博士人材データベースって何?キャリア設計にも活用可能

アカリクコラム
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1990年代の大学院重点化以降、博士課程修了者は増加した一方、修了後のキャリアパスについては整備が追い付かず、いわゆる不安定な職に長期間就かざるをえない“ポスドク問題”の原因の1つともなっています。

この問題に対し文部科学省所管の研究所では、まず博士課程修了者の活躍状況の調査のため“博士人材データベース”の整備を進めていますが、このデータベースは自身のキャリア設計にも利活用できるようなサービスです。今回は、キャリア設計にも利用可能な博士人材データベースやその他関連サービスについて紹介していきます。

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博士人材データベースの概要

博士人材データベースとは

博士人材データベース(JGRAD)とは、文部科学省所管の研究所である科学技術・学術政策研究所(NISTEP)による、大学院博士課程修了者、すなわち博士人材の活躍状況を調査するために2014年から運用が始まったものです。

博士課程修了者を対象に

  • 在学中:初期登録を行う
  • 修了時:学位の取得状況・進路情報などを登録
  • 修了後:定期的にキャリア情報を登録

というように、定期的に自身のキャリア状況を入力してもらうことにより、博士課程修了者の現状を調査することが目的とされています。

参照:博士人材データベース(JGRAD)とは?

博士人材データベース(JGRAD)とは?

博士人材データベースで何ができるか

博士人材データベースは、博士人材の状況を把握し博士人材活用を促進するためだけのものではなく、情報を登録する博士人材自身にとってもメリットのあるサービスになるよう運用が進められています。

博士人材データベース登録者に対し

  • 博士人材のロールモデルや社会での活躍に関する情報提供
  • 登録者の専門分野に適合した求人情報の配信
  • 就職動向などの情報を配信(博士人材データベースで収集したデータの分析成果など)

などが行われています。

これらの情報は、博士人材が自身のキャリアパスを考える上で必要になる情報と考えられ、博士人材データベースを利用するメリットと言えるでしょう。

出典:JGRADで何ができる?

JGRADで何ができる?

博士人材データベースに関連するサービス

博士人材データベースは、博士人材の活用状況を把握しキャリア設計を支援する取り組みですが、このデータベースに関連したサービスとして

  • 科学技術振興機構のJREC-IN Portal
  • researchmap
  • 博士人材追跡調査

と呼ばれるものもあり、博士人材のキャリアパスを考える上で有用なサービスです。これらの特徴を紹介していきます。

JREC-IN Portalとは

JREC-IN Portalとは、科学技術振興機構が運営する研究者人材のキャリア形成を支援するサービスであり

  • 研究職を希望する求職者情報
  • 研究機関(求人機関)の求人公募情報

をデータベース化し、求職者および求人機関のマッチングを行うことを目的の一つとしています。

また、求職情報を登録せずともホームページ上で

  • 研究機関の公募情報の検索

を行うことができることから博士課程修了後、アカデミアの道で求人を探す場合には非常に有用なサービスです。

researchmapとは

researchmapもまた、科学技術振興機構が運営する研究者の業績を管理・発信することを目的としたサービスです。

  • 経歴
  • 研究業績(論文、講演や学会発表など)

などの登録およびWeb上における公開を支援するサービスであり

  • 所属機関が変わっても使い続けられる
  • 外部データベース(KAKEN、ScopusやWeb of Scienceなど)に登録されている情報は自動で反映される
  • AIを利用した業績情報の収集

など、研究者自身の経歴情報を効率的に管理できることを特徴としたサービスです。

さらに、researchmapとJREC-IN Portalを連携することで

  • researchmapに登録された業績情報をもとに、履歴書や業績一覧を作成できる

という利点や

  • researchmapに登録している研究者同士でコミュニティを作成、掲示板などを利用し連絡を取ることができる

といったような、博士人材がキャリア形成を行うにあたり利用価値の高いサービスも提供されています。

出典:国内最大級の研究者総覧 researchmap

https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/60/12/60_906/_pdf/-char/ja

博士人材追跡調査とは

博士人材データベースと似た取り組みとして、博士人材追跡調査と呼ばれる調査も行われています。

博士人材追跡調査とは、2012年および2015年の博士課程修了者を対象に、キャリア形成状況を継続的に把握する目的で科学技術・学術政策研究所が行っている調査です。

この調査では、分野別(理学・工学・農学・保険・人文・社会)および学生種別(課程学生・社会人学生・外国人学生)に

  • 博士号の取得率
  • 博士課程への進学理由
  • 博士課程修了時の借り入れ状況(奨学金など)

といったように、いま博士課程に進学を志している人にとって参考になる調査結果のみでなく

  • 修了後の職をどのように見つけたか(指導教官経由・JREC-IN経由など)
  • 修了後の雇用先機関がどのようなところか(大学・民間企業など)
  • 雇用期間の有無
  • アカデミアにおける職階状況(ポスドク・助教・講師など)
  • 修了後の収入状況

など、これから博士人材として飛び立とうとしている人にとって有用な調査結果も多く示されており、キャリア形成にとって有用な資料といえます。

参照:文部科学省 科学時術・学術政策研究所ライブラリ

科学技術・学術政策研究所 ライブラリ
CMS,Netcommons,Maple

博士人材データベースをはじめとしたサービスを上手く活用しよう

博士人材をとりまく状況を明らかにするため

  • 博士人材データベース
  • 博士人材追跡調査

といった手段を用い、博士人材の活用状況の把握が進められています。これらの情報は、これから博士人材として社会に飛び立つ研究者にとって、自身のキャリア形成の参考に有用な資料となりそうです。

また

  • 博士人材データベースによる博士人材キャリアパスに有用な情報の配信
  • JREC-IN Portalの研究者向け求人情報
  • Researchmapによる業績情報の集約やコミュニティ機能の活用

など、キャリア形成を支援するシステムの構築も進められています。

確かに、目指すのは困難な面もあるアカデミアの道ですが、これらのサービスを利活用し、自身のキャリア形成に役立てていきましょう。

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