- 採用活動で成果が上がっていない
- できればアウトソーシングしたい
- しかしどこへ依頼すればよいかわからない
上記のような悩みを抱えている企業や担当者は多いのではないでしょうか?近年では少子高齢化や働き方の多様化により、採用活動は従来よりもはるかに難しいものとなりました。
そんな中、人材の確保を支援するプロフェッショナルである採用代行が注目を集めています。
実際に採用代行へのアウトソーシングを検討している担当者も多いでしょう。そこで本記事では以下について解説します。
- 採用代行の概要やサービス内容、相場
- おすすめできる代行業者10選
本記事を読めば、なぜ採用代行がこれほどまでに求められるのか、自社にとってどれほど大きなメリットがもたらされるのか理解できるはずです。
目次
採用代行とは?人材確保をアウトソーシングしよう
まずは採用代行の基本や具体的なサービス内容を解説します。
言葉から浮かんでくるイメージとサービス内容はやや異なるので、まずはその点をすり合わせておく必要があるでしょう。
採用代行=人材確保を手伝い・代理するサービス
採用代行とは自社の人材確保を手伝い、もしくは代理するサービスです。採用活動にかけるリソースが足りない、あるいは専門的な知識に基づいて合理的な人材確保を進めたいときに活用されます。
「代行」といっても、すべての採用活動が代理されるわけではなく、多くの場合採用可否などの重要な部分は自社側で実施されるものです。
採用活動には、優秀な人材を確保するなどの成果に直結する「コア業務」と、それを達成するために付随する「ノンコア業務」が存在します。うち、多くの場合ノンコア業務がアウトソーシングされます。
それだけで採用担当者や人事部の負担が軽減されて人材採用が効率化されるため、採用代行が注目されているわけです。
具体的なサービス内容は募集から採用可否の決定までさまざま
採用代行の具体的なサービス内容は、募集から採用可否の決定までさまざま。先ほど触れたノンコア業務とコア業務という分け方で、何をアウトソーシングできるのか確認してみましょう。
<ノンコア業務>
- 応募要項の決定
- 採用方法の策定
- 利用する媒体の選定
- 候補者へのスカウト
- エントリーに対する対応
- 各種連絡
- 説明会やグループディスカッションの日程調整
- 面接のセッティング
<コア業務>
- 採用の方向性を決める
- 書類選考
- 説明会やグループディスカッションなどの企画
- 面接官のトレーニング
- 面接や採用可否の代行
- 内定者への連絡・フォローアップ
- 新人研修
採用代行業者にはノンコア業務をアウトソーシングするケースが大半。つまり各種連絡やセッティングなど、細かい業務を外注できます。
もちろん自社に採用のノウハウやスキルがなければ、コア業務まで依頼することも可能です。
【5万円〜】採用代行の利用料金の一例
採用代行の利用料金は、アウトソーシング先やその内容によります。以下をひとつの相場として考えましょう。
サービス内容 | 費用 |
採用の方向性の立案 | 100,000円〜 |
企画の立案 | 100,000円〜 |
面接のセッティング | 50,000円〜 |
面接代行・採用可否の決定 | 300,000円〜 |
入社意思確認、内定通知書発送 | 20,000円〜/月 |
志望者への日程・リマインド連絡 | 50,000円〜/月 |
説明会やグループディスカッションの日程調整 | 50,000円〜/月 |
スカウト業務の代行 | 40,000円〜/月 |
採用媒体の管理 | 50,000円〜/月 |
あくまでも一例ですが、上記から大きく外れた利用料金が求められることはまずありません。
注意したいのは面接代行や採用可否に代表されるコア業務は、利用料金が高くなること。このあたりをアウトソーシングする場合は採算が取れるのかきちんと確認しておきましょう。
サービスが求められる理由は採用活動の複雑化
採用代行へアウトソーシングすることが求められるのは、採用活動が複雑化したからです。
近年では採用で以下のような変化が見受けられます。
- 少子高齢化や売り手市場による競争の激化
- 採用活動の長期化
- 採用方法の多様化
日本は少子高齢化社会にあり、採用については売り手市場が続いています。企業同士の人材確保レースの激化もしつつあり、人事部だけでは対応できないケースも増えてきました。
またインターンシップの普及などで採用活動が長期化。リソースやコストがかかり、自社だけでは選考フローを維持できないことが増えています。つまり採用活動の難易度が高まり、採用代行の助力が求められているわけです。
採用方法の多様化も顕著です。かつて採用といえば、就職サイトやエージェントばかり幅広く使われていました。
しかし現在ではダイレクト・リクルーティングなどの新しい採用手法も登場。これらも上手に活用できればそれで問題ありません。
しかしノウハウやセオリーが確立されておらず、自社でコントロールできないケースもしばしば。だからこそ、新しい採用手法にも精通する採用代行が求められるようになっています。
費用をかけてでも採用代行にアウトソーシングするメリットは大きい
多くの企業が、費用をかけてでも採用代行にアウトソーシングしています。これが一般化したのは、以下のように大きなメリットがあるからです。
- 採用にかかるリソースを温存して通常業務へ集中できる
- 自社が実施するよりも高度な採用活動を展開できる
- 志望者からの印象が高まり企業ブランディングにつながる
- 採用のプロフェッショナルの持つナレッジやノウハウを学習できる
他にも多くのメリットがありますが、特に上記4つは重要です。それぞれについて詳しく解説しますので、参考にしてください。
採用にかかるリソースを温存して通常・コア業務へ集中できる
採用代行にアウトソーシングすれば、リソースを温存して通常もしくはコア業務へ集中できます。コア業務とはつまり面接や採用可否など、採用活動でもっとも重要なセクションのことです。
ノンコア業務とは違って、採用するかどうかといった部分は自社でじっくり判断したいケースは多いでしょう。しかし採用代行に雑多な業務をアウトソーシングしておけば、コア業務にのみ注力できます。
もちろん通常業務へ打ち込むなどのメリットもあるでしょう。ノンコア業務をアウトソーシングすることには、たいへん大きな意味があるわけです。
コア業務を外注するには大きな抵抗があり、リスクも伴います。しかしノンコア業務なら、採用可否までは関与されないので、自社のペースやヴィジョンに基づいて採用活動を展開することが可能です。
自社が実施するよりも高度な採用活動を展開できる
採用代行にアウトソーシングすれば、自社が実施するよりも高度な採用活動を展開できます。彼らは採用活動のプロフェッショナルであり、それだけで事業を成立させている企業です。会社にもよりますが、ほとんどの場合採用代行で、大きな成果を残しています。
自社がスキルやノウハウを持っていない場合は、彼らにアウトソーシングしたほうがはるかに高度な採用活動を展開できるでしょう。
ただし自社が採用について確かな自信を持っているなら、アウトソーシングする意味合いも薄れてきます。利用しない、もしくは依頼捨にしても一部のノンコア業務にとどめるなどの工夫が必要となるでしょう。
志望者からの印象が高まり企業ブランディングにつながる
志望者からの印象が高まり、企業ブランディングにつながる部分もあります。
採用代行業者にアウトソーシングする場合、採用方法や企業のアピール方針まで、希望を聞いた上で考案してもらうことが可能です。
もちろん彼らは、どのように発信すれば企業の印象が高まるのか、よく知っています。彼らの発信方法を活用すれば、志望者に対する企業ブランディンを進めることも可能です。
採用のプロフェッショナルの持つナレッジやノウハウを学習できる
採用のプロフェッショナルの持つナレッジやノウハウを学習できるのもポイントです。
アウトソーシングした場合は、業務の進め方について綿密な打ち合わせが行われます。この際、プロフェッショナルである採用代行業者のナレッジやノウハウに触れることが可能です。
すべてを教えられるわけではありません。もちろん採用代行業者にも社外秘情報があります。ただしこちらが顧客である以上、ある程度のノウハウやスキルはシェアされるでしょう。
次年度は採用代行に頼らず、自社で高度な採用活動を展開することも可能です。
採用をアウトソーシングできるおすすめ代行業者10選
上記では採用活動のアウトソーシングについて詳しく解説しました。実際に依頼を検討したい担当者も多いでしょう。
しかし採用代行業者の数は近年激増しており、「どこに依頼すればよいかわからない」という状態です。そこで下記では、採用代行業者を3種類に大別し、それぞれで有力な企業をピックアップしました。
- 幅広い目的で利用できる総合型
- 代行業務に定評がある業者
- コンサルティング関係に強い代行業者
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
幅広い目的で利用できる総合型の代行業者
あらゆる依頼内容に応えられるのが、総合型と呼ばれる代行業者。コア、ノンコア問わず幅広い業務を依頼することが可能です。有力なアウトソーシング先として以下が挙げられます。
- 株式会社ネオキャリア
- 株式会社キャリアマート
- 株式会社ONE
- 株式会社クリークアンドリバー
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
株式会社ネオキャリア
(引用:株式会社ネオキャリア)
株式会社ネオキャリアは、総合型の代行業者としてもっとも著名な企業のひとつ。これまで10,000社以上での取引実績を持っており、実績という面ではもっとも信頼できます。
コア業務寄りである母集団形成や採用可否判断も依頼することが可能です。応募者を逃さない早急なメール返信やコールセンター対応なども魅力。
株式会社キャリアマート
(引用:株式会社キャリアマート)
株式会社キャリアマートも、代行業者として著名な存在。採用コンサルティングや戦略立案に始まり、RPAを活用した高度な採用活動代行を実施しています。
就職サイト・エージェントの紹介を得意としており、基本となる選考フローのほとんど一任することが可能です。
またマッチングイベントやダイレクトリクルーティングなど、新時代の採用手法にも対応しています。
株式会社ONE
(引用:株式会社ONE)
株式会社ONEは、およそ3,000件の採用代行を経験しているサービス。オーダーメイドの人材戦力を考案できるのが特徴で、面接フローや選考スケジュールに合わせて柔軟にプランニングできます。
戦略面からともに考案するパートナーが欲しい場合にはたいへん頼れる企業です。
株式会社クリークアンドリバー
(引用:株式会社クリークアンドリバー)
株式会社クリークアンドリバーは、クリエイターを専門とした採用代行・活動伴走サービス。
15万人以上のクリエイターの情報をビッグデータとして所有しており、それに基づいて適切な採用戦略を提供します。またこのデータ内から人材紹介を実施することも可能です。
クリエイター採用専門の業者としては30年以上の歴史があり、クリエイティブを求めるうえで最有力候補となります。
代行業務に定評がある業者
続いて、代行業務について定評がある業者を紹介します。
- 株式会社ツナグ・ソリューションズ
- 株式会社アールナイン
- ソフトブレーン・フィールド株式会社
株式会社ツナグ・ソリューションズ
(引用:株式会社ツナグ・ソリューションズ)
株式会社ツナグ・ソリューションズは、採用代行・コンサルティング両方を実施する企業。年間90万人以上の応募者データを基に、フィットする選考フローや採用方針を提案します。
また求人広告は年間30万本以上制作するなど、入口戦略における経験値も豊富に積んでいるのが特徴です。
株式会社アールナイン
(引用:株式会社アールナイン)
株式会社アールナインは、三菱重工やMOOREをはじめとした大手企業の採用代行業務を歴任した知名度の高い企業です。プロジェクトの立案から母集団形成、そして選考代行から内定者フォローに至るまで、ほとんどすべてを依頼できるのが特徴。
また代行だけではなく採用のコンサルティングも実施していいます。
mitoriz株式会社
(引用:mitoriz株式会社)
mitoriz株式会社は、ラウンダーと呼ばれる採用プロフェッショナルを多数揃える企業です。彼らの経験に裏打ちされたノウハウにより、選考フローの重大局面から、細かなバックオフィス業務まで、すべて合理的に進めることが可能です。
特に人件費やコスト削減に関する知識が豊富で、コストパフォーマンスの高い採用活動を実現できます。
コンサルティング関係に強い代行業者
最後にコンサルティング関係で力を発揮する代行業者を紹介します。
- 株式会社PASONA
- ランスタッド株式会社
- アデコ株式会社
株式会社PASONA
(引用:株式会社PASONA)
人材サービスの最大手と呼ばれる株式会社PASONA。もちろん、採用代行サービスも展開しています。母集団形成から面接代行、バックオフィス、あらゆる面で高品質のサービスを提供。
特に「e-staffing」システムを使って、採用状況を管理、分析できるのが他社にはないPASONAならではの強みです。
ブランド力はもちろん、サービス内容の高さと先進性という面でも評価できる企業です。
ランスタッド株式会社
(引用:ランスタッド株式会社)
ランスタッド株式会社は、70カ国でRPOサービスを提供するグローバルな採用代行企業です。日本国内はもちろん、各国での採用活動の支援や外国人人材の採用に強みを持っています。さらにサポート内容はフルカスタマイズ可能で、フィットした戦略を実施することが可能です。
アデコ株式会社
(引用:アデコ株式会社)
アデコ株式会社は、コンサルティング関係の採用活動について、総合型の人材採用サービスを提供しています。
募集開始から採用までサポートし、必要であれば、採用レポートや事後分析も実施可能です。また職種についても不問で対応でき、あらゆる企業の外注先として考えられる便利な存在。
まとめ:採用は代行業者とのタッグで進める時代
近年では少子高齢化や新しい働き方の拡大で、採用活動はかなり厳しいものとなっています。すでに課題を感じている担当者も多いのではないでしょうか?
そこで注目されたのが、採用活動の一部ないし全部を代わりに実行する採用代行業者。彼らは採用のプロフェッショナルであり、自社で実施するよりもはるかに合理的な採用活動を展開します。
採用代行にアウトソーシングすれば、コストやリソースを減らしたり、優秀な人材を確保しやすくなったり、あるいはノウハウやスキルを学ぶチャンスを得られるでしょう。
本記事で紹介した代行業者一覧を参考に、アウトソーシングする余地がないか検討してみましょう。