研究者のショッピングカートには何が入っている?

博士の日常
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 あっというまに11月になり、街中でもインターネット上でもクリスマスとお正月に向けた年末商戦が動き出します。研究者にとっても、これは買い物リストを消化するチャンスになります。今回はブラック・フライデー・セールを例に、研究者が年末商戦でどんな買い物をするかについて、ご紹介します。

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ブラック・フライデーとは

 ブラック・フライデーはアメリカから舶来したセール日ですが、アメリカ内でも実はまだ歴史が長くなく、2005年頃にフィラデルフィアから流行し始めた概念です。現地では感謝祭(Thanks Giving Day)の直後の金曜日(11月第4金曜日)がブラック・フライデーと呼ばれています。この日は祝日ではないものの、感謝祭とその直後の土日に挟まれる中日のため、休みをとって連休を作る人が多くいます。

 家族が集まって祝う習慣のある感謝祭期間であり、ちょうどクリスマスに向けて人々の購買意欲が上がる時期でもありますので、人々は街中に駆け出し、クリスマス用のプレゼントを買ったり、パーティの準備をしたりして、街の中は大繁盛です。

 ブラック・フライデーのセールがアメリカで大流行してから、AmazonやAppleなどの国際展開している会社は、この概念をヨーロッパやオーストラリアなどの英語圏諸国に広め、さらにその概念はインドや日本などの国までも広まっていきました。日本では2016年頃からイオンなどの大手小売業者がセールを実施し始めています。

ブラック・フライデー前後の他のセール

欧米圏では、ブラック・フライデーでセールを実施する店舗の中には、その直後の月曜日をサイバー・マンデー、もしくは直後の1週間を丸ごとサイバー・ウィークとしてセールを実施する店は多くあります。また、年末商戦の最終ラウンドとして、クリスマスの翌日のボクシング・デー(Boxing Day)で一年最後で最大規模の値引きセール日が開催されます。

 日本の従来のセールスケジュールでは12月半ばごろからセールが始まり、1月の年始セール、2月のクリアランスへと続きます。しかし、人々のサイフがまだ膨らんでいる時期にいち早く手を打ちたいのか、セール時期の前倒しが徐々に目立つようになりました。もしかしたら、ブラック・フライデーの概念の浸透の背景にはこのようなことがあったかもしれません。

日本におけるブラック・フライデー・セールの開催

 日本でのブラック・フライデー・セールはAmazon、イオン、楽天などの大手ショッピングサイトや小売業者が中心となって開催していましたが、最近ではアパレル、コスメなどの専門サイトから乗馬クラブのような特別なサービス・商品を提供する店まで、多種多様な参入者が見られます。いつもの店でお得に買い物をするのも良し、この機に新しい探検をしてみるのも良し、楽しみ方はいろいろあります。

どの店がブラック・フライデー・セールをやっているかわからないという方は、ツイッターまたはインスタグラムで「#ブラックフライデー」のハッシュタグを検索すると、新たな発見があるかもしれません。

ブラック・フライデー参加の注意事項

 注意すべきことは、開催は必ずしもカレンダー上のブラック・フライデー(11月第4金曜日)にあわせるのではなく、ショッピングサイトによって時期が微妙に異なります。事前によく買い物をしているサイトのスケジュールを確認しておきましょう。

 例えば、2022年のAmazonの開催期間は11月25日(金)〜27日(日)がブラック・フライデー、その直後の11月28日(月)〜30日(水)がサイバー・マンデー・セールと、カレンダー通りの開催になります。一方、イオンや楽天では例年11月第3週頃に開催しており、カレンダー上のブラック・フライデーよりも前倒しの開催になります。

 また、セール前にはセールの対象となるものや、セールの方式(値引き、ポイント増額、一定額に達したらポイント増額など)の詳細をチェックしておくことも重要です。買いたいものが複数のサイトから入手可能であるのなら、どこから買ったほうが最もお得になるかを考え、ある程度戦略を考えておくのもおすすめです。

研究者のブラック・フライデー

 さて、研究者としてどのようにブラック・フライデー・セールに参加しているのでしょうか?

 個人としての買い物はもちろん思う存分に行われてよいでしょう。

 日用品、服装や家電、ゲームやキャンプ用品のような個人的趣味の買い物など、さまざまなジャンルのものを買うことができますが、その買い物にも個々のライフスタイルが伺えます。

 筆者の周辺の研究者の方々は、とても忙しい生活を送っていながらも、各々の趣味に打ち込むこともできる人が多いようです。その方たちのブラック・フライデー「戦利品」報告がツイッターなどにあげられると、そこからバラエティ豊かな休暇の過ごし方が伺えます。

 サイクリング好きな方は自転車を魔改造するためのパーツを入手したり、お酒好きの方は自宅用ビールサーバーを設置したり、休日キャンプを楽しんでいる方は新しいキャンピングチェアに変えていたりと、貴重な余暇をより楽しくさせるような買い物がたくさん行われています。

ほかには、日々の疲れを癒すためや、長時間デスクワークによる運動不足の解消など、健康面を意識した消費もしばしば見られます。例えばもう何個目なのかがわからないマッサージ機器を買ってしまう人もいれば、家の中で運動するための器材を買う人もいます(筆者の場合、買ってそのまま放置するパターンが多いですが)。健康食品やサプリメントをセールのうちに買いだめしておく人もそれなりにいます。

 一方、研究生活のための買い物もたくさん行われています。

 現在の研究者にとって、パソコン上で行う作業は研究生活の大きな一部を占めており、その作業を楽にさせてくれたり、効率よくさせてくれたりするガジェットは非常に重要です。そのため、セール期間ではいわゆるガジェット系、つまりパソコン周辺機械、タブレット端末などの電子機器類やそれらと関連するもの、を購入する人は多くいます。

 特になかなか手が出ないような高価なガジェットを買うために、ブラック・フライデーなどの大きなセールを待ちわびている人も多くいます。例えばスペックの良いモニターや、タイピングの感触が最高なメカニカルキーボード、移動中に読書するための端末、集中して仕事する時につけたいノイズキャンセリング機能つきのイヤホン、使いやすいプリンターなど、さまざまなものがあります。

 特に新型コロナウイルス流行以降、在宅で研究やパソコン作業をすることが増えてきた人も多くいるため、リモートワークの環境整備のためにデスクや椅子、PCスタンドなどを見直す人も少なくありません。

 仕事柄からか、文房具類をこだわる研究者も少なくありません。その人たちにとって、ブラック・フライデーのうちに気になっていた文房具を購入するのは、一つ大きな楽しみです。

 筆者個人の観察にすぎませんが、日本の文房具類の開発は世界の中でも先進的のようです。少しでも使いやすくするように、痒いところに手が届くように、ちょっとしたアイディアで新しい使い方を提供できるように、使い手が楽しくなるように…細やかな気配りが生かされ、アイディア満載な文房具類は絶えず生み出されています。

 立替払いの形式で経費運用が可能な研究機関に所属しているなら、ブラック・フライデーの機会に研究費や校費で必要な物品を買うのも悪い選択肢ではありません。限られている資金を最大限に活用したい気持ちは、公費であっても私費であっても変わりませんよね。立替払いの手続きと必要書類をよく調べた上で行いましょう。

 ブラック・フライデーの時期は、実は単年度会計の公費の消費需要が高まる時期とも重なります。その意味では、公費からの備品や消耗品購入がこの機に行われることも不思議ではありません。

 単年度会計の件について、少しだけ背景を説明します。多くの校費や財団助成金、一部の科学研究費は単年度会計の形式をとっています。つまり年度末までには該当年度の予算を過不足なく消費することが望ましく思われています。その場合、予算消費のペース配分は重要な意思決定になります。予算の上限は限られていますので、多くの場合では突発的状況に備えて、年度はじめから中盤までは慎重に予算消費が行われます。だがそのために、特に突発的な出費がない場合には、予算に余剰が出てしまい、年度半ばから終わりにかけて集中的に消費することになってしまいます。

 また、会計処理のプロセスは大学・機関ごとに異なりますが、その処理の都合上、年度後半の早い段階(11月〜12月)までに備品や高額商品の購入を済ますように求められるケースもないわけではありません。研究活動の効率性の観点からすると、こうした年度スケジュールは最適と言えない場合もありますが、まあ「大人の事情」というものはアカデミックな世界にも多々あるということです。その中で効率よく経費を運用するためにも、セールの活用は欠かせません。

日頃から買い物リストを作っておく

 いずれにしても、ブラックフライデーの機会に欲しいものを入手するのは、とてもエキサイティングなことだと言えます。しかし、欲しいものはたくさんあるはずなのに、いざ買い物をしようとしたら何を買えばいいかわからなくなる、という現象もしばしば見られます。

 だからこそ、日頃からお買い物リストを整理しましょう。Amazonでは「ほしい物リスト」という機能はありますが、他のサイトでも「気になる」「後で買う」「検討リスト」などの名がついている、似たような機能のリストがあります。それらを活用することによって、必要なもの・本当に買いたいものを、セール時期にお得に購入することができます。

 運用の一例を挙げてみます。まずは、自分のAmazonアカウントの中で、目的別で複数のほしいものリストを作成しておきます(例えば生活用、研究室私費用、研究室公費用など)。普段の検索や買い物で気になった商品があり、しかしすぐに購入しなくても問題ない場合は、一旦対応するリストの中に入れておきます。あとは、リストに積み重なってきた内容を時々整理したり、セール前にリストの内容を見直してみたりするだけのことです。非常に簡単で管理コストも少ないのですが、これによってセール時期のお買い物は一層楽になります。どうぞお試しください。

[文責:LY / 博士(文学)]

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