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大学院生・若手研究者の能力と就職活動

専門分野だけが自身の能力だと考えていませんか

皆さんは自分自身の能力について考えたことはありますか?大学院生は自分自身の研究テーマが自分のアイデンティティだと考えてしまいがちな傾向にありますが、これは非常にもったいないことです。アカリクは専門性を支える基礎も含めた全体が大学院生・研究者の能力だと考えています。この図を解説しましょう。

大学院生・若手研究者の能力と就職活動

図1. 大学院生・研究者の能力

①大学院生のコア能力
図の最下段にあるのが、様々な事象に取り組むために必要な「コア能力」です。課題設定能力、課題解決能力、論理的思考能力、アウトプット能力、調査能力、評価能力、自己管理能力、思い、粘り強さなどを指します。仕事をする上で、分野や職種にかかわらず最も応用の利く能力がここです。
②基礎的な教養
コア能力の上にあるのが、基礎的な教養としての知識です。例えば、科学的なものの見方、考え方、基礎的な知識、文献の探し方、データの取り方・扱い方などを指します。
③専門分野
①② を土台としてその上に乗るのが、専門分野に関する知識や技術です。大学院での研究科/専攻にあたる部分になります。
④自身の研究テーマ
最も上の階層にあるのが自分自身の研究テーマと、その研究テーマに関する知識や能力となります。

以上、大学院生の能力の構造をおわかりいただけたでしょうか。

ここで重要なのは、「自身の専門分野」は自分自身の一部であるが全体ではないということです。大学院生の有する能力は「基礎+専門」で全体なのです。ここへさらに「個人的な経験・スキル・人格を含めた人間性」が加わり形成されるものが「自分自身」であり、専門性にのみに価値があるわけではありません。むしろ社会で活躍するという観点では、一番下の土台部分に当たる「コア能力」が最も重要な能力であるとアカリクは考えます。

また、自分自身の大学院生・研究者としての広範な能力を理解することで、それぞれの能力を活かした複数のレベルでの就職活動にチャレンジすることが可能になります。
コア能力を生かした「能力応用就職」と専門分野での知見を生かした「専門就職」という幅のある選択肢を持てることは大学院生ならではの特権です。大学院生活で身につけた自身の能力の多様性を認識し、戦略的に就職活動を行うことをおすすめします。

解説:能力に応じた就職活動

「専門就職」

自身の専門分野と研究科/専攻レベルでの専門分野の能力と技術を活かした就職。専門分野飲みを活かした就職活動に限定すると応募先が狭まり、苦戦することが多い。専門分野と合致する職種の募集が毎年あるとも限らない。また、採用する側も専門性の合致度や客観的に判断できる実績を求めるため、即戦力のキャリア採用に近い基準を設ける傾向にある。

「能力応用就職」

仮説検証能力、論理的思考力など、大学院生のコア能力を活かした就職。専門分野と関係なく、コンサルタントとしてクライアントニーズを把握して問題解決を図るような就職。生産トラブルを解消する生産技術職や、システムエンジニアなども該当する。

大学院生が就職活動を行う際には専門就職だけではなく、能力応用就職にも視野を広げ、組み合わせて就職活動を行うとよい。

大学院生と学部生・専門学校生の違い

次の図では大学院生と学部生・専門学校生との違いを説明します。

大学院生と学部生・専門学校生の違い

図2. 大学院生と学部生・専門学校生との違い

学部生は「コア能力」を積み上げて「専門分野」を持つ土台ができていると言えます。企業で活躍できるのは、この土台が広くしっかりとしているからです。しかし、まだ「専門分野」だけで勝負するには至らないケースが多いです。
また、専門学校生は早い段階から「専門分野」に注力するため、条件が合致する専門職への適性が非常に高くなるため有利と言えます。その反面、土台が築けていないことが多く、専門職に就けなかった場合は非常に苦戦することになります。

大学院生は、「コア能力」の上に「専門分野」を積むため、自ら持つ土台の上に複数の専門分野を積むことができます。なぜ大学院生が新分野への適応能力を持ち、また複数の専門分野の組み合わせによって新たなイノベーションを創出できる非常に高いポテンシャルを有するのかがおわかりいただけるかと思います。
ぜひこの違いを踏まえて、大学院生だからこその就職活動に臨んでください。

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