アカデミアと企業の違いは?メリット・デメリットと年収の違い

アカリクコラム
この記事は約8分で読めます。

「研究者として働きたいけどアカデミアか企業のどちらに行けばいいかわからない」

と悩んでいませんか?

たしかにアカデミアで自分の研究をしたいという気持ちもあれば、企業から決められた研究でも安定した収入を得るために就職したいという気持ちもあると思います。進路をはっきりと決めるためには、アカデミアと企業についての違いをより具体的にすることが大切です。

そこで今回は、今後の進路を悩んでいる学生や院生のために、

・アカデミアと企業の研究の違い

・アカデミアのメリット・デメリット

・企業のメリット・デメリット

・アカデミアと民間企業の給与の違い

について紹介しますので最後までお読みください。

cv-btn

【自分では気づけなかった修士・博士・ポスドクの強み】が分かる!

就活をする多くの院生・ポスドクが共感

  • 研究が忙しいけど就活も妥協したくない
  • 研究を活かした就職をしたい
  • 院生ならではの事例・ノウハウが知りたい

そんな院生・ポスドクのための就活サイト『アカリク』の強み

  • 修士・博士・ポスドク専用の好待遇求人多数
  • あなたの研究を評価してくれる求人企業多数
  • 累計15万人の院生・ポスドクが利用

スタッフの多くが院卒で、10年以上院生・ポスドクの就活支援を行っているアカリクなら【自分では気づけなかった修士・博士・ポスドクの強み】が分かります。【研究】も【就活】も妥協せず成果を出したい方は是非ご活用ください。

アカリクを始める

アカデミアと企業の違い

アカデミアと企業は研究の種類や内容・目的が異なります。2つの違いについて詳しく見ていきましょう。

大学や研究機関(アカデミア)での研究

大学や研究機関では、基礎研究をメインでやっていることが多いです。基礎研究とは、これまでになかった物質や原理を発見していく技術の土台となるような研究のことを指します。

基礎研究自体は直接利益になるようなものではありませんが、次世代の産業に活かすことができる研究が多くあり、大きな役割を持っています。

成果を出すためには何年もの年月を要するため、大学やアカデミアで基礎研究を取り扱っていることが多いです。

また、研究目的は「社会貢献」や「利益追求」よりも「学術の発展」や「未知の追求」という純粋に解明されていないものを突き詰めることが目的になっています。論文作成が1つのゴールであることもアカデミアの特徴です。

企業での研究

民間企業でも基礎研究を行っているところもありますが、応用研究をメインで行っています。応用研究は、基礎研究やこれまで行われてきた応用研究などをもとに実用化へ導く研究のことを指します。

新製品やサービスなど会社の売上につなげるための研究が多いため、短い期間で研究成果を出していくというのが特徴です。

企業での研究目的はほとんどが「利益追求」。そのため、直接利益になる応用研究が盛んに行われています。

アカデミアでの研究メリット

アカデミアや大学での研究と企業での研究はそれぞれメリット・デメリットがあります。ここではまず、アカデミアで研究するメリットを見ていきましょう。具体的には以下のようなものがあります。

・自分主体で研究をすすめられる

・多種多様で自由な研究が行いやすい

・応用研究では社会実装を目指せる

自分主体で研究をすすめられる

アカデミアではあなたが主体となって研究を行えます。アカデミアではあなたを1人の研究者として扱われます。利益に直接ならなくても長い年月をかけて研究できるでしょう。そのため、自分自身が納得いくまで研究が可能です。民間企業ではできない、アカデミアで働くことならではのメリットです。

多種多様で自由な研究が行いやすい

アカデミアでは、利益が目的の研究ではないため、多種多様で自由な研究を行うことができます。一般的に研究室のトップの人が立てた研究計画に沿って業務を行いますが、研究結果に繋がりそうなアイデアを出すと、研究をやらせてもらえるかもしれません。研究費などの制限はありますが、民間企業よりも自由度は高いです。

応用研究では社会実装を目指せる

アカデミアの研究の中には応用研究もあります。中でも工学や医学は知的好奇心を満たす研究だけでなく、研究成果や得られた技術が社会に実装される可能性もあります。

あなたの成果が社会にいい影響を与え、大きな達成感を味わえるでしょう。

最先端の研究をしている専門家から助言をもらいやすい

アカデミアでは研究をしている専門家と交流を持つことができ、助言をもらえる可能性があります。ある研究テーマをさまざまな分野の研究者と共同で行うとき、各分野の専門家と話すことができます。そのため、自身の研究をより広い視野で見られるようになり、研究成果へと繋げられるかもしれません。

一方、民間企業でも助言をもらえる可能性はありますが、知的財産の関係上、情報共有を行えない場合も少なくありません。そのため、「知識の幅を広げたい」「専門家の人たちともっと話したい」という方は、アカデミアで働くことをおすすめします。

アカデミアでの研究デメリット

アカデミアで働いて研究を行うメリットはたくさんありますが、デメリットも当然あります。

具体的には以下のようなものがあります。

・研究費が限られている

・研究スピード

・経済的安定では企業の方がいい

研究費が限られている

アカデミアは研究費が限られていることがほとんどです。研究機関によっては多いところもありますが、基本的にどの機関も少ないです。そのため、高価な実験機器や薬品を購入したくてもできないという問題が発生します。

できるだけ多くの研究費もらうために、研究予算の申請に多大な時間を消費してしまうケースも少なくありません。

研究スピード

研究スピードが遅いということもデメリット。アカデミアの場合、共同で研究を行うこともありますが、1人で研究テーマを行うこともあります。1人では作業量に限界があるため、チームで研究を行う企業よりも研究スピードは遅くなってしまいます。

また、アカデミアでは長い年月をかけて1つの成果を生み出す基礎研究を行っています。そのため、先が見えない中で根気強く研究に取り組まなければならず、精神力が試されます。

経済的安定では企業の方がいい

アカデミアは経済的安定がしにくいのも事実です。博士課程を修了した後、研究者になる人はポストドクターになります。ポストドクターは任期制で働くため、雇用上では不安定な職となっています。

准教授や教授になれば高収入で安定した収入を得られますが、ポストに就くためには10年以上の年月がかかってしまうことがほとんどです。いくら素晴らしい研究成果を挙げたとしても運が良くないとなれない可能性もあります。そのため、アカデミアで研究者になるためには経済面で覚悟が必要です。

企業での研究でのメリット

民間企業の研究職でもメリットとデメリットがあります。まずはメリットから見ていきましょう。具体的には次のようなものがあります。

・研究成果に早くコミットできる

・経済的余裕のある年収

・目的が明確な場合予算を使いやすい

研究成果に早くコミットできる

研究成果に早くコミットできるのがメリットです。民間企業の研究は製品化やサービス化に繋がる応用研究がほとんどです。

そのため、製品によって異なりますが、あなたの行った研究が数年後には商品となり市場に出回ります。自分が行った研究が世の中のためになっているという実感が湧き、大きな達成感を得られるでしょう。

経済的余裕のある年収

民間企業の研究職は多くは正社員として雇用されます。そのため、毎月給料が支払われます。当然成果を出せば昇給や出世ができますし、会社でよほど信頼を失うようなことをしない限りは解雇されることもありません。福利厚生も整っているため、安心して働けるでしょう。

目的が明確な場合予算を使いやすい

目的が明確であれば予算を使いやすいのもメリット。企業では予算が決められていますが、会社の利益に貢献していることもあり、ある程度予算に余裕があります。そのため、研究に必要な機器や道具であれば、問題なく購入できるでしょう。ただし、会社のお金ですので、上司や部署の人と相談して購入する必要はあります。

企業での研究でのデメリット

企業で研究することのデメリットも紹介します。具体的には以下のようなものがあります。

・短期的な利益を求められる

・会社の目的やカラーに合わせた研究になる

短期的な利益を求められる

短期的な利益を求められることがデメリットです。企業はビジネスをしている以上、利益を追求しなければなりません。そのため、利益追求によって研究テーマが中止になったり、研究の途中で別の研究を行っている部署へ異動することもあります。最初から最後まで同じ研究を行うことができず、やるせない気持ちでいっぱいになることもあるでしょう。

会社の目的やカラーに合わせた研究になる

企業の場合、研究テーマは会社の目的によって決まってしまうことがほとんど。そのため、アカデミアと比べると自由度が低く、自分の興味のある研究を行えません。院卒の場合、配属先によって研究内容が決まることもあり、やりたいことをやれるかどうかは運次第になるでしょう。

アカデミアと企業の給与比較

収入が不安定なアカデミアと安定している企業ですが、具体的にどれくらいの給料の差があるでしょうか。それぞれ詳しく見ていきましょう。

アカデミアでの給与

アカデミアの給与を紹介します。2019年度賃金構造基本統計調査によると、大学の場合、准教授の平均年収は872万円、大学教授の平均年収は約1,100万円であることがわかりました。また、令和元年分民間給与実態統計調査によると、日本のサラリーマンの平均年収が436万円と記載されています。よって、アカデミアの給料は高い水準であることがわかります。

しかしながら、教授、准教授になれる人は限られており、ほとんどがポスドクです。ポスドクの年収は300万円台未満と低い水準の方も含まれています。

日本学術振興会特別研究員の金額

日本学術振興会特別研究員とは、優れた研究力を持っており、大学や研究機関で研究を行っている人を対象に作られた制度です。採用されると、月額の給料と研究費が支給されます。

学生が応募できる「DC1・DC2」、若手研究者が応募できる「PD・RPD」、PDに応募した中で上位の研究者「SPD」の3段階に分かれており、それぞれ支給額が異なります。具体的には、以下のようになります。

・DC1・DC2…月給20万円、年間の研究費最大150万円

・PD・RPD…月給36万2千円、年間の研究費最大150万円

・SPD…月給44万6千円、年間の研究費最大300万円

PD区分以上については、准教授や教授と比較すると高くはないですが、生活するには充分な額でしょう。

企業研究者の年収

国税庁 令和元年度民間給与実態統計調査によると、企業の研究職の平均年収は約500万円であることがわかりました。日本のサラリーマンの平均年収と比較すると、高い水準にあります。

しかしながら、業種や企業ごとでバラつきがあるため一概には言えません。製薬会社であれば1000万を超える企業もあります。興味のある企業があれば調べてみましょう。

アカデミアでの研究と企業での研究はそれぞれに良し悪しがある

アカデミアと企業についての違いを紹介しました。自分がどうしてもやりたい研究があるのであればアカデミア、安定した給与をもらいながら研究を行いたいのであれば企業で就職することをおすすめします。

ただし、選択するのはあなた次第です。自己分析や業界研究、企業研究を行ってどちらで研究したいか明確にして選びましょう。

タイトルとURLをコピーしました