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「大手志向」と「安定志向」の意味

2014/02/03 掲載

はじめに

オフィスビル

アカリクキャリアコンサルタントの山内(やまうち)です。

空白の十年以来、すっかり元気をなくしてしまった日本経済。
追い打ちをかけるように、高齢化社会からくる年金問題など、次々と明るみに出る将来への不安要素が学生を益々「大手志向」、「安定志向」へ駆り立てているようです。しかし、採用する企業側の立場からすると、たとえ大手企業であったとしても「大手志向」、「安定志向」は嫌がられます。ベンチャー企業から嫌われるのは理解できるのですが、「大手」であり「安定」していると思われる企業からも嫌がられるのはどうしてなんでしょうか?

そのあたりをしっかりと理解していないと、志望理由などを聞かれた際、地雷を踏んでしまうことになりますので、ぜひご注意ください。

就職を結婚へ置き換えた例え話

【安定=人が与えてくれる環境】だと思っている人が多い。依存型だと思われるので、採用にはたどり着けない。

「就職」はよく「結婚」や「恋愛」などに置き換えられて語られます。今回も「結婚」という題材に置き換えて考えてみたいと思います。
例えば、あなたが35歳の社会人だったとしましょう。社会人になり10年以上が経過し、必死に努力をしてきた結果、ある程度安定した収入と貯金を得ることができました。さらに生活基盤を固めるためにマンションを購入しました。そんな折、お付き合いを始めた異性からこんなことを言われました。

〜もし私が会社を辞めてしまっても、今のマンションにはあなたの収入だけで住むこともできるし、貯金もあるから生活に困らないね。貴方の勤めている会社は倒産する心配もないから、とっても安心なので、ここで一緒に住みたいなぁ〜

というような内容のことを言われたら、どう思いますか?

〜今の時代、絶対に大丈夫な会社なんてないし、貯金はあってもローンはたくさん残っているから、これからの生活は決して楽じゃないのに。。。。この人は会社を辞めて、生活の全てを私に頼りたいと思っているのではないか。それに、もし職を失って「安心」を与えられなくなてしまったら、捨てられるんじゃないかな〜
と感じて怖くなりませんか?これが依存型です。

〜一緒に住めば生活費も節約できるし、私も一生懸命頑張ればローンも早く返せるし、貯金もできるんじゃない。今のうちに貯金が出来れば、将来お金が必要になる時になっても、安心できるから、一緒に住んで将来について考えていきましょう〜

と言われたら、「一緒に歩んでいこう」という気持ちになりませんか。

頑張った結果の安定

採用する企業にとって、安定志向の方の発言は「安定・安心は会社が与えてくれるものであり、入社してしまえば、自分は何もしなくても安定・安心した暮らしが出来る」というニュアンスにどうしても聞こえてしまうのです。

大企業といえども、会社を支えているのは一人ひとりの社員であり、会社の安定的な経営を支えているのは社員一人ひとりの「頑張り」があるからです。採用活動は「一緒に頑張っていける仲間」を見つけるための場なのです。

精神的に安定した環境で働きたい!と考えて大手を志望されるのであれば、

"安定した環境を与えてくれる大手で(生活の心配をすることなく)働きたい"

と考えるのではなく、

"自分自身が会社に貢献することで会社の成長に寄与し、その結果より安定的な状態が生まれ、安心して働くことが出来るのだ!"

と考えてみてはいかがでしょうか。

学生が、就職活動において「何ができるのか」を積極的に考える。

私にとって、それはとても新鮮な体験となりました。年齢を重ねてきますと「今までに培ったスキル、経験を最大限に生かせる仕事(会社)で働きたい」と思う方が増えてきますが、新卒就職後に転職を考える若者の多くは、今の状況に満足できず、「自分のやりたいこと」が実現できる会社を探しています。

しかし最近、「何ができるのか」という発想を、就活生、特に大学院に在籍する就活生にも持っていただきたいと感じています。私にとって、この発想はどちらかというと「受け身」の印象があり、仕事に対して積極的ではないと思っていました。しかし、徹底的に「自分は何ができるのか」を考え、「自分がどんな仕事(企業)に必要とされるのか」ということを追求してみるのも、積極的に仕事にかかわっていく1つの発想なのではないか、と強く感じるイベントでした。なぜなら、このイベントに参加している学生達は決して「受け身」ではなく、「自らのスキルを仕事で生かしていきたい」という、強い意思を持った学生達だったからです。

おわりに

「安定・安心」は人から与えられるモノではなく、自分自身が積極的に関わっていくことで勝ち取っていくモノです。今までは親が「安定・安心」を与えてくれたわけですが、社会人になるということは、自分自身が「安定・安心」を与える側になるということなのです。

そんな気持ちを持った上での「大手志向」「安定志向」であれば企業から嫌われることはないでしょう。


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