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2015/11/18掲載

世界をリードするプロジェクト遂行
〜地球全土がビジネスフィールド〜

大学院時代の研究内容を教えてください

 大学院時代の研究テーマは『酸素透過膜の性能向上』でした。酸素透過膜とはその名の通り酸素を透過する膜のことで、膜両側の酸素分圧差を利用して純度の高い酸素を気体から取り出すために使用されています。この材料は酸素と水素の化学反応で電気を作り出す燃料電池にも活用されています。この研究テーマを選んだのは、当時クリーンエネルギーが大きな話題となっており、その中の一つとして燃料電池に興味を持ったためです。
私の研究では、この酸素透過膜の酸素透過特性(どれだけ酸素を透過するか)と安定性(どのくらいの期間安定的に使用できるか)の2点に着目しました。酸素透過膜の性能は構成する元素の組み合わせによって大きく異なります。これは元素の組み合わせによって酸素のキャリアとなる酸素空孔の数が異なるためです。しかし、酸素空孔を増やし過ぎると材料としての安定性が低下し、長時間使用すると酸素透過性が大幅に下がってしまいます。そのため両者のバランスが研究を進める上で非常に重要なポイントでした。
最適な組み合わせを探すためには、ベースとなる組み合わせを基にとにかく色々な組成を試すしかありません。試験片の作製や測定実験ではうまくいかない事の連続で苦労もしましたが、結果の中から新たな可能性やヒントを見つけ分析し、次の計画を立てるという一連のプロセスは、考察力や計画実行力を身に付ける上で非常に有意義でした。

就職活動はどのようにされたかお教えください

業務風景  私が就職活動中に最も重要視したのは『自分の研究内容が活かせるか』ではなく『様々な考え方を持った人との関わり合いを持てる企業』であるということでした。私はもともとバックパッカーでもなければ英語が得意なわけでもなく、海外志向が強い学生でもありませんでした。しかし、大学で研究室が同じだった留学生達や外国人の先生とのコミュニケーションを通じて、もっと色々な考え方や文化に触れてみたい、世界を相手にした仕事をしたいと思う様になりました。そんな中、海外で石油精製プラントを建設している日揮のインターンシップの募集があり、2週間のインターンに参加することになりました。
インターンを通して最も強く感じたことは『仕事に取り組む熱意と向上心』でした。社員の方々に話しを伺う中で、一人一人が仕事に対して常に前向きに取り組み忙しい中にも大きなやりがいを感じていることが分かりました。また、オフィスでは当たり前の様に外国籍の方が働いており、圧倒される一方でその様な職場環境に非常に強い魅力を感じたのを覚えています。
就職活動中には企業の分野を絞らずに色々な会社の方とお話しする機会がありましたが、最終的には日揮のビジネスが私のやりたいことと合っていたことや魅力的な人たちとの出会いが決め手となりました。

現在はどのような業務を行っていますか?

業務風景  入社からの4年間、圧力容器の設計業務に携わっています。圧力容器とは原料となる流体を蒸留、分離、反応させて製品を製造したり、その製品を貯蔵するなどの目的に使用され、圧力を受ける密封された容器のことを指し、それぞれの使用目的に合わせた設計が必要となります。また、圧力や温度等の設計条件だけでなく客先の要求事項もプロジェクト毎で異なるため、全く同じ条件で圧力容器が設計されることはほぼありません。つまり、10基あれば10基、100基あれば100基分の最適な設計があることになります。私の所属している機器エンジニアリング部はその圧力容器の設計が主な業務です。
日揮は自社工場を持たないため圧力容器を製作している会社に製作を依頼(発注)しています。プラントの建設現場が世界中にある様に、圧力容器を製作してる会社も世界中に存在しています。私たちエンジニアは設計業務だけでなく製作においてもアジアや中東、ヨーロッパの言葉も文化も違う製作会社の人たちをリードしています。私自身も韓国やサウジアラビアの製作会社を実際に訪問し、詳細設計や製作方法の改善に関してFace to Faceで議論を交わしています。
また、製作会社だけでなく社内の各専門部や現場駐在のメンバー、設計関連の協力会社や客先など、様々な立場の人たちとの関わりが多いのも現在の業務の特徴です。

業務のやりがいや、大変なことをお教えください

業務風景  プラント建設において圧力容器の据え付けは一つの目標となるため、予定されたスケジュールで現場に届けられることが重要となります。また、現場で圧力容器に問題が見つかれば作業が途中で中断され、プロジェクト全体のスケジュールに大きく影響します。そのため、品質を担保しつつスケジュール通りに現場に製品を納めることが私たち機器エンジニアの使命です。
その目標を達成するためには、主に設計と製作において遅れや問題が発生しない様に先読みして対応していく必要があります。しかし、機器設計業務は社内の各専門部だけでなく、製作会社との関わりも非常に多くなります。私たちが相手にするベンダーはアジア・ヨーロッパ・中東など世界中に存在し、当然国によって文化や考え方が違います。そのため、それぞれの人や文化に合わせてコミュニケーションやアプローチ方法を変えていく必要があり、相手を理解するのに苦労することもあります。しかし、相手がだれであっても『自分がリードする』という強い意志を持ち、プロジェクトの成功に向けて彼らと協力して圧力容器を作り上げていくことが私のやりがいでもあります。
この様な苦労がありながらも実際に自分が設計・製作に携わった圧力容器が完成した際には、非常に大きな達成感を感じました。

大学院生へのメッセージをお願いします

業務風景  就職活動は自分の将来像をじっくりと考えることができるチャンスです。就職活動のとっかかりとしてインターネットや書籍にある就職関連の情報を見に行くことも大事ですが、本当に大切なのは実際に会社で働いている人とのコミュニケーションだと私は考えています。人によって仕事への取り組み方や考え方も違いますし、確かな正解があるわけでもありません。しかし、企業で働く人との会話の中に自分の将来像を考えるヒントが隠れているはずです。また、話しを聞く中で『この人と一緒に働きたい』と思える人に出会えたら、その人の様になるには自分は何をすればいいのか考えるきっかけにもなります。
自分の研究内容を強みとして活かせる業種の企業に就職することも一つの選択肢ですが、研究内容にとらわれる必要は無いと思います。私も現在の業務内容と研究内容はほとんど関連がありません。就職活動は色々な企業の『人』と関わることで自分を見つめ直すチャンスなので、この機会を通して自分の将来をじっくり考えてみてください。
皆さんの成長に結びつく充実した就職活動になることを願っています。

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