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博士人材の就職活動の大前提

情報リテラシーの高い博士人材は、就職活動でも成果を出す

大学院生、特に博士の就職活動は適切に十分な情報を収集し、正確に読み解けるかどうかにかかっています。具体的な情報の探し方のひとつとして「大学院生に理解のありそうな企業を探すこと」があげられます。新卒採用を行っている一般企業の中には、そもそも大学院生を対象としていない場合もあります。募集要項に「高卒、短大卒、四年制大学卒」の記述があり、「大学院修了」に関して記載がない場合、その企業が大学院生のことを意識していないことは一目瞭然です。大学院出身者の採用実績や、「大学院生歓迎」といった記載がある場合でも、実際には修士を想定していて、博士は想定していない場合も少なくありません。また、博士の場合は年齢的に新卒として受け入れられない、しかしキャリア採用枠では条件が満たないという理由で採用を見送られてしまうケースもあります。

その一方で募集要項に「大学院修了」という記載だけではなく、「修士」「博士」の区分が設けられている、あるいは「単位取得満期退学者も可」「学位の取得を問わない」といった記載がある企業は大学院生に対して理解があります。

このような企業を判断する方法として、公開されている役員の学歴や過去の採用実績を調べることが有効です。東洋経済新報社の出版している『就職四季報 総合版』には、博士課程修了予定者を採用する企業が過去3年分の採用人数とともに一覧表にして掲載されています。調査に協力をした企業のみ掲載されているので博士を実際に採用している企業を網羅しているわけではありませんが、採用人数から大まかに業種ごとの状況をつかむなど参考にすることができるでしょう。

博士人材の就職活動の大前提

博士人材は新卒採用枠?キャリア採用枠?

博士後期課程・ポスドクといった博士人材の就職活動において、そもそも「新卒採用枠」に応募できるのか、それとも「キャリア採用枠」なのか迷うケースが散見されます。実際のところ採用する企業側も迷うことがあり、例外的な扱いをすることもあります。全体的な傾向として、歴史ある大企業は厳格に要件を定義する一方で、IT業界のベンチャー企業は人事制度が柔軟で様々なポテンシャルを評価して採用する傾向があります。その博士人材が企業側の要件を満たせばキャリア採用の可能性がありますが、満たさない場合は新卒採用枠でしか検討することは難しいのです。

企業での就業経験が無いという理由から、かつては「ポスドク」を新卒相当として捉える企業がほとんどでした。それが今や、単純に技術を持っているだけでは太刀打ちできない時代となったことで、研究者として優秀な人材を求める企業が現れ始めました。答えの見えない課題に対して主体的に取り組み、原理原則から深く探究することができる研究者こそ、現代社会を牽引していくことが期待される人材なのです。

しかし、民間企業経験のある一般的な転職者と同様に、ポスドクが民間企業へ転職する場合も35歳を超えると非常に難しくなっていきます。その最も大きな理由は、すぐに40代を迎える社員にはマネジメント能力や現場での秀でた技術力、実績が求められることにあります。30代といえば研究者としてはまだ若手であるため、マネジメント経験に乏しく、また企業との共同研究を経験していない限りは現場で求められる実績を積むことも難しいでしょう。また、採用対象として選考を行なう場合、同年齢の既存社員との比較が行われます。キャリア採用は明確な目的(新規事業の人員獲得、特定のポジションの補填など)があって行われるため、社内の人材が持っていない技術や知識を有していることが求められる傾向にあります。どの技術や知識を求めているかは企業やポジションによって大きく異なりますので、募集背景や職務内容をよく確認することが重要です。

ポストドクターの就職・転職活動ポイント
「高学歴ワーキングプア」「ポスドクは就職が難しい」といったキーワードがメディアで取り沙汰されますが、悲観的になって不利な情報ばかりを収集していても仕方がありません。大学院生として、若手研究者として培ってきた自分の長所は何なのかをしっかりと振り返り、社会や企業がどのような人物を求めているのか分析しましょう。複雑な情報を正しく読み解く力は博士人材の特性であり、就職活動における最強の武器でもあるのです。

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