ポスドクを、海外で(2) #ポスドク総研

ポスドク総研
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(本記事は2021年6月3日に更新されました)

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ポストがなくてはポスドクもできぬ

さて、海外でポスドクについて、今回はポストの種類と探し方についてお話します。

国内でもそうであるように、海外のポスドクも財源や仕事内容などによって、以下の3つの種類に分けることができます。

  1. グラント(大型研究費)を獲得した上で、研究機関に受け入れてもらうポスドク
  2. 研究機関が設けるポジションに入るポスドク
  3. 大きなプロジェクトのメンバーとして募集されるポスドク

 

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それぞれの種類のポスドクの特徴・メリット・デメリット

 

(1)「グラント(大型研究費)を獲得した上で、研究機関に受け入れてもらうポスドク」のグラントポスドクは、学振PDをイメージするとわかりやすいでしょう。

国や公的機関・財団などが提供するポスドク用グラントに対して、研究計画書などを提出して応募します。うまく当たれば、自分の給料+研究費を数年間確保することができます。

ただし、どこかの研究機関に所属しなければなりませんので、応募前から受け入れてほしい研究者/研究機関に「このグラントに応募するが、当たった場合は受け入れてもらえるか」と打診する必要があります。

グラントポスドクは給料と研究費を研究機関へ「持ち込む」ので、受け入れ機関への負担はあまり大きくありません。そのため、快く受け入れてもらえる可能性は大きく、行き先を選ぶ自由度が大きいという利点があります。また、自分でテーマを決めて応募するので、研究の自由度は最も大きくなります。最後に、こういったグラントを獲得した自体も業績になるので、将来にも繋げていけると言えますね。

 

ただし、自由度が高い一方、デメリットもあります。

まず、グラント獲得にあたり、研究費応募と同程度に研究計画書を練ることが必要です。また、研究機関への打診も事前に行う必要がありますので、準備に時間と労力がかかります。

また海外の研究機関に受け入れてもらいたいけれど海外との人脈が皆無の場合は、研究機関探しもなかなかハードルが高いです。

さらに、グラントの中には非常に期間が短いものや、博士号取得後何年以内というの年限が設定されているものもあります。最後に、自由とは独立であることも意味します。

受け入れ先の先生から完全に「放し飼い」にされることもしばしばあり、駆け出しの新米が一人前の研究者としてのやり方を学びたければ、より能動的に周囲と関わり合いを持つ工夫が必要になります。

 


 

 

(2)「研究機関が設けるポジションに入るポスドク」のポジションポスドクは、大学の学部・研究科が主体となって募集することが多いです。

「大体こういったタイプの研究をする人/スキルを持っている人」という要求はありますが、その範囲内であれば自由に研究できることが多いです。

そして、少なくとも数年のポジションを確保できたり、お給料やその他のサポート(旅費など)を受けられたりするので、自由と安定のバランスが良いです。また、応募の際に研究計画書を求められることもありますが、グラント公募が求めるものほど「重たい」ものではありません。

ポジションポスドクはいろんな意味でバランスが取れているので、大きなデメリットはありません。

ただし、こういったポジションを設けている機関は限定されていて、かつ同じ機関から毎年安定に出てくるわけではありません。そのため、ポスト探しには情報収集力と少しの運(タイミングの良さ)が必要になります。なお、財源の潤沢さから、私立大学の方が研究機関独自のポジションを設けていることが多いです。

 


 

(3)「大きなプロジェクトのメンバーとして募集されるポスドク」のプロジェクトポスドクは、主導する研究者(PI:principal investigator)が獲得したグラントを財源としてポスドクを雇用する形になります。

この場合、プロジェクト自体は厳格な審査を突破したものなので、最先端なテーマに携わることができ、優秀なPIと研究チームと一緒に仕事できるチャンスになります。

新たな技術や研究のノウハウを学んだり、研究者のネットワークを広げたりする好機とも言えます。プロジェクトの遂行という明確な雇用目的があるため、知識面やスキルに対する要求も具体的です。

そのため、応募できる人の範囲が限られるが、それだけ競争相手も限定され、自分の状況にピッタリな公募があれば見逃せません。また、プロジェクトポスドクの応募書類は、(2)と同じくらいか、それよりも簡単になる可能性が高いです。

プロジェクトポスドクの最大の問題点は、研究の自由度が比較的低いことでしょう。

プロジェクトの実行部隊として雇われているので、プロジェクトのために忙しくなるのも当然です。自分の独自なプロジェクトやサイドワークにどれくらい時間を割くことができるかは、PIの方針に大きく左右されます。

また、プロジェクトで得た成果をどの程度自分の業績として発表できるかも、事前にPIやチームメイトと相談することが必要です。最後に、ポジションポスドクと同様、こちらも毎年募集が出るわけではなく、情報収集力と運が問われます。

 

ポストの情報を入手するためには

 

以上に3種類のポスドクについて紹介しましたが、実際にはどれか一つを狙い撃ちするのではなく、グラントに対応できるレベルの研究計画書を練りつつ、ポジションポスドクやプロジェクトポスドクの公募についても積極的に情報収集し、応募する必要があると思います。

しかし、全世界範囲を対象に情報収集するのは流石に大変すぎます。まずは、行きたい地域/国/文化圏をある程度絞っておきましょう。

 

グラントポスドクについては、グラントの母体は各国政府や公的機関(例:日本の学術振興会、オーストラリア政府のAustralian Research Council;イギリスのUK Research and Innovation)が多いので、まずは目標の国の公的機関が出すフェローシップを探すところからスタートして下調べをすると良いでしょう。

具体的には、グラントの種類、募集のスケジュール、応募資格や必要書類の要求、支給額や期間などについてチェックします。この点に関しては、日本語でも情報を集約し交換するため若手研究者が動き出しているので、積極的に共助の輪に加わると、より情報を獲得しやすいかもしれません。

 

ポジション/プロジェクトのポスドクに関してはいつ・どこで公募が出るかわからないことも多く、情報が散乱しています。

一つの手がかりは、各国の財政年度更新の前後や大きなグラントの公表後に公募が見られやすいでしょう。お目当ての大学の公募情報を常にチェックする他にも、「募集情報を集約・送信してくれる情報源」を確保すると良いでしょう。

各国の大きな学会(例:アメリカ心理学会APS)では、会員またはメーリングリスト登録者に対して、公募情報を知らせてくれるところが多いです。また、日本にはJREC-IN Portalやアカリクがあるように、研究機関のポストに特化した就職情報を提供してくれるサービスは、各国にも存在しています(例:Research Professional)。こうしたサービスに積極的に登録すると、自分の検索条件に合致する通知の迅速に受けることができるので、情報収集の効率が上がります。

 

【参考】

JREC-IN Portal https://jrecin.jst.go.jp/

アカリク https://acaric.jp/

Research Professional https://www.researchprofessional.com/

 

最後に、研究者や研究機関が持つSNS(例:Twitter, Facebook)アカウントを積極的にフォローすると良いでしょう。

特にプロジェクトポスドクについては、PI自らが公募情報をSNS上に公開することが多いです。SNSに疎く、どうやったら研究者たちと繋がれば良いかわからない人は、自分の専門分野の海外の学会のSNS公式アカウントをまず見つけましょう。そして、公式アカウントと繋がっている人や、よくインタラクションしている人のアカウントをチェックし、自分の分野・研究トピックに近い人をフォローするところからスタートし、輪を広げていくと良いのではないでしょうか?

 

次回は、海外ポスドク応募のための書類の準備について、お話します。

 

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[文責・LY / 博士(文学)]

 

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