでしょう。
低コストで採用サイトの強化を図りたい担当者は、トルーの公式サイトを今すぐチェックしてみてください。
参考:トルー
7.STRUCT FINDER
企業が持つ独自価値を明確にしてくれる、採用マーケティングツール「STRUCT FINDER」を紹介します。
STRUCT FINDERは自社の価値を深掘りするマーケティングフレームワーク、「3C分析」を応用したツールです。
STRUCT FINDERに必要な項目を入力していくことで
- 自社の魅力ポイントが見える化される
- 採用競合との差別化ポイントが見える化される
- 採用ターゲットを惹きつける訴求ポイントが見える化される
上記の情報が導き出され、採用活動で打ち出すべき自社の独自価値がすべて見える化できるでしょう。
従来の採用マーケティングツールでは、自社の魅力が既にわかっている前提で活用するものがほとんどでした。
まずは自社の魅力を深掘りしたい、求職者に伝えるべき求人情報を練り直したいという採用担当者はSTRUCT FINDERの資料請求を急ぎましょう。
採用マーケティングツール活用のコツ
話題の採用マーケティングツールを、チェックしてきました。
ここからは、採用マーケティングを導入した際に意識すべきコツをご紹介します。
採用マーケティングのゴール設定
採用マーケティングツールを活用する際は、「〇〇スキルを持った人材を〇人、◯月までに採用する」のように明確なゴール設定をしておくと良いでしょう。
ツールを導入すると効率の良い採用活動が可能になります。
しかし、きちんとゴール設定がないまま走り出すと、採用人材にムラが生まれたり採用期間が当初よりも長くなってしまったりするでしょう。
また、採用活動に特に力を入れる期間を決めておくことで、採用担当者のタスク管理が容易になるメリットも。
ツール導入の際は、採用チームで明確なゴール設定を行うことがおすすめです。
人事担当者の理解度UP
採用マーケティングツールを導入する際は、人事担当者のツール理解度を深めておく必要があるでしょう。
採用マーケティングツールはどの人事担当者でも使いやすく設計されていますが、初めて導入する企業では操作に戸惑いが生じることも。
ツール導入の際は、社内で勉強会を設定したり、ツール開発会社の講習を検討したりすると良いでしょう。
せっかく導入したツールも人事担当者が使いこなせないと、宝の持ち腐れとなってしまいます。優秀な人材を効率よく確保するためにも、人事担当者のツール理解度を深める必要があるでしょう。
社内の情報共有を徹底
採用マーケティングツールを活用する際は、社内での情報共有を徹底すると良いでしょう。
例えば、ツールを活用して採用サイトのブラッシュアップを行った際は、サイトのURLや求人情報の訴求ポイントが変更されている可能性出てきます。
そういった情報を共有徹底していないと面接の際、人事担当者同士で同じ情報を共有できていないと思わぬトラブルにつながる可能性もあります。
フレキシブルに採用活動の形を変えられるマーケティングツールだけに、細かい修正や変更の社内共有は必須です。
ツールの導入により採用活動がスピードアップしている企業ほど、改めて情報共有の徹底を意識してみてください。
短期的な結果に囚われない
採用マーケティングツールを導入したからといって、短期的な結果ばかりを求めない方が賢明です。
そもそも採用活動は企業の業績、ブランディング、直近の口コミやニュースなど様々な要因が絡み合って進んでいくもの。
マーケティングツールの活用により、採用活動のスピードアップは見込めます。
しかし、短期的な結果ばかり追い求めず、設定したゴールを目指して長期的な運用を心がけると良いでしょう。
採用マーケティングツールの注意点
採用マーケティングツールを利用する際は、以下の注意点を覚えておくと良いでしょう。
KPIを設定して利用する
採用マーケティングツールを利用する際は、KPI(目標)を設定すると良いでしょう。
マーケティングツールを導入することで、採用活動の進行速度が加速することは間違いありません。
しかし、KPIをきちんと設定しておかないと「何と無く」採用活動が活発になったと感じるだけで、その要因分析やその後のブラッシュアップをすることは困難です。
後述するように、マーケティングツールを利用する際は、PDCAサイクルを回していくことも重要となるため、細かいKPIの設定を心がけることをおすすめします。
ツールの利用方法をきちんとマスターする
採用マーケティングツールを導入したら、利用方法をきちんとマスターしましょう。ツールによっては求人情報の配信から面接設定までまとめておこなえるものもあります。
その際に個人情報や面接官のスケジュール管理まで一括してツール上で行う可能性があるので、ミス防止の観点からも利用方法のマスターは急務と言えるでしょう。
使い方が曖昧なままツールを活用し続けると、取り返しのつかないトラブルにつながる恐れがあります。
採用マーケティングツールを活用する担当者は、利用方法をきちんとマスターできるような環境づくりを心がけてください。
PDCAサイクルを回し続ける
PDCAサイクルを回し続けることが、採用マーケティングツール活用成功の要となります。
ツールを利用して集まった求職者の属性や、面接で見えてきた求職者の傾向を細かく分析してその後の採用活動に生かすことがツール活用の鉄則です。
特に、求職者のカラーが企業のニーズと異なっている場合は、注意が必要。必ず改善できるポイントが存在するので、速やかな原因究明を図りましょう。
ツール導入に満足せず、PDCAサイクルを好転させ続けるのが、採用活動成功の秘訣です。
まとめ:採用マーケティングツールの導入で企業全体のビルドアップを!
採用マーケティングツールは、変わり続ける求職者のニーズ対応や人事担当者の工数削減を実現する強力なサポーターです。
使い方次第では企業のポジティブなブランディング形成や、社内の離職率低下など嬉副産物も期待できるでしょう。
マーケティングツールと聞くと「難しそう」と感じてしまうかもしれませんが、この記事で紹介しているツールは初心者でも使いやすく設計されているので安心してください。
採用活動を新しいステージへと推し進めてくれるマーケティングツール。
この記事を参考に導入に一歩踏み出してみることをおすすめします。